報道特集【川内原発と火山▽MRJ初披露】 2014.10.18

大臣、一言お願いします。
今日午後、自宅を出て車に乗り込んだ小渕経済産業大臣。
向かった先は経済産業省。
今週、国会で自らが関係する政治団体の不明朗な資金の流れを指摘されたことについて次のように述べた。
小渕氏はこう語ったが、政府・自民党内には辞任は避けられないとの見方が広がっている。
小渕氏は、亡くなった小渕恵三元総理の次女で2008年9月に発足した麻生内閣では少子化担当大臣として、当時34歳という戦後最年少で初入閣した。
そして先月、第2次安倍改造内閣に経済産業大臣という重要なポストで2回目の入閣を果たし政治家として順調な歩みを続けてきたが今週、政治とカネの問題が浮上した問題とされたのは、小渕大臣が関係する政治団体が2010年と11年に企画した支持者向けの観劇会で、参加費として集めた収入より劇場側への支出が2643万円多くこの差額を政治団体側が負担した形になっていたもの。
また、2012年に開いた同じ観劇会の収支が政治資金収支報告書に記載されていないことも判明し、小渕大臣は自らの責任を認めた。
こうした中、イタリアでの国際会議に出席していた安倍総理は午後3時過ぎ、羽田空港に到着した総理はその足で総理公邸に入り小渕氏の問題にどう対処するか検討したものと見られるが、政府・自民党内からは続投は厳しいとの声が上がっている。
目玉閣僚の辞任が現実のものとなれば、政権にとって大きなダメージとなりそう。
こんばんは。
疑問符が突きつけられています。
小渕経済産業大臣の辞任は避けられないとの見方が拡大しています。
早速、現在、小渕大臣がいる経済産業省前から中継です。
経産省に入ってから3時間、小渕大臣は現在も10階にあります大臣室にこもったままです。
関係者によると、大臣室に出入りしているのは小渕事務所のスタッフを兼ねた秘書だということで今回の問題の調査に関する中間的な報告を聞いて今後の対応を検討しているものと見られます。
そもそも小渕大臣は今日は愛知県で行われる国産ジェット機の公開式典に出席する予定でした。
しかし、今朝になって予定を突然キャンセルし自宅にとどまっていた。
午後になって経産省に入った小渕大臣は若干疲れた表情で辞めるとも辞めないとも答えず、現在は調査をしている段階だと述べるにとどめている。
経済産業省内では先週の国会での答弁に苦しむ大臣の様子から何があってもおかしくないとして急な動きに対応できるよう、一部の幹部が出勤し、情勢を見守っている。
続いて総理官邸前の岩田記者に聞きます。
経済産業大臣というのは、原発の再稼働に向けた調整役も担う安倍政権にとっては極めて重要なポジションなわけですけども小渕大臣が辞任するとなりますと、再稼働の問題にも影響が出てきませんか?安倍総理が小渕さんを経済産業大臣に起用した背景には、原発の再稼働に向けてソフトなイメージの小渕さんに国民への説明役を担ってもらって、理解を得ながら進めたいという期待があったことは間違いないんです。
それだけに、小渕さんが辞任するとなれば、日本の今後のエネルギー政策という大きな課題に影響が出てくる可能性が大いにあります。
さて、その小渕大臣だが、今日、カメラの前では進退について明確には語りませんでしたが複数の関係者によると小渕大臣は総理官邸サイドに自分自身で責任をとらなければならないという既に伝えているということです。
今週の国会審議でもかなりの時間が政治とカネの問題に費やされることになり、大臣としての本来の仕事ができない状況に陥っていることを重く受け止めているよう。
ある自民党幹部は小渕大臣が辞任すれば、政権へのダメージは相当大きいと語っている。
安倍総理は先ほどご4時40分に総理公邸を出て東京都内の自宅に戻ったんですが、相当難しい判断を迫られることになります。
こうした中、安倍内閣の女性3閣僚が靖国神社に参拝した。
東京・九段の靖国神社では秋の例大祭が行われていますが今日、高市総務大臣らが相次いで参拝した。
高市総務大臣は正午前に靖国神社に参拝した。
