人生デザイン U−29「証券マン」 2014.10.13

走る!走る走る!今回の主人公はとにかく走る!高校時代はインターハイ陸上800メートルで全国3位。
そんな彼が選んだ仕事は証券マン。
陸上仕込みの脚で飛び込み営業もお手の物。
(梶田)今お時間って少し頂けたりしますか?今1〜2分だけお時間って頂けないでしょうか?入社1年目なんと同期700人中TOP10に入る好成績を収めた。
しかし…。
はいすみません。
そうですよねえ。
2年目の今スランプ。
営業成績はガタ落ちお得意様からも厳しい言葉が…。
梶田さんは…一体彼に何が起こった?勢いだけでは乗り切れない2年目証券マン正念場の夏!
(アナウンサー)「ソニーは自動車の…」。
朝6時経済番組の解説を聞きながら経済新聞を読み込む。
今回の主人公梶田俊樹さんの日課だ。
業界最大手の証券会社の北九州支店で働く2年目社員。
支店にいる70人の営業担当の中の1人だ。
現在梶田さんは1人で顧客170人を抱える。
証券取引所が始まる9時前後は顧客情報を基に次々と営業電話をかけていく。
おはようございます。
あの昨日ですねえ…。
証券会社の収入の基本は株売買の取り引きの際の手数料。
この電話での株取引にも手数料が発生する。
確認させて頂いてもよろしいでしょうか?はい。
ヤフーの買い数量が500株。
えっと指し値で438円。
はい。
よろしくお願いします。
はい。
失礼します。
お得意様にはこんな電話も。
すみません朝早くにお電話してしまってお盆中に。
すみません朝早くに。
はい。
はい。
はい。
今後とも…。
ハハハ…。
はい。
今後ともよろしくお願いします。
はい。
失礼します。
今証券会社の仕事は大きく変わってきている。
株取引の主流がインターネットになりネット証券が多数参入。
競争が激化し手数料収入が減少している。
そこで梶田さんの会社では顧客の資産全体のライフプランの提案に力を入れるようになった。
株売買に限らず保険や年金相続対策など商品の幅を広げて各家庭のお金を預けてもらうのが狙いだ。
電話営業が終わると顧客の新規開拓のため飛び込み営業の準備をする。
開拓するのは株取引の客だけではない。
用意する資料も多岐にわたる。
行ってきま〜す。
(社員たち)行ってらっしゃい。
ここから3〜4キロの所に今から行きます。
彼の営業モットーはとにかく足を使う事。
通常車で行く距離でも基本は自転車だ。
一番は…この日はお盆のど真ん中。
お盆は休まないの?皆さんがお休みの時が一番の証券会社にとってはチャンスなので。
お盆はしっかり仕事します!ふだん会えない企業のトップなどが自宅で休むお盆は新しい顧客をつかむチャンスだ。
はい。
すみません。
はい。
よろしくお願いします。
今お時間って少し頂けたりしますか?
(女性)は?今1〜2分お時間頂けたりはしますか?僕野村證券の梶田と申します。
(女性)野村證券?いいお金ないけん。
それではまた機会あればよろしくお願いします。
(女性たち)は〜い。
丸一日かけて100件200件の飛び込みをする事も多い。
この日は3時間で新規開拓0件。
でも断られても全く気にしないんだって。
初めて会った人から「物を買って下さい」と言われても絶対に買わないじゃないですか。
何十回何百回って同じ所に飛び込みますね。
この日上司の林さんと営業に向かった。
会うのは地元企業の社長。
中小企業の多い北九州では証券マンにとって大事な顧客だ。
目的の建設会社に到着。
震災復興や東京五輪開催決定で今建築業界は受注が増えている。
決算状況をヒアリングする。
(林)大分米ドルの方にシフトして頂いたので…
(林)そうですね。
はい。
業績は順調のようだ。
ここで突然梶田さんの出身校の話になる。
ん!?はい。
和泉ですか。
最初の1〜2年が僕和泉校舎で。
安く。
福岡辺りで大体25坪。
30坪ないから…。
梶田さんの出身校の話題から資材費の話人件費の話へ展開。
そしていよいよ本題に切り込む。
社長あのちょっとお電話で申し上げたんですけど話変わるんですけど今月御社決算という事でちょっとそれ踏まえてですね何かうちでご提案できるんじゃないかなというところがあってちょっとお伺いしたんですね。
今期ぐらいから良くなってる。
だから3年か4年は多分ね。
(林)はい。
あと3年っていうのは2017年でしょ…。
業績好調は続きそうだが具体的な提案の話にはならなかった。
お金の話は難しいね〜!
