望月環境相:続く「私には法的責任はない」と「妻が…」

毎日新聞 2014年10月28日 21時20分(最終更新 10月28日 23時44分)

衆院環境委員会で自らの政治資金に関する質問を聞く望月義夫環境相=国会内で2014年10月28日午後4時10分、藤井太郎撮影
衆院環境委員会で自らの政治資金に関する質問を聞く望月義夫環境相=国会内で2014年10月28日午後4時10分、藤井太郎撮影

 ◇政治資金収支報告書、「事実と異なる記載」は認める

 28日午前0時からの緊急記者会見で、自身を支援する政治団体「望月義夫後援会」の政治資金収支報告書への虚偽記載を明らかにした望月義夫環境相。「事実と異なる記載」を認めながら「私には法的責任はない」と言い切る釈明は、閣議後の記者会見や、衆院環境委員会でも続いた。

 最大の問題は、2008年と09年の一部の会費や会合費を、別会計である賀詞交歓会の領収書を使って「大会費」(約660万円)と名目を偽ったこと。望月氏によると、経理の実務を担当し、4年前に急逝した妻真由美さんが実行したという。当時、政治家の会費や会合費などが社会的に批判されていたことを理由に「違法な支出ではないが、計上をはばかったのではないか」と説明する。

 しかし、肝心の会費や会合費の中身については「法定の保存期間を過ぎ、領収書も破棄され確認できない」と繰り返すばかり。同じく別会計のゴルフ大会の懇親会についても、会場費として2年で計78万円の支出の記載がある。懇親会に後援会活動としての実体がない場合、公職選挙法に違反する「支援者に対する寄付」にあたるのではないかという指摘もある。

 この日の午後、衆院環境委に出席した望月氏は「事実と異なる記載で大変遺憾」とは述べたが、法的責任を問う質問には「(妻の死後)通帳もハンコもどこにあるかわからず、しばらく金をおろせなかった」などと釈明。政治資金の管理に疎かったことや、経理書類がすでにないことを強調する答弁を繰り返し、最後は「私は会計責任者ではない」「法令違反になるかは分からない」とかわした。【鈴木泰広】

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