午後のサスペンス「刑事吉永誠一・涙の事件簿2 帰れない遺骨」 2014.10.17


(看護師)何やってるのっ安静にしてなきゃ駄目でしょう。
〜ベッドに戻りましょう。
〜さ…。
(担当医)古川さんいったい〜どういうつもりですか?薬も全く飲んでないって〜いうじゃないですか。
そういう態度じゃ我々も〜責任もてませんよっ。
〜さ…ベッドに…。
(古川総次郎)うるさいっ〜あっちへ行ってろ。
〜〜時間がねえんだ時間がっ。
(汽笛)
(子供)あの辺で遊んでたらいなくなっちゃった。
(現場監督)そうか分かった。
お〜みんな…くまなく捜してくれっ。
あっいた…。
いたぞ〜っ。
おい…坊や…大丈夫か?おい坊や…しっかりしろっ。
おいっ頼む…。
〜〜ひや〜っ。
(吉永誠一)ただいまっ。
(照子・通称デコ)おかえりなさ〜い。
菜摘もパパにおかえりなさいって。
菜摘いい子にしてた〜?…ってな感じになるわけよ〜。
こんな素敵な家だったら…。
そうだな…。
子供は3人ぐらい欲しいでしょ?俺はもっと多くていいよ。
菜摘だってな〜。
じゃあやっぱり一戸建買わなくっちゃ。
ちょっと待てよ…俺だって一戸建がいいよ。
でもさ…。
スーパーで買い物するような訳にいかないだろう…。
パパ冷たいですね〜。
冷たいとかそういう問題じゃないと思うよ。
(不動産屋)いかがです?ここきれいだしいいですよね〜。
これほど程度のいい中古物件はまず出ませんからね。
いかがですか?ご主人…。
ええ…いい物件ですね。
あ…ちょっとごめん。
はい吉永です。
場所は?〜ええ分かります。
いえ…大丈夫です。
〜すぐ向かいます。
事件?〜ごめん…。
ほっとしたって〜顔してる。
〜そんなことないよ〜。
嘘よ。
気をつけてね。
〜うん…。
〜菜摘行ってくるな。
パパに行ってらっしゃ〜い。
〜バイバーイ。
〜行っちゃったね…。
〜〜
(現場監督)8時から5時ですね。
(後藤刑事)じゃあ5時以降誰も入れないんですね。
(木島刑事)ということは昨日の夕方までは布団袋はなかった…。
(佐伯和久)いつ工事再開ができますか?今日は無理かな〜。
工事遅れぎみなんで…。
(深町班長)本部を本牧署に置く。
よろしく。
遅くなりました。
ご苦労さん。
(川崎係長)お前が非番になると事件が起こるな。
刑事冥利につきますよ。
(小沢刑事)菜摘ちゃんと1日過ごせると思ったのに残念ですね。
そんな心配はいいから状況を説明しろ。
ガイ者が発見されたのはここです。
布団袋に入れられて埋められてました。
たまたま子供が遊んでて落ちたんだ。
その子供は?無事だ。
事故がなかったら今頃はコンクリートの下だったぜ。
あのホトケさん。
後藤っちょっと待て。
当然殺しですよね。
死後1週間ってとこですかね…。
手は?発見された時から組んでました。
手の下にあるのは鑿か?
(川崎)変わったホトケさんだぜ。
(川崎)司法解剖の結果死体は死後ほぼ1週間。
心臓刺創による即死と思われる。
凶器は死体と一緒に見つかった鑿。
現在判明しているのは以上。
ガイ者の捜索願が出てたんだな。
はい。
古川総次郎67歳。
血液型O型。
11月1日甲府の病院からいなくなり翌日捜索願が出されてました。
病院からいなくなってすぐに殺されたようだな。
身元確認は?今日娘を呼んであります。
吉永この後行ってくれ。
はい。
ちなみに誰と?小沢以外に誰がいるんだよっ。
後藤お前たちは甲府の病院だ。
木島たちは布団袋だ。
それから現場付近の聞き込みも。
わざわざガイ者と一緒に凶器を捨てるとはホシは何考えてる?それに何で両手を組んでたのか不思議ですよね。
小沢…お前はいい奴だけど…うるさい。
すみません。
黙ってます。
僕…おしゃべりですよね反省します。
でも考えてるとつい口からこう…。
あ…。
古川悦子さんでいらっしゃいますか?
(悦子)はい。
神奈川県警本部捜査一課吉永です。
さっそくですけどこちらへ。
間違いありません。
父です。
ご愁傷さまです。
発見された時にはこのように手を組んでおられました。
手の下には…これが。
この鑿に見覚えはありませんか?多分…父のものだと思います。
お父さん…大工さんか何か?昔大工をやってました。
そうですか…。
この後ちょっとお話を…。
申し訳ありませんけどちょっと気分が…。
じゃあまた改めて。
失礼します。
(担当医)10月15日に仕事中に倒れて担ぎ込まれたんですよ。
仕事って?駅前のキャバレーでなんかサンドイッチマンみたいなことやってたとか…。
病気は何だったんですか?肺ガンでした。
肺ガン…。
失そうする前誰かに連絡したとか誰かが訪ねてきたとかは?さあ…そういえば家族はいないって言ってました。
他に気づいたことは?大工仕事をよくしてましたよ。
自分の道具を持ってましてねトイレのドアとかを…。
そのたんびに駄目だって言ったんですけどね。
ま〜仕事始めると言うこと聞かなくて…。
ガイ者の身元は古川総次郎67歳で間違いありません。
7年前に東京の荒川区尾久の自宅から失そうして妻から捜索願が出されました。
その3年前に傷害致死事件を起こしています。
どんな事件だ?酒に酔って勤め先の工務店の社長を階段から突き落してます。
後藤甲府の病院のほうは?古川は肺ガンでしたそれも末期の。
もってあと2〜3か月とか。
本人は知ってたのか?告知はされてませんが気づいていたようです。
見舞い客もなく誰かと連絡取った様子もありません。
木島布団袋は?今のところ収穫なしです。
班長…ガイ者が病院を抜け出した後の足取りに絞ってみては…?うん…。
よし木島もそっちだ。
吉永たちは引き続き娘だ。
あの…。
遺体…。
警察で処分していただきたいのですが…。
出来るには出来ますが…。
出来ますよね?引き取りたくないと?はい。
理由は?7年前にお父さんが失そうされたからですか?それとも10年前の事件のせいですか?それだけじゃありません。
事情があるとは思いますがあなたのお父さんでしょう?あの人が勝手に出て行ったんです。
引き取る理由なんてありません。
お母さんもそう思ってますか?母もきっとそう思ってます。
母は父にさんざん苦労させられて5年前に亡くなったんです。
お父さんは末期の肺ガンだったんですよ。
もっても後2〜3か月だったそうです。
せめて最後ぐらいは…。
申し訳ありませんがそちらで処分してください。
(玄関が開く音)
(女)ごめんください。
はい…。
すみませんがお引き取りください。