高市総務大臣は今月の会見で、時間の合うタイミングで参拝したいと秋の例大祭に合わせて参拝する考えを示していた。
その後、山谷国家公安委員長が参拝さらにこの後、有村女性活躍担当大臣も参拝しこれで安倍内閣の5人の女性閣僚のうち3人が秋の例大祭の期間中に靖国神社に参拝したことになる。
次は、小渕大臣が出席するはずだった式典についてのニュース。
三菱航空機が開発する初の国産ジェット旅客機、MRJの1号機が完成し今日、関係者らに初めて公開されたMRJ=三菱リージョナル・ジェットは近距離を結ぶ小型ジェット機で、国も出資して2008年から6年越しで開発が続けられてきた。
全長36m、定員は92人で最高時速は830km。
低燃費が特徴で航続距離はおよそ3300kmに及び、東京からグアムや北京まで飛ぶことができる。
日本の旅客機開発はプロペラ機のYS−11以来50年ぶり。
1機46億円で製造が軌道に乗れば日本の航空宇宙産業の活性化に貢献する。
来年、初飛行する予定で、2017年には各航空会社へ納入される見通し。
MRJについては、今日の特集で詳しくお伝えします。
韓国で昨日、野外コンサート中に換気設備が崩れ落ちて16人が死亡した事故でイベント主催者の1人が今朝、別の場所で死亡しているのが見つかった。
自殺と見られている。
この事故は昨日午後6時前、韓国のソンナム市で行われていた女性アイドルグループ、4ミニッツの野外コンサート中に、観客が立っていた換気設備の金属製の蓋が突然、崩落観客27人がおよそ20m下に落ち16人が死亡、11人がケガをしたもの。
今朝、死亡しているのが見つかったのは、イベントを企画した担当者のうちの1人である37歳の男性で、飛び降り自殺をしたと見られている。
男性は事故の後、警察から1時間あまり事情を聞かれていたとのこと。
事故について韓国のメディアは、見張りをつけたり立ち入りを禁じる柵をつければ事故は防げたはずで人災だなどと報道していて「セウォル」号の沈没以来、事故が相次ぐ韓国社会に警鐘を鳴らしている。
日本人女性と見られる遺体が発見された。
14日に起きた吹雪や雪崩により、多くの登山客らが遭難したヒマラヤ山脈のアンナプルナ連峰で地元の当局者によると、日本人女性と見られる1人の遺体が発見された。
AP通信によるとアンナプルナ周辺ではこれまでに外国人登山客ら少なくとも29人の死亡が確認されている。
日本人男性の遺体が見つかったという情報もあり現地の大使館で確認を急いでいる。
エボラ出血熱で死亡した男性が入院していたアメリカ・テキサス州の病院の職員が、クルーズ船でカリブ海を旅行中であることがわかった。
アメリカ国務省によると職員は男性の血液などのサンプルに触れた可能性があるとのことで、メキシコなどの周辺国がこの船の寄港を拒否する騒ぎとなっている。
職員は現在、客室から出ずに過ごしており健康状態に問題はないとのこと。
ご当地グルメを使った国内最大級のまちおこしイベント、B−1グランプリが福島県郡山市で始まった。
去年は福島県の浪江焼麺太国がゴールドグランプリに輝き、今年は東北と福島を応援する特別大会として開かれている。
59団体が出展して明日まで開かれるB−1グランプリでは特集です。
鹿児島県にある九州電力川内原発の再稼働に向けた動きが加速しています。
もしそうなれば、福島の事故後にできた新しい基準での初めての再稼働となります。
川内原発の周辺には火山やカルデラが多く不安の声も聞かれますが、住民への説明は十分に尽くされているのでしょうか。
先月27日、長野県と岐阜県の県境にある御嶽山で起きた噴火。
死者56人、行方不明者7人と戦後最悪の火山災害となった。
初め、ガラガラゴロゴロみたいな石が何か落ちたような土砂崩れを起こしたような音で、そこで見たら、煙が上がってたって感じで。
その突然の噴火は予知の難しさを改めて私たちに突きつけた。
多くの活火山を抱える日本列島ではこのような噴火の危険が常に存在する。
3年前、新燃岳が噴火した南九州の霧島連山。
地下のマグマだまりは再び噴火前のレベルまで膨張していると見られ、8月には噴火以降初めてとなる火山性微動も観測された。
