2014年10月29日水曜日

幸福の科学大学「不認可」へ=最長5年間は認可不能か

建設中の幸福の科学大学(今年6月)
来春開設予定として設置認可申請中だった「幸福の科学大学」について、10月29日、文部科学省の諮問機関である「大学設置・学校法人審議会」が開設を不可とする答申を行いました。答申を受け、今月中に下村博文・文部科学大臣が「不認可」を決定する見通し。さらに同審議会が、審議の過程で同大学に不適切な行為があったとしており、文科省の担当者は「今後、最長で5年間は認可しないペナルティが課せられる」と語っています。

■「霊言は科学的合理性が立証できていない」

幸福の科学大学は、学校法人幸福の科学学園が千葉県長生村で来春開設を目指し申請していたものです。これについて、文科省の諮問を受けて大学設置・学校法人審議会が審査していましたが、10月29日、文科省に対して同大学の設置を「不可」とする答申を行いました。

審議会では来春の開学を予定して申請していた大学のうち、私立3大学の設置を「可」としており、3大学が審査化途中で申請を取り下げ、公立・私立系10大学が審査継続となりました。開設「不可」とされたのは、幸福の科学大学のみです。

建設中のキャンパスを視察する大川隆法総裁(教団ビデオより)
幸福の科学大学は、幸福の科学の中で「エル・カンターレ文明創出」の拠点であり世界伝道の一手段と位置づけられ、大川隆法総裁による“霊言”を教育に取り入れるとともに、学長予定者がUFOや霊界の技術の研究を行うと公言するなど、きわめて個性的な大学として研究されていました。

文部科学省は、今回の答申について、同大学の設置を不可とした審議会の理由書を公表。それによると、同大学の「創立者の精神を学ぶⅠ」「創立者の精神を学ぶⅡ」といった必修科目やその他の科目の内容が、<創立者である大川隆法氏の著作が深く関連して>おり、その著作物の中で<大川隆法氏の基本的な思想を証明するためにいわゆる「霊言(霊言集)」を科学的根拠として取り扱う旨の記述がなされている>ことを、理由に挙げています。結論として、理由書にはこう書かれています。
【2014年10月29日】幸福の科学大学を「不可」とする理由
このような科学的合理性が立証できていない「霊言(霊言集)」を本大学における教育の根底に据えるということは、学校教育法第83条第1項の「学術の中心」としての大学の目的を達成できるものとは認められない。また、大学設置基準第19条第1項の「体系的に教育課程を編成する」及び同条第2項の「専門の学芸を教授し、幅広く深い教養及び総合的な判断力を培い、豊かな人間性を涵養するよう適切に配慮」の各要件を満たしているものとは認められない。
なお、念のため付言すると、本指摘は、宗教活動における「霊言(霊言集)」の意味や妥当性に言及しているものではなく、あくまで学問的な見地からの指摘である。

文科省の担当者によると、今回の答申を受けて、10月中に下村博文・文科相が同大学を「不認可」と決定する見通しで、制度上、同大学が不服を申し立てることはできないとのことです。決定を覆すには、学校法人側が訴訟を起こして勝つなどの手段以外にないようです。

■「大学設置認可制度の根幹を揺るがすおそれ」

今回、審議会の答申は「科学的合理性が立証できていない」との理由での「不可」ですが、下村大臣による不認可決定の際には、別の理由が付け加わり、同学校法人側にペナルティが課せられる見通しです。

審議会は、今回の答申の理由書と別の報告書も作成し、これも文科省が公表しています。それによると、
【2014年10月29日】幸福の科学大学(仮称)の審査過程における申請者の不適切な行為について(報告)
(略)「幸福の科学大学(仮称)」については、審査途中において、創立者の大川隆法氏を著者とする大学新設に関連する書籍が数多く出版され、申請者も属する幸福の科学グループから本審議会の委員に送付されたり、今回の大学設置認可に関係すると思われる人物の守護霊本が複数出版されたりするなど、通常の審査プロセスを無視して、認可の強要を意図すると思われるような不適切な行為が行われたことは、極めて遺憾である。
本審議会としては、学校法人幸福の科学学園による上記の行為は、大学設置認可制度の根幹を揺るがすおそれのある問題であると考えており、大学設置認可に係る公正な審査を期すためにも、文部科学大臣に上記事項を報告するものである。
大川隆法総裁は、審査の過程で、審議会から大学設置計画についての「是正意見」を付されたことに対抗して、下村大臣の守護霊を少なくとも8回も呼び出して誹謗中傷。その一部は書籍として発刊されました。また下村大臣の守護霊とのやりとりの中で、教団職員が、下村大臣が都議時代に幸福の科学に入信していたことを暴露する場面もありました。

文科省の担当者は、本紙の取材に対して、こう明かします。

「彼らは、文科省の職員に対して、認可を求めて脅すような言動もとっていました。こうしたことから、大臣による不認可決定の際には、同学校法人が大学の設置認可を再申請しても最長で5年間は認可しないとするペナルティの対象とすることも決定される見通しです。その期間が何年になるのかは、学校法人側への聞き取りなどを行いながら、追って決定します」

来年2015年の開設が絶望的になっただけではなく、最低でも2016年の開設も絶望的。ペナルティの期間によっては、最大で2020年まで開設できなくなる可能性すらあります。

本紙が幸福の科学グループ広報局にコメントを求めたところ、

「あなたの取材はお受けしておりません」(電話受付の女性)

とのこと。広報担当者が電話口に出ることもないまま、こちらが取材趣旨を説明している途中で一方的に電話を切られました。

大学を出ていない本紙・藤倉善郎主筆のコメントです。

「幸福の科学大学ができたら受験するつもりだった。残念でならない」


7 コメント:

フレッシュタイヤマン さんのコメント...

1get

株式会社イオンド大学日本校みたいに上手にやれよ大川隆包茎

匿名 さんのコメント...

来年あたりには、さらりと補正でくるのかなーと思いつつ

あら。5年も無理ですか。
むりむりだったん違います。ゴールデンエイジ。

匿名 さんのコメント...

創価学会が大学申請で邪魔したとか、言い訳をするのでしょうか?

匿名 さんのコメント...

藤倉高卒かよ

匿名 さんのコメント...

おめでとうございます。
当然の結果でしたが、まずは乾杯。
不認可にペナルティまで課せられていて、
これも当然ではありますが、
文科省と審議会の判断がまともで安心致しました。

匿名 さんのコメント...

またお金だけ無駄につかっちゃいましたね。
幸福実現党に続いて負の遺産が増えていく。

匿名 さんのコメント...

馬の耳に念仏
幸福の科学の耳に常識

箱物作ってサー大変。
開校をあきらめて、土地の管理も放置してくれればサイコー。

謎のピラミッドなど、怪しげなアトラクションのできあがり。

とりあえず、幸福の科学大学の本の広告に幹部が名前を貸していた大手書店ども、おまえらとは絶縁するからな。