(相沢由夏)あ…悦子…大丈夫?新聞見た。
(悦子)ありがとう。
わざわざ。
あら…お客さま?実の娘でしょう?いくらなんでも冷たすぎますよ。
吉永さんも気をつけたほうがいいすよ〜菜摘ちゃんに…。
昨日の答教えてやろうか…。
なんで両手を組んでたかだよ。
あ〜何でですか?ああいうことをするのはホシが近親者の場合に多いんだ…。
(小沢)近親者って娘も近親者ですよね!?古川さん腕のいい棟梁だったの。
お酒さえ飲まなかったらね〜。
お酒が入るとそんなに人が変わった…?亡くなった奥さんよく暴力をふるわれてたらしいわよ〜。
私たちにはそんな素振り見せないけど。
10年前の事件だってお酒が原因でしょう?その事件が原因で悦ちゃん…離縁されちゃったんだから。
離縁?そうよ。
あの事件さえなけりゃ悦ちゃんも子供の1人や2人はいたのに…。
古川さん…今度もお酒飲んで喧嘩でもしたんじゃないの?そうかもしれませんね〜。
〜ちょっと〜見ていただけますか…。
〜みたことないですね〜。
〜〜ごめんください。

(笹沢社長)死んだ人のことを悪く言うのはなんですけど親父殺された時には飼い犬に手をかまれた思いでしたよ。
口論がきっかけとか?ええ。
古川さんがうちの仕事は手抜きだって親父に詰め寄って…。
社長っ話はまだ終わってねえ。
(先代社長)うるせえんだよ〜。
ちょっと待てって言ってんだよあの社長も近親者っていえば近親者ですよね。
凶器が鑿という特殊性も納得…。
ずばり動機は復讐。
10年も復讐心を持ち続けるなんて普通の人間にはできないよ。
古川と娘の間に何があったんだ?さあ〜…ねぇ。
ただいま。
は〜い。
おかえりなさい。
はいただいま。
こんばんは…トイレ借してください。
もれちゃいそうなんで…。
菜摘は?たった今寝たところ。
あ〜間に合わなかったか…。
菜摘…ただいま…。
ごめんな…。
ここんとこお風呂にも入れられなくて。
じゃあ私入れてくれる?どうしようかな〜。
奥さんも入れてあげてるんですか?はは…冗談ですよ〜。
デコ…この馬鹿の分も飯あるかな?大丈夫…。
いつもすみません。
謝るくらいならついて来るな。
だって飯食ってけって…。
社交辞令だろ。
普通は断るんだよ。
でも奥さんのご飯おいしいんでつい…。
ん?この匂い…今日はカレーですね。
あたり。
遠慮しなくていいのよ。
手伝いましょうか?大丈夫座ってて。
お前ほんとにうまいねこういうのだけは…。
ありがとうございます。
ほめてねえよ。
お待ちどおさま…。
おおいしそう。
いただきます。
ん…うまいっ。
サラダも食べる?はいっ。
俺にもくれよっ…。
おはようございま〜す。
よ〜お前珍しく気がきくな〜。
お客さんすよ〜。
(三上)ご無沙汰しています。
お〜三上…。
ちょっとご相談が。
ん?なんだ。
ちょっとここでは。
今から捜査会議なんだ。
お時間はとらせませんから。
なんだよ。
俺をこんな所に連れてきて。
昨夜この部屋で心中事件があり自分も臨場しました。
(三上)先輩…。
これ使ってください。
ここで若い男と女が倒れていたんです。
(三上)発見されたのは昨夜つまり11月10日午後7時10分。
死亡推定時刻は同日午前1時から3時の間。
青酸カリを飲んだと思われます。
だから何で俺を?まずいだろうよその現場に勝手に入っちゃ…。
自分にはただの心中事件に思えないんです。
殺しだと?その可能性も…。
ドアチェーンが切られてたな〜。
マンションの管理会社の人間が切断しました。
それが第一発見者か?そうです。
けど何だってそこまでして入ろうとしたんだ?女は高級クラブのホステスで昨夜は無断欠勤したので店が管理会社に連絡…。
昨夜は女に大事な指名が入ってたそうです。
けどさドアチェーンがかかってたならここは密室だった…。
心中で問題ないんじゃないのか?ベランダの鍵は閉まってましたがこの窓の鍵は開いていたので厳密には密室ではありません。
けど…もし殺しだとしてもここからじゃ逃げられんだろ…。
ケータイがなかったんです。
ケータイ?女のケータイがこの部屋から見つかりませんでした。
よく捜したのか?捜しました。
どっかに置いてきたとか忘れたとか…。
昨夜もそういう結論に…。
でもそんな偶然ってあるでしょうか?ケータイはホステスの商売道具。
2〜3台持ってても不思議はありません。
お前詳しいね。
とにかく自分は不自然だと思います。
お前のそういうこだわりはすっごくいいよ。
でもなお前は今は刑事じゃなく鑑識だろう…。
刑事にまかせろ。
ですから吉永さんに…。
なんで中央紙が3紙もある…?女はホステスだよな…。
はい。
11月9日付の新聞借りてこいっ。
11月9日の新聞だよっ。
はいっ。
(一同)おはようございます。
小沢…吉永はどうした?ちょっと出てくるって。
どこへ?見ろ…。
先輩が追ってる事件ですね?すみません遅くなりました。
申し訳ありません。
吉永っどこ行ってたっ?昨夜の心中事件と古川の事件がつながりそうなんです。
ふざけんなっ。
ひとんちの事件に土足で踏み込みやがって。
さっき抗議の電話があったよ。
捜査資料まで借りてきて…。
すみませんで済んだら警察はいらねえんだよ。
後で酒持って詫いれてくるよっ。
酒代はお前持ちだからな。
ままま…カワさん…。
わびには俺が行くよ。
すみません。
吉永一生懸命なのはいいが筋だけは通せ。
申し訳ありませんでした。
それで…その心中事件とは?この2人が心中した女と男です。
女はクラブホステス池内彰子25歳。
男はホストクラブホスト太田慎哉28歳。
死亡推定時刻は11月10日。
昨夜の午前1時から3時の間。
2人とも青酸カリによる中毒死。
部屋のグラスからも検出されました。
それぞれのグラスから2人の指紋も検出されました。
また池内彰子の部屋から2人とは別の2種類の指紋を検出。
吉永その心中事件と我々の事件がどう関係があるんだ?これを見てください。
この新聞は心中のあった部屋で見つけたものです。
すべて11月9日付の朝刊です。
いずれにも切り抜きがあるんですがこれはすべて古川総次郎殺害事件に関する記事です。
心中したあの2人が古川総次郎を殺害した可能性もあるんじゃ…。
古川の遺体が発見され追いつめられての心中か?そうです。
あの2人の身辺を洗わせてください。
班長!よし。
吉永たちは女のほうを洗え!はい。
カワさんと後藤は男のほうだ。
木島は今までどおり古川の足取りを追ってくれ。
みんなも頼むぞ!