気をつけないといけない、今まではあんまり、全然考えなくて登ってましたけど。
やっぱり霧島連山というのは活火山なんで、やっぱり登るときにはその辺のことを気にしながら登らないと安易に登ったっていうのは、いけないと思いますね。
九州は有数の火山地帯。
破局的噴火とも呼ばれる巨大噴火によってできた大きな陥没地形、カルデラが各地に点在する。
そのカルデラが周辺に5カ所ある九州電力川内原発で、今、再稼働に向けての動きが進んでいる。
後ろに見えるのが川内原発の1号機、2号機です。
思ったより敷地が広いという感じがします。
今、稼働はしていませんけれども福島の過酷事故の後にできた新しい規制基準に適合したということで、国が再稼働にゴーサインを出したわけですけれども、地元の住民の反応というのは本当に再稼働していいのかどうなのかということに対して、判断が分かれています。
九州電力川内原発。
2011年3月11日、東京電力・福島第一原発の事故が発生して以降、1号機、2号機とも運転停止となっていた。
しかし…先月10日、国の機関、原子力規制委員会が再稼働への合格証となる審査書を了承した。
福島第一原発の事故後、新たにできた規制基準に適合するという初めての判断だった。
経済面のこともありますし、川内自身やっぱりそこで恩恵受けてるのもありますから。
心配ですよね。
どこまでいったら大丈夫なのかというのがありますよね。
周辺の地域では火山の影響を気にする声が上がっている。
川内原発からおよそ50kmの場所にある姶良カルデラ。
3万年前に巨大噴火を起こした。
その際、500度を超す高温の火砕流が南九州一帯を焼き尽くした。
こうした巨大噴火への懸念に対し原子力規制委員会はこう説明する。
安倍総理は原発を再稼働する際の方針を、こう話している。
地元の理解を得ることが重要であり、国も全面に立ち、丁寧に説明してまいります。
川内原発の30キロ圏内5カ所で行う住民説明会が先週、始まった。
福島の事故が片づいてないのにこうやって説明されますけれども、九州電力川内原発の再稼働に向け、30km圏内5カ所で行われる住民説明会。
今週水曜日はさつま町で開催された。
参加するためには住民は事前に予約をしなければならず、座席も指定される。
幕が上がると壇上には鹿児島県の職員、原子力規制庁の担当者が並んでいた。
まず規制庁の担当者から、火山などへの対策が新しい規制基準を満たしていることについて説明があった。
そして1時間後、質疑応答の時間となった。
動いてない、それはなぜか、安全じゃないからだよ。
安全って言えないからだよ。
今、住民による質問、質疑が行われていますけれども、非常に緊迫した雰囲気、質疑が続いています。
県や町の職員のほかに、多くの警備員が並んでいた。
そういった場合に対応できるのか。
規制庁の担当者は川内原発の運用中に巨大噴火が発生する可能性は十分小さい。
モニタリングによって前兆現象をとらえた場合には、原子炉の停止や燃料の搬出などの対応を取ると説明した。
しかしその後も、参加者からは再稼働に対する不安の声が上がった。
今日のような淡々とした、何々は安全ですとか何々は判断している、確認されているというようなことを言われてもとても信じられなくて。
こうした声に対しては…原発にどこまでもこだわろうとする国の最終的な目的は何なのか。
ここを私は少し尋ねてみたいと思います。
110t、ふげんというのが茨城の東海村にあります。
110t、フランスに…ここに集まっている人たちは、みんなそんな質問を持ってる。
そうなんですけれども本日は、反対に対する質問ではなくて。
質疑応答が始まって50分後、幕は下げられ、説明会は終了した。
率直な印象を言いますと、交流というか情報の交換がきちんとなされていないという印象を受けました。
こういうことで再稼働という手続きがどんどん進んでいくとうことについてはつまり情報公開とか住民の知識を丁寧に説明するというような政府が言っているような方向とは逆向きのことが行われているんじゃないかという懸念を持ちます。
