「続きましてブラックダイヤモンドリングのご紹介です。
いかがでしょう?シャープで深い輝きを持つブラックダイヤモンド30石をちりばめましたボリューム感たっぷりのこのリング7万円ちょうどでのご提供です」買った!運転手さん私ねテレビショッピング大好きなの。
ウフフ…。
ワンセグって便利よね〜。
だってテレビ見てそのまますぐに電話できちゃうんだもの。
ウフフフ…。
ワンセグは手放せない!ワンセグはっ手放せないっ!ワンセグ…。
あっもしもし?早っ!あの買います買います!さっきの買う買う買う!ブラックダイヤモンド!
(夜明日出夫)はいありがとうございました。
どうもー。
お忘れ物ないように。
は〜い!あれ?あれ?あっ!運転手さん!運転手さん待って〜!運転手さん待って!運転手さん!どうしました?忘れ物!ワンセグ!あーすいませんどうも。
タクシーに忘れ物があるとドライバーはすぐ営業所に届ける決まりになっている
仕事に支障をきたす忘れ物にはくれぐれも注意しなければならない
はいありがとうございました。
(ノック)あっはい。
(藤井響子)すいません目黒駅まで。
はい。
(赤ん坊の泣き声)赤ちゃん何か月ですか?男の子ですか?女の子ですか?
(泣き声)赤ちゃん泣いてますよ。
…あっすいません。
授乳してもいいですか?あ…はい。
はい。
はいありがとうございます。
忘れ物気をつけて。
(赤ん坊の泣き声)
(ブレーキ音)嘘!
(泣き声)
(橋本係長)つまり捨て子?だよね。
だから夜明さんにいつも言ってるじゃないのよ。
お客さまの忘れ物にはくれぐれも注意してくださいよって。
忘れ物じゃないって。
捨てられたんだって。
(山岡)でもタクシーに捨てるとはねぇ。
わたくし生活安全課の刑事になって10年になりますがこんな事案初めてですよ。
今まで…。
あれ?ひょっとして以前警視庁にいらした夜明警部補ではありませんか!そんなことどうでもいいからさ。
この子どうなるの?すいません!えっと何か手がかりは…。
ちょっとちょっと…。
えっこれ置き手紙ってやつじゃないの?これ。
(橋本)「この子はあなたの子です。
しばらく預かって下さい」何その目。
そういえばあごの辺りが…。
バカ言ってんじゃないよ。
俺の子のわけがないじゃない。
(朋子)警察はこれからどうされるんです?はい。
捨て子事案が発生した場合警察官は24時間以内に区長に申告しなければなりません。
保護責任者遺棄事件に該当するか捜査することにもなりますがとにかくこんな夜遅くじゃねえ。
児童相談所には明日行くとして…。
申し訳ありません赤ちゃん今夜こちらで預かって頂けませんか?預かるしかないよね。
うん。
…おい!すいませんありがとうございます!えーっ!?朋子ちゃんおっぱい出る?出るわけないでしょ!
(田辺)私も出ません。
出たら怖いわ!
(赤ん坊の泣き声)あっ夜明さん夜明さん夜明さんちょっと待ってちょうだいよ。
ねえねえあのねとりあえず…。
とりあえずミルクをね…。
(朋子)…失礼します。
あのねとりあえず今夜は親子水入らずでね…。
ほらほらほ〜ら!ああいいねえ。
すごくいいよ!
(泣き声)
(西村あゆみ)お父さん!その子…私の弟?それとも妹?シーッ!
(馬場幸男)ご苦労さまです!
(東山秀作)警視庁捜査一課の東山です。
世田谷西署の馬場です。
…あーちょっとちょっと!失礼ですが東山君階級は?はっ?あ…警部補ですけど。
失礼しました!警部補殿でしたか!お若く見えましたので私と同じ巡査部長かと…。
失礼しました!現場はあちらです!どうぞどうぞ!