(一同)はい!班長ありがとうございました。
行ってきます。
行くぞ!はい。
(彰子の同僚)店にはいらしたことありませんね。
古川という名前を彰子さんから聞いたこともありませんか?なかったと思いますけど…。
11月1日なんですけど彰子さんお店に出勤してましたかね?さぁ…。
聞いてきましょうか?すみません…。
お座りになって…。
こちらへどうぞ…。
〜こんな店来たことは…?あるわけないだろう。
お前の1か月分の給料が飛ぶよ。
えっ…!?1.5か月分かな…。
お待たせしました。
いやすみません。
11月1日は休んでました。
そうですか。
どこへ行ったかなんて分かりませんよね?ええ。
この人知ってますか?太田さんでしょ一緒に心中した。
彰子さんとの関係は…?ま恋人ですかね。
でも彰子がかなり貢いでいたからヒモかな。
そんなに貢いでたんですか?とにかく太田さんは金遣いが荒かったから…。
この2人が心中するような心当たりはありますか?どうだろう…。
死ぬ前は妙に明るかったんですけどね。
明るかった…?いつもは暗かったんですか?太田さんに貢ぐのに借金してけっこう苦労してましたから。
あぁ借金…。
あなたが最後に彰子さんに会ったか話をしたのはいつですか?心中する直前ですよ。
直前…?具体的には何時頃ですか?夜中の1時頃だったかなぁ。
ちょっと用事があって彰子のケータイに電話したんです。
ちょっと待ってください。
彰子さんのケータイに電話を…?ええ。
その時彰子さんは部屋にいました?いましたよ。
途中で「お客さんが来たから」って切られちゃったんですから…。
お客さんが…?ええ。
そのお客さんって誰だか分かります?さぁ…。
彰子さん他におつきあいしてた男性はいますか?いるにはいましたけど…いわゆるパトロンは1人だったかな。
その人の名前分かりますか?教えてください。
お願いします。
池内彰子は部屋にいてケータイで電話してたと言ってたよなぁ。
はい。
なのになんで部屋にケータイがなかったんだ?訪ねてきた客が持っていったんじゃ…。
客って誰だい?太田でしょう。
あっダメだ。
死んでんだ。
だいたいさ部屋に恋人が来たのにお客さんが来たなんて言うか?彼氏とか彼とか言いますもんね。
そうだよ。
でもさお客が来たって言うからには誰が来たか分かってたはずなんだよ。
パトロンじゃないんですか。
行くぞ!えっちょっと…。
ごちそうさん!ここだな。
(金山)見たことないっすね。
(後藤)太田さん11月1日はお店に出てました?太田ちゃんここのナンバー・ワンだったしめったなことがないと店休まないから…。
ああでも早めに帰ったかな。
(川崎)じゃ仕事も順調にいってたわけだ。
順調でしたよ。
まぁいろんな人間から恨みは買ってたかもしんないすけど…。
恨みを買ってた…?女はもちろん男からも相当にね。
とにかく金には汚かったから…。
だから死んだって聞いたときは殺されたって思った…。
心中なんてありえない?ありえない。
女を殺そうと思って自分が間違って死んじゃったんじゃねえの。
2階?
(管理人)そうです。
お前上へ行け!はい。
〜住宅建築…。
先輩ここです。

(籠谷)私がパトロン?何を根拠に…。
じゃ指紋採取にご協力いただけますか?
(籠谷)指紋…?池内彰子さんの部屋にあった指紋と照合させたいんです。
もしご協力いただけないようでしたら署までご同道願うことになります。
おいパトカーを呼んでくれ!その必要はないよ。
確かに彰子の面倒をみてましたよ。
そうですか。
最後に池内さんの部屋を訪ねられたのはいつですか?彰子が死ぬ前の晩だ。
11月8日から9日にかけてということですね。
ええ。
じゃ11月9日から10日にかけての夜はどちらにいらっしゃいました?どちらにいらっしゃったんですか?別の女のところだ。
もう1つだけ聞かせてください!11月9日籠谷さんはあなたの部屋に泊まらなかったんですね?
