SOUL SUMMONERS
ソウル・サモナー


<TOP> <ソウルサモナーを始めよう!> <ゲームのルール> <禁止カード>
<カードセット> <モンスター図鑑> <掲示板> <デザイナーズノート>


<デザイナーズノート:デザイナーズデッキと戦略性>

ソウルサモナーでは、「TCGというものはキャラクター性だけでも戦略性だけでもダメで、その両方が大切だ」という考えでゲームを作成しています。遊んでみたくなる楽しいキャラクターが存在しつつ、戦略性も楽しめるゲームといった形を理想としています。

自分はまず、面白いキャラクターを生み出すにはデザイナーズデッキというものは非常に重要な存在と考えています。市販TCGを見ていると、仲間と連携して戦うキャラ、進化するキャラ、合体するキャラといったキャラクターは特に人気の高いキャラクターとなります。こういったキャラクターをデザイナーズデッキとしてきちんと作った方がTCGは人気が出やすく、遊戯王・デュエマ・ヴァンガードが成功している理由はこの点が非常に大きいと思います。

その反面、デザイナーズデッキというものは、デッキの自由度をなくし戦略性を落とす可能性がある存在です。一部のコアゲーマーの中にはこのデザイナーズデッキを非常に嫌っており、排除したほうがいいと考えているTCGプレイヤーもいます。

しかし、デザイナーズデッキは完全に自由度を失わせる存在ではありません。例えばMTGのゴブリンデッキでは、どのゴブリンを使うか、ゴブリンデッキと組み合わせやすい赤や黒のカードから何を組み合わせるか、という戦略性があります。遊戯王のテラナイトでは、戦士という種族を活かしてNo.86 H-Cロンゴミアントを出したり、ランク4ということを活かして同様なランク4テーマである光天使を組み合わせるといった選択肢が生まれています。

ソウルサモナーの目指すところはデザイナーズデッキでキャラクター性を楽しめつつ、こういったデッキの構築性も楽しめるゲームです。今回、デザイナーズデッキを利用しつつ、戦略性も高めるためにはどのような工夫をすればいいか、という点に関してあらためて考えてみました。


<ひとつのデザイナーズデッキ内のカードを増やす>

かなり簡単な解決策です。MTGではゴブリンやエルフが大量に存在し、いろいろなゴブリンデッキやエルフデッキが組めるようになっています。

進化や合体をするテーマにしても、その素材や、進化後・合体後カードや、進化・合体補助のカードをたくさん用意することで、いろいろなデッキが組める可能性が生まれるはずです。ソウルサモナーでは特に《ロボタロウ》や《デーモンズ・ドラゴン》が、そういったテーマとなっています。この2つのテーマは今後も強化パーツが増えていく予定で、さらにいろいろなデッキが組めるようになります。

しかし、ひとつのデザイナーズデッキに対してカードをたくさん用意しすぎると、今度はいろいろなデザイナーズデッキを生む余地が少なくなってしまいます。プレイヤーは新しいギミックが楽しめるデザイナーズデッキを求めており、内容が多少変わっても基本的には同じギミックのデッキでは飽きてしまいます。あまり多用できない手法です。


<ひとつのデザイナーズデッキ内のカードを逆に減らす>

ひとつのデザイナーズデッキ内のカードを少なめにすれば、残りのカードをどうするか、他のテーマと組み合わせるか、という戦略性が生まれてきます。

例えばソウルサモナーでは《星竜》は6種類しかカードがありません。すべてのカードをデッキに入れても、デッキの残り9枚のカードをどうするかを考えなければいけません。パーツが不足している分、いろいろな組み合わせを考える余地が生まれています。


<出張しやすいセットを作る>

色や文明を使ったゲームでは「ドローを入れたいから島と青のカードを数枚入れる」「軽い除去を入れたいから山と赤のカードを数枚入れる」といった、いわゆる「タッチ」という行為があります。

それと似たようなシステムとして、遊戯王には「出張」という行為があります。デザイナーズデッキのコンボギミックを、他のデッキに採用するのことを指します。例えば「緊テレダムド」というデッキは、緊急テレポートでサイキック族を出してシンクロモンスターを出すギミックを、ダークアームドドラゴンを出すデッキに出張させることで生まれました。

遊戯王では特に、サイキック族の「緊急テレポート+クレボンスやサイコ・コマンダー」や、TGの「TG ストライカー+TG ワーウルフ」、アーティファクトの「アーティファクトの神智+アーティファクト−モラルタ」などが有名です。こういった出張セットがあることで、デザイナーズデッキ同士の組み合わせが生まれやすくなっています。

ソウルサモナーでもいくつかこういった出張しやすいパーツを考えながら作っています。どういった出張セットが面白いか、組み合わせやすいかという点も研究していきたいところです。


