藤井裕介
2014年11月2日07時13分
全国のアマチュアの人たちの絵画や書を展示し、伝統芸能などが競演する「国民文化祭(国文祭)」。文化庁が1986年度から始め、「文化の国体」ともうたわれるが、存在を知らない人が多く、経費もかかることから、2016年度以降の開催地が決まっていない。文化庁は、経費や規模を小さくして実施する方針を決めた。
国文祭は、文化活動の全国規模の発表の機会や交流の場をつくるほか、地域の伝統文化を見直すことも狙っている。85~86年に文化庁長官を務めた作家の三浦朱門さんが発案した。
今年度は今月3日まで、秋田県で開催中。日本画や洋画などの美術展、「キルトフェスティバル」「ご当地ヒーロー文化祭」など70以上のイベントを行う。
10月4日、秋田市の秋田県立武道館では、なまはげが勢いよく太鼓をたたき、若いダンサーが軽やかに舞っていた。国文祭のオープニングフェスティバルで、秋田の伝統文化を映像や音楽、歌や踊りを交えて紹介し、来場者約2500人が大きな拍手を送った。
秋田県によると、オープニングフェスティバルの予算は1億4396万円。国が1億1500万円、県が2896万円を負担する。県の今年度予算に盛り込まれた「国文祭推進事業」費は約7億3千万円。オープニングフェスティバルのほか、雑誌やラジオでの広報事業に約5千万円、のぼり旗や誘導看板など「ウェルカム事業」に約3400万円を充てる。
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