(夕子)さっきからそう言ってるでしょ。
何時頃帰ったんですか?12時まわった頃じゃない。
確かですか?ええ。
もういいでしょ。
あと1つだけ!もういい加減にしてよ!ほんとにこれが最後ですから…。
籠谷さんが池内彰子さんとトラブってたことありませんでしたか?あったんですね。
私から聞いたってパパに言わない?もちろん言いません。
絶対に言いません。
手切れ金のことでもめてたわ。
彼女がすごくふっかけてきたってパパ怒ってたぁ〜。
もういいでしょ!どうもありがとう。
ありがとうございました。
今のところ籠谷にはアリバイなしか…。
はい。
もう1人いくぞ!はい。
2人を殺害したとしてホシはどうやってここから逃げたんだ。
ここから逃げるのは無理でしょう。
両脇は住人がいましたからねぇ。
屋上から逃げるといってもなぁ。
スパイダーマンじゃないんだから…。
池内彰子も太田慎哉も心中する動機が見当たらない。
そういうことか?はい。
古川との接点も全くない…?はい。
古川生命保険は…?全く入ってません。
う〜ん2つの事件に接点はないんじゃないですか?とりあえず今分かっていることを整理してみようか。
まずは池内彰子のほうから…。
彰子の部屋から採取された身元不明の2つの指紋のうち1つが籠谷伸一のものと判明しました。
その籠谷のアリバイは…?結果的にはありました。
彰子とは別の愛人の部屋を2か所掛け持ちしていたんです。
12時頃までは染谷夕子の部屋ですごしその後山下留美の部屋に行き泊まっています。
愛人が3人もいたのか!?いえ4人だそうです。
それと池内彰子の部屋からケータイが消えているのも気になっています。
死の直前に部屋でケータイを使っていたのは確かなのか?それは間違いありません。
どんなタイプのケータイだ。
よくあるカメラ付きのケータイだったそうです。
太田慎哉のほうは…?ああ太田の銀行口座に不審な入金がありましてね。
まず第1回目が11月3日に50万円。
2回目が11月5日に100万円。
入金されたのは古川が殺された後ってことになるな。
太田ギャンブルは…?ギャンブルはやりません。
それと班長ちょっと気になることが…。
これ太田の部屋にあった雑誌なんですがすべて建築関係のものなんですよ。
同僚のホストに確認したんですが太田は建築に興味があるような男じゃなかったそうです。
近々家を建てるような予定もありませんでした。
どの雑誌にも折り込みがあるな。
おそらく太田が折ったものと思います。
これ全部建築家が同じですよ。
当たりです。
(小沢)「サオス建築設計事務所佐伯和久」はいよぅちょっと待って。
班長木島から…。
はい深町だ。
古川の足取りがつかめました。
分かった。
はいご苦労さん。
病院を出た後の古川の足取りが分かったぞ。
山梨の小淵沢だ。
小淵沢?東京じゃなかったのか…。
全く逆だ。
小淵沢のどこですか?今木島が向かってる。
これを見てください。
小淵沢じゃねえか。
吉永明日木島の応援に行ってやってくれ!わかりました。
小沢!はい。
〜お前さいつになったら免許取るつもりなんだよ。
寝るな!いつになったら免許取るつもりなんだって聞いてんだよ!班長に聞いてくださいよ。
お前の問題だろう。
忙しくて免許を取る時間なんてありませんよ。
取るつもりなんかないくせに…。
あよそ見すると危ないですよ。
はい!ご主人様。
〜悪かったな待たせて。
ご苦労さん。
これなんだ。
(木島)間違いないな。
ああ。
古川ここでタクシーを降りたのは間違いないのか?
(木島)ああ11月1日の夜11時頃ここで降ろしたそうだ。
中へは入ったのか?いや運転手はそこまでは見ていない。
ただ時間が時間だここからさらに歩いて移動したとは考えにくい!2つの事件は完全につながったなぁ。
入っちゃいましょうか。
バカ不法侵入になるだろう。
まだ令状も取れないしなぁ。
この別荘で何かがあったんだ…。
〜なんでいつもデコさんの料理っておいしいんですかね。
またカレーだけど…。
愛情ですか?うまいこと言っちゃって…。
お前がいなきゃもっとおいしいんだよ。
何のろけちゃってんですか。
のろけてねえよ。
さっきからずいぶんご機嫌斜めですねぇ。
へへ…そんなことないよ。
ほら例の別荘にどうやったら忍び込めるかなぁと思ってさ…。
まだそんなこと考えてんですか。
食事の時ぐらい仕事忘れましょうよ。
ねえ見学させてもらえばいいんじゃない。
見学!?神奈川県警ですけど見学させてくださいって行くわけ…?違うの。
私たちが見学させてもらうの。
私たち?吉永家3人でってことですか?いやいやそれは無理無理。
分かった。
じゃ私が明日アタックしてみる。
私ねこういう感じの一戸建もいいなぁって思ってたんだぁ。
まだ諦めてなかったのか?諦めるわけないじゃない。
一戸建建てるんですか?建てたいの。
建てないよ。
(小鳥の囀り)わぁこんな別荘も欲しいわぁ。
一戸建の次はこんな別荘も買ってもらおうかな。
えっ何か言った?しかしよく頼み込んだな。
意外とすんなりだったけど。
俺はねたまにデコが怖くなる。
私の怖さはこんなもんじゃないわよ。
あっ背すじに悪寒が…。
ところでさ今日誰が案内してくれんの?さあ。
営業担当の人とかじゃない…!?なるほどね。
(車の走る音)どうもお待たせしました。
吉永さんですか?はい今日は無理を言って申し訳ありません。
いや私の建築に興味を持っていただいた方なら大歓迎です。
初めまして佐伯です。
すみません今日名刺の持ち合わせがなくて…。
じゃ早速…。
はい。
(菜摘の泣き声)あ菜摘菜摘…。
すみません娘が…。
〜さぁどうぞどうぞ。
わぁ素敵…。
広い…。
お子さんお名前は…?菜摘です。
1歳ぐらいですか?はい来月で1歳です。
〜わぁ素敵。
菜摘ほらプールだよ。
ほんと素敵ですね。
いやぁそんな…。
わぁ畳のいい匂い。
畳替えられたばっかりみたいですね。
ええ…まあ。
やっぱり畳のお部屋も欲しいわよね。
そうね。
日本人はねやっぱり畳ですよ。
ついゴロンと横になりたくなる。
それに子供の遊び場になったり客間になったり…。
なにせ使い勝手がいいですから…。
はいはい代わる代わる。
菜摘飽きちゃったか?ちょっと降ろしてもいいですか?ああどうぞ。
私佐伯さんのファンなんです。
佐伯さんの設計された家とても温かい感じが…。
どうもありがとうございます。
二階を見せてもらっても…。
あ結構ですよ。
ほんとにお前電話が好きだな。
置こうね。
でも駄目だよ。
菜摘ありがとうな。
ちょっとおんりしてて。
〜11月1日23時14分…。
(照子)パパ…。
は〜い今行くよ!〜失礼ですけど吉永さんのご職業は…?公務員です。
あぁなるほど…。
女房が一戸建一戸建ってうるさいんですけどね。
なかなか先立つものが…。
あのぅ定期借地権付き住宅ってご存じですか?テイキ何ですか?パパ2階もとても素敵だった。
あそう…。
ママ来たよママんとこへいこう。
せえの。
よいしょ。
あ佐伯さん寝室でちょっと気になるところが…いいですか?ああどうぞ。
行ってくるね。
後で説明します。
〜小沢か?今から言う電話番号を調べてくれ!いくぞ03…。
はいはいえっ!それなら今分かりますよ。
なに!誰だ…?古川悦子の自宅です。
何だって?本当かよ!
