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プラモ箱絵の第一人者 弥生美術館で高荷義之展

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プラモ箱絵の第一人者 弥生美術館で高荷義之展

タミヤ1/25「ドイツ陸軍重戦車タイガーI型」プラモデル箱絵原画(昭和44年)

 「今でも高荷先生に箱絵を描いてもらうのは、一種のステータス。それで模型の売れ行きも違ってくる」と、展覧会を企画した同館の堀江あき子学芸員は話す。展示されている「ドイツ陸軍重戦車タイガーI型」(44年)は、この時代の代表作の一つ。ドラマチックな構図とともに正確な考証を重視し、ボルトの一本一本まで緻密に描かれた箱絵は、模型少年から絶大な支持を集めた。

 ミリタリー系模型のブームが下火になった昭和50年代後半から手がけ始めたのが、アニメメカのイラスト。「戦闘メカ ザブングル」「超時空要塞マクロス」「機動戦士ガンダム」など、アニメ雑誌の口絵やプラモデル箱絵を中心に、数多くのイラストを発表した。「“戦車の高荷”にアニメメカを描かせたら面白いだろうという雑誌編集者の発想が当たった。夢の世界の存在が実物のような質感で描かれたのを見て、魅了されたファンも多かったのでは」(堀江学芸員)

 高荷さんによると、当初はアニメが題材のイラストを描くのに少し戸惑ったという。だが、「ゼロ戦が活躍するのもガンダムが活躍するのも、絵としての本質は同じ。軍艦や戦車が人間的な表情を持ったものだと思えばいい。そう腹をくくると、もう悩むことはなかった」と明かす。

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