これが前例となってこれから行われるところにおいてもこういう形で進められていくこと自体が、非常に問題です。
これでもう一応住民説明会終わったことになっちゃうでしょ?何も説明してもらったっていう気持ちにはならなかった。
安全だということも、全然わからなかったし。
原発事故発生当日、福島第一原発で働いていた男性が説明会に来ていた。
福島・双葉町から鹿児島市に避難している。
一方、九州電力は説明会には出席していないが今後も住民の理解を得るための取り組みを続けたいとしている。
御嶽山の噴火後、原発への火山の影響を懸念する声が高まっていることに対し原子力規制委員会の田中委員長は、こう説明している。
ひとたび巨大噴火が起きればどうなるのか。
地元、鹿児島大学で火山地質学が専門の井村隆介准教授に聞いた。
川内原発から南東におよそ10km。
井村准教授についていくと立ちはだかる壁のような地形が現れた。
これはしかし…すごいな。
この地層は、巨大噴火の際に発生した火砕流の痕跡なのだと言う。
川内原発からおよそ50kmの距離に位置する姶良カルデラ。
およそ3万年前に巨大噴火を起こした。
これ固いんでしたっけ?いや、やわらかいです。
手で触るとボロボロっと崩れます。
ホントもろいんだ。
こんなんだ。
この巨大噴火の際、500度を超える火砕流が南九州一帯を焼き尽くしたと見られている。
こうした指摘に対し、原子力規制庁は川内原発の運用中に敷地周辺のカルデラが巨大な噴火をする可能性は十分に小さいと住民に説明している。
稼働期間中に起こるという可能性は低いと思います。
だけれども一方で、じゃ、どれぐらい低いんですかと言われたときの議論がやっぱりきっちりされてないんじゃないかなというふうに僕は思いますね。
巨大噴火の前兆現象をとらえるためにモニタリングが行われるというが、東大地震研究所の中田節也教授はこう指摘する。
こうした中で九州電力は、早ければこの冬に川内原発の再稼働を目指す考え。
鹿児島県の伊藤知事は…伊藤知事は、住民説明会の成果を強調。
火山の影響についても、規制委員会の見方に信頼を寄せている。
記者会見の直後に知事に再度取材を試みた。
住民の方がものすごく不安に、かえってね。
そういう人たちもいるんですよ。
だから、その住民の不安が解消されるための住民説明会ですよね、本来は。
いやいや、だからそれはそうなんですよ、そうなんだけども、住民だっていろんな方がいますよね。
いろんな方いますよね、だからなおさらなんですけれども。
じゃ、これ以上申し上げません、カメラがいますし。
川内原発が再稼働されれば福島第一原発の事故の後に規制基準が新しくなって以降、初めての再稼働となる。
御嶽山の噴火を目の当たりにして原発の火山リスクに改めて関心が集まる中、取材に当たっているMBC南日本放送の大久保記者です、よろしくお願いします。
原子力規制庁の担当者は巨大噴火の前兆現象をとらえるべくモニタリングすると説明していました。
しかし、そういったことはこれまで可能だったのでしょうか?予知をするというのは。
こちらのフリップをご覧ください。
鹿児島周辺の地図なんですけれどもまずこちら、霧島連山の新燃岳です2011年1月に噴火しまして、噴火の規模が御嶽山の100倍規模でしたが前兆現象はとらえられず、直前予知には失敗しました。
次、こちらの口永良部島なんですけれども今年8月に噴火しましたが、やはり事前予知に失敗しています。
そもそも原子力規制委員会が合格判断をした川内原発の審査ですけれども火山学者が委員としては入っていません。
巨大噴火の予測可能性についてはこの2点、噴火の規模は違いますけれども多くの火山学者から異論が出されている状況です。
住民説明会も全く歯車が合っていないようだったんですけど今、この再稼働をめぐって求められているものって何だと思いますか?巨大噴火が起きる可能性というのは国内で1万年に1回とも言われています。
極めて低頻度ではありますけれども、それはリスクはゼロではない、明日起こるかもしれない。
しかもひとたび起こってしまったら、VTRにもありましたが、破局的被害を国内にもたらします。