(小沢)古川が佐伯の別荘に入ったのは間違いないですよ。
おそらくな。
(木島)電話以外には…?畳が新しいのが気になったんだ。
あれはつい最近替えたばっかりだな。
よし畳は俺が当たる!頼むわ。
菜摘でかした。
お前は名探偵だ。
デコもほんとありがとうな。
(悦子)レシートと121円のお釣りです。
ありがとうございました。
お待たせいたしました。
11月1日午後11時過ぎぐらいなんですけどお父さんから自宅に電話がありませんでしたか?どうでしたか?小淵沢の別荘の電話に履歴が残っていたんです。
11月1日の午後11時過ぎです。
思い出せませんか?かかってきてません。
本当ですか?勝手に出ていった人がどうして電話なんかしてくるんですか。
その夜はずっと家にいましたか?いました。
〜この人ご存じありませんか?〜佐伯さんという建築家なんですけど…。
知ってます。
どうしてご存じなんですか?別れた夫です。
えっ!あなたの別れたご主人の名前は古川和久…。
そうか婿養子だったんですね。
ええ。
もうよろしいでしょうか?レジが混んでくる時間なんで…。
お仕事中失礼しました。
意外な展開ですねぇ。
お前ななんで余計なこと喋るんだよ!僕何か余計なこと喋りました?小淵沢の別荘の話なんかしなくてもいいだろう!これからは俺が許可するまで喋るな!返事は…?「俺が許可するまで喋るな」って…。
古川悦子は父親からの電話を否定しました。
しかし…。
「しかし」なんだ?いえ…以上です。
いいか?これまでの捜査からして古川総次郎がタクシーで佐伯の別荘まで行ったのは確かだ。
11月1日の夜古川が佐伯の別荘に入ったのはまず間違いないだろう。
あのぅ…すみません1ついいでしょうか?なんだ?古川は娘の悦子に殺されたんじゃないでしょうか?ほぅ…なぜ?悦子は父親が10年前に起こした事件のために佐伯に離縁され母親も苦労させられた挙句に死んでいます。
その一連の恨みを晴らすために…。
そんな簡単に親父が娘に殺されたらたまらんよ。
なあ吉永…。
そりゃたまりません。
まだあります。
小沢!お前のは頭で考えた推理だ。
刑事ならもっと足で稼げ足で!はい…。
木島…別荘の畳はどうだった?甲府の畳屋が新しい畳を入れてました。
それはいつだ?11月4日です。
畳替えしたのか?いえ新規の注文だったそうです。
古い畳は?すでに別荘にはなかったそうです。
なかった?はい。
ほぅ…におうな。
古い畳を処分しなくちゃならない事情があったんじゃないでしょうか?よし関係者の11月1日の行動を再度徹底的に洗い直してくれ。
ホステスの池内彰子。
ホストの太田慎哉。
別荘の持ち主の佐伯和久。
それに娘の古川悦子。
11月1日の夜ですか?ええ。
明かりがついてたから居たんじゃないんですか?あらっ?どうもありがとうございました。
こんばんは。
はい吉永です…はい…?あぁこの間はどうも…。
で…情報って?焦らないで。
(比奈子)ボトル入れさせていただいてよろしいですか?俺たちは勤務中ですから…。
私たちも勤務中なんです。
じゃあ…いちばん安いやつ…。
ありがとうございます。
経費で落ちますか?せこい事言うなよ。
だって高いんでしょ?カード持ってるだろ?はいええっ!?さっきのこと刑事さんに…。
はい。
11月1日に彰子さんと休みを交代してあげたのは私なんです。
あそう…でもその日なんで彰子さんは休み代わってほしかったのかな?急に小淵沢に行くとか…。
(2人)小淵沢!?間違いない?ええ。
小淵沢のどこ?さあ…?何しに行ったのかな?いいアルバイトがあるとか…。
アルバイト…?もう刑事さんたら…。
吉永さん何やってるんですか!?佐伯だ佐伯…。
あっ!あの若いほうの人建築家の佐伯さんだよね?ええ。
よく来るの?よく接待で利用していただいてます。
隣の人は誰?知りません?代議士の宇佐美先生。
宇佐美謙三か…。
やっぱりよく来るの?彰子のことお気に入りだったんです。
お気に入り…。
ちょっとちょっといい?頼みがあるんだけどさ…。
〜ありがとう。
どっちが宇佐美先生?こっちです。
チップだよ。
経費で落ちますか?落ちないよ。
ええっ!?
