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【アニメ定点観測・前Q'sEYE】第2回 「TVもいいけど映画もね『青の祓魔師』『とある魔術の禁書目録』 不二子のヒロイン性にしびれた『THE UNLIMITED 兵部京介』7話 『ジョジョの奇妙な冒険』
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劇場版『青の祓魔師』を池袋シネマ・ロサの上映最終日に駆け込みで観た。
プロローグの絵本を終えると、いきなり展開される絢爛豪華な「お祭り」の背景美術に目を奪われる。そこから凛、雪男、しえみの若手チームによる幽霊列車退治と、シュラとリュウのベテランチームによる結界張り替え作業が緊張感溢れるクロスカッティングで描かれ、必要な情報を過不足なく伝達しながら、ぐいぐいと観客を映画の世界に引き込んでいく。映画の始まりってのはこうでなくっちゃあいけません。
ゲストキャラの「うさ麻呂」が絡み始めてからの、日常パートの賑やかな雰囲気もグー。レギュラーキャラもそれぞれに見せ場があって、ファンムービーとしても魅力的なつくり。シリーズのファンも安心ですね。
その後も、多彩なシチュエーションでの、アイデア溢れるアクションが連続。欲を言えばクライマックスにストーリーがもう一山あったら……という感じではありますが、それでも十二分に傑作といえる出来かと。都内の上映は終わってしまいましたが、近場でまだ上映中の方は、足を伸ばしてください。そうでない方はBlu-rayを待って、是非観ましょう。
先週は試写で「アニメミライ2013」と劇場版「とある魔術の禁書目録-エンデュミオンの奇蹟-」も拝見。前者は公開までまだまだ間があるので、またいずれ。後者も公開直後ということで多くは語りませんが、シリーズのファンなら納得のスカッとするエンタメ・ムービーになっているので、お好きな方はお見逃しなく。サンジゲン好きも要注目ですよ。
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さてここからはTVアニメの話。
まず、不二子が可愛かった。『幕末義人伝 浪漫』の話じゃないですよ。テレビ東京だとその直前に放送されている、『THE UNLIMITED 兵部京介』の話。ダークヒーロー・兵部京介のオリジン(起源)に迫る過去を舞台にしたストーリー(の前半)である、第7話「超能部隊 前編 -Generation ZERO PARTⅠ-」。そちらに登場した、少女バージョンの蕾見不二子が可愛らしかったのです。
兵部相手には年上のお姉さんぶるものの、まわりの大人から見ればまだまだ未熟な子供、そんなギャップが素敵でした。声をあてるゆかなさんの、ちょっとませた感じの話し方もナイス。神北恵子14歳、鮎川まどか16歳、井上喜久子さん17歳を、たとえ自分の年齢が追い越してしまっても、永遠に「お姉さん」だと感じてしまう。そんな錯覚を抱くことこそがアニメやマンガといった「二次元」のヒロインに宿るヒロイン性と考えるならば、まさに「ヒロイン」と呼ぶにふさわしい魅力を放っておりました。……何を言っているんだろうね、このひとは。
気を取り直して。声の話でいえば、少年兵部を演じた平野綾さんの少年声も、「おっ」と耳を引く好演。アニメでメインの少年役を演じるのは、『ドラゴンボール改』のデンデ、『ジュエルペットきらデコっ!』の赤木緑に続く三度目かしら? もっと増えると良いですね。
来週(注:この原稿のアップ日)放送の後編では、「超能力部隊対零戦」という昨今のTVアニメではなかなか描かれない、燃えるシチュエーションが登場する様子。予告を見た限り、アクションに強いマングローブの実力が遺憾なく発揮されている感もあり、実に楽しみです。不二子の出番も多いと嬉しいのだけど。
もう一本、先週は『ジョジョの奇妙な冒険』第20話「シーザー孤独の青春」が良かった。原作第2部屈指の名シーン(ああ、シーザー……)を、テンションを溜めて、溜めて、溜めて……ラスト、濃厚な作画と、専用BGMによるドラマティックな音響演出で、ググっと盛り上げる。原作でも読むたびにグッと来てしまうシーンなので身構えていたにもかかわらず、あっさりと涙腺に築いた堤防が陥落されてしまいました。よよよ。先に進むごとにどんどん良くなっていくアニメ化ですね。
『アイカツ!』(新キャラ痛可愛い)、『キングダム』(ああ、王騎将軍! 将軍ー!)、『たまこまーけっと』(お尻!)、『PSYCHO‐PASS サイコパス』(お疲れ様です、期待しております)、『ドキドキ!プリキュア』(手でクローバーってすごくね?)、『みなみけ ただいま』(世にも奇妙なテイストの変化球。前シリーズのカレー回を超えたか)……などなど、触れるべきトピックはまだまだありますが、ま、あんまりダラダラ書くのもね。いくら長文を書けるのがウェブの利点といいましても、よろしくない気がするので、このあたりで終わりにいたしましょう。
というわけで、また来週。
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