(新番組)相棒 season 13 初回2時間スペシャル #1 2014.10.15

(パソコンの起動音)
(女性の悲鳴)大丈夫ですか?大丈夫ですか?おい救急車!早く救急車!「今日午前8時過ぎ新宿の歩道橋の階段から通勤途中の会社員小倉健二さん40歳が転落し死亡しました」「死因は頭部を強打した事による脳挫傷で警察の調べによりますと小倉さんは誤って足を踏み外し階段を一気に転落した模様です」
(ドアガラスを叩く音)
(教授)日下くん。
日下くん寝てるの?
(教授)ああ…!
(パトカーのサイレン)
(伊丹憲一)殺しか?
(米沢守)あっ…。
(芹沢慶二)ご苦労さまです。
「ご苦労さま」という言葉は目上や年上に対して失礼に当たります。
といってそれに代わるいい言葉がないのが実情ですがあえて言うなら目上や年上には「お疲れさま」でしょうか。
絞殺ですな。
凶器ははっきりしませんが…。
まだ見つかってない?
(米沢)ええ今のところは。
ホトケさんここの先生か?理工学部の准教授の日下栄介さんです。
これ免許証です。

(杉下右京)おや?
(吉田一郎)しばらく。
あなたでしたか。
晩飯は?はい?晩飯これから?ええ。
俺にご馳走する気ある?喜んで。
(笛吹悦子)怒ってるの?
(悦子)ねえ。
(甲斐享)はぁ…。
勝手なまねすんなよ。
勝手なまねでもしないと前に進めないもん。
ちっとも紹介してくれないから。
親父は関係ない。
いや断られたら諦めるつもりだったけどちゃんと会ってくださるっておっしゃったから。
ね。
だからきちんと紹介して私の事。

(ピアノ)
(甲斐峯秋)すまない。
5分遅刻した。
初めまして笛吹と申します。
お電話では失礼致しました。
まあまあ堅苦しいあいさつはよそう。
座りなさい。
はい。
どうだ?最近は。
えっどうって?仕事だよ。
他に何をお前に聞くっていうんだ?プライベートはこうして充実してるようだな。
(携帯電話)失礼。
もしもし?「僕です」「もしよろしければ一緒に夕飯などどうかと思いましてね」「都合が悪ければ結構ですが花の里です」わかりました。
向かいます。
急用なんで…悪い。
享…。
どこへ行くんだ?仕事ですよ。
他にどこに行くっていうんですか?ちょっと…。
それでは現場の詳細を。
(伊丹)はい。
(伊丹)日下栄介。
凶器はいまだ発見されておりませんが首筋の鬱血形状および首に付着していたごくごくわずかな繊維痕から凶器はロープではないかと推察されます。
恐らくホシはガイシャが車に乗り込むのを待ち伏せしていて犯行に及んだのではないでしょうか。
(日下栄介)うぅ…あぁ…。
(伊丹)ガイシャは首に甲状軟骨が潰れるほどの強い圧迫を受け窒息死したと思われます。
どうも。
(月本幸子)いらっしゃいませ。
あれ?