しかし、国の経済活動上、原発再稼働が必要であるということであるならばそのリスクも含めてその2つをきちんと説明した上で、どちらをとるのかということを住民あるいは国民に改めて問う必要があると思います。
今こそ説明責任が問われているのではないでしょうか。
僕はね、4回目の住民説明会を取材したんですけれども、司会のフリーのアナウンサーの人がこういうことを言ってたんですね。
今日は議論をする場でも意見を言う場でもありません、純粋な質問をお願いします。
初めに再稼働ありきとは思いたくないんですけれど一体住民説明会というのは誰のために、何のためにあるのかなということを思ったことをちょっと付け加えておきたいと思います。
次の特集は国産初のジェット旅客機です。
ニュースでもお伝えしましたけれども、三菱航空機が開発する小型のジェット機、MRJの1号機が今日、初めて公開されました。
日本にとって半世紀ぶりの航空機開発の意義とは。
7年にわたる開発の舞台裏です。
今日午後、姿を現した1機のジェット旅客機。
翼の端から端まで30m、全長36m。
三菱リージョナル・ジェット、MRJの1号機が初披露された。
会場には、開発した三菱航空機やMRJを購入する国内外の航空会社などからおよそ500人が集まった。
オールジャパンでつくられた日本初のジェット旅客機。
その翼には、日本のものづくりの夢と期待が乗っている。
MRJは、この長い歳月を経た時計台のもとでつくられた。
愛知県名古屋市の三菱航空機本社。
築77年の社屋はもともと三菱重工の航空部門で太平洋戦争の際、零戦が開発されたその同じ場所で最新の3Dシステムを使い、MRJの開発が進められてきた。
MRJの開発が始まったのは2008年。
自動車に並ぶ新たな基幹産業として期待される航空宇宙産業発展のため国産ジェット旅客機を開発する計画だ。
開発費用1800億円の3分の1を国が負担。
三菱重工を中心にトヨタ自動車や三菱商事なども参加して新会社、三菱航空機がつくられた。
狙うは、乗客が100人未満の小型ジェット機の市場。
近郊の都市や国を結ぶ小型ジェット市場はアジア諸国の発展もあって、今、伸び盛り。
ボーイング787など全長が50m以上、客席数が100を超える大型ジェット機と違い機体もコンパクト。
今後20年で5000機の需要が見込まれている。
ここを押さえているのは、カナダ・ボンバルディア社とブラジル・エンブラエル社の2大メーカー。
世界の需要の7割のシェアを持つ。
MRJは、このシェアの切り崩しを狙う。
定員は92人。
時速830kmで航続距離はおよそ3300km。
東京からグアムや上海、北京をカバーできる。
しかし、日本の航空機開発には高くぶ厚い壁がある。
かつては零戦などの戦闘機で世界を席巻した日本の航空技術。
敗戦後、GHQによって航空機の開発を禁じられ技術開発は途絶えた。
その後、自動車を基幹産業として高度経済成長を迎えた日本。
航空機開発の禁止令も解かれ、1960年、満を持して開発されたのが国産初のプロペラ旅客機、YS−11だった。
今日は待望のロールアウトの日です。
さんさんと輝く太陽のもと、初めて全貌を現したYS−11の雄姿。
ジェットプロップ独特の金属音を立てて…エンジニアたちの夢を乗せた翼は飛び立ったが、事業としては失敗だった。
ノウハウ不足から販売やその後のサポートがうまくいかず、YS−11は1973年、182機を製造した時点で360億円の赤字を抱え生産を終了した。
設計図などの当時の資料は、古い史料室の片隅にしまい込まれ、新たな旅客機の開発は打ち切られた。
YS−11の生産終了以降、日本の航空産業はボーイングなど欧米メーカーの下請けに甘んじてきた。
敗戦、そしてYS−11という2度の挫折を経て、実に半世紀ぶりの旅客機開発。
始まりは段ボールの紙飛行機づくりだった。
航空機の開発では車と同じように設計段階で実物大の模型、モックアップがつくられるが、これにも高いコストと手間がかかる。
MRJでは試行錯誤を繰り返すため、何度もつくり直しができてコストも安い段ボールでつくるやり方が採用された。
