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コラム:日銀が「通貨切り下げ」開始、ドル120円も視野=佐々木融氏

2014年 11月 1日 01:20 JST
 
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佐々木融 JPモルガン・チェース銀行 債券為替調査部長

[東京 1日] - 日銀は10月31日、予想外の追加金融緩和を発表した。黒田東彦総裁は記者会見で「これまで着実に進んできたデフレマインドの転換が遅延するリスクがある。日銀としては、こうしたリスクの顕現化を未然に防ぐ」ために、追加緩和を実施したと説明した。つまり、何が何でも2%のインフレ率を達成することを考えての緩和ということだろう。

ここで、今回の追加緩和の主な内容をまとめておきたい。

●マネタリーベースが年間約80兆円程度(これまでは60―70兆円)増加するように金融市場調節を行う。

●長期国債について、保有残高が年間約80兆円(これまでは50兆円)程度増加するように買い入れを行う。

●買い入れる長期国債の残存期間を7―10年程度に延長する(これまでは7年程度)。

●指数連動型上場投資信託(ETF)および不動産投資信託(J─REIT)について、保有残高がそれぞれ年間約3兆円(これまでは約1兆円)、同約900億円(これまでは約300億円)増加するよう買い入れを行う。

円という通貨は日銀が発行しており、日銀のバランスシートの負債サイドにある。そして、今回の決定は、その発行したお金でこれからもさらに残存期間の長い国債や、株式、J─REITを購入していくと決めたということだ。   続く...

 
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 11月1日、JPモルガン・チェース銀行の佐々木融・債券為替調査部長は、日銀が追加緩和で事実上の通貨切り下げを始めたことで、ドル円は来年9月までに120円に到達する可能性もあると分析。提供写真(2014年 ロイター)
*統計に基づく世論調査ではありません。

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