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ロールス・ロイス、“究極の頂点に立つラグジュアリー・プロダクト”「ゴースト シリーズII」日本導入

ショートホイールベースとともにロングホイールベース仕様を設定、3132万円から

2014年10月31日発売

ゴースト シリーズII(SWB):3132万円

ゴースト シリーズII エクステンデッド・ホイールベース(EWB):3712万円

ロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋のマイケル・シュナイダー氏(写真左)とラース・クラヴィター氏(写真右)

 ロールス・ロイス・モーター・カーズは10月31日、同社の中核モデル「ゴースト シリーズII(SWB)」を発売した。ショートホイールベースのゴースト シリーズII(SWB)とともにロングホイールベース仕様「ゴースト シリーズII エクステンデッド・ホイールベース(EWB)」を設定し、価格は前者が3132万円、後者が3712万円。

 同日、都内で報道陣向けの記者発表会を開催し、ロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋のマイケル・シュナイダー氏とラース・クラヴィター氏がゴースト シリーズIIの概要を紹介した。

モデル エンジン 変速機 駆動方式 価格
ゴースト シリーズII(SWB) V型12気筒6.6リッターツインターボ 8速AT 2WD(FR) 31,320,000円
ゴースト シリーズII エクステンデッド・ホイールベース(EWB) 37,120,000円
V型12気筒6.6リッターツインターボエンジンとZF製8速ATを搭載するゴースト シリーズII
ゴースト シリーズII(SWB)のアンベールの様子
ロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋のマイケル・シュナイダー氏

 発表会の冒頭、シュナイダー氏は日本市場で展開する「ファントム」「レイス」「ゴースト」のうち、とくにレイスは今まで以上に若年層からの支持を受けており、販売が好調であることをアピールするとともに、「どのモデルでもいえるが、ロールス・ロイスは決して“マス・ラグジュアリー”にはならない。他のメーカーが発表したがる販売台数目標などは決して追いかけることはしない」と述べ、ロールス・ロイスがハイエンド・ブランドであることを強調。

 そして、日本市場でロールス・ロイスが成功する鍵は今回発表したゴースト シリーズIIであるとし、「ゴーストは成功した企業家や実業家のためのクルマで、こうした皆様の偉業に究極の頂点に立つラグジュアリー・プロダクトで報いたい」「2009年に発売してから、ゴーストは我々の屋台骨」と、想定するターゲット層や同社におけるゴーストのポジショニングなどについて説明を行った。

ゴースト シリーズII(SWB)のボディーサイズは5400×1950×1550mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース3295mm。オプション設定の21インチホイールやサンルーフなどを装着する
ゴースト シリーズIIでは新デザインのLEDヘッドライトやボンネットなどを採用。ヘッドライトはステアリングの回転に応じて進行方向に向きを変えることが可能
オプション設定の21インチホイール
ロールス・ロイスのアイコン「スピリット・オブ・エクスタシー」
ゴースト シリーズIIのインテリアでは、上質なレザーやウッドパネルがふんだんに使われる。フロントドア内に傘が収まるというユニークな装備(傘を差していただいたのは弊誌でもおなじみのジャーナリスト・西村直人氏)

 また、ゴーストからの変更点についても触れ、エクステリアでは新デザインのLEDヘッドライトでフロント・フェイスを現代的に再構築したほか、ロールス・ロイスのアイコン「スピリット・オブ・エクスタシー」から発するテーパー状の「ウェイク・チャネル」と呼ばれるデザインがボンネットに与えられたこと、より高くなったグリル、クローム仕上げのバンパーの採用などによって、よりダイナミックで存在感のあるデザインに進化。加えて標準サイズが19インチのところ、オプションで21インチホイールを新たにオプション設定している。

 インテリアでは新デザインのシートが装備されたことがトピックで、フロントシートでは電動調節式のサイ・サポート機能が加わるとともに、リクライニングが可能なリアシートでは温度を3段階に調節できるヒーターが標準装備され、さらにオプションでマッサージ機能も用意される。そのほかソフトな手触りに仕上げたダッシュボード、各メーターの周囲にポリッシュ仕上げの金属製の装飾が追加された。

V型12気筒6.6リッターツインターボエンジンの最高出力は420kW(570PS)/5250rpm、最大トルクは780Nm/1500rpm

 パワートレーンはV型12気筒6.6リッターツインターボエンジンにZF製8速ATの組み合わせで、ゴースト シリーズIIから新たにレイスで初採用となった「サテライト・エイディッド・トランスミッション(SAT)」と呼ばれる最新技術を全車に標準装備した。このSATは、GPSと地図データを用いて交差点や高速道路の合流点や出口などを認識し、それに応じて常に最適なギヤを選択してくれるというもの。またリアサスペンションも改良を受け、乗り心地と操縦安定性を高めるとともに、キャビンへの振動を抑えているという。

ロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋のラース・クラヴィター氏

 また、クラヴィター氏からはオーダーメード仕様の「ビスポーク」についての紹介が行われた。クラヴィター氏によると、世界で販売されるゴーストのうち82%がビスポーク仕様だそうで、東京においてはその比率が100%だという。それを受け、「私たちはゴースト シリーズIIのお客様に新しい個別のビスポーク設計をご提供させていただく」と述べたほか、同社のレザー工房やウッド工房の紹介を行った。

ゴースト シリーズIIの特徴点

ゴースト シリーズII主要諸元

ゴースト シリーズII(SWB) ゴースト シリーズII(EWB)
ステアリング位置 右/左
乗車定員 5名
全長×全幅×全高 5400×1950×1550mm 5570×1950×1550mm
ホイールベース 3295mm 3465mm
車両重量 2480kg 2580kg
エンジン V型12気筒6.6リッターツインターボ
エンジン最高出力 420kW(570PS)/5250rpm
エンジン最大トルク 780Nm/1500rpm
トランスミッション 8速AT
駆動方式 2WD(FR)
0-100km/h加速 4.9秒 5.0秒
タイヤ(前/後) 255/50 R19 / 255/50 R19

(編集部:小林 隆)