ライフハッカー編集部 - コミュニケーション 07:00 PM
どうしても謝らないといけない時に「心をいたわる」ちょっとしたコツ
誠実な謝り方を知っているかいないかで、良い人間関係が築けるかどうかが変わってきます。ただ、そうだとわかっていても謝るのは簡単ではありません。
「ごめんなさい」と言うことは、自分の非を認めるということで、自分は期待に応えられない人間だと認めることを意味します。謝るのが難しいのは、ある意味当たり前かもしれません。誠実に「ごめんなさい」と言う代わりに中途半端に謝まることで、自分を守ろうとするのも自然なことです。
それでは、間違いを認めつつ、自分を守るために傷ついた感情を和らげる方法はないのでしょうか? スタンフォード大学の心理学者、Karina Schumann氏は、最新の研究でその方法を発見したと考えています。彼女が発見したコツは、謝る勇気を奮い立たせる前に、少し自己肯定をしてみるという方法です。
謝る前に自己肯定をしたグループが「優れた謝罪文」を書いた
その研究では、98人の参加者を2つのグループに分けました。半分のグループには、自分が大事だと思っている価値について考えてもらうように求め、自分はその資質を持っている人間だと自分で自分に言い聞かせてもらいました。もう半分のグループは何も要求されませんでした。それから両方のグループに、自分の行った失敗を謝らなかったときのことを思い出し、反省して、傷つけた人に今なら何と言うか書き留めるように求めました。結果、自己肯定をした人のほうが、言葉をぼかしたり、非難したり、責任逃れをすることなく、優れた謝罪文を書いたのです。
前述のSchumann氏は研究学会のブログで下記のように説明しています。
私は恐れの感情が、上手に謝る障害になっていると推論しました。そのため、自己肯定がこの恐れを和らげ、結果としてもっと効果的に謝罪できるようになるかどうかを調べたのです。
つまり、簡単に言えば、謝る相手と向き合う前に、自分の長所や誇りにしていることを思い出せば、心から謝罪する勇気を奮い起こすことができるということです。
Schumann氏は続けます。
次に誰かを怒らせたときには、時間を置いて、自分の人生で重要なことを思い出してみてください。そして自己弁護をせずに、心から謝罪してみてください。難しいことかもしれませんが、予想以上に気分が良くなることに気づくでしょう。
A Simple Trick for More Effective Apologies|Inc.
Jessica Stillman(訳:Conyac)
Photo by Shutterstock.
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- 間川 清ナナ・コーポレート・コミュニケーション