[PR]

 九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働に、鹿児島県議会(定数51)が同意する見通しとなったことが3日、分かった。再稼働推進を求める陳情に、過半数の議員が賛成する公算が大きい。

 5~7日に開かれる臨時議会では、まず原子力安全対策等特別委員会(15人)が再稼働推進、反対の陳情を審議。7日の本会議でも同じ陳情を審議する。取材に、特別委は委員長を除く委員14人の過半数が再稼働を容認する意向を示した。議会全体でも議長と欠員2人を除く県議48人の過半数が、再稼働を容認する考えを示した。

 3日、鹿児島県を訪れた宮沢洋一経済産業相は川内原発を視察。伊藤祐一郎知事や池畑憲一県議会議長と会談し、再稼働への理解を求めた。自民党の細田博之幹事長代行も鹿児島市で最大会派の自民党県議団(35人)と懇談、党として再稼働を後押しする考えを示した。こうした動きを受け、同党県議団の大勢が容認に傾いた。公明党県議団(3人)や無所属議員の一部も同意に賛成する見込みだ。

 原発が立地する薩摩川内市の岩切秀雄市長と市議会は10月28日に再稼働に同意した。伊藤知事も宮沢経産相との会談で最終段階との認識を示し、「薩摩川内市議会、市長が判断し、県議会も近いうちに意見をまとめていただく。それを踏まえて最後の総合的な判断をさせていただこうと思います」と述べた。