(馬場)ほらお前ら道あけろ!
(カメラのシャッター音)マル害はこの家に住む早乙女貴子44歳。
銀座にある宝石会社ジュエリー早乙女の社長です。
ジュエリー早乙女…。
ご存じありませんか?今人気の店で私これまで何度も女房にジュエリー早乙女のダイヤの指輪がほしいってせっつかれて…。
ところが高いのなんの。
へぇジュエリーねぇ。
しかし物取りの犯行には見えないしな…。
発見者は?夫の早乙女和彦です。
(馬場)今朝9時頃出張先の山梨から帰宅して発見したと言ってます。
失礼します。
早乙女さん…?
(早乙女和彦)はい。
警部補の東山といいます。
ご帰宅された時ですね玄関の鍵はかかっていましたか?いいえかかっていませんでした。
昨日山梨に行かれたというのは…?甲府に宝石の製造工場がありまして。
ああじゃああなたもジュエリー早乙女の…。
肩書きは副社長ですが私はジュエリーデザイナーをしています。
なるほどそういうことですか。
(早乙女瑞希)姉さん!姉さん!姉さん!!
(瑞希)姉さん…!妻の妹で瑞希さんです。
お義兄さんどうして…?すいませんもう一つお伺いしたいことがあります。
あのお二人に。
貴子さん最近誰かともめていたというようなことはありませんか?心当たりが?いえありません。
(馬場)この部屋は?お子さん…?いえ生まれる子のために買いそろえていたんですが先月貴子が流産しまして。
よしオッケーオッケーいい子だいい子だいい子だ。
よーしよしよし…。
大丈夫?肌着湿ってない?最初に言えよ。
なんかバスケットの中にあった。
ちょっと待ってねちょっと待って。
ごめんね。
あったあったあった。
おーあゆみうまいじゃん。
飲んでくれなかったらお母さん呼ぶところだった。
冗談だろ。
あゆみも昔こうだったよな…。
お父さんこの赤ちゃんこれからどうなるの?まあ引き取り手がなかったら乳児院ってことになるだろうね。
かわいそう…。
(電話)はい。
この人!今朝方営業所に電話がありましてね。
ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
(泣き声)ええ。
まあこうして引き取りに来られたことだし保護責任者遺棄事件と事を荒立てることもない。
まあこれで解決ということにしましょう。
(野村)待ってくださいよ。
はい?自分のおなかを痛めた子をよく捨てられるな。
それでもあんた母親か?捨てました引き取りに来ましたって赤ちゃんはものじゃないんだ!あんたねえ…!野村さん…。
もういいじゃないですか。
こうして引き取りに来られたんですから。
藤井さんあんた反省してもらわなきゃ困るよ。
夜明さんが元刑事さんでいい人だったからよかったけど。
さっきミルク飲んでくれました。
哺乳ビンで半分ぐらい。
ありがとうございます。
赤ちゃん名前なんていうんですか?麻里です。
藤井麻里。
いい名前ですね。
よっしゃ!じゃあもう今日は皆さんあがりましょう!ね?あがりましょう。
(橋本)夜明さんもご苦労さまね。
ちょっと!何?俺今日働くよ。
えっ?でしたら…。
え?ありがとうございました。
はい。
急いで出てきたもので持ち合わせが…。
すいません一緒に来てもらえますか?あはい。
社長の早乙女貴子さんは昨日は午後7時頃この会社を出られたんですね?はい。
そのあと誰かと会うような話はしていませんでしたか?さあ…。
あっどうも。
失礼してます。
山梨の工場に問い合わせてみました。
早乙女さん昨日は夕方6時過ぎに仕事を終えたそうですね。
工場を出たあとどちらへ?