(望月刑事)いよっ!いつもどうもすみません。
(望月)宇佐美謙三はもともと土建業でその業界を支持基盤にして出てきた男だ。
不正献金疑惑があるって聞いたんですけど…。
今内偵中なんであまり詳しい事は話せないんだが…。
つまりこうだ。
「グループ2000」という大手ゼネコンの親睦会がある。
表向きは親睦会だが実質は公共事業の談合を行うための調整団体だ。
その親睦会の相談役が宇佐美謙三だ。
もちろん相談役というのは表の顔で裏では自分の所属している建設会社に情報を流したり便宜を図ってやっている。
その見返りとして莫大な献金を…。
表向きはあくまでも相談料だがな。
公表されてる額とは実際は…二桁違う。
えっ?じゃ10万円だったら1,000万円!内偵している中で佐伯和久という建築家の名前は拳がってませんか?サオス建築設計事務所の社長です。
挙がってるよ。
その親睦会の事務長ってことになってる。
事務長…ということは佐伯自身もいい思いをしてるってことですね?「横浜記念館」の設計コンペも宇佐美の力で勝ったという噂だ。
一蓮托生ってやつですか?力関係では宇佐美のほうがはるかに上だ。
この業界で宇佐美に逆らえば生きていけないと言われるぐらい今は力を持っている恐ろしい男だ。
今は…ですね?そう…今は。
内偵がうまくいくことを祈ってます。
そっちもな。
はい。
吉永さん出ましたよ!こちらが池内彰子の部屋から採取された残りの指紋。
こちらは昨日持ち込まれたグラスから採取された指紋。
この2つは同一人物のものです。
誰の指紋だ?佐伯和久です。
佐伯…!〜まもなく戻ると思います。
〜しばらくお待ちください。

(ドアの開く音)どうもお待たせしてすみません。
あれ?吉永さん…。
小淵沢ではお世話になり女房も勉強になったと喜んでます。
いやぁ…その後計画は進んでいますか?あいえ…。
あらためまして神奈川県警捜査一課の吉永です。
同じく小沢です。
公務員とはそういう事でしたか。
刑事さんも国家公務員ですから。
我々はキャリアじゃないんで地方公務員です。
ああ失礼しました。
どうぞ。
失礼します。
クラブ・アルテミスの池内彰子さんが亡くなったのはご存じですか?えぇ。
心中したって聞きましたけど…。
そういう事になってます。
池内さんとはどういうご関係だったんですか?彼女が勤めてたクラブを接待に使ってたんでそこでたまに…。
お店だけのおつきあいですか?彼女の部屋に行かれたことは?あります。
頻繁に行かれてたんですか?まあ…。
最後に行かれたのはいつです?10日ほど前…ですかね…。
正確な日にち分かりますかね?すみませんどうも…。
えぇと…。
11月3日です。
間違いありませんか?間違いありません。
しかし何で私にそんな事を…?彼女の心中に何かあるんですか?その心中した日具体的には11月9日から10日にかけての夜なんですけど佐伯さん彼女の部屋に行ってませんか?行ってませんが…。
その晩は何をされてました?ここで朝方まで仕事してました。
それを証明できる人は?あぁ…警備員なら…。
あそうですか。
11月1日の晩はどちらに?1日は…家で仕事してましたが。
小淵沢に行かれたのでは?ええ…最初はその予定だったんですが資料を忘れまして急きょ自宅に戻ったんですよ。
それを証明できる人はいらっしゃいますか?その日はいませんね…。
実はですね…その晩亡くなった池内彰子さんは小淵沢にいらしてたんですよ。
ほぅ…。
代議士の宇佐美謙三先生も小淵沢にいらしてたんです。
宇佐美先生はご存じですよね?えぇまあ…お世話になってますからね。
おふたりとも小淵沢のあなたの別荘にいらっしゃったんでは?いやそれはないでしょう。
鍵を貸した覚えもありませんし。
あそうですか…。
あいただきます。
どうぞ。
ところでですね…あなたの義理のお父さんの古川総次郎さんなんですがあなたの別荘の場所はご存じでしたか?離婚してから建てましたからねぇ…。
どうでしょう…?やはり11月1日…古川さんも小淵沢にいらしたんですよ。
しかも小淵沢からあなたの別れた奥さんに電話をかけてます。
佐伯さんが小淵沢の別荘から悦子さんに電話をかけたことは?ですから11月1日は小淵沢になんて行ってませんから。
あそうでしたよね。
失礼しました。
(警備員)11月9日の晩なら確かに社長徹夜で仕事されてました。
社長室は覗かれたんですか?いえでも午前1時頃社長から電話がありましたから。
あはいエアコンの設定温度を上げるんですか?ちょっと風邪気味でね。
分かりました。
お大事にそれじゃ社長の姿は見てないんですね?ええ。
でもいらっしゃいましたよ。
佐伯のことどう思った?冷静だと思いました。
お前が急に11月1日の事を聞いても全く冷静だったよな。
佐伯はシロですね。
どうして?事件に関わっていたらあれほど冷静には…。
それがかえって不自然なんだよ。
どうしてですか?だってさまず俺が心中事件について聞いただろ?はい。
次にお前が小淵沢の事つまり古川の事件の事を聞いたよな?はい。
なのにだ…佐伯はその2つの質問に何の疑問も持たずにすらすら答えたんだぞ。
これって変だろ?そうか!2つの事件が繋がってると考えてるのはまだ警察だけだ。
はいよく出来ました。
佐伯がああいう答え方をしたのは奴は2つの事件が繋がってるのを知ってたからじゃないか?あっ!吉永さん!古川さん!悦子さん!ちょっと待ってください!古川さん何でこんな所に?離してください!佐伯さんに会いに?違います。
じゃなぜ我々を見て逃げたり…。
急いでますのですみません。
〜まず11月1日。
この日佐伯和久の別荘に佐伯と宇佐美謙三に池内彰子この3人が集まったと思われます。
目的は?世話になっている宇佐美に彰子を抱かせるために佐伯がセッティングした。
それはホステス仲間の証言から推測できます。
