岩上潤一氏のある日の朝食

充実した1日を過ごすための「前工程」とは何か。回答を集めて、まず驚いたのが起床時間の早さだった。エンジンをしっかりあたためなければ、ダッシュは成功しない。

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◎アンケート項目
1.いちばんよく食べる献立、それを召し上がる場所と時間について教えてください。
2.気に入っている点、こだわっている点を教えてください。
3.いつごろから、どれぐらいの頻度で、その献立を食べるようになったかを教えてください。
4.起床してから、朝食をとり、出勤するまでのスケジュールのイメージを教えてください。
5.出勤前の時間、朝食の時間はご自身にとってどういう時間でしょうか。
※なお回答は、編集部の責任編集。

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■岩上潤一:ネットアップ社長

[よく食べる献立]
家での朝食は勿論、出張中でも基本的には和食です。
[こだわり]
夜は外食が多いため、朝食はなるべく自宅で。特に重要な一品は納豆、社会人になってから欠かさず食べています。
[いつ頃から]
40代からはほぼ毎日同じような献立、同じ時間割です。同じリズムの中でスケジュールを確認すると、余裕ができ、その日のパフォーマンスを最大化できると感じています。
[朝の時間割]
5:30 起床、メールチェック
6:00 犬の餌やり、シャワー
6:30 朝食、新聞閲覧
7:30 最寄り駅に到着
[朝食時間の位置づけ]
リフレッシュし、その日のプランをじっくり練る時間です。社長という立場ではありますが、自らが常に社員の前に立ち、行動者として突き進むリーダータイプであるため、朝食に和食をとることは重要なエネルギー源になっています。

■樋口武男:大和ハウス工業会長

[よく食べる献立]
7時前に大阪の自宅もしくは東京本社で。東京でホテルに投宿する際も、ホテルでは食べません。
[こだわり]
会食が多いため、朝食・昼食は控えめ。医者の勧めもあって食べ始めたアロエヨーグルトは毎朝のお気に入りです。
[いつ頃から]
7〜8年前からほぼ毎日。
[朝の時間割]
6:00 起床、洗顔、服薬、着替え、朝食、新聞閲覧
7:15 トイレ
7:25 出勤。出社後、足踏み100回、レッグマシーン75回、ラジオ体操

■谷田千里:タニタ社長

[よく食べる献立]
出張先で朝食をとることが多く、洋食になることがほとんどです。
[こだわり]
外食が多いので栄養バランスの偏りに気をつけています。特にビタミンやカルシウムが不足しがちなので、洋食の場合はサラダ、ヨーグルト、フルーツを必ず加えるようにしています。
[いつ頃から]
社長に就任する2008年までは米国の担当役員だったため、頻繁に出張していました。その頃から、ホテルで朝食をとることが増えていきました。
[朝の時間割]
6:00 起床・洗顔
6:20 朝食
7:00 身支度
7:30 会社へ
[朝食時間の位置づけ]
平日は会食が多く、帰りも遅くなるため、なかなか自分の時間を持てません。その中で、朝食は貴重な自分の時間で、リラックスできるひとときです。また仕事へ向けて自分のスイッチを切り替える時間でもあります。

■梅野正人:UPSジャパン社長

[よく食べる献立]
野菜スープ、旬のフルーツ、ヨーグルト、コーヒー、ライ麦パンなど。
[こだわり]
朝食はあまりとらないほうなので、胃に優しくて栄養の摂れる野菜スープを食べています。スープや果物、ヨーグルトが中心なので、パンやご飯は食べない日もあります。
[いつ頃から]
約5年前から週に2〜3回。
[朝の時間割]
5:30 起床、シャワー
6:10 朝食
6:40 30分間のウオーキング
7:30 出勤
[朝食時間の位置づけ]
ウオーキングの時間は、1日の中で唯一、「何も考えない時間」としています。出勤前のこの約1時間は、心身をゼロの状態に戻す時間です。そうしたリセットを経ることで新鮮な発想や新しい知恵が生まれてきます。

■澤田道隆:花王社長

[よく食べる献立]
コーヒー、食パン、野菜サラダ、卵焼きとソーセージ、ヨーグルト。
[こだわり]
ヘルシーバランス。
[いつ頃から]
かなり前から、ほとんどいつも同じ献立です。
[朝の時間割]
6:00 起床
6:15 朝食、歯磨き/洗顔/髭剃り、身支度
7:00 出勤
[朝食時間の位置づけ]
仕事に向かう気持ちの高揚と、昨日から今朝までの情報収集(新聞、テレビ、ネットなどから)の時間です。

■ロバート・R・ルートン:マスターカード・ワールドワイド日本地区社長

[よく食べる献立]
ファゲ(ギリシャ産)の脂肪分0%のヨーグルトに、ドーセット(イギリス産)の穀物たっぷりのシリアル。
[こだわり]
簡単ですぐに準備できるうえに、とても健康的で、味も気に入っています。
[いつ頃から]
5年ほど前から平日は主にこのメニューです。もう少し時間をかけて食べたいオムレツなどは週末だけにしています。
[朝の時間割]
5:30 起床、メールチェック
6:30 朝食、新聞閲覧
7:30 出勤
[朝食時間の位置づけ]
朝食はその日の仕事に全力で取り組むための準備の時間です。時々プールで泳いでから出社する日もあります。グローバルに24時間動きつづけるビジネスの只中で、日本のビジネスに集中するため、自身の状態を整える時間です。

■原田泳幸:ベネッセホールディングス会長兼社長

[よく食べる献立]
週4日ほどは和食で、あとは洋食を食べます。
[こだわり]
栄養バランスには気を遣っています。
[いつ頃から]
和食はランニングなどの運動を始めた4年半ほど前から。
[朝の時間割]
4:00 起床、メールチェック
5:00 約1時間のランニング
6:15 シャワー、身支度
7:00 朝食、メールチェック
8:00 オフィスに
[朝食時間の位置づけ]
栄養補給はもちろんですが、情報を収集する時間でもあります。テレビの報道番組と、ジョギング中のラジオから、基本的なニュースを把握します。また、ジョギング中は考えをまとめる重要な時間にもなっています。

(門間新弥=撮影(大和ハウス、人物))