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性犯罪の罰則や構成要件 議論へ10月31日 22時48分
性犯罪の罰則を見直すための有識者らによる検討会の初会合が開かれ、法律で定める罰則を引き上げて重くするかどうかや性犯罪の構成要件を緩和するかどうかなどについて議論していくことを確認しました。
この検討会は、現在の刑法では女性を乱暴して死亡させたりけがを負わせたりする強姦致死や強姦傷害の罰則が強盗致死や強盗傷害より軽いことなどから、性犯罪の罰則を見直すために法務大臣の指示で設置されたものです。
最高検察庁で開かれた初会合には、大学教授や検事、弁護士などの有識者ら、女性8人を含む12人の委員が出席しました。そして、法律で定める性犯罪の罰則を引き上げて重くするかどうかや、性犯罪の成立に必要な構成要件を緩和して、暴行、脅迫の程度が軽いものも加えるかどうかなどについて、議論していくことを確認しました。また、被害者の告訴が必要な「親告罪」のままでよいかどうかや、現在は女性に限られている強姦罪の被害者に男性も加えるかどうかなども検討することになりました。
一方、出席した委員からは「罰則を重くすることで犯罪者の社会復帰への影響も懸念される」といった意見も出され、検討会では今後、性犯罪の被害者や専門家などからのヒアリングも行いながら作業を進めることにしています。