【ＢＯＸ】木村Ｖ２！サラリーマン王者に営業先から応援団

　◆報知新聞社後援　プロボクシング「ダイナミックグローブ」▽日本ライトフライ級タイトルマッチ　○木村悠（７回　負傷判定３―０）油田京士●（１日、東京・後楽園ホール）

　日本ライトフライ級王者の木村悠（３０）＝帝拳＝が２度目の防衛に成功した。同級１１位挑戦者・油田京士（２４）＝エディタウンゼント＝の強打を見極めてかわし、要所でパンチをまとめた。試合途中の偶然のバッティングで油田の左目上の傷が悪化し、７回負傷判定（３―０）で退けた。木村の戦績は１５勝（２ＫＯ）２敗１分け、タイトル初挑戦の油田は９勝（５ＫＯ）７敗。

　キャリアの違いを見せた。木村は初回こそ、タイトル初挑戦で勢い付く油田の攻勢を許したが、２回以降は距離とタイミングをつかみ、的確なパンチを浴びせた。７回に相手の流血が止まらず、負傷判定の決着に持ち込まれ、「もう少しでダウンが取れたかな」と悔しさをのぞかせた。

　今年２月に王座を獲得した木村は専門商社に勤めるサラリーマンボクサーだ。応援団は徐々に増え、今回は約４００人に上り、そのうち約１００人が同僚や営業先など仕事関係で「来年は５００人をノルマにします」と笑った。

　現在は主要４団体で世界ランク入りしており、「日本のチャンピオンベルトも好きだけど、まだ巻いていない世界のベルトも欲しい」。２３日に３１歳のバースデーを迎える王者は「まだ伸びていくと思う」と上の高みを見ている。（飯塚　康博）