そこになぜか古川総次郎もやって来てしまった。
そして何らかの理由で殺害された。
誰に?恐らく宇佐美か佐伯にです。
畳替えをしたのはそこが殺害現場だったからか?そういうことだ。
池内彰子は持っていたカメラ付きのケータイでその殺害現場を撮影したんでしょう。
脅迫の材料か…。
そうです。
そこに太田慎哉も1枚かんで金を脅し取ったんでしょう。
それが銀行口座に入ってた150万円!多分な。
その後2人は心中に見せかけて殺された…と?そうとしか考えられません。
殺害を指示したのは宇佐美かもしれませんが部屋に残っていた指紋からみて佐伯が実行犯と思われます。
彰子のケータイがないのも佐伯が証拠隠滅のために持ち去ったものと…。
佐伯の11月10日午前1時前後のアリバイは?警備員が社長室からの電話を証言してますが姿は確認してません。
だからと言って社長室にいなかったとも言い切れんぞ。
そりゃ…。
それに佐伯が殺したとしてどうやってあの部屋から逃げた?あの部屋は密室だったんだ。
佐伯の別荘を捜索させてください。
必ず古川が居たという痕跡があるはずです。
そうすれば佐伯を落とせます!自供させても公判で覆されたら!?班長!まず証拠だ勘の捜査じゃダメだ!しかし…!何年刑事やってる!「恐らく」とか「多分」とか言うな。
証拠だよ!公判を維持できる証拠が必要なんだよ!分かりました。
吉永さん!聞き込み行ってこい!ふぅ…。
お客さま?あどうもこのカップ悦子と佐伯さんの結婚式の引き出物なんです。
わざわざ11月1日の悦子の誕生日に佐伯さんが挙げてくれたんです。
11月1日…。
それから…これ。
あぁすみません。
まさかあの2人が別れることになるなんて…。
でも10年前お父さんがあんな事件を起こさなければ佐伯さんに離縁されるようなことは…。
悦子離縁なんてされてませんよ。
はい?〜
(玉田)どうぞ。
確かに佐伯のことは親友だと思ってました。
今は違うんですか?あいつ変わったんですよ離婚してから。
どんなふうにですか?佐伯が逃げたとしたら鍵がかかってなかったここからでしょう。
やっぱり無理ですよね。
やっぱり2人は心中じゃないんですか?あの2人…まだ愛し合ってるんじゃないかなぁ。
え?なに言ってるんですか?吉永さん…。
うん?うん…。
〜由夏:佐伯さんは悦子のこととっても愛してました。
佐伯さんから別れるなんて絶対にない。
佐伯さんの将来を考えて悦子から身を引いたんです玉田:悦子さんに去られてからあいつ…何かにとりつかれたように宇佐美に近づいていって〜〜〜〜吉永さんあったかい肉まん。
〜〜何やってんですか?〜〜何か落としたんですか?〜〜吉永さん…。
〜〜吉永さん…。
〜〜あった…。
〜はい?〜菜摘熱下がった?う〜ん…まだ37度ちょっとあるけど大丈夫よ。
37度もあって大丈夫なわけないだろ?医者は何だって?ただの風邪ですって。
お薬飲んで寝たから明日には熱も下がるわよ。
ホント心配性なんだから。
あのなあ…誤診てこともあるぞ。
もし熱が下がらないようなら夜中でも病院へ連れて行くんだぞ。
吉永さん!吉永さん!頼んだぞ!佐伯さんは昔お父さんのお弟子さんだったそうですね。
昼はお父さんの下で大工の修業をして夜は夜学に通って設計の勉強をして…。
ほとんどの人が昔気質のお父さんのやり方についていけなかったのに佐伯さんは必死でついていった。
そんな佐伯さんだからお父さんもさぞかわいがっていたのでは…。
ところが佐伯さんは夜学を卒業して設計の道に進んでしまった。
でもまた思いがけない形で戻って来てくれた。
あなたと結婚し娘婿として。
お父さん…それは素直に嬉しかったんじゃないですか?なのに10年前お父さんは事件を起こしてしまった。
それがきっかけであなたと佐伯さんは離婚しました。
でもあなたが佐伯さんに離縁された…というのは世間が勝手にそう思ってるだけで本当はあなたから身を引いたんですよね?これ以上佐伯さんに迷惑をかけまいとして…。
その当時彼は大きな設計コンペの最終審査にまで残っていたとか…。
しかしお父さんの事件が影響して落選した。
建築の世界にも学閥があるそうでその中でつかんだチャンスだった…。
やめてください!もうたくさんです。
11月1日…本当はお父さんから電話があったんじゃないですか?この前もお話しました。
電話なんてありません。
お父さんが発見された時両手を組んでた話は前にもしましたね。
どうして両手を組んでいたのか分かりますか?ホシは…お父さんを殺したくて殺したんじゃない。
その気持がホシにそういう事をさせたんです。
それは…あなたにも分かっていたんじゃないですか。
古川さん…庇うことだけが優しさじゃありません。
庇うことが人を苦しめる事だってあるんです。
10年前…あなたは自分の心に嘘をつきました。
でもこのままじゃあなたは10年前と同じ過ちを繰り返す…。
あなたに…あなたにいったい何が分かるっていうんです!分かります!俺には分かりますよ。
あなたはまだ…佐伯さんを愛してるんでしょう!
(泣く声)もし…本当に佐伯さんが大切だったらきちんと罪を償わせるべきです。
〜11月1日…お父さんから〜電話がありましたね?〜
(悦子)もしもし古川です。
もしもし…。
お父さん…!?お父さんなんでしょう?
(古川)ああ…。
お父さん今どこ…?まだこの世にいるよ。
(悦子)だからどこにいるのよ?そんなことはどうでもいい。
これから佐伯に会おうと思っている。
佐伯に…?佐伯に謝ろうと思って…。
(悦子)お父さん横浜にいるの?あいつ…許してくれる…。
(咳)
(悦子)どうしたの?お父さん。
大丈夫?無理かなぁ…。
でもひと言謝らないと…死んでも死に切れないよ。
もう昔のことじゃない?佐伯だってきっと許してくれると思うわ。
そうかなぁ…。
それならいいけどウッ…。
(咳)お父さん…!?
