ふるさと再生 日本の昔ばなし 2014.10.19

昔むかしある村にお金持ちの家があった。
ちょうど村祭りの準備で忙しいときのこと…。
そこには両親を早く亡くし身寄りのないお嬢様とず〜っと奉公してきたばあやが2人で暮らしていた。
ばあやはお嬢様に婿を取らせたいと庄屋の旦那様にお願いをした。
う〜ん…。
よろしくお願いいたします。
う〜ん困ったなぁ。
あのお嬢様ばかりはなぁ〜。
旦那様弁当が足りません。
えっ!この男庄屋の甥で名を与太郎…。
こら与太郎!
(与太郎)ヘヘどうも…。
その弁当いくつ食った。
ヘヘまだ8つだ。
しようがねえなぁ。
1人でそんなに食って…だいたいお前いつ来た?ついさっき!甥っ子のお前が祭りの手伝いにも来ねえで何やってんだ!ヘヘ…。
ちっとばかり朝寝坊した。
もう日暮れじゃねえか!そいでね道々考えたんだけどもう手伝いもできねえから代わりに頼みごとでもしようかと。
ふ〜。
お前の理屈はなんかおかしい。
まぁいいや。
それで頼みごとって何だ?嫁がほしい。
何だと?おいらお嫁さんがほしい。
嫁!?そりゃあダメだ。
ダメ?お前のような働きの悪い大食らいに嫁なんぞ。
はっ…だが婿の口ならあるぞ。
婿?というわけでお嬢様と与太郎の顔合わせとなった。
教えたとおりにやるんだぞ。
うん。
ようおいでくださいました。
今日は結構なお日和でございます。
なかなかどうして。
さようさようだ。
この話がまとまればご両親も草葉の陰でさぞお喜びでしょう。
さようさよう…さようなら。
こらっ。
今お嬢様が庭にいらっしゃいます。
ニャ〜オ。
お嬢様お初にお目にかかります。
そりゃあお嬢様がかわいがってる猫だ。
はぁ…どうりでヒゲが生えてら。
ほらお嬢様がいらっしゃるぞ。
〜ムヒ〜。
ウヒョ〜ッ。
ニャ〜!うわ〜!あっ…。
なんて声を出してるんだ!お嬢様がびっくりしたじゃねえか!だっておじさん…。
ほれほれ。
不調法者でして。
それくらいがちょうどよろしいかと。
けど一度寝たら引っぱたいても起きません。
あっ…それはよろしゅうございます。
(与太郎)ほれほれ。
お〜よしよし。
ええ子だ。
こうしてぐうたらで大食らいの与太郎が器量よしでお金持ちのお嬢様に婿入りすることになった。
(笑い声)もうひと月かうまくやっているか?うんろくに働きもしねえでいい暮らしができて結構なことだ。
何が結構だ。
ところで夜中に目を覚ますことはないだろうな?おいらは一度寝たらひっぱたかれても起きないから。
うん夜はぐっすり眠るに限る。
(いびき)しかしある夜のこと。
どういうわけか目が覚めた。
うわぁ〜!お嬢様は行灯の油をなめ始めた。
見たな〜。
うわぁ〜っ!!ろろろ…ろくろ首だぁ〜!だからさぁそれだけなんだよあのお嬢様のいけないところは。
そ…それだけって?首が伸びるくらい我慢できないか?じょじょじょ…冗談じゃねえ!家じゃおふくろさんがお前が立派になって里帰りするのを首を長くして待ってるんだよ。
お…おふくろが首を長くして?ああこんなふうにね。
ぎゃ〜っ!!うお〜っ!ひぃ〜っ!夜中に目を覚まさなきゃ見ないですむんだよ。
やっや…やめてくれ〜っ!うわぁ〜!どこにも帰るところがねえ〜!うわぁ〜!その後与太郎は町で商人として一人立ちしました。
しかし夜中になると時々自分の首が伸びてないかどうか確かめるんだそうです。
でけた!ほんにかわいい人形じゃねぇ。
そりゃそうよわしら2人のあかごじゃもの。
あかご?ああ。
わしらの垢で出来てるからな。
ああそうかまさにあかごじゃねぇ。
(笑い声)やけに汚いこのお人形はなんと爺さまと婆さまの体の垢で作られたのです。
さぁ爺さまお風呂お風呂。
ああいい気持じゃな。
おっとうおっかあおはよう!