今、人間さんがアクセスしてる場所ですね。
YS−11で問題になった整備性の悪さを設計段階で直すため実物大につくった模型に本物の部品を取り付けて組み付けや整備がしやすいかを繰り返し検証する。
ちょっとやせなあかんね、俺。
コックピットの先端には夢という文字が掲げられていた。
世界に羽ばたく日の丸ジェット、MRJ。
3年前、最初の鋲打ちが行われ製造が始まった。
夢に向かって頑張ろう!これは全長およそ10mのMRJの主翼。
先端が上に反ったウイングレットと呼ばれる形状で空気抵抗を減らし、飛行の安定と燃費の向上をもたらす。
空気抵抗を極限まで抑えるためリベットは全く頭が出ないものが使われる。
これは零戦開発時に日本で生まれ、その後、世界標準にあった技術。
さらに機体の一部には、軽くて丈夫なカーボンファイバーも採用した。
工場内では胴体部分や主翼がくみ上げられていた。
三菱航空機の社屋には、全日空の分室がつくられている。
全日空は、MRJ導入をいち早く決定し三菱社内に出先をつくって開発をサポートしてきた。
駐在するのは、整備のエキスパート吉岡弘道さん。
この日は、設計担当者との打ち合わせを行った。
これは翼の縁の部分。
見た目をよくするため、表面に磨きをかけるかどうかが議題。
見た目をよくするため磨いても、飛行機を長年飛ばしているうちに表面はくもってしまう。
このため吉岡さんは、磨く必要はないとアドバイスした。
全日空では整備に加え、機体の設計や客室、操縦席の仕様など600項目に上る改善点を吉岡さんを通じて三菱航空機側に示しその多くが採用された。
そして、航空産業を支えるすそ野でも準備は進んでいた。
岐阜県の航空部品メーカー、光製作所。
ここでは150種類のMRJの部品を生産している。
社長の松原功さん。
足の部分を機体に固定するチタン製の部品。
離着陸の際、重さ39tの機体を支える最重要部品の1つ。
MRJの部品点数はおよそ95万点。
このうち日本企業が手がける部品は全体の3割程度にとどまっている。
心臓とも言えるエンジンもアメリカの航空機エンジン大手、プラットアンドホイットニーの新型を採用した。
改めて航空産業の難しさを感じさせるが、それでも航空部品を手がける松原さんは国産ジェットには大きな意味があると話す。
主翼や胴体部分など、でき上がった機体のパーツの輸送が始まったのが去年。
空港のすぐ近くの工場へ運ばれ組み立てが始まる。
ここで飛行機の形がつくられていく。
すべてが手作業。
ところが…去年8月、三菱航空機は計画の延期を発表。
その年の秋に予定されていた初飛行を1年半、顧客への納入は2年、それぞれ延期した。
実は、計画延期はこれで3回目。
たび重なる遅れ。
開発過程で一体、何が起きていたのか。
この日行われたのは、国土交通省との会議。
議題はMRJの強度試験。
新しい飛行機は飛ばしても安全かどうかをメーカーが証明しなくてはならない。
国が定めた膨大な数の基準をクリアし型式証明を受けて初めて客を乗せて空を飛ぶことができる。
しかし、メーカーも国も型式証明はYS−11以来50年ぶり。
しかもジェット旅客機は全く経験がないため、手続きに時間がかかりそれが、初飛行の遅れにつながっていた。
このため国は、組立工場のすぐそばに出先を設け、MRJの審査に当たっている。
人員も6人から73人に増やし手続を急いでいる。
国土交通省の担当者が向かったのは、MRJの試験場。
ここで型式証明の取得に向け機体を用いた強度試験が行われる。
機体の周りに設置された機械で翼を引っ張り、機体の強度を確認する。
これは、およそ半世紀前、YS−11の開発でも行われた試験。
実物の機体がない中でも売らなくてはいけないのが営業部門の大きな課題。
今年2月、シンガポールで開かれた航空業界の見本市、エアショー。
会場には世界50カ国から航空機や部品メーカーなどおよそ1000社が出展。
受注を目指し、あちこちで商談が繰り広げられる。
MRJのライバル、エンブラエルとボンバルディアも当然、実物の機体を展示していた。
三菱航空機のアジア営業担当、空閑克己さん。