(吉田)しばらく。
あっどうもその節は…。
えっ?いやぁ杉下さんがさご馳走してくださるっていうもんでね。
ああそうなんですか。
カイトくんも来ましたしそろそろお話し願えませんかね?えっ何が?あなたはそういう身なりをなさっていますが…。
どういう身なりよ?むやみに人に夕飯をたかるようなまねはなさらない。
つまりご馳走になる代わりに何かその対価となるようなものをお持ちのはずです。
違いますか?そして恐らくそれは我々にとって有益なものなのでしょう。
だからわざわざ現れた。
まあ…タダで教えてあげてもいいってなもんだけどね。
せっかくだから夕飯ご馳走になっちゃおうかなと思って。
ええ。
…で?カイトくんさ…。
はい。
ジグソーパズル好き?はい?俺は好きなんだよね。
ジグソーパズルに限らずなんかバラバラになったものを見ると無性に組み立てたくなっちゃうの。
元どおりにしたくなるというかね。
これ一種の癖というか…ひょっとしたら病気かもしれないね。
そうなんですか。
うん。
あっ…とりあえず俺ビールで。
ごめんなさいほったらかしで。
あっじゃあこちらもお代わりお願いします。
はいただ今。
で?えっ?うわぁすごくうまそうですね。
腕によりをかけてお作りしてます。
ありがとうございます。
だから一体何をお持ちなんですか?早く言ってくださいよ。
ええ早く言ってほしいですね。
うん早く。
早く…。
じゃあ早速…。
これなんだけどね…。
なんだ?この紙。
(吉田)新宿の歩道橋の脇のゴミ箱の中にあったの。
(吉田の声)銀色の折り紙みたいでなんかきれいでしょ。
ちょっと気になっちゃってね。
小倉健二…。
で回収してねぐらに持ち帰って修復を試みたってわけですよ。
ピース全部拾い集めたつもりが一部これ欠けちゃって悔しいったらないね。
普段ゴミ箱をあさってるんですか?そりゃあ俺にとっちゃゴミ箱は宝箱だからね。
何が出てくるかわくわくするっていうような…。
そんな事よりさこの小倉健二って人これ歩道橋の階段から落っこちて死んだ人でしょ?ええ。
ええ。
テレビでもねなんか足滑らせた事故だとか言ってたけど果たしてそうかな?名前に顔写真勤務先現住所。
おまけに1週間の行動パターンまで記されていますねぇ。
なんかにおわない?においますね。
におう。
においますね。
焦げ臭くない?焦げ臭い。
焦げ臭い。
焦げてますよ。
えっああ…いやぁ大変!なるほど。
単なる事故じゃないと思いません?確かに。
何者かが小倉健二さんを狙ってた感じしませんか?すなわち殺しですか?ええ。
可能性は大いにありますな。
ちなみにこれはいわゆるシークレットペーパーでしょうかね?シークレットペーパー?そう。
(コピー機の作動音)あっやはりそうですな。
ご覧のとおり複写の出来ない紙になってます。
すげえ。
わかりました。
とりあえず指紋を検出してみましょう。
よろしくお願いします。
あっこれ大学の准教授が殺されたってやつですよね?ええ。
捜査のほうは進んでいますか?今のところ有力な手がかりはなしですな。
シークレットペーパーか…。
普通の会社員の情報をシークレットペーパーに起こす。
普通じゃありませんね。
ええ。
(携帯電話)失礼。
はい。
(甲斐)「いいお嬢さんじゃないか」せっかくだからね食事をご一緒したよ。
「聡明で美人だ」あっいやそんな事はどうでもいい。
お前がどこの誰と所帯を持とうと俺は一切関知しない。
もっともお前も同じだろ。
どこの誰と一緒になろうと俺の許しなど必要ない。
そう思ってるんだろ?違うかね?そのとおりです。
それを聞いて安心したよ。
彼女にもそう伝えたものでね。
「あなたたちの好きになさいと」「これまでもそしてこれからも私は一切無関係だからと」話は以上だ。
あそこですね。
ええ。
ここから転落したんですね。
ええ。
監視カメラ。
ええ。
もっと端っこ。
あの…階段のところの映像ないっすか?
(映像技師)そこまでカバーされてませんね。
そっかぁ…。
あっストップ。
これ小倉健二さんですよね?あのここ拡大出来ます?ね。
間違いない。
ええ。
この階段の上が見たいんだけどなぁ…。
すみませんがもう一度最初からお願いします。
はい。
