今年は、Webのメモリアルイヤー。Web生誕25周年、W3C設立20周年、そして昨日アナウンスされたようにHTMLの勧告化が完了した年です。このようなメモリアルイヤーを記念し、本日 10/29 PM3時〜6時(現地時間) シリコンバレーのサンタクララマリオットホテルにてW3C20 Anniversary Symposiumが開催されます。本稿では、その模様を現地よりライブレポーティングします。
Welcome and Introductions
Jeff Jaffe, W3C CEO
イベント開始は、W3CのCEOを務める Jeff氏よりウェルカムトーク。
W3Cの役割は、webのポテンシャルを広げること。webの素晴らしさ、広がりは今更言うまでもない。Webはデバイスまで広がり、そのポテンシャルは広がる一方であることを述べました。
招待講演
Vint Cerf – A Long Term View of the World Wide Web
最初の招待講演は、TCP/IPの発明者 Vint Cert氏。WWWへの長期的な観点について述べられました。
Internetの最初のドキュメントが公開されたのは40年前。それから現在にいたるまで多くのことが変わりました。そして、我々のコミュニケーション手段のほとんどは、インターネットで行われるようになりました。
様々なメディアが現れ、消滅していきました。floppy disk, CDメディア。いづれ無くなるでしょう。長きに続くメディアが必要です。優れた設計が施されたソフトウェア。更なるプライバシーの保護も重要でしょう。
David-Michel Davies – Forging the Big and Beautiful Web
1990年代のWebサイトは、ほんとにひどいものでしたが、最終的には彼らがWebを前進させてくれました。感謝しなければいけません。
フランスには、ストリートアートを飾るビルディングがありますが、それらが陳腐化するのを防ぐため、WebGLでオンライン公開することにしました。
優れたインターフェースは、人々が伝えたいことの価値を高めます。ビデオやインタラクティブにより、スクロールするだけでストーリーを語ってくれます。
人々は、様々なルールを壊してきました。大きな会社がルールを壊し始めた時、Adobeはflashの提供を開始しました。flashでサイトを作るのはどうかという考えもありますが、flashはWebを大きく前進させました。ルールを壊すことで、前進が生まれるのです。
Anders Wahlquist – Stories Empower, and We Power Stories
Webの表現力は、格段に上がりました。1999年のWebは制限が強く、クリエイティブなものを提供することは出来ませんでした。2008年には、Flashでホラーゲームを作れるようになり、iPhoneの登場で、その役割はHTML5へと移されていきました。また現実世界とWebとの繋がりも始まりました。例えばロボットを動かすとか。
ムービーを作るために、参加者がそれを手伝うことができるようになりました。コンテンツをpushするほど、良いストーリーが作られていきます。
10年前にできなかったことが、今ではWebでできるようになりました。クリエイティビティの美しさは、技術の進化と共に変わっていきます。良いストーリー、優れたデザインには常にニーズがあり、テクノロジーはそれを支え続けるのです。
Di-Ann Eisnor – Solving Problems Together: Beyond Crowdsourcing toward Mass Participation
クラウドソーシングについて。多くの人が少しのコントリビュートを行うことで大きなことをできるようになりました。Wikipediaやmapなど。
スケールは大きく広がり、2billionのスマートフォンが、様々なデータを収集し、それらをオープンに共有することができるようになりました。
オンラインゲームで10日で得られるデータは、科学者が15年間探し続けてきたもの。50ミリオンのドライバーが地図の作成にコントリビュートし、トップコントリビューターはチームに入ることができます。
ハリケーンサンディの時も、人々の10,000に上るレスポンスから、ガスステーション情報の入手などの問題が解決されました。
各都市の自動車問題も、クラウドソーシングにより解決されていくでしょう。
Moh Haghighat – Bringing the Full Power of Modern Hardware to the Open Web Platform
JavaScriptは、本当に高速化されました。ここ数年で数百倍のパフォーマンスを示すようになり、ネイティブアプリとの違いも1.5倍程度の処理時間と、かなり接近してきました。CPUはマルチスレッド化が進んでいます。アプリケーションは並列処理に最適化されるべきです。レンダリングの33%は並列化されるようになりましたが、残りはまだ最適化の余地があります。SIMD – single instruction, multiple data。Javascriptに組み込むことでより高速化が促進されます。9-18fpsがSIMDを使うことで、30fps以上になるというデータも。Web Workerを使うことで100fps以上も可能です。
3Dカメラを使うことで、遠くのオブジェクトをフィルターし、最適化された映像処理を行うことも可能になります。
コンピュータ演算コストの高い、エッジ抽出を用いたモーション検出も可能に。モーション検出を用いたゲームも楽しむことができるようになりました。
Webは、今もっとも広範なクロスプラットフォームです。更に、ユビキタスアプリケーションのプラットフォームになっていくことでしょう。
Alex ‘Sandy’ Pentland – Toward A Sustainable Digital Ecology
10年前に、最初のスマートフォンを用い地図上で、人々がどこに行くのか、どのレストランに行くのかをビジュアライズしました。データから、どのような生活をしているかがわかります。これは良いことですが、人々に恐れを感じさせました。政府は、それをハッピーと感じ、人々はそれから安心を得、企業は収益を得る必要が有ります。
人々は、データをコントロールできなければいけません。削除可能でなくてはなりません。この機能が無いと、経済は回りません。
これらのディスカッションを通し、私はp2pを活用した信頼されたネットワークというアイディアを思いつきました。クラッキングされることの無い、信頼された。openPDSは認証からパスワードを無くします。”are you in california?”といったYes/No質問に答えることで。
データを集中せず、分散させることで、クラッキングの脅威を低減します。
データの分散を制御できるようになることで、子供の社会生活を向上することができます。プライベートデータは匿名化されることで共有可能となります。信頼されたネットワークを使うことで。
Commissioner Jessica Rosenworcel – Access for All
TEDのトークで、ティム・バーナーズ=リーよりWebのためにmagna cartaを作って欲しいと頼まれました。目の不自由な方が参加できるように、壁を壊さなければなりません。数週間前にスティービー・ワンダーが私を訪れました。スティービー・ワンダーは伝説的なミュージシャンというだけではなく、目の不自由な方への伝道師です。ビデオキャプションを作るためのガイドラインに関する法律を策定しました。
最大の問題は、文章を読めないこと。なので、OCRと音声合成機を用いています。彼のオフィスのスキャナーには全てOCR機能が実装されています。
ウェアブル、バーチャル・リアリティ、無人カー。グローバルスケールで、これらの技術がもたらすものについて考えなければいけません。165の国々でシンポジウムを開催しました。これはとても成功し、他国は興味を示しました。こういった活動を続ける必要があります。そして、数年後にはソリューションが得られるはずです。
Panel and Discussion: “The Future of the Web and How it is Run”
- Lee Rainie (Moderator)
- Fadi Chehadé
- Jun Murai
- Darren Walker
(レポートを書きながらパネルを聞くのは難易度が高いため、まずは写真のみUPします。(別途レポートをUPします)
Fadi Chehadé
Jun Murai
Darren Walker
Lee Rainie (Moderator)
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