<複数種族が合体するテーマを作る>

ソウルサモナーで特に力を入れている点です。

遊戯王のドラグニティは「ドラゴン族」と「鳥獣族」がシンクロし、ドラゴンに乗った騎士となるというテーマですが、このデッキでは非常に多くの組み合わせが生まれました。デブリドラゴンを軸としたドラゴン族シンクロ、Sinサイバーダーク聖刻征竜コアキメイル、BFガスタ剣闘獣と例を挙げればキリがないほどです。

こういった複数種族が合体するデザイナーズは、複数種族が合体したキャラクターが格好いいというだけでも非常に楽しいと思います。それに加えて、種族を活かして、いろいろな組み合わせが生まれる可能性が高く、デッキ構築も楽しめるデザイナーズになる、まさに一石二鳥のデザイナーズデッキです。

ソウルサモナーでも戦士+魔導士、ドラゴン+悪魔、ドラゴン+戦士、恐竜+兵器などの種族が組み合わさったデザイナーズデッキを用意しています。


<デザイナーズデッキに得意な点と弱点を作る>

MTGやデュエマでは色や文明ごとに得意な点と苦手な点が作られおり、弱点を補うように色や文明を組み合わせる必要があります。それをデザイナーズデッキでもやってしまおうという考えです。市販TCGではあまり意識的にやっているところは少なそうですが、個人的にいろいろと試みている点です。

例えば、「ロボタロウ」「カイザー」のような攻撃が強力なテーマではわざと除去カードを少なくしています。逆に「リーエンド」「アーセ」などのように除去が強いテーマでは、パワー数値の高いカードがなかったり、あっても少し出しずらいように設定しています。この2つのデザイナーズデッキを組み合わせれば、お互いの弱点を補いあうことができます。

MTGでも除去カードを加えたいときに、全体ダメージを入れたければ赤、大型を破壊したければ黒、場合によっては青や白といった選択肢もあります。このように同じ目的でもいろいろなデザイナーズの組み合わせ方ができ、少し変わったデッキにできるような工夫ができたら楽しいだろうと考えています。


<組み合わせやすいデザイナーズデッキをわざと作る>

デザイナーズデッキの組み合わせを生むには、デザイナー側がある程度組み合わせ方を想定しながら作っていくのも大事だと思います。組み合わせも1通りだけではなく、何通りも生まれるように想定しながら作っていきたいと考えています。

《星竜》《デーモンズ・ドラゴン》《竜騎》は特に、組み合わせを考えてもらいたいということで3つを一緒に出させてもらいました。《星竜》は攻撃力は強力ですが、消滅させたり、墓地に干渉したりといったことができないため、《時空神》のような素材を揃えて勝つデッキには負けてしまうことが多いと思います。そこで、消滅や墓地干渉が得意な《デーモンズ・ドラゴン》や《竜騎》を組み合わせを考えてもらうということを想定しています。この3つのテーマの組み合わせ方を工夫するだけでも、いろいろなデッキが組めるはずです。


<メタゲームを想定する>

ソウルサモナーではデザイナーズデッキ同士でメタが生まれるように考えながら製作しています。これにより、現在の環境で強いデッキとの相性を考えながらデッキを考える必要が出てきます。

例えば、《ロボタロウ》《パンダ拳士》《天空の騎士》という3つのデッキ一緒に出しました。《ロボタロウ》は、進化ユニットに強い「悟りの老師」がいる《パンダ拳士》が非常に苦手です。しかし、比較的ゆっくり攻める《パンダ拳士》は、《天空の騎士》に強力な装備カードを集められやすく後半に押されやすくなっています。逆に、後半装備を揃えると強い《天空の騎士》は、速攻で強力な合体ユニットを出せる《ロボタロウ》にはスピードやパワーで勝ちにくくなっています。

こういった相性が生まれるようにデザイナーズデッキを作ることで、最強のデッキが見つかりにくく、工夫のしがいが生まれるようなゲームを目指しています。


「デザイナーズデッキから戦略性を生み出す」という考え方は、恐らく現在は、遊戯王やバディファイトがそういったことを考えながらやっているような気がします。またこれらのゲームを研究して参考にしながら、独自のアイデアも追加しながら、ソウルサモナーを製作していきたいと思っています。

記事を読んでの感想や意見は、掲示板やメールでいただけると嬉しいです。


連絡先→cards_630@yahoo.co.j
スパム防止のため、 最後の「p」が抜けています。
最後に「p」をつけてください


<TOP> <ソウルサモナーを始めよう!> <ゲームのルール> <禁止カード>
<カードセット> <モンスター図鑑> <掲示板> <デザイナーズノート>