ちょっと止めてください。
(映像技師)はい。
この人拡大出来ますか?はい。
ブラッシュアップ出来ますか?この顔どこかで見た事ありませんか?この人…。
ええ。
(角田六郎)まあ天下の往来だからな。
誰がどこを歩こうと勝手だろう。
まあそうなんですけど…。
(角田)相次いで起こった殺人事件の被害者が2人よりにもよって同一時刻同一場所にいたとなると勝手だろじゃすまんか。
でしょ?東京のど真ん中ですよ。
そんな偶然あり得ない。
まあ一応一件は殺人と決まったわけじゃないですけどまだ。
殺人だよ。
もう決まりだ。
なんで?勘だ。
えっ?何しろ俺は冴え渡る勘を武器にここまでのし上がったんだ。
警部殿はどうだ?一応見解を聞いとこうか。
小倉健二さんの死亡が殺人によるものかどうかはいったん置いておくとしてこのおよそ偶然とは思えないニアミスについては大いに気になりますねぇ。
2人に何か接点が…。
ええ。
(携帯電話の振動音)おはようございます。
どうも。
どうも。
おはようございます。
これなんですけどもね…。
お二人の指紋と吉田一郎さんの指紋以外いくつか指紋が検出されましたがその中の一つがデータベース検索でヒットしました。
これです。
(米沢)社美彌子。
内閣情報調査室総務部門の主幹ですが本籍は警察庁ですな。
警察庁からの出向ですか…。
(米沢)ご存じのとおり我が国には情報機関と呼ばれるものがいくつもあります。
警察庁警備局外事情報部公安調査庁防衛省情報本部。
もちろん外務省も独自の情報収集活動を行ってますし。
そんな中で内閣情報調査室は日本政府の情報機関として存在し我が国の情報機関の代表という位置づけですがいかんせんトップをはじめ警察庁からの出向組が非常に多く霞が関では警察庁の出先機関と捉えられてますな。
そのために各省庁からの情報が集まりにくいとか。
(米沢)我が国はインテリジェンスも縦割りです。
だから国家安全保障会議が創設されたんですよね。
日本版のNSCってやつ。
(米沢)政府は今必死でインテリジェンス強化を図っているようですな。

(社美彌子)お待たせしてすみません。
こちらこそお忙しいところすみません。
杉下さんですね。
甲斐さん。
杉下と申します。
甲斐です。
社です。
早速ですが電話では話しづらい用件とはなんでしょうか?実はこれなんですけれども見覚えありますか?どこでこれを?実はそのレジュメにあなたの指紋がついていました。
ここに保管していたんですがありません。
ファイルごと。
ファイルごとというとこれと同様のものが束ねてあったという事ですか?ええ。
コピー不能の用紙だから現物を持ち出したんでしょうか?ここからファイルを持ち出せる人はどのぐらいいますか?室長をはじめ審議官参事官調査官分析官。
持ち出そうと思えば持ち出せる人は20人ほどいます。
(ため息)
(芹沢)横田さん。
横田小百合さんですね?
(横田小百合)はい。
ちょっとお伺いしたい事が。
どうぞ。
どうぞ。
あなた亡くなられた日下栄介准教授と親しい関係だったそうですね?我々も当てずっぽうで来てるわけじゃないんで無駄な抵抗はやめてくださいね。
(伊丹)どうしてわかったと思います?奥さんから聞いたんですよ。
奥さん何もかもご存じでしたよ。
親しい関係だったんでしょ?はい…。
いつから?去年です。
入学してすぐ…。
私疑われてるんですか?先生を殺したって。
あなただけを疑ってるわけじゃありませんから。
関係者全員を疑ってます。
だから殺害には無関係だっていう事を証明するためにも洗いざらいぶちまけちゃってください。
わかりました。
お金持ちだったから。
お金持ち?すごい美味しい。
(小百合の声)食事はいつも超がつくほど高級なお店だったし会う度に色々プレゼントしてくれて…。
私聞いたんです。
先生に直接。
大学の先生ってそんなに儲かるんですか?って。
そしたらなんて?先生笑って…。
(日下)僕にはね財布が2つあるんだよ。
ハハッ。
財布が2つ?
(伊丹)どういう意味?さあ…それ以上は何も。
大学准教授ってそれほど高給取りじゃないでしょ?
(伊丹)うんまあ何か割のいいバイトでもしてたのかな?預金通帳の入出金でももう一度洗い直してみますか?
