習政権の陽動作戦か 小笠原沖で“不審船”が急増 サンゴ密漁はダミー? (1/2ページ)

2014.10.31


小笠原諸島嫁島の沖合で目撃された不審船。背後にも複数の船が見える(提供写真)【拡大】

 東京・小笠原諸島沖などで30日、中国船とみられる不審船が計212隻も確認された。中国で高値で取引されているサンゴを狙った密漁という見方が有力だが、別の観測もある。沖縄・尖閣諸島周辺での海上保安庁の警備を手薄にさせるため、中国当局が陽動作戦を仕掛けているという見方だ。経済は墜落寸前といわれ、香港のデモで厳しい立場にある習近平指導部が、なりふり構わぬ攻勢に出ているのか。

 「大型巡視船や航空機を集中的に投入し、特別な態勢で臨む」

 海上保安庁の佐藤雄二長官は15日の定例会見で、小笠原周辺海域の取り締まり強化に乗り出す方針を明らかにした。

 中国船とみられる外国漁船は9月から増え始めた。200トン級などの大型船が大挙して現れるのが特徴で、第3管区海上保安本部(横浜市)は30日、同諸島周辺や、約400キロ北に位置する伊豆諸島の須美寿島や鳥島(いずれも東京都)周辺の領海および排他的経済水域(EEZ)内で、中国のサンゴ漁船とみられる計212隻の外国漁船を確認したと発表した。

 さらに、横浜海上保安部は同日、小笠原諸島・北之島(東京都)沖の日本のEEZで違法にサンゴ漁をしたとして、漁業主権法違反(無許可操業)の疑いで、中国漁船の中国人船長、張財財容疑者(45)を現行犯逮捕した。中国人船長の逮捕者は今月5人目。日本政府は逮捕を受け同日午後、中国側に「遺憾の意」を伝え、再発防止を求めた。

 日本産のサンゴは品質が良く、中国では高値で取引される。日本珊瑚商工協同組合によると、最も人気が高い赤サンゴの卸値は10年で約5倍に上昇。2012年の平均取引額は1キロ約150万円で「金より高値で取引されることもある」(同組合)という。今年は1キロ250万円に高騰しているとの報道もあり、中国人は領海やEEZを無視して、サンゴに群がっているようだ。

 

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