当初の予定ではニュース解説ブログになるはずだったという事実を知り、一番驚いているのは凡夫です。
龍谷大学文学部特任教授の菅山謙正を31日に懲戒解雇したというニュースを聞き、なんとなくブログにします。懲戒解雇の理由は論文の盗用、その数は3大学にまたがって計23本。だいぶやらかしましたね。
盗用というとバイラルメディアが問題になっています。なんやかんやで無法地帯であるネットだから起こったこと、という認識は間違っていたようです。引用と盗用の線引きは難しいというべきか、難しくはないけどラクをしようと思ったら簡単にできてしまうというべきか。
どういう人が盗用してしまったのか気になったので調べてみました。さっそく挫折しました。だって龍谷大学のホームページから消えているんだもん。懲戒解雇だし当たり前か。
http://www.ryukoku.ac.jp/who/detail/996232/
しかたがないのでキャッシュを見る。
Who's Who 龍谷大学教員検索サイト|教員詳細情報 菅山 謙正 |龍谷大学
肝心の研究テーマを引用します。
言語の統語構造と意味構造の間にある関係の解明を究極的な目標にして研究を行っています。とくに英語の場合について、おもにRichard HudsonのWord Grammar理論の枠組みを用いています。その成果は2005年12月、LondonのContinuum社からWord Grammarという論文集として刊行。また、語彙文法の立場から個々の語彙についてその文法的特性についても研究中です。これと並行して、最近のCognitive Grammar、Construction Grammar、Usage-Based Modelなどの文法理論についても研究を進めています。
・・・・・・横文字多くて理解不能。誰か解説お願いします。と、とにかく人文学・言語学・英語学を研究している教授だったようです。
ちなみに研究者のコミュニティケーションサービスresearchmapではまだ情報が残っています。
立派な経歴なのにね。本も数点出版しています。
これらの書籍は大丈夫なのだろうか?それに教授という立場があると、若い研究者の功績を横取りする。みたいなドラマのようなことが実際に行なわれていたりするのだろうか?と邪推してしまいます。
他人と自分の文章を混同した。不注意だったが、大学や学生に迷惑を掛け猛省している
と話しているのですが、論文23本分混同するってどういうことなんだろう。ありえるのか? ・・・・・・ありえないから龍谷大学は懲戒解雇して、京都府立大、神戸市外大は名誉教授の称号を取り消したんだろうけど。
Amazonで取り扱いされている菅山謙正の著作物で唯一レビューのついているものがこれ。
Kyoto Working Papers in English and General Linguistics〈1〉
- 作者: 菅山謙正
- 出版社/メーカー: 開拓社
- 発売日: 2011/11
- メディア: 単行本
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厳密に言うとこの論文集の編者が菅山謙正。
良質な論文を集めた言語学論集
とのことです。