(伊丹)ひょっとしたら隠し口座でも見つかるかもしれねえぞ。
(小百合)あの…。
ん?何?捜査の参考になるかどうかわからないんですけど…。
何?何?何?何?気がついた事があったら言ってみて。
私付き合い始めてしばらくした頃先生の家に行った事があるんです。
(伊丹)家に?大胆だね。
いやあの正確には家の近所なんですけど…。
どんな暮らししてるのか見たくなって…こっそり行ったんです。
そしたら…。
(小百合の声)先生んちに向かう途中の公園で先生の姿を見かけて…。

(伊丹)雑誌を渡して代わりに茶封筒を受け取ってた…。
はい。
会話も何もなく?はい。
私…見ました。
(小百合の声)先生が渡した雑誌の間にも茶封筒が挟まってたのを。
まるで映画で見たスパイのやり取りみたいでちょっと怖くなったのを覚えてます。
スパイねえ…。
(美彌子)彼はヤロポロク・アレンスキー。
ロシアンタイム誌の東京支局長を名乗って民間人として日本に滞在していましたが正体はロシアの諜報機関のエージェントです。
つまり対日工作員。
(美彌子)このヤロポロク・アレンスキーが先頃アメリカに亡命したんです。
なぜ亡命を?本国の彼の直属の上司が武器輸出に関わる大規模な汚職で捕まりその極東地区での担当者として彼の名前も挙がったようで…。
汚職の追及から逃れるためですか。
本人は身に覚えのない全くの濡れ衣であると主張しているようですがいずれにしても本国に帰れば処罰を受ける事は確実でもちろん日本にいても身の安全は確保出来ないという事で亡命に踏み切ったようですね。
なるほど。
その後アメリカのCIAから1通のリストが極秘裏に我々に送られてきました。
日本国内で彼に協力している人物のリストです。
いわゆる情報協力者ですね。
ヤロポロクの証言によるものです。
ふーんCIAから…。
我々内調は外国政府の情報機関の公式なカウンターパートですから日常的に情報交換を行っています。
(天野是清)何してんだ?レクチャーそこまで。
どちらさん?警視庁の杉下さんと甲斐さんです。
室長の天野です。
杉下です。
甲斐です。
天野です。
手短に事情を説明してくれ。
小倉健二が歩道橋の階段から転落して死亡した直後近くのゴミ箱からこれが発見されたそうです。
(天野)これは君が…。
(美彌子)ええ。
私が作成したものですがファイルごと消えていました。
なんだって?
(美彌子)誰かが持ち出したんだと思います。
レクチャーを続けても?ああよかろう。
送られてきたリストには7人の名前がありました。
7人?
(美彌子)小倉健二。
総合商社初芝交易勤務の商社マンです。
(女性の悲鳴)大丈夫ですか?
(美彌子)日下栄介。
慶明大学理工学部准教授。
2人には接点がありましたね。
ええ。
(美彌子)若島博文。
帝都新聞の政治部記者。
あっこれ上大塚で殺された新聞記者。
ええ。
以上3名はすでに死亡しています。
小倉健二が事故でないとなると3名とも殺害されたという事になりますね。
続いて生存している4名。
(美彌子)下山秀和。
ご存じかと思いますが与党民自党所属の参議院議員です。
(美彌子)伊勢光。
精密電子機器メーカー日本半導体技研の技術社員です。
(美彌子)矢部邦仁。
陸上自衛隊の自衛官。
佐々木宏。
東京都の職員。
以上です。
つまり何者かがリストアップされた7名を次々に殺しているという事ですか?まさかの連続殺人ですか。
残りの4人も当然狙われるって事っすよね?
(天野)彼らには個別に警告を出した。
はい?命を狙われてる恐れがあるので十分注意するようにと。
もっとも誰も取り合わなかったがね。
そりゃそうだ。
誰もそう簡単にロシアの工作員に情報を流していたなんて事は認めないよ。
公務員など特定の職業に就く者には情報漏えいを処罰する法律はあるが…。
(ため息)立件はハードルが高い。
ええ。
たとえ機密文書を持ち出したとしてもそこにマル秘の判が押してあるだけでは秘密漏えいにはなりませんからねぇ。
確かにそれが機密である事を立証しなければならない。
ああ。
実質秘主義ってやつだ。
やっかいだね。
本気でスパイ防止法でも作って包括的に取り締まれるようにでもしなければいつまでたっても日本はスパイ天国だよ。
背後にロシアの諜報員が絡んでいるとなれば我々も黙っているわけにはいかないですね。
(内村完爾)ならばあなた方公安に殺人犯が捕まえられますか?何?事実殺人が起こりしかもそれは連続殺人として継続中の事案なんですよ。
(内村)犯人確保を優先しないでどうします?
