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 香港行政長官選の制度改革をめぐり、市街地を占拠する学生団体や民主派は、「住民投票」に代わる手段として、立法会議員の補欠選挙に持ち込むことを検討し始めた。ただ、具体的手法などでまとまらず、次の一手を探しあぐねている。一方、反対派は3日、占拠中止を求める署名を集め、政府に伝えた。

 学生団体などが検討しているのは、香港全域で議員を選ぶ「超級議席」枠の議員か、全5選挙区選出の民主派議員各1人が辞職し、制度改革案を争点に補選を行うという案だ。香港政府との対話に進展がなく、占拠が1カ月を超えて長期化する中で浮上した。

 だが、超級議席枠は民主派と親中派の得票差が小さく、取りこぼす恐れがある。一方、選挙区選出の5人が辞職すると、定数70のうち現有27の民主派議席数が重要議案を否決できる24議席を下回り、補選までに制度改革案が採択されてしまう可能性もある。