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【経済】

「欧米経済、もっと悪い」 クルーグマン氏 日本に謝罪

 【ニューヨーク=共同】米国のノーベル賞経済学者ポール・クルーグマン氏は、十月三十一日付の米紙ニューヨーク・タイムズに「日本への謝罪」と題するコラムを寄せた。一九九〇年代の後半以降、経済を立て直せない日本政府と日銀を批判してきたが「欧米も日本と同じか、それより悪い不景気に陥ってしまった」と自省している。

 財政規律を気にしすぎて政策投資に二の足を踏む欧米の政府や、時期尚早の利上げに走った欧州中央銀行の例を挙げ「(金融危機のあった)二〇〇八年以降の欧米の政策は不十分か逆効果ですらあり、日本の失敗が小さく見えるほどだ」と指摘。

 自身を含む欧米エコノミストが、日本を「先進国の経済運営でしてはならないことを教えてくれる反面教師」としてきたことを謝罪した。

 欧州では経済が低迷を続け、景気が堅調とされる米国でも賃金や物価の伸び悩みが懸念されている。コラムには長期のデフレに陥った日本の経験に学べない欧米のエコノミストや政策決定者への皮肉が込められている。

 クルーグマン氏はこれまでも、安倍政権下の異次元緩和や財政出動に支持を表明してきた。一方で消費税増税には一貫して反対している。

 

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