(内村)ここは邪魔立てしないで我々に任してもらいたい。
しかしですね…。
いいですか?お宅たちが下手な邪魔立てをして犯人を取り逃がすような事があった場合いや犯人を取り逃がすだけならともかくさらなる犠牲者が出たらあなたどうやって責任を取りますか?その首かけられますか?私は常にこの首をかけて仕事をしてますよ。
言い換えれば命懸けなんだ。
(内村)話は以上だ。
しばらくはおとなしくしていてもらいたい。
特命係のご両人〜。
どうも。
どうも。
相変わらずご活躍のご様子ですね。
はい?びっくり仰天です。
連続殺人になるとは夢にも思いませんでした。
ああ聞きましたか。
手口が3件とも全く違いますからねぇ。
(女性の悲鳴)あぁ…。
連続殺人を疑えというのは無理な相談ですよ。
ちなみに4件目は?次は誰なんです?警部殿の事だからもう目星は付いてるんじゃありません?フフフ…ご冗談を。
そりゃ残念。
まだ隠し球とかあるかと思って来てみたんですけどね。
あれ〜?合同捜査に切り替わりました?もちろんですよお坊ちゃま。
(舌打ち)警部殿!
(捜査員)お見えになった。
(中園照生)このヤロポロクの情報協力者は7名いるそうだがそのうちの3名はすでに死亡した。
(中園)そしてその3件が連続殺人であった事が判明したわけだ。
犯行の手口がそれぞれ異なっているために連続殺人には思い至らなかったがこうして事件の背景を知れば3件の手口が異なっている事も十分理解出来る。
恐らく何者かの指示によって動いていた犯人つまり実行犯が複数いるという事だ。
そしてここからが重要だがこの連続殺人はまだ終わってはいない。
なぜなら犯人のターゲットと考えられる人物がまだ4人残っているからだ。
(中園)その4人がこちらだ。
(中園)連続殺人。
それも無差別ではなく標的がはっきりしている連続殺人がいまだ終わってはいないという事は我々にとって非常に有利である。
言っている意味はわかるな?標的をおとりに使えるという事だ。
ありがとうございます。
今部長がおっしゃったとおりだ。
つまりすでに犯行を完遂して逃亡を図っている犯人を確保するよりも何倍も楽な仕事になるはずだ。
楽だからといって気を抜くな。
餌だけ取られて獲物を逃がしたんじゃ目も当てられん。
ありがとうございます。
今部長がおっしゃったとおりだ。
それから本案件の性格上公安がしゃしゃり出たがっているが邪魔はさせん。
重ね重ねありがとうございます。
とにかく心してかかれ!いいな?
(一同)はい!
(米沢)凶器はまだ発見されてませんが恐らく刃渡り15センチ以上のナイフで左脇腹上をひと突きされたようですな。
傷は肝臓にまで達してました。
出血多量による死亡です。
じゃあ刺されてからしばらくは息があった?ええ。
即死というわけではありません。
すぐに発見されればあるいは助かった可能性もなきにしもあらずというところでしょうか。
しかしほとんど人が通らない場所ですからね。
若島博文さんはどうしてそんな場所へ行ったのでしょうねぇ?さあそれはよくわかりません。
しかしなんの用もないのに入り込むような場所じゃありませんからね…。
はいあなた。

(伊丹)矢部某って自衛官だろ?
(芹沢)みたいですね。
(伊丹)しかも陸上自衛隊だろ?駐屯地にいなくていいのかよ?こんなとこに住んでて。
結婚とかすると駐屯地の外に住めます。
へえ…でも矢部は独身なんだろ?独身でも階級によっては外に住めます。
あっそう。
…ってかお前詳しいね。
実は…いとこが自衛隊にいるもんで。
へえ…フッそれはそれは。
日夜国防ご苦労さまって伝えといてくれよ。
しかし矢部もなまじ外に住んだりするからロシアに情報売ったりしちゃうんですかね?海外の諜報員だって誘惑しやすいですもんね。
フッ…国賊が。
あっあそこっすね。
ええ。
どうも。
ここですね。
ええ。
特に何もありませんね。
そうですね…。
君ならどんな用事でこういうところへ入りますか?いや普通は入らないでしょ。
暗いし。
つまり人目にはつきませんねぇ。
人殺しはしやすいかな。
ええ。
あっ!はい?急に催したら入るかな。
通りのすぐ向こうにコンビニがありますよ。
ああそうっすね。
いずれにしても若島さんが用を足した形跡はなかったようですしとどのつまりは誘われてここへ入った…そう考えるべきでしょうかねぇ。
誘われて…。
ええ。
犯人に?あるいは待ち合わせしていたとか。
犯人と。
進んで入るようなところではないとすると誘われたか待ち合わせたかそう考えるのが自然じゃありませんかねぇ。
なるほど。
という事は犯人とは顔見知りだった…。

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