(和彦)ホテルに。
ホテルにいたことを証明してくれる人はいますか?いいえ。
部屋にこもってデザイン画を描いていました。
今後のことの打ち合わせがあるんです。
お引き取りください。
わかりました。
また日を改めて。
あっ!あっ!東山!夜明さん…また?認知の件…あなたに迷惑かけないわ。
この子は私一人で育てます。
すいません。
警察です。
ちょっとよろしいですか?はい…。
貴子さんが!?はい。
昨日何者かに殺害されました。
藤井響子さんとおっしゃいましたね?はい。
失礼なんですが副社長の早乙女さんとはどういった…?1年前まで私はあのお店で働いていました。
ジュエリー早乙女で?
(麻里の泣き声)赤ちゃんの父親は…早乙女さん?
(泣き声)そうです。
ちなみに昨夜午後10時前後どちらにいらっしゃいました?俺のタクシーに乗ってたよ。
はっ!?えっ?またですか?成城から目黒まで。
俺のタクシー。
成城?現場の近くですよ。
東山説明しろよ。
おい!民間人が首を突っ込んでくるんじゃないよ。
何この里芋。
所轄の馬場さんです。
今里芋と組んでるの?国代は?国代ちょっとわけありで…。
民間人が里芋ってなんだ?馬場さんあの…夜明さんは以前私の上司で…。
夜明さん。
あっ!失礼しました!あっあなたがあの有名な夜明さんでしたか。
いやぁお噂はかねがね…。
そんなことどうでもいいからさその殺された貴子さんって?はい!いや本当に失礼致しました。
ジュエリー早乙女の社長です。
さっき彼女が会っていた…。
馬場さん。
副社長早乙女和彦の妻で昨夜成城の自宅で殺害されたんです。
なんでしょう?昨夜10時頃あなたは成城でタクシーに乗った。
タクシーに乗る前はどちらに?人と会っていました。
解剖の結果早乙女貴子の死亡推定時刻は昨日6日午後8時から10時の間と思われます。
(国代義明)その直後の午後10時藤井響子は現場近くで夜明さんのタクシーに乗った。
だったら貴子を殺したのは響子で決まりですよ。
国代君…シーッ!あのさ現場にも出れない人間が偉そうに口挟んじゃダメ。
これなんですか?これ。
痛っ痛っ!痛いですよ!駅の階段で転んで骨折する刑事がいるか!刑事だって駅の階段から落ちて骨折しますよ。
あーそうですか。
(咳払い)とにかくコブ付きの三角関係。
動機もみえみえですし貴子を殺したのは響子で間違いないですよ。
ほー。
しかし響子にはアリバイがあります。
タクシーに乗る前響子は貴子の妹瑞希と会ってるんです。
(神谷警部)ウラは取ったのか?はい。
確かに昨夜8時から10時くらいまで藤井さんは私のマンションにいました。
藤井響子さんは以前こちらで働いていたんですよね?あなたはここで店長をされてる。
響子さんとは親しいんですね。
まさか。
あの人は姉の夫の不倫相手ですよ?ではなぜ昨夜お会いになったのは…?姉のためです。
1週間前あの女は姉をおどしたんです。
(早乙女貴子)あなたに来てもらったのは一度きちんと話をしておきたいと思ったの。
(貴子)その赤ちゃん…認知なんかしないわよ。
お金だって一円もあげない。
認知してほしいなんて私これまで一度も言ったことありません!フッ。
そうよねぇ。
勝手に産んだんですものねぇ。
あなたにそこまで言われる筋合いはありません。
この子の父親が早乙女さんであることは間違いないんですから。
1千万払ってください。
1千万?響子さん私をおどす気?金は払わなかったそうなんですがそのことを聞いた瑞希は響子のことを許せなかったんですね。
それで昨夜自分のマンションに響子を呼び出したそうです。
じゃあ犯行時刻響子は瑞希と会っていた。
はい。
瑞希のマンションも成城にあります。
つまり響子が夜明さんのタクシーに乗ったのは瑞希のマンションを出てすぐだと思われます。
