NNNドキュメント「放射線を浴びたX年後3 棄てられた被ばく者」
2014年11月2日(日) 24時50分~25時20分 の放送内容
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2014年11月2日(日)
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最終更新日:2014年10月31日(金) 10時53分
60年前に行われたアメリカの水爆実験。9月、その被ばくの影響を裏付ける文書を政府が開示した。広島、長崎ではない、歴史に埋もれた新たな被ばく事件を改めて検証する。
番組内容
60年前に行われたアメリカの水爆実験。今年9月、その被ばくを裏付ける文書を政府が開示した。長年、被ばく事件の被害実態を調査してきた高知県の元高校教師らは、開示された内容や文書の量、政府の認識が不十分だと指摘、再開示を求めて行動を始めた。被ばくの実態は?そして、人体の被ばくの程度は?南海放送は、開示された文書や乗組員らに対して積み重ねてきた聞き取りなどをもとに、事件の危険性や重大性を改めて検証する。
出演者
- ナレーター
- 鈴木省吾
制作
南海放送
その他
- 属性情報?
-
- ジャンル
- ドキュメンタリー/教養 - ドキュメンタリー全般 ニュース/報道 - 特集・ドキュメント
人物情報
番組詳細説明(内容)
【見どころ】
今年9月19日。厚生労働省で、ある文書が開示された。
これまで厚生労働省は「保有していない」としていたが、同省は文書の存在を認め、初めて開示した。
文書には被ばくを裏付けるデータが含まれている。広島、長崎ではない、新たな被ばく者が浮かび上がった。
文書の開示を求めたのは、高知県の元高校教師 山下正寿さん(69)。
これまで約30年にわたりこの被ばく者の救済と補償を求めてきた。
これらの被ばく者は、1954年アメリカが太平洋上で行った6回の水爆実験で被ばくした
延べ1000隻に及ぶマグロ漁船の乗組員だ。
この年だけで1万人以上の被害者がいると考えられている。
しかし、これまで第五福竜丸が被害を受けた事件として記憶されてきた。
厚生労働省は「文書は今回開示した304点がすべてだ」とする。
しかし、山下さんは「重要な部分が公開されていない可能性がある」と
研究チームを結成し再請求に踏み切った。
この被ばく事件を11年にわたり取材してきた南海放送は、
その積み重ねを元にこの被ばく事件を改めて検証する。
【内容】
■9月19日厚生労働省が開示した文書
厚生労働省が、これまで「保有していない」としてきた文書は、1,900ページに及ぶ。
文書は、1954年に政府が派遣した調査船 俊鶻丸の調査データや予算、昭和31年から32年にかけて国内で記録された放射能雨の線量(福岡22万カウント=4万6千ベクレルの記載も)、科学者による研究報告書、ICRPの勧告に基づく被ばく許容度の考え方、指定港での放射線測定の方法、放射能検査中止に関わる通達、省庁でのやりとり、そして各船の被ばく線量の報告(人体、船体、魚)などが記載されている。
これに対し厚生労働省は、船舶(延べ556隻、実数473隻)の放射線量が、国際放射線防護委員会による国際基準(1事故あたり100ミリシーベルト)を大幅に下回っていると結論付けている。
■時間との闘い・・・元高校教師 山下正寿さんの取り組み
これまで30年にわたり、知られざるこの被ばく事件の解明と被ばく者の救済にあたってきた山下さんが、この事件に出会ったのは高校で教師をしていた1986年だった。
山下さんは、高校生と共に被ばく者の聞き取り調査を行い、200人以上の被ばく者の存在を突き止め、 事件に光をあてた。
調査を始めて30年にあたる今年、山下さんは、厚生労働省に対して事件に関係する資料の開示を求めた。その結果、厚生労働省は、9月19日、1,900ページにわたる文書を開示した。
臨んだ記者会見。ところが、会場では担当者が記者向けにメモを配布。山下さんには配られていないメモだった。そこには、「今回見つかった船舶(延べ556隻、実数473隻)の放射能の検知結果は、国際放射線防護委員会(ICRP)による放射線量の国際基準(1事故あたり 100ミリシーベルト)を大幅に下回っている」と書かれていた。
翌日、そのメモを目にした山下さんは、驚きを隠せなかった。山下さんは「線量計算の方法も間違っている。さらには、存在する文書すべてを開示したとはとても思えない」といい、再開時を求めることを決めた。再開示は、10月20日。
その後、厚生労働省の委員会、水産庁の委員会などで社民党、共産党議員などからこの事件についての質問が行われる。
また10月21日、高知県庁で山下さんがレクチャーを行う。山下さんは、大きな一歩が踏み出せそうだと手ごたえを感じている。
■棄てられた被ばく者・・・今、乗組員たちは
マグロ漁船の被ばく検査が行われたのは1954年(昭和29年)3月から12月。
検査は、わずか10ヶ月で打ち切られたため、その後のデータは残っていない。
この時期に検査を受けた船は、2729隻。そのうち延べ992隻が被ばくした魚の廃棄を命じられた。被ばくした魚を廃棄した船の乗組員、つまり自らも被ばくした可能性が非常に高い 乗組員は、生存していれば、70歳代から80歳代。しかし、その多くは死亡。生存者は非常に少ない。これまで11年にわたり生存者や遺族の証言を取材してきたが、今回、この開示を受け、改めて話を聞いた。
■フクシマとビキニ
元高校教師の山下さんは、再開示にあたり、検証チームを結成。科学者、研究者などそれぞれの分野で文書を解析し再開示を求めることにした。さらに、福島第一原発事故以来8回にわたり関わってきた福島県の漁業関係者とも改めて会うことにした。山下さんは言う「日本の漁業が何より心配だ。ビキニ事件の経験を生かさなければならない。そして60年経った今、政府が私たちにどう向き合っているのか知る必要がある」
■11年にわたる取材
南海放送は、この事件を11年にわたり取材してきた。様々な形で被ばくを裏付ける作業を進めてきた。今回、厚生労働省の文書によって、特定の船(第二幸成丸)の乗組員の身体の被ばく線量が裏付けられた。これを元に、日本大学の野口邦和准教授に改めて被ばく線量を算出してもらうことにした。
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