機動戦士ガンダムAGE第1話「救世主ガンダム」
AG115年…正体不明の敵『UE』に故郷オーヴァンが襲撃され、孤児となったフリットは、ノーラの連邦軍基地アリンストンで育てられていた。フリットは、いつかUEに反撃する時が来ることを信じて、母から授かったAGEデバイスの中の設計図を元に、救世主と呼ばれたモビルスーツ『ガンダム』をつくりあげる。そして、ついにノーラにもUEのモビルスーツ型機体が襲ってくる。フリットはノーラの人々を救うため、自らの手でガンダムを起動する!
1/60デスティニーガンダム完成させるよ!とか言ってたんですが、DSのゲームやりまくってるうちに1ミリも進んでいないまま、とうとう放映が始まったガンダムAGE!という訳で待望の第一話感想です。
まず大前提として、今回は大人も楽しめるというアナウンスが追加されたとは言え、実際問題の所、これまで10代後半から20代30代のマニアに向けた展開が多かったガンダムを、大胆に10代前半程度を重点的なターゲットに方針変更されたのは事実なので、視聴するにしても「観た事ある」だとか「どこどこに似ている」だとかの不要な知識からくる感想については極力排除して、純粋に作品単体の価値を探りたいと思います。これがマイ・ファーストガンダムになる世代がいる事を前提に考えて行きたいですね。
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・軍国少年と早い展開
一言で言えばガンダムワンセットとも言うべき、謎の敵の侵攻とそれに立ち向かうガンダムという訳ですが、高年齢層になると「どうしてガンダムだと勝てるの?」という疑問が湧いてくるのですが、とにかく今回は当初から伝説の戦士、何故か強いという事をしきりに台詞で解説するのみで、どうしてガンダムが圧倒的に強いかは今後何か解説があるのかどうか気になる所です。SEEDの場合はフェイズシフト装甲やもともと連合にMS自体存在しなかったなど、ファーストガンダムの元設定を現代風にアレンジした要素があった訳ですが、今回は当初から主人公勢力にMS技術が存在する為、どうして10数年間も勝てなかったのか、多少疑問も感じる部分があります。しかしこれは高年齢層やマニアとしての邪念なのか?自分でもよくわからないので特にウイークポイントとは思いません。例えば戦隊モノやプリキュア等自分は見ないのですが、それについても主人公がどうして悪の怪人より強いのか?という事に特に説明がある訳で無く、主人公だから強いで楽しめる層もいるという事なのでしょう。その点は譲って考えるべきかもしれませんね。
理屈はさておき、個人的な好き嫌いの好みで言えば、この主人公の軍国少年ぶりと、周囲の白眼視が非常に気に入りました。やっぱりガンダムの主人公はこのくらいの変人が良いでしょう。多少に展開に早い物を感じますが、しかし要点は押えてあるので、母の敵、倒すとか非常に判りやすい物があります。しかしこの点も複雑な展開等を期待する高年齢層からすると不満が漏れる可能性がありますが、さして気にする必要は無いでしょう。
今回ガンダムにちゃんとテストパイロットが居た事がよかったですね。これまでどうして子どもが勝手に操縦するんだよ!という疑問がありましたが、今回テストパイロットが手慣れた機体で出撃して即座に被弾するというアクシデントからの、結構投げやりな、内心失敗してもいっか程度の周囲の投げやりさが(違うって・・)、やっぱ伝説の機体ガンダムは作った少年が自ら操縦!という流れに落ち着いたのはある程度良かったです。自分は視聴する前は歴代某社長メカみたいに、お屋敷やプールからガンダムが出撃するんじゃないかと勝手に妄想してたんですが、ぜんぜん違いました^^;;ガンダムの真の性能については今後に期待!です。
それにしても今回期待してたネコミミパイロットと白い量産機が出てこなかったのが残念、ある意味一番期待してたんですが、次回でるんでしょうか?自分はキャラクターは思いのほかちゃんとガンダム絵してたと思います。
・全体的にジムカスタムのような作品の出来
最初にも書きましたが、ガンダム一式そろえ、とも言うべきソツの無い作りで、非常にこだわりが深い視点とかで無い限り、ここと言った間違いや落ち度等も無く、まさに少年冒険マンガの第一話という作りだと思いました。ダンボール戦記の時にも感じたのですが、小学生の学習雑誌の付録マンガや恐竜や天体や歴史などの解説マンガのような、主人公とライバル、最初敵だが後で味方で解説役になるバンチョーと言った、ソツ無しセットが盛り込まれた、作品では無く製品という感じの出来です。これは悪口では無くて堅調な運転で悪い事では無いと思います。自分はこれをジムカスタムのような出来だと思っています。
対してファイブスター物語に「プリマ・グラッセ」という話が出てきますが、それと同様「ええナニソレ!?」とか「そんなんネーヨwww」みたいな、視聴者をオオッ!?と思わせる、そういう突き抜ける何かがプラスαされる事を強く期待したいです。そういう点ではよくファーストの模倣と言われたSEEDシリーズがいかに通常の予定調和の中に高いポテンシャルと、途中で突き抜ける、「オオッ!?ww」と言わせる物を兼ね備えた凄い作品かが良くわかりました。AGEもSEEDシリーズ同様ヒットして欲しいですね。