韓国社会の人種差別問題、国連が調査を開始
2014年10月01日 11:29 発信地:ソウル/韓国
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×韓国・ソウル(Seoul)のコンビニエンスストアで販売される、ニュース番組のレポーターに扮(ふん)したチンパンジーを広告に使用したたばこ「ディス・アフリカ(This Africa)」広告パネル(上、2013年10月23日撮影)。(c)AFP/JUNG YEON-JE
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■経済に基づく人種差別?
延世大学(
)のキム・ヒョンミ( )教授(社会科学)は、韓国における人種差別は同国が経済的に急成長をしたことにも一因があると指摘する。同教授は韓国の英字紙ザ・コリア・ヘラルド( )のインタビューで、韓国人は経済成長に執着するあまり、他国をその経済力で順位づけするようになったと語っている。「韓国人は一つの集団として、米国や英国など先進国は自分たちより優れていると認識し、一方で途上国に対しては、何の根拠もなく自分たちより劣る存在だとみている」
韓国人の強い民族主義は、長く孤立状態が続き、中国や日本という大国に常に脅かされてきた歴史に基づいている。だが最近の調査結果によると、そのアイデンティティーもやや揺らぎ始めているようだ。
海外旅行をする韓国人の数は、2006年の約50万人から、2013年にはほぼ3倍の145万人に急増。これは全人口の3%余りに相当する。
韓国に移住してくる外国人の多くは、中国や東南アジアからの出稼ぎ労働者や、韓国人男性と結婚した女性たちだ。特に女性たちは子どもを産むことで同国の人口動態を大きく変化させている。政府の統計によると、外国人との結婚で生まれた「多民族系」の子どもの数は、2007年の4万4000人から2013年には20万人近くにまで急増した。
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