(2人)ひぇ〜!おいらを作ってくれてありがとう。
しゃべった!ほんに垢で出来た人形が!垢は一生懸命働いたことの証し。
宝物だよ。
だからおいら命をもらったのさ。
ねぇ今日からここの子人間さ。
だから名前をつけて。
じゃ太郎は?うん太郎お腹空いた!この太郎はいやはやなんとも大食らいで一升米炊けば一升を。
一斗米炊けば一斗をしっかり食べるもんだからずんずんずんずんと大きくなった。
カーッ!
(2人)ひえ〜!おいらこれから旅に出るよ。
力わざの修業をしたいんだ。
(2人)ああ力のね。
こうして力自慢の太郎は力太郎と名前を変え旅に出た。
爺さまに作ってもらった金棒を担いでずんずんずんずん歩いていくと。
ん?なんだ?
(御堂っこ太郎)なんだ?お前は。
おいらは力太郎さ。
あんたは?俺を知らないって?御堂を背負ってるのがわかるだろ。
天下一の力持ち御堂っこ太郎よ。
さあ力太郎とやらどきな。
ひえ〜!へへんどんなもんだい。
おいらに手出しは無用さ。
(御堂っこ太郎)お〜い。
ん?助けてくれここだここだ力太郎よ〜い。
ハハ…どうだ恐れ入ったかね。
家来になるから助けてくれ。
そこで力太郎は御堂っこ太郎を従えて旅を続けた。
石切り場に近づくと。
ん?
(石こ太郎)おりゃおりゃ!何!
(石こ太郎)痛え誰だ!天下一の石こ太郎様に石をぶつけたやつは!天下一の石こ太郎だって?よくよく天下一があるもんだ。
御堂っこ太郎よ勝負してこいや。
かしこまった!やあやあ御堂っこ太郎だぞ勝負!
(石こ太郎)おう石こ太郎だ来い!
(石こ太郎)おらおら!
(御堂っこ太郎)なんのなんの!おらおら!
(力太郎)めんどくさ。
じゃあおいらがこうして。
ほれ!うわ〜!
(石こ太郎)ままいった。
こうして石こ太郎も力太郎の家来となった。
3人がとある城下町にやってくると。
やけに静かだ。
(石こ太郎)誰も歩いていないよ。
(泣き声)あっあそこ。
ん?
(泣き声)娘さんなんで泣いているんだ?今晩わしの娘が化け物に嫁にとられてしまうのじゃ。
(2人)化け物の嫁さんに?そんなのダメだ!よ〜しおいらたち3人でその化け物をやっつけてやるよ!え?いいかい声を出しちゃダメだよ。
はい。
うお〜い。
俺の嫁っこはいるか〜。
来た!逃げたら焼いて食ってやるぞ〜。
(石こ太郎)うわっ!うわやめろ!こら!おいらが相手だ化け物め!う〜ん…こいつ!クーッ!グフフフ…。
くぅ〜!か〜っ!痛え!グフフフ…。
うわ〜!え〜い!え?わぁ〜!フゥ…やっつけた。
ありがとうございます。
この上はどのようなお礼でも。
じゃあ大きな釜で飯をたくさん炊いておくれ。
(力太郎たち)ごちそうさま。
あ〜おいしかった。
いや〜食べっぷりも気に入った。
どうか我が家の婿殿になってくださらんかのうお三方。
(力太郎たち)え〜っ!
(3人)そりゃ喜んで!この後力太郎は里の爺さまと婆さまを引き取って幸せに暮らしたということです。
昔むかし沖縄の小さな漁村におじいとおばあが暮らしていました。
こんな大事なときに病気になってすまんのうおばあ。
心配いらないよ。
代わりに私がいっぱい獲ってくるよ。
おばあは病気で舟に乗れないおじいの代わりに漁に出ました。
もうすぐ清明の日が来るからです。
沖縄で春になるとご先祖様の墓の前に集まって供養のため宴会をするならわしが清明です。
う…重いのう。
おばあ大漁じゃの。
でも波が高くなる前に切り上げて戻ったほうがええぞ。
ありがとよ。
もう少し獲ってから帰るさ〜。
(雷鳴)あいや朝はあんなに晴れてたのに。
おばあもうじき嵐だぞ。
大丈夫か?ひぇ〜助けて〜!もうすぐ村じゃ。
このままじゃ舟が砕けてしまう。
おじい!おばあ!ひぃ〜ぶつかる〜!はっ!はぁ〜!おばあ!あんたたちか…。
