安倍晋三首相の経済政策ブレーンで内閣官房参与の浜田宏一米エール大名誉教授は3日、来年10月の消費税率10%への引き上げについて「反対だ。1年半延ばす意見に同調する」との考えを示した。都内で記者団に語った。浜田氏が消費再増税に反対を明言したのは初めて。これまでは「大幅な法人減税と一体なら(予定通りの増税は)許容される」としていた。
1年半の延期論は本田悦朗内閣官房参与が唱えている。浜田氏は今年4月の消費増税について「思った以上に打撃が大きく、日本経済はふらついている」と指摘。日銀の追加緩和を評価しながらも「今、増税を決定するには状況は非常に悪い」と語った。
これに先立ち、浜田氏はBSフジ番組で「財政再建は国際公約(とする意見を)を信ずるな」と言明。「(海外では)増税したらアベノミクスが全部崩れてしまうという意見も多い。(消費税率を)上げたらアベノミクスが全部見放される可能性もある」と述べた。
浜田氏は政府が4日に開く消費増税の点検会合に出席する。
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