じゃあ響子のアリバイ完璧じゃないですか。
ったく…もう〜!お前は今回しゃべるな!えっ?電話番しながらほら…昇任試験のお勉強でもしてなさいよ!あっお前東大卒業だろ?巡査部長でいいわけ?お言葉ですけど先輩僕は現場が好きなんです。
これまでは現場を優先して試験を受ける暇がなかったけど僕がその気になったら警部補の昇任試験なんか受かって当然!警部の試験受けたいぐらいです。
ハハハ!昇任試験に飛び級があるか!だからお前は東大卒の大きなおバカさんって言われんだよ。
(国代)やめてくださいよ!引っかかるなぁ…。
はっ?夜明さんの話じゃ響子は昨夜タクシーに赤ちゃんを置き去りにした。
はい。
まあひと晩で引き取りに来たそうですが…。
響子はなんで赤ちゃんを捨てようとしたんだ?あいにく求人の募集が来ているのはこれだけなんですよね。
申し訳ございません。
(泣き声)麻里麻里…。
泣かないで。
(麻里の泣き声)
(響子)すいません。
いえ…。
(麻里の泣き声)
(響子)また来ます。
お気をつけて。
こちらで預かっていただけないでしょうか?ごめんなさいね。
予約待ちだけで200人近くいるんですよ。
200人?ですからお申し込みいただいてもいつになるかは…。
そうですか…。
(橋本)「1646応答願います」1646どうぞ。
あっ夜明さんこないだの藤井響子さんから夜明さん指名で迎車が入ってるんですけども可能ですかね?か可能ですよね?可能だろ?行き先はなんと山梨でーす!山梨?ラッキーですけど指名ですか?
(橋本)「知らない。
こないだのお礼じゃないの?」いやしかしでも捨て子騒動で稼げなかった分をこうやってロングで取り戻す!タクシードライバーのかがみだ!夜明ちゃん大好き!はいどうぞ。
すいません。
山梨はどちらまで?甲府にある児童養護施設に麻里を預けることにしたんです。
えっ…麻里ちゃん施設に預けちゃうんですか?いや…1人で子供育てるのは大変だと思いますけどどうして甲府なんですか?麻里をどこに預けようと私の勝手じゃないですか!
(赤石房江)響子ちゃんよく来たわね!この子が麻里ちゃん?はい。
かわいい〜。
響子ちゃんの赤ちゃんだった頃にそっくり。
無理を言ってすいません。
何言ってるのよ!運転手さんも中へどうぞ。
お疲れになったでしょう?私園長の赤石房江です。
タクシー代は私がお支払いしますから。
久しぶりなんだし今日は泊まっていけばいいのに。
そうもいかなくて仕事を見つけないことには…。
大変ねぇ。
園長先生!今日から冬布団に替えます。
懐かしい?ええ…。
タクシー代です。
帰りの分も入ってますから。
ありがとうございます。
さっき懐かしいっておっしゃってましたよね?私ここで育ったんです。
それで麻里ちゃんを?響子ちゃんから連絡があって困ってるって言うんで…。
けど児童養護施設って赤ちゃんダメでしょ?ええ。
だから私が個人的に預かるんです。
個人?
(泣き声)社長の貴子さんとご主人の早乙女さんのこと工場長さんが一番よくご存じだとお聞きしたもんですから。
最近夫婦仲はどうだったんでしょう?
(鈴木)よかったですよ。
先月社長が流産された後工場に来た時に…。
大丈夫?横になったほうがいいよ。
(鈴木の声)副社長は心からいたわってた。
刑事さんが副社長を疑うのは勝手だが…。
(馬場)フフフ…。
(馬場)藤井響子。
早乙女さん以前本店に勤めていたこの女性と付き合ってましたよね?そりゃあ浮気のひとつぐらいするでしょう。
だとしてもそもそも副社長をうちの会社に入れたのは社長だし10年前結婚する時も両親の反対を押し切って結婚したんです。
その社長をたかが浮気で殺すわけないでしょう。
ご両親が結婚に反対だったというのは?
