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宇宙船墜落…ガガのライブに影響、日本人19人予約のツアーは?

航空機につり下げられた状態の「スペースシップ2」
航空機につり下げられた状態の「スペースシップ2」(中央)(ヴァージンギャラクティック提供)
Photo By 共同

 民間企業による宇宙旅行を目指している米ヴァージンギャラクティックは10月31日、西部カリフォルニア州上空で開発中の宇宙船「スペースシップ2」の試験飛行を実施したが、直後に「深刻な異常」が起き、試験機は同州のモハーベ砂漠に墜落して大破した。米歌手レディー・ガガ(28)も来年に同社の宇宙旅行を計画していた。事故の影響は計り知れず「誰でも宇宙旅行に行ける時代」の到来を遅らせることになりそうだ。

 共同電によると、飛行士2人のうち1人が死亡、もう1人はパラシュートで脱出したが重傷。砂漠に機体や翼の破片が散らばっているのが見つかった。今回は新型燃料を使ったロケットエンジンを試験しており、これが事故原因の可能性がある。米運輸安全委員会(NTSB)は調査チームを現地に派遣した。

 AP通信は、スペースシップ2が空中で爆発してばらばらになったとのカメラマンの目撃情報を伝えた。

 同社は高度約100キロから始まる宇宙空間をかすめて飛ぶ弾道飛行で、4分間の無重力状態を体験できる宇宙旅行を来年に始める計画だった。所要2時間、4分間の無重力体験で1人25万ドル(約2800万円)。宇宙船は飛行士2人と乗客6人が搭乗する設計。日本人用の貸し切りフライトも用意されている。レディー・ガガが来年に搭乗して飛行中に歌声を届ける予定だったが、初の「宇宙コンサート」の実現も先送りが濃厚だ。

 日本でこの宇宙旅行を販売しているクラブツーリズム・スペースツアーズ(東京)によると、世界で700人以上が予約済み。そのうち、日本人は19人。同社には、1日正午現在でキャンセルの連絡は入っていないが、参加者の1人から事故を心配する連絡が入った。担当者は「まだ内容がはっきり公開されていないので情報を収集中。旅行への影響がないわけではない」と対応に追われた。

 一方、旅行に参加を決めている人らは冷静に受け止めた。船井総合研究所の経営コンサルタント、稲波紀明さん(37)はヴァージン社からのメールで事故を知った。来年の後半には宇宙旅行に行ける見通しだった。「宇宙に行くにはリスクもあるし、事故もある。だからといって動揺はしない」と、引き続き実現を待つ構え。東京都板橋区の会社経営佐光紗慧子さん(79)も「申し込みをした皆さんも、危険は覚悟していると思う」と言う。

 日本の著名人では、俳優の岩城滉一(63)が別の会社を利用した宇宙旅行を計画中。約930万円の参加費用も支払い済みだが、先月7日の会見で年内の飛行予定が遅れて、いまだ旅程のメドがたっていないことを明かしていた。

[ 2014年11月2日 05:30 ]

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