今回の商談を任されている。
実物の機体がないMRJのブースは会場の一番隅に設けられた。
このとき見せられるのは、客室模型のみ。
会見を開き、開発の順調ぶりをアピールするが、出席者は会場の半分にも満たない。
そして、やはりこの質問が。
開発の遅れで当初の計画からどれほど変わったのでしょうか?新しいスケジュールに、どのように自信を持っていますか?顧客にこれ以上の遅れはないとどのように証明するのでしょうか?一方、ライバルのブラジル・エンブラエル社は…MRJのライバル、ブラジルのエンブラエルの会見が行われていますがほぼ満席です。
注目の高さがうかがえます。
記者会見は、立ち見が出るほどの盛況だった。
MRJを意識して、燃費や騒音を改善した新型機E2は、このエアショーの場で受注が相次いだ。
その頃、空閑さんはインドの航空会社との商談に臨んでいた。
そして…電話を受けた空閑さんが突然、走り出す。
迎えに行ったのは、大手ガルーダ・インドネシア航空の最高経営責任者。
商談ができることになった。
ブースに行く間にも懸命のアピール。
開発の進み具合はどうかな?大手航空会社の受注は何としても勝ち取りたい。
いかによい印象を与えるかがカギとなる。
MRJはいい飛行機だと思います。
最新の開発状況を聞きました。
常にMRJを買う機会を探っています。
今回の商談では受注とはならなかったが、確かな感触を得た。
1機およそ46億円のMRJ。
これまで実物も、実績も全くない中で407機の受注を積み上げてきた。
メイド・イン・ジャパンへの信頼もうかがえる。
開発コストを回収できる採算ラインは400機。
1つ大きなハードルを越えた。
取材に当たりましたCBC中部放送の富田記者です。
開発に携わっていた皆さんの目の輝き、本当に印象的でしたが、あの夢の飛行機、私たちはいつ乗れるんでしょうか。
今後の見通しを教えてください。
こちらがMRJの今後のスケジュールです。
まず来年の春にまず試験飛行を行います。
そして3年後の2017年春に各航空会社への納入を始める予定です。
この間にはアメリカに機体を持ち込んでたとえば寒い場所であったり、高地であったり、厳しい環境でも飛行機を飛ばすことができるか試験を行います。
したがって、私たちが乗ることができるのはこのハードルを越えた後になりそうです。
待ち遠しいですね。
もう既に400機以上の受注があったというんですけど、やはり日本向けが多いんですか?これまで407機をMRJは受注しているんですけれども実はこのうち300機以上がアメリカの航空会社からのものになります。
アメリカは国土が広いため、中・小型ジェット機を使った都市間の移動というのが頻繁に行われいましてMRJのニーズは非常に高いということが言えますね。
MRJとしてはアメリカを足掛かりにアジアなど世界に打って出たい考えです。
国産といっても部品の3割程度が日本製、3割にすぎないということですけれども、そういうのを見ていると、技術の継承は難しいというか、いったんやめちゃうとなかなか取り戻せないものだなと感じたんですけれども?確かにその3割というのは現状、日本の航空産業の実力と言えるかもしれません。
しかし、まさにMRJは開発を通じてこの技術を1つずつ積み重ねているわけです。
MRJの部品点数は95万点と自動車の30倍にも上ります。
このため、開発・製造が順調に進めば航空産業のすそ野が広がり日本のものづくり全体の実力がアップすることが期待できると思います。
私なんか宮崎駿の映画の「風立ちぬ」というのを思い出しながら見てたんですけれども、YS−11に乗ってた世代としてはVTRの中に懐かしいシーンがいっぱいあったりしてね、今後順調に、そして何よりも安全に離陸できればいいなと思いました、ご苦労さまでした。
この後はスポーツ、林さんです。
プロ野球パ・リーグのクライマックスシリーズファイナルステージ第4戦。
ソフトバンク、日本ハム、ともにこの試合に勝てば日本シリーズ進出に王手。
ファイナルステージ2連敗中のソフトバンクは1−1で迎えた2回、5番・松田。
左中間へツーベースヒットで出塁。
