SOUL SUMMONERS
ソウル・サモナー


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<デザイナーズノート:4タイプのTCG>

「TCGの面白さ」というものを考えるにあたって意見が食い違いやすいのは、結局のところ、プレイヤーごとに好きなTCGが違うから、ということがあると 思います。遊戯王やヴァンガードが好きなプレイヤーと、MTGやD0などが好きなプレイヤーでは、TCGに求めているものが違い、そんなプレイヤーたちが どのTCGが最高かと話し合っても結論が出ることはありません。

これは、以前書いた「2通りのプレイヤー」という視点でも見ることができますが、今回はTCGを大きく以下の4つのタイプに分けて考えてみました。

◆王道ホビー型TCG
◆少年向け版権型TCG
◆美少女型TCG
◆戦略重視型TCG

こういった視点で「TCGの面白さ」に関して考えると、そのタイプのTCGではどういったゲームが好まれるのかが考えやすく、「TCGの面白さ」に関して考えやすいのではないかと思います。以下にそれぞれの特徴や、販売戦略を並べていきます。


<王道ホビー系TCG>


ミニ四駆やベイブレードなどの少年向けホビーのようにアニメ漫画を中心にメディア展開をしていくタイプのTCGです。遊戯王、デュエマ、バトスピ、ヴァンガード、バディファイト、ゼクスなどが含まれます。

現在はTCGの市場規模の約70%程度を占めています。売上は他のタイプと比較して高くなりやすいのですが、アニメや漫画などのメディア露出をしっかりしなければ売れないため、コストも他より多くかかる傾向にあります。

プレイヤーはまず第一に、漫画やアニメのように格好良くモンスターを戦わせることを求めていると思います。キャラクターにはドラゴンやメカ、戦士などの見た目が格好いい種族や、進化モンスター・合体モンスター等が特に好まれます。

種族、テーマ、クラン等の軍団でデッキを縛るゲームが多く存在しています。子供たちがそういった軍団ごとにカードをを揃えてデッキを組むのが好きというこ ともありますが、新しく強いテーマを出したり、人気の高いテーマの強化パーツを出せば売上を簡単に伸ばすことができるという企業側の思惑もあると思いま す。

ロックや手札破壊、山札破壊、マナ破壊など相手を妨害するようなデッキは子供が泣いてしまうため少ない傾向にあり、殴りあうデッキが好まれます。代わりに、ロックしながら殴るモンスターや、殴ると山札破壊ができるモンスターなどが存在します。

最近は、派手なコンボゲーになっていたり、めくりゲー要素などにより、ある程度強めの運要素を取り入れるゲームが多いように思います。新規参入者やお金を かけれないプレイヤーも勝てるチャンスを生み、プレイヤー層を広げるための手法です。しかし、その一方で、実はある程度戦略性にも興味を持っているプレイ ヤーも多く、あからさまな壊れが出るとやはりプレイヤーは離れていきます。この派手さや遊びやすさと、戦略性とのバランスが重要なタイプであると言えま す。

ソウルサモナーはこのタイプのTCGを目指しています。


<少年向け版権型ゲーム>

少年向けアニメやゲームをTCGに落とし込んだゲームです。ポケモン、スクランブルギャザー、ガンダムウォー、デジモン、ガッシュ、ミラバトなどが代表作です。

現在の市場規模は15%程度です。原作人気に売上が左右され、ポケモンやガッシュの全盛期はもっと割合が高かったと思われます。

遊ぶのは小学生低学年を中心とし た低年齢層と思われるので、シンプルなルールが良さそうなのですが、実際はわりとルールが難しいTCGが多かったりします。個人的には、原作人気のわりに売上が低いのは、ルールの難しさが大きな原因な気がしています。

ガッシュの魔本や、ポケモンの勝ち抜き戦的なバトルシステム、ミラクルバトルカードダスの悪魔の実システムなど、原作を活かしたシステムが求められ、それもルールを複雑にしてしまいがちな一因になっています。


<美少女型TCG>

美少女系のキャラクターを扱うTCGです。アクエリ、ヴァイス、カオス、プレメモなどが代表作です。ゼクス、ヴァ ンガードなどは王道ホビー系である一方で、萌え系TCGの要素も持ち合わせています。

現在の市場規模は10%程度です。

最近ではいかに人気のある版権を獲得できるかがこの系統のゲームの売上を決めている気がしますが、ゼクスやヴァンガードではオリジナルで勝負しています。

女の子のイラストにつられて始めてもらうことを狙っている以上、他のタイプのTCGと比べて比較的カジュアルに遊びたいプレイヤーも多いと思われます。運 要素を高めにしたり、種族的なものやカード名による縛りを強めにして構築を楽にしたりといった、新規やカジュアル優遇がされることが多いと思います。

カジュアルプレイヤーのためにカードを簡略化しないといけないのではないかという気もしますが、遊ぶのは比較的年齢が高めなプレイヤーが多いので、キャラクターらしさを楽しめるテキストを作ることも重要ではないかと思います。


<戦略重視型TCG>

戦略を重視したコアゲーマー向けTCGです。MTG、モンコレ、神の記述、D0、ラストクロニクルなどが有名ですが、FFや三国志は原作はあるものの、スタイル的にはこの分類の要素が強いのではないかと思います。

市場規模は5%程度です。MTGが30億円で、他はあまり売れていない感じですが、D0やモンコレなど根強いファンに支えられ細く長く続く作品もあります。

プレイヤー層は大人が多く、世界観やキャラクターは大人が遊ぶのに耐えられるものが必要になります。正統派ファンタジー系が好まれる傾向にあります。



構築の幅広さやバランスが求められ、種族やカード名による縛りや、制限カードやめくりゲーなどの運要素は他のゲームより少な目な印象です。進化や合体も、デッキの内容が固定されやすい要素なのであまり好まれないようです。

配置要素や移動要素は他のタイプでは敷居を高くするため、敬遠される要素となっていますが、モンコレ、神の記述、D0では配置要素や移動要素も許容されています。

ターゲットがコアゲーマーである以上、かなり厳しい視点で評価されるため、かなり完成度の高いものでも失敗に終わることが多く見受けられます。制作は困難を極めます。


<複合型TCG>

便宜上4つのタイプに分けてはいますが、2つ以上のタイプにまたがっているTCGも多く存在しています。

ガンダムウォーは少年向け版権型でもありつつ、戦略重視型でもあります。ゼクスは王道ホビー型の要素もありつつ、美少女型でも戦略重視型でもあります。バトスピやゼクスは王道ホビー系の中でも、戦略重視型の要素が多いゲームだと思います。

複数系統では、いろいろなよさを取り入れられるというメリットももありますが、バランスも難しいところです。どれも中途半端で、ひとつのタイプに集中して魅力を追求しているゲームには勝てない、ということも多い気もします。


最後に

ソウルサモナーは「王道ホビー系」を研究しながら作っているゲームということもあり、今回の記事では王道ホビー系に関して詳細に書いています。他のタイプに関しては自分はあまり詳しくないこともあり、また興味がある方にいろいろ考えていただけたらと思います。

世界観やキャラクターをどうするか、運要素は自作ゲーにも取り入れるべきか、移動要素は入れてもいいか、テーマやクランのようなものをどう考えるか、進化 合体要素を取り入れるか。自作TCGスレではこういった話題がよく挙がりますが、どういったタイプを目指しているかによって、その方向性もかなり変わって くるはずです。こういった話題に対するひとつの考え方として、今回の記事を作ってみました。

いろいろご意見・ご批判あると思います。その際には掲示板へ書き込みや、メールなどいただければ幸いです。

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