超危険「3次喫煙」とは?受動喫煙の数倍から数十倍の影響あり
米国カリフォルニア大学から最新報告

写真はイメージ。記事と直接の関係はありません。

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 受動喫煙と比較して、「3次喫煙」と呼ばれるものが、ニコチン、ニトロソアミン化合物といった毒性のある物質からの影響が数倍から数十倍になると判明。極めて危険であると分かった。

 米国カリフォルニア大学リバーサイド校を中心として研究グループが、プロスワン(Plos ONE)誌で2014年10月6日に報告したものだ。

 「コットン」は「ポリエステル」より危険に

  この3次喫煙とは、室内の表面に付着または環境中に停滞している副流煙成分から化学物質を吸い込むものを指している。

 研究グループは、3次喫煙の成分の被害の可能性を検討。

 コットンのクロス、ポリエステルのフリースをたばこの煙にさらす実験を実施。一定時間を置いてからそれぞれの素材に含まれる化学物質を抽出して、この化学品にさらされた場合の影響を推定した。

 たばこの煙にさらされてから16カ月後、1時間にわたって水で抽出したところ、コットンのクロスから出てきた化学品は、ポリエステルと比べて、ニコチンは約41倍、ニトロソアミンは約78倍になった。

 クロスからの赤ちゃんや子ども、成人がどれくらいの化学品の影響を受けるかを推定したところ、受動喫煙と比較して、3次喫煙で受けるニコチンは赤ちゃんでや子どもで6.8倍以上、成人であれば24倍以上になると見られた。

 ニトロソアミンについては赤ちゃんや子どもは16倍以上、成人で56倍以上と分かった。

 たばこの煙にさらされた部屋の中では、化学品がただよい、受動喫煙以上の影響があり得るわけだ。

 日本でも今後、注目されそうだ。

 

文献情報 

Bahl V et al. Thirdhand cigarette smoke: factors affecting exposure and remediation. PLoS One. 2014;9:e108258.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25286392

 

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