記事詳細
韓国原発で使用済み核燃料、床に落下 2009年春から公表せず
韓国慶州の月城原発1号機で2009年、使用済み核燃料を原子炉から出し、燃料プールへ移す過程で燃料集合体が破損し、燃料の一部が格納容器内の床に落ちる事故があったことが3日分かった。韓国の原子力安全委員会は外部への放射能漏れはないとしている。
運営会社の韓国水力原子力は、作業員1人を格納容器内に入らせ、床の燃料を集めプールに落とす作業をさせていた。野党正義党の金霽南国会議員が公表し、原子力委も認めた。
韓水原は事故を同委に報告しなかった。検察が韓水原の納品不正事件を捜査した際、作業員は「作業後、体調がすぐれない」と供述した。原子力委は昨年8月、検察から事故の通報を受けたが、公表しなかった。原子力委は、作業員の被ばく線量は7ミリシーベルト弱で原発従事者の年間被ばく線量上限の50ミリシーベルトより低く問題ないとしている。(共同)