(林)本当いろいろお話頂いてありがとうございます。
一応法人税の取り扱いっていうのはもう…一応決まっているところで…。
あらかた分かってます。
ちょっとまたあの設計書だけ持って来させて下さい。
よろしくお願いします。
またご連絡させてもらいます。
ありがとうございました。
2時間にわたるヒアリングが終了。
成果はあったのかな?自分の言おうとしてた事をしっかりぐっとこらえてお客様のお話を聞いてらっしゃったのがすごい勉強になりましたね。
辛抱強いヒアリングを積み重ねて商品の糸口を見つける。
この努力が契約につながるんだって。
梶田さんの一週間スケジュールを見てみよう。
平日はとにかく営業。
そして週末は…ランニング。
土曜日の午前中は欠かさず走る。
実は梶田さんインターハイの800メートルで全国3位の記録も持っている。
大学時代は日本代表の選手たちと一緒に合宿練習をした事もあるんだって!げろ吐くまで練習したり失神しかけるまで練習したり1時間半ぐらい立てないぐらいもう筋肉痛になるまで練習したりいろいろきつい事はしてましたよ。
褒められるとうれしいじゃないですか。
成果出して。
その快感が忘れられなくて。
走った分だけいいタイムが出る陸上。
今の仕事の原動力だ。
昨年は1年目にして大金を集め本社で表彰された。
これは仲間内で「ドラゴンボール」と呼ばれる表彰の記念品。
6つ集めると1年間の海外研修に参加できる。
梶田さんその研修に絶対参加したいんだって。
日本経済に役に立てるような人になりたいっていうのといずれかは…お盆休みのこの日顧客の1人が個人資産の相談にやって来た。
1年ほどつきあいのある原田さんだ。
2年目に入り預金をただ集めるだけでなくその運用の相談も大事な仕事になってきた。
今国って何してるかというと「インフレにしていきましょう」というような事を結構…。
まずは資産運用について考え方を聞く。
(原田)まあできれば自分がしてる投資もですね2%以上利益が上げられればいいなというふうには常日頃考えているんですけど。
いろいろご質問させて頂いてもよろしいでしょうか?
(原田)はい。
はい。
ありがとうございます。
ちょっとiPadを使って。
はい。
会社支給のタブレットが営業ツールだ。
7つのご質問がありまして投資経験知識として当てはまるものを3つの中から1つ選択して下さいというところなんですけれども。
(原田)一番下ですね。
そうですよね。
ここが一番大事なんですがリスクとリターンに対する考え方として…。
決められた質問を手際よくこなしていく。
外国債券が多く占めてまして62%。
外国株式が13%。
タブレットはあくまで商品提案のきっかけを作るもの。
原田さんの希望よりリスクの高い商品が導き出された。
何かこう…それでも気にせずタブレットから自動的に出たプランを原田さんに勧めていく。
過去の統計上はですねこのぐらいに今の資産配分をとって頂ければなるんじゃないかなと思ってます。
分かりました。
はい。
機械的な質問を続ける梶田さん。
思わず原田さんから本音がこぼれた。
「どうしてこの資産ができたんですか?」とかですね「今原田さんのところは子どもさん何人ですか?」とか「家は持ち家ですか?」とか何かそういう話を逆に振ってくる事がないもんですからそれは多分…だからですね…再提案の約束は取り付けたもののガツンと言われちゃったね〜。
夕方上司と先輩に報告をする。
何しに行ったの?結局。
一応ヒアリングなんですけれども。
うん。
あの…。
梶田さヒアリングって何のためにするんだっけ?ヒアリングですか?
