神の視点のVR 2014年10月25日
Upcoming SlideShare
Loading in...5
×
 

Like this? Share it with your network

Share

神の視点のVR 2014年10月25日

on

  • 583 views

14年10月25日のOcuFes勉強会のライトニングトークで、話させていただいた内容です。

14年10月25日のOcuFes勉強会のライトニングトークで、話させていただいた内容です。

Statistics

Views

Total Views
583
Views on SlideShare
472
Embed Views
111

Actions

Likes
7
Downloads
2
Comments
0

4 Embeds 111

https://twitter.com 58
http://vrnews.jp 43
http://admin.blog.fc2.com 10
https://tweetdeck.twitter.com 1

Accessibility

Categories

Upload Details

Uploaded via as Microsoft PowerPoint

Usage Rights

© All Rights Reserved

Report content

Flagged as inappropriate Flag as inappropriate
Flag as inappropriate

Select your reason for flagging this presentation as inappropriate.

Cancel
  • Full Name Full Name Comment goes here.
    Are you sure you want to
    Your message goes here
    Processing…
Post Comment
Edit your comment

神の視点のVR 2014年10月25日 Presentation Transcript

  • 1. 神の視点のVR 〜欧米の「ヴァーチャルリアリティ」 と日本の「仮想空間」の違い ジャーナリスト新清士 2014年10月25日 OcuFes開発者会 1
  • 2. 自己紹介 いろいろ人生変わりました 2
  • 3. バーチャル=仮想は誤訳 • 日本IBM – 1965年「Vritual Memory」を「仮想メモリー」 • Vritual = (厳密には違うが)実質上の, 事実上 の – a virtual promise 事実上の約束 – a virtual ruler of the country (名目上はそうでない が)その国の事実上の統治者 3
  • 4. 『バーチャルリアリティ学』によると • 現実世界に「等しく同じ現象を起こす空間を 追加する」というニュアンス • 「バーチャルリアリティでは人間の周りに別の 空間ができあがると考え、自分の方が別の空 間に移動したと考える」 4
  • 5. バーチャルは日本になかった • 「バーチャルという言葉を虚や仮想というよう な誤解を招きやすい訳語を使い続けてきたの は、 バーチャルという概念が我が国に全く存在し なかったからである。 それゆえに、 新鮮でありながら、なにか神秘的な、あるい は怪しい響きをあたえ、それがミスリーディン グな訳につながってしまう」 5
  • 6. 日本と欧米のバーチャルは違う • 「日本で多くの人が何となく感じている 『(実体のない仮想としての)バーチャル』と、 ヨーロッパやアメリカで考えている 『(見た目は違うがほとんど実物としての) バーチャル』とは、 話している時は何となく折り合っているようで も、実は全く異なっていて、 お互いに似ても似つかぬ概念を想起している のである」 6
  • 7. パルマーの発言 • 4月の来日時、Oculus VR創業者のパルマー・ ラッキー氏は、 欧米のデモを 「キーボードやマウスなどを使って 既存のゲームをどう置き換えるのかということ ばかりに関心が集まっている」と話した – ある意味では、当然、なのかも 7
  • 8. 「神の存在証明」 • 欧米圏では、どこまで行っても、 「神のルールが存在する」という暗黙の前提とす る伝統が存在すると考えられる – カント「神の存在証明」自然哲学の進歩は神を証明 することにつながるという自然観 • VRの世界を追加したとしても、神の作ったルー ルからは離れることが出来ない • Mark Weiser (Xerox Palo Alto Research Center ) ユビキタスUbiquitous=神の遍在 – フィリップ・K・ディック「Ubik(ユービック)」 8
  • 9. バージニア州・アーリントン郡 がセカンドライフにヴァーチャ ルオフィスを構築09年1月11 日 9
  • 10. VRで繰り返し登場する 「バーチャルオフィス」 • 「セカンドライフ」は重要なものとしてとらえら れた – ゲーム以外の現実生活を生み出すものであった ため – 現実世界に、新しい世界を追加する可能性への 評価が高まった – 「バーチャルオフィス」サービスありましたよね? • ただ、当時の表現能力では様々な限界が あった 10
  • 11. バーチャルオフィスな生活 • Google会長エリック・シュミッ ト 「第五の権力---Googleには見 えている未来」 – 朝起きてバーチャルオフィスを 使って最初の打ち合わせをする – バーチャルプロスポーツを見る – VRが現実の延長線上となって いるロジックがわかる 11
  • 12. 必ずOculusでも登場する • すでに、Oculusでも、3D Eコマース環境を提供 するものとしてVCが入っている企業のケース が登場し始めている – 遠からずホットなエリアになってくるだろう Altspace Raises $2.5 Million From Google Ventures, Formation 8 July 10, 2014 12
  • 13. 一方、日本は? 13
  • 14. Mikulus • 日本的なVR観の代表例 • キャラクターを「虚」の空間に降臨させることに価 値を見いだす – 欧米圏では登場しにくい考え方 – キャラの降臨は、キリストの降臨とはかなりニュアン スが違う日本的なロジック • 日本の仮想には、アニミズム的なニュアンスが 出ているように見える – 「八百万の神」を呼び出すための装置として切り替わ る 14
  • 15. 日本的VR観の代表例 15
  • 16. 日本の思想のVR世界の顕著な例 • 「攻殻機動隊」1995年 人形遣いのセリフ • 「見たまえ私には私も含む膨大なネットが接合さ れている。 アクセスしていない君には、ただ光として視覚さ れてるだけかもしれないが。我々をその一部に 含む、我々全ての集合。 わずかな機能に隷属していたが制約を捨て 更なる「上部構造」にシフトする時だ」 – 究極のコンピュータとの融合の姿 16
  • 17. 17
  • 18. 上部構造とはなんぞや? • 上部構造・下部構造=社会主義の考え方 – 人類が上部構造に移行することで、人間社会の究極の共 産社会に移行する • 虚構の世界に融合により、次の世界へと移行する • 草薙素子 「さてどこへ行こうかしらね。ネットは広大だわ」 • しかし、特に日本的な上部構造の考えはかなり曖昧 移行した後に何が待っているのかは明快ではない 作品としてもゴールを迎えない 18
  • 19. 一方で、明快な 米の上部構造への移行 19
  • 20. 未来学(フューチャリズム)という 考え方 • 科学技術の将来を肯定的に考え、実用的に利 用して、社会的な変化を生みだすことに寄与して いこうという考え方 – 19世紀末のエジソンの時代のアメリカ(だけ)で使わ れるようになった – 未来学者アルビン・トフラーのコンピュータ革命を予 測した1980年『第三の波』が有名 • ただし、「Futurist」を「未来学者」と呼ぶのは、 ちょっと英語のニュアンスと違うかも • 「未来主義者」と呼ぶ方がニュアンスが近いかも 20
  • 21. 世界に線的な成長(ロードマップ)が あると見る 21
  • 22. 2045年の未来 • 有名なフューチャリストとしては、GoogleのAI 部門の責任者になったレイ・カーツワイルが いる • 2045年に、コンピュータと人間が融合する「シ ンギュラリティ」という考えを提唱している • シリコンバレーでは、暗黙のコンセンサス、 ギーク宗教的な存在の思想として知られてい る 22
  • 23. Oculusの位置付け • このプロセスに、コンピュータ科学と生物化学 の発展が大きな役割を担うとしている – 進歩のプロセスには、一定の方向性が確定的に 存在するという共通認識がある • 要素分野として、コンピュータ分野では「AI」 「VR」「ロボット工学」が鍵分野として位置付け られており、「人・金・物」が実際に動いている – Oculus VRが高く評価された背景には、こうした要 因もあると考えられる 23
  • 24. 24
  • 25. Oculus Connectでのアブラッシュ氏 • マイケル・アブラッシュOculus VR チーフサイエ ンティスト • Oculus Connectでの基調講演は、フューチャリス ト的な発想そのもの – SFを参照できる歴史的段階のステップとして再解釈し ている • 「我々の世代ではマトリックスにまではいかない」 – Oculusを、線的な成長段階の一部の過程と理解をし ている 25
  • 26. フューチャリズムと神 • 機械と人間が融合して、「不死」となり、 いずれ、「宇宙と融合」し、覚醒する = 神と一体化するという想定がある = 上部構造は「神への移行」 • 欧米圏のVRの彼方にはゴールがはっきりと 存在する • ネットの彼方にあるものを求める感覚は、 日本と大きく違う 26
  • 27. 結論(らしきもの?) • 日本と欧米のVRは違う思想背景を持っている – 理解しておくと。ちょっとおもしろい • 日本は世界的なユニークなものを生み出せ る可能性を十分に持っている – もっと神様を降臨させてください • Tda式アペンドミクが好きですw – 好きなものを無理矢理説明しているだけw 27