「韓国売り」急加速 朴大統領悲鳴の“円安ウォン高”:イザ!

2014.10.26 08:00

「韓国売り」急加速 朴大統領悲鳴の“円安ウォン高”

 韓国メディアでは当初、「円安は怖くない」とたかをくくる論調も多かったが、ここにきて、はっきりと悪影響が出てきた。

 現代自動車が23日に発表した7~9月期決算は、ウォン高が響いて最終利益が前年同期比29%減となり、事前の市場予想も下回った。鉄鋼大手のポスコも営業利益は増益だったものの、ウォン高で外貨建て資産に差損が出て、最終利益が60%も減少した。

 すでに業績見通しを公表しているサムスン電子は営業利益が前年同期比で6割減となるなど大幅な減収減益だ。

 日本と韓国の輸出上位100品目のうち55品目がバッティングしているとされ、円安ウォン高が進むほど日本が有利になる構図だ。韓国では財閥系企業が寡占状態にあるため、サムスンなど上位企業の業績悪化は国家経済を直撃する。

 こうしたなか、韓国の企画財政省は、円安で影響を受けている韓国の中小企業などに対し、総額約1兆ウォン(約1000億円)規模の支援策を打ち出すと発表した。

 アジア経済に詳しい週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏は、「韓国は国内総生産(GDP)に占める輸出依存度が約50%と高い。円安ウォン高による輸出不振で経済成長率が急降下することを朴政権は恐れており、円安が韓国経済を直撃する危機の源泉であると警戒している」と指摘する。

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