その後、送りバントで3塁へ進むと7番・吉村のヒットで勝ち越しのホームイン。
勢いに乗ったソフトバンクは続く3回。
ツーアウト満塁のチャンスで再び松田。
選手会長のバットが止まらない。
つながる打線で差を広げる。
ソフトバンクは投手6人の継投策でJ1首位を走る浦和は2点をリードされるが、エース・興梠が2ゴールを挙げ前半を同点で折り返す。
しかし後半、バックパスから日本代表のキーパー・西川がボールを奪われ勝ち越しを許す。
さらにアディショナルタイムでも得点を奪われ完敗。
大量4失点を喫し浦和、2試合ぶりの黒星。
2位・ガンバとの勝ち点が4に縮まった。
アメリカ男子ゴルフツアー第2戦、松山はスコアを1つ落とし、迎えた16番の第2打。
ピンまで4mにつけイーグルチャンスとする。
ここをきっちり沈めた松山。
首位と5打差、22位タイからシーズン初優勝を狙う。
女子ゴルフ、富士通レディース2日目。
2週間前の日本女子オープンで3位に入り、ベストアマとなった17歳の永井花奈選手、今日はどんなゴルフを見せてくれるのでしょうか。
並みいるプロ選手たちがそろったメジャー大会で日本人最高の3位と勢いに乗る17歳の高校2年生。
今週も上位入賞の期待がかかる永井選手だが前半はパットに苦しみ、スコアを2つ落としてしまう。
苦しい状況の中、今日、冴えを見せたのはアイアンだった。
パー4の3番、セカンドショット。
ピンそば3mに寄せこのホール、バーディーを奪う。
さらに9番のセカンドショット。
ここもピンそば2mにピタリ。
逆境でもブレない安定したショットで立て直した永井選手。
恐るべし17歳、今シーズン4度目の予選突破。
大きくスコアを伸ばしたのは9位タイでスタートした横峯さくら。
今日だけで7つのバーディーを奪い一気に3位浮上。
優勝争いにも注目。
続いて、今夜開幕するアジアパラ競技大会。
先行開催の男子車いすバスケットで日本、初勝利です。
昨日の開幕戦を1点差で落とした日本。
嫌な流れを断ち切ろうと今日の台湾戦は第1クオーターから積極的に攻めて得点を重ねていく。
終わってみれば、92−33の大差で大会連覇を狙う日本が初勝利を収めた。
進退が注目されている小渕経済産業大臣ですが、先ほど、経産省を後にしたということなんです。
総理と話したかという質問に対しては無言で車に乗り込みまして、都内のホテルに入ったということです。
ずっと経済産業省の建物にいたんですね。
2014/10/18(土) 17:30〜18:50
MBS毎日放送
報道特集[字]【川内原発と火山▽MRJ初披露】

再稼働への手続きが進む川内原発。火山噴火の不安は解消されるのか?▽日本初ジェット旅客機MRJ。1号機完成までの舞台裏を追った。

詳細情報
番組内容
【川内原発再稼働と火山】
再稼働へ向けて住民説明会が続く鹿児島・川内原発。しかし火山の巨大噴火に見舞われる可能性を抱え、不安を訴える住民もいる。噴火予知の視点から原発再稼働を考える。

【日本初ジェット旅客機MRJ 初披露】
日本初のジェット旅客機MRJの1号機がようやく完成し、初披露を迎えた。日本の製造業の期待を担う一方、ライバル社との厳しい競争にも直面する。開発の舞台裏を追った。
出演者
【キャスター】
金平茂紀(TBSテレビ報道局)
日下部正樹(TBSテレビ報道局)
小林悠(TBSテレビアナウンサー)
林みなほ(TBSテレビアナウンサー)
制作
▽番組HP
http://www.tbs.co.jp/houtoku/
▽twitterのアカウントはこちら!
http://twitter.com/tbs_houtoku
▽facebookのアカウントはこちら!
http://www.facebook.com/tbs.houtoku

ジャンル :
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32722(0x7FD2)
TransportStreamID:32722(0x7FD2)
ServiceID:2064(0x0810)
EventID:2275(0x08E3)