(悦子)それだけ言うと父は電話を切ってしまいました。
お父さん…10年前に佐伯さんに迷惑をかけたことを謝りに行ったんですねぇ。
自分の命が燃え尽きる前に…。
そう…。
最後に…娘の私より佐伯に会いに行った。
そうでしょうか…?お父さんが最後に会いたかったのはあなたですよ。
だからまず佐伯さんのところへ行ったんです。
お父さんはあなたたちに昔の2人に戻ってほしかったんですよ。
佐伯さんに謝罪し彼を連れてあなたのところに帰りたかった…。
そうしなければあなたに会えないと思ったんです。
父親って…そんなもんです。
そしてそれはどうしても11月1日じゃなきゃいけなかった。
11月1日は…あなたの誕生日だからです。
お父さんはそれを…あなたへの誕生日プレゼントにしたかった…。
自分の人生の…最後のプレゼントにしたかったんです。
どうか…お父さんのことを許してあげてください。

(ノック)
(秘書)失礼します。
社長あのぅお客様が…。
誰…?失礼します。
お仕事中すみません。
君もう帰っていいよ。
ご苦労さん。
はい…。
失礼します。
ご用件は?座って話しませんか。
申し訳ありませんがこれから出かけますんでねぇ。
じゃ手短かに。
11月1日の夜やはり小淵沢の別荘にいらしたんでは…?この間も言ったとおりその日は自宅で仕事をしてましたよ。
その夜古川総次郎さんから悦子さんに電話がありました。
あなたの別荘からです。
でもあなたはそれをご存じなかった。
ええ別荘には行ってませんからね。
そうですか。
じゃ11月9日から10日の夜あなた本当は池内彰子さんのマンションに行かれたのでは…?それもこの前話したとおりその何日か前には行きましたけど彼女が心中した夜は行ってません。
心中じゃなかった…。
あの2人は…殺されたとほぼ断定されました。
お仕事なんですよね。
明日改めてお話を伺いたいのですが…?何時頃でしょうか?実はですね明日なあ…午前中に池内さんのマンションの現場検証をやり直すんで1時でどうでしょうか?結構です。
それじゃあまた明日。

(電気ドリルの掘削音)
(電車の通過音)〜
(チャイム)
(池内彰子)お客さんが来たからまた後でね。
どうぞ。
どうぞ。
(彰子)ウフフ500万円あるわフフフ。
約束だケータイをくれ。
(太田慎哉)ほらほら。
乾杯しましょう。
本当にこれで最後にしてくれよな。
分かってるよ。
はい。
さかんぱ〜い!ううっ…。
うっ
(苦悶の声)〜池内彰子ならびに太田慎哉殺害容疑で緊急逮捕します。
〜悦子さんのためにも罪は〜しっかり償ってください。
〜〜私は…つまらないものをいっぱい〜身につけてしまった。
〜このとおりだ…。
やめてください親父さん。
そんな昔のことは忘れましたよ。
ほんとか?ええ。
だったら悦子のことをもう一度考え直してもらえるか?あいつには何の罪もないんだ。
だからもう一度縒りを…。
無理ですよ。
どうしてだ?お前だってあいつを…。
親父さんが奪ったんですよ!俺から悦子を…。
いまさらそんな…。
〜〜このとおり…謝る。
〜親父さん…これから大事な客が来るんです。
すみませんけど帰ってもらえませんかねぇ。
これタクシー代です。
すぐにタクシー呼びますから。
こんなものいるか!お前変わったなぁ。
昔のお前はどこにいったんだ。
親父さん…もうこれ以上俺に迷惑をかけないでください。
親父さんの時代は…もう終わったんですよ。
〜研いでみろ。
研いで昔のお前を思い出せ。
研いでみろ!
(もみあう声)〜研いでみろ!〜研い…。
〜うっ…。
親父さん!ううっ…。
親父さん…。
親父さん…?親父さん!?
(宇佐美)佐伯くん上がるぞ。
(宇佐美)ほほぅなかなかいい別荘じゃないかハハハ。
(彰子)キャーッ!どうしたんだ?おい…。
おい!お前…!?おい…?ちがう!ちがうちがう…。
なんだ?これは…。
えっ?何してんだ?警察に…。
バカ!やめろ!私の立場を考えろ!今はまずい。
君との関係が知られたらまずいんだよ!おい!君だって今の立場を失いたくはないだろ?〜宇佐美:あの女…私まで脅迫してきたぞ。
金を出さなければマスコミにバラすって。
彰子のヤツ…あの時ケータイで撮ったんだ。
申し訳ありません。
すぐになんとかしろ。
でなくても警察が動き出してるんだ。
こんな時にこれ以上私を煩わせるな。
本当に申し訳ありません。
私の言ってる意味…分かるな?〜
(苦悶の声)〜〜こうリズムよ。
すみません。
〜分かってるか。
〜お父さんお昼…ご飯にしよう。
あおい!メシにしよう。
はいどうぞ。
お父さんも拭いて。
はいはい。
お腹空いたでしょう。
どうぞはい!ハハハ…。
お父さん食べる?当たり前だろ。
うまい。
おいしい?〜〜父を…連れて帰ります。
〜お父さん…喜んでると〜思いますよ。
〜吉永…。
ああ班長。
無茶しやがって。
すみませんでした。
これからが大変だぞ。
証拠は必ず揃えます。
ああ。
吉永。
はい。
ご苦労さん。

(照子)パパ!まだ着替えてないの?いいだろ。
たまの休みだからさぁ。
たまのお休みだから出かけるんでしょう?あぁ…。
はい!〜デコ…。
うん?俺もさぁ住宅めぐりホントに大好きよ。
でもたまには違うことしない?言ったでしょう私はコワーイ女だって!えっ!?買ってくれるまで一戸建。
ず〜っと通い続けるわよ〜っ!あっ!背中に悪寒が…!なに言ってるのよ。
あ〜怖いコワイ!そんなだと菜摘と浮気しちゃうよ俺。
え〜っ菜摘はママのほうが好きだもんね〜。
〜2014/10/17(金) 13:00〜15:00
テレビ大阪1
午後のサスペンス「刑事吉永誠一・涙の事件簿2 帰れない遺骨」[字][解]

7年前に失踪した父の死と男女密室殺人!複雑に絡み合う人間関係を解きほぐし、二つの事件の真相を突き止めることができるのか…。

詳細情報
番組内容
神奈川県警捜査1課の吉永誠一は、仕事一筋の人情熱血刑事。ある日、元大工の古川総次郎が入院中の病院を抜け出し、工事現場で刺殺体となって発見された。娘の悦子は10年前に傷害致死事件を起こし、7年前に失踪した父親の遺体引き取りを拒否する。その数日後には男女2名の心中事件が発生し、捜査は意外な展開を見せ始める。吉永は複雑に絡み合う人間関係を解きほぐし、二つの事件の真相を突き止めることができるのか!?
出演者
吉永誠一…船越英一郎
吉永照子…中山忍
佐伯和久…布施博
古川悦子…秋本奈緒美
古川総次郎…左とん平
小沢慎一…林泰文
深町剛男…大杉漣
川崎係長…河原さぶ
後藤刑事…遠山俊也
木島刑事…渋谷哲平  ほか
原作脚本
【原作】黒川博行
【脚本】田子明弘
監督・演出
【監督】赤羽博

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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2/0モード(ステレオ)
解説放送あり
サンプリングレート : 48kHz

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