(鈴木の声)副社長に身寄りがなかったからです。
身寄りがなかった?仕事が決まって落ち着いたらまた来ます。
(ノック)園長先生警視庁の方が。
あっ!!あーっ!なっ…なんでまた…。
またですか?そうですか…。
あなたもこの施設で。
はい。
じゃあ何?早乙女さんもこの施設で?ええただの浮気じゃありません。
藤井響子と早乙女和彦は昔から知り合いだったんです。
それであなたがジュエリー早乙女で働くことになったのは…。
5年前園長先生に会いに来た時にたまたま早乙女さんもいらしてて定職のない私をだったら店で働かないかと誘ってくれたんです。
なるほど5年前に再会。
あなた方は昔から仲がよかったわけだ!ええ。
私お兄ちゃんのことが好きでした。
刑事さん私事件のことは存じています。
でも響子ちゃんはもちろん和彦ちゃんだって事件にかかわるような子じゃありません!麻里ちゃんのことは心配いらないから。
暮らしのめどが立ったら迎えに来るのよ。
すいません。
出してください。
いただきます。
(響子)いただきます。
早く仕事見つかるといいですね。
夜明さんタクシードライバーをされる前は刑事さんだったんですよね。
どうしてお辞めになったんです?事件にかかわった女性のこと誤解されて週刊誌にまで書かれた。
それで刑事辞めました。
奥様は?離婚しました。
娘が1人いて時々会ってます。
娘さんが生まれた時どう思いました?喜んだ?もちろん。
それが普通です。
でも私の親は違った。
(赤ん坊の泣き声)
(響子の声)私は生後6か月の時にあの施設の前に捨てられていたそうです。
私は母親に捨てられたんです。
だから私も麻里を捨てた。
いけませんか?麻里ちゃん引き取りに行かないんですか?麻里ちゃん預かった時麻里ちゃん僕の指ギュッとにぎりました。
その時わかったんです。
麻里ちゃん間違ってるって。
もちろんあなたの指とです。
赤ちゃんはお母さんの愛情がないと育つことができません。
生活のめどを一日も早くつけてできるだけ早く迎えに行ってあげてください。
(店内の音楽)麻里のことは必ず認知する。
ただ今そんなことをしたら警察に一層疑われる…。
だからもう少し待ってくれ。
必ず…。
俺は本気で響子とやり直したいと思ってる。
1年前にどうしてそう言ってくれなかったの?それは…あの時は…。
貴子さんが妊娠してたから?お兄ちゃんは変わったわ。
昔のお兄ちゃんはいつも私を守ってくれた。
おい響子どけよ!ここ俺たちの陣地っつったろ!やめろよ!かわいそうだろ!小さい子いじめんなよ!
(泣き声)響子大丈夫か?お兄ちゃん!変わるさ。
正直に言うよ。
俺は昔に戻りたくなかった。
響子とやり直したい。
そう思いながら会社や今の地位を捨てることができなかった。
子供の頃に戻るのが怖かった…。
勝手なことはわかってる。
でも…もう少し待ってくれ。
俺は必ず響子と…。
貴子さんが死んだから私と結婚するって言うの?それはできないわ。
お話というのは?実は言いそびれていたことがあって。
私はよく姉のうちに泊まりに行くんです。
あの事件の夜も姉のうちに行くつもりでいたんです。
けど姉に今夜は藤井響子のことで主人とじっくり話し合うことになっているからと言われて…。
だから私はあの夜は姉のために藤井さんと会っていたんです。
あの夜って6日の?じゃあ事件当夜貴子さんは早乙女さんと会って話し合いをすると言ってたんですか?
(瑞希)はい。
どうしてそのこと黙ってたんです?すいませんