北海道の小村に戦時中に徴用された朝鮮人の追悼碑、右翼勢力の脅しにも屈せず―韓国紙

2014年11月02日

30日付の韓国紙・中央日報は、北海道の猿払村という小さな村に右翼勢力の脅しにも屈せず、戦時中に大量に徴用され栄養失調などで亡くなった朝鮮半島出身者の追悼碑が建てられていると報じた。31日付で環球網が伝えた。

地元在住の水口孝一氏が行った調査で、日本政府は戦時中に旧日本陸軍浅茅野飛行場を建設するために大量の朝鮮半島出身者を徴用し、少なくとも80人が栄養失調や腸チフスなどで死亡していたことが突き止められた。現地は現在、シラカバや松の林となっているが、かつては製紙会社があったと推測されている。

当初、遺体の埋葬場所は不明だったが、水口氏と猿払村事務所、韓国の民間団体が2006年~2009年に3度行った発掘調査で38体の遺体が発見された。遺体は寺で供養されている。ところが、水口氏や協力者らは「裏切り者」扱いされ、日本の右翼団体から脅迫電話を何度も受けている。昨年11月に追悼碑の除幕式を実施しようとしたが、中止に追い込まれた。右翼勢力は「建立費用の一部は韓国政府から資金援助を受けた」と指摘している。

米紙ニューヨーク・タイムズも最近、この問題を取り上げた。記事は猿払村が「裏切り者の村」と呼ばれ、主に「ネット右翼」から攻撃されていると指摘している。

(編集翻訳 小豆沢紀子)