(林)うん。
そのまあ…提案するために提案するためというかお客さんのお役に立つために「本当この人何考えてるんだろう」とか…。
今日iPad持って行ってやったの?iPad持って行ってやりました。
2年目になって振るわない梶田さん。
営業成績もTOP10から100番台半ばまで落ちた。
何かが足りなかった。
証券マンとしてその中の4分の1は投資する。
残りは貯金せずに全て使う。
休日は同期と買い物。
欲しいものは迷わず買う。
実はこれ日本のためらしいよ!サイズちょうどいい?お〜。
ちょうどいいな。
ちょうどいいんじゃない?買っちゃおう買っちゃおう。
買っちゃおう。
(店員)1点で1,990円でございま〜す。
ハハハ…。
痛え!これにしよう。
OK。
貢献しまくりですよ〜!日本経済もいいけどさその前に顧客の期待に応えないとね。
原田さんへの再提案に向けて梶田さんは自宅で会社からもらった資料を見直し始めた。
原田さんと同じ50代男性の定年後のお金のやりくりについての資料だ。
年金退職金住宅ローン。
原田さんの顔を思い浮かべながらじっくりと読み込む。
結局いくら営業成績取れてもお客様に喜んでもらってなかったら役に立ってはいないですよね。
命の次に大事なお金を預かってる訳だから預かってる以上はやっぱり必死で努力しなきゃいけないと思いますし。
原田さんの答えを想定しながらこの日の作業は朝方まで続いた。
そして再提案の日。
原田さんの信頼を取り戻せるのか。
僕今まで原田さんの事何も知ってなかったなというのが正直な感想で。
娘さん2人いらっしゃって奥さんが…お住まいって皆さん一緒に…。
そうですね。
今のところはい。
まだ家族4人で住んでる。
ありがとうございます。
ご自宅自体は持ち家ですかね?そうですはい。
今日はタブレットを使わずに今まで聞いてこなかった事をヒアリングする。
提案のための大切な情報を集めていく。
う〜ん…。
今のうち…これは以前商品ありきで提案したと思うんですけども。
2日間なんですけれどもお話を伺った内容の中で一番沿ってるんじゃないかなと思いまして。
ヒヤリングと読み込んだ資料を基に商品を提案。
原田さんが抱える年金を受け取れない時期の不安に備える保険だ。
はい。
はい。
しかし既に似た保険に3つも入っていた。
さあどうする?何かあってうまくいきませんでしたと。
で100%のやつが50%になりましたと。
その時にも一応現金100%保証して返ってくるようになってますので。
それでも原田さんが求める低いリスクの商品はこれだと信じて粘り強く提案し続けた。
うん…。
分かりました。
ありがとうございます。
ちょっとまた帰って検討してみたいと思います。
是非よろしくお願いします。
まあとても全額っていうのは難しいでしょうけど少しはこれを入れてもいいのかなと。
そして残りの部分を他の少しリスクのある商品とかに振り分けてもいいのかなというふうには感じました。
原田さんを見送った後黙々とお礼の手紙を書く梶田さんがいた。
1人の顧客の事を思ってこんなにも深く考えたのは入社以来初めてだった。
夕方向かった先は梶田さんにとって大切な顧客。
こんにちは〜。
野村證券梶田です。
お世話になります。
入社して初めての顧客。
飲食店の経営をしている。
改めて話を聞く事にした。
聞きたいのは奥さんのご関係なんですけれども奥様と知り合った理由とかって話ずれちゃうんですけども。
いや別に…。
友達の紹介っていうかね…。
何のために投資されているのかと儲ける以外にも多分いろいろあると思うんですけれども。
僕らは飲食店なので特にねえ周りが潤ってみんなが食べに来る所ですから。
はい。
そういう間接的にでもね少しでも良くなれば。
2年目証券マン梶田さんこれからもハードル走は続くね。
大体変わるけんね。
2〜3年たったら横着になるけえ。
僕今どうですか?あんまり…。
まあ大丈夫まだ。
一生懸命のねあの目の輝きよ。
あれが心を動かす訳だよね多分。
そういう意味ではそれをずっと10年も20年も続けんと駄目だと思うよ。
はい。
頑張りますので今後とも長いおつきあいをお願いします。
私野田ともうします。
2014/10/13(月) 23:25〜23:50
NHKEテレ1大阪
人生デザイン U−29「証券マン」[字][再]

業界最大手の証券会社で働く梶田俊樹さん(24)。1年目は営業成績が同期トップ10入り。しかし2年目の今、大スランプ。客の信頼を取り戻せるか?正念場の夏を追う。

詳細情報
番組内容
業界最大手の証券会社・北九州支店に勤める梶田俊樹さん(24)。インターハイ陸上で全国3位の記録を持つ、体育会系証券マンだ。「この会社の社長になる」という夢を抱いて営業に励む梶田さん。入社1年目は自慢の足を使った飛び込み営業で同期トップ10の好成績を収める。しかし2年目の今年は大スランプ。お得意様の信用を失い営業成績もガタ落ち。このままでは理想の人生デザインが崩れる?!若手証券マン正念場の夏を追う。
出演者
【語り】Mummy−D

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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