客足が戻らないマクドナルド 戦略が次々と裏目に
エコノミックニュース 11月2日(日)14時31分配信
日本マクドナルドホールディングス <2702> の2014年12月期の連結営業損益は94億円の赤字、連結最終損益は170億円の赤字に膨らむ見通しであることが分かった。ファストフードの代名詞とも言えるマクドナルドだが、最近では客離れが止まらず、低迷状態からなかなか脱することができない。
今年7月に発覚した中国の食品加工会社による「期限切れ鶏肉使用問題」は大きな要因のひとつだろう。青く変色した期限切れ鶏肉を食肉処理する工場の様子に、驚愕を覚えた人は多いだろう。期限切れ鶏肉は「チキンマックナゲット」に使用されていたことが分かり、大きな問題に発展した。
マクドナルドでは全顧客の35%がファミリー層となる。おもちゃをプレゼントする「ハッピーセット」などで親子連れを取り込んでいたが、安全性の不信感から「子どもに食べさせたくない」と客足は一気に遠のいた。食肉問題発覚後、既存店売上高は激しく落ち込み、7月の売上は前年同月比17.4%減、8月25.1%減、9月16.6%減となり、未だ回復の兆しは見えない。
信頼を取り戻すために行った方策は、皮肉なことに次々と裏目に出てしまっている。チキンマックナゲットに使用する鶏肉を中国製からタイ製に切り替え、さらに代替品として新商品「豆腐しんじょナゲット」を打ち出したものの、設定価格より多く代金をとってしまうというトラブルが発生。
また、8月からは全店舗の店内完全禁煙に踏み切り、ファミリー層への取り組みアピールと、クリーンなイメージへ転換を図ったが、結果的には愛煙家の多いサラリーマン層を手放すこととなってしまった。数百円でランチを済ませることができるマクドナルドは会社員にも人気だが、禁煙をきっかけに寄り付かなくなってしまったというケースが多いようだ。ついには苦肉の策として「チキンマックナゲット無料券」なるものまで配布されたが、話題性とともに「無料でも食べたくない」という声も目立ってしまう結果となった。一度生じた不信感を拭うのは並大抵のことではないようだ。(編集担当:久保田雄城)
Economic News
最終更新:11月2日(日)14時31分
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