おばあを助けに来たのは昔おじいとおばあが助けたことのあるガジュマルの木の妖精キジムナー一家でした。
おばあ!おじい!無事でよかった。
おじい…。
よかったね。
ここ岩ばかりで危ないわね。
なんとかせねばならんぞ。
(3人)「ならんどせんどやんどーゆいゆい」ガジュマルの木から飛んできたのはたくさんの浜昼顔の花でした。
地上に着いた浜昼顔はみるみる根を張り茎を伸ばしゴツゴツした岩だらけの海を美しい花の浜辺に変えてしまいました。
うわ〜ふかふか。
これで安心して海に出られるね。
見てキジムナ−よ!あい〜きれいな浜ができとるど〜。
(ざわめき)岩にぶつけて舟が壊れたり命を落とすこともなくなるの。
キジムナー一家のおかげじゃ。
よかったの。
ありがたいことじゃ。
勝手に島の形を変えてしまうとは…。
ここは神たちの島じゃぞ。
こうして村人たちは盛大な清明を迎えることができました。
ところが…。
愚かな人間ども私の海で勝手に浜を広げたのは誰じゃ〜!あぁ!あれを見ろ!私は海の神…。
海の神様がお怒りじゃ〜!勝手に浜昼顔など植えおって!あれはキジムナ−の仕業です!悪いのはあいつらでございます。
何を言う!安全に漁に出られるようになったのはキジムナ−のおかげだと喜んでいたじゃないか!浜の姿を変えることは許さん。
(悲鳴)あっガジュマルの木が!森の守り神が…。
(3人)「マブイ・タンガイマブヤー・ニゲー」「マブイ・タンガイマブヤー・ニゲー」海の神よ私はこの村に1,000年余り暮らすガジュマルの木です。
キジムナ−は私の体の一部です。
浜昼顔はお前の仕業か。
この世は神様1人のものではない。
生き物すべてのためにあるのです。
たかが1本の木の分際で。
もうおしまいじゃ〜。
諦めるな!わしらはどんな時にでも諦めてはならんのだ!思い知ったか!
(3人)「マブイ・タンガイマブヤー・ニゲー」「マブイ・タンガイマブヤー・ニゲー」こしゃくな!〜ぐわ〜!こしゃくな人間どもよ海を勝手に変えてはならん。
変えてはならんぞ〜。
それから海の神は毎年夏になると浜昼顔を吹き飛ばそうと強い雨や風を起こしました。
村人はそれを台風と呼び恐れました。
海の神に立ち向かった獅子はシーサーと呼ばれ今でも沖縄の人たちを守り続けています。
2014/10/19(日) 09:00〜09:30
テレビ大阪1
ふるさと再生 日本の昔ばなし[字][デ]

「ろくろ首」
「力太郎」
「キジムナーと海の神」
の3本です。みんな見てね!!

詳細情報
番組内容
私たちの現在ある生活・文化は、昔から代々人々が築き上げてきたものの進化の上にあります。日本・ふるさと再生へ私たちが一歩を踏みだそうというこの時にこそ、日本を築いた原点に一度立ち返ってみることは、日本再生への新たなヒントになるのではないでしょうか。
この番組は、日本各地に伝わる民話、祭事の由来や、神話・伝説など、庶民の文化を底辺で支えてきたお話を楽しく伝えます。
語り手
 柄本明
 松金よね子
テーマ曲
『一人のキミが生まれたとさ』
 作詞・作曲:大倉智之(INSPi)
 編曲:吉田圭介(INSPi)、貞国公洋
 歌:中川翔子
 コーラス:INSPi(Sony Music Records)
監督・演出
【企画】沼田かずみ
【監修】中田実紀雄
【監督】鈴木卓夫
制作
【アニメーション制作】トマソン
ホームページ

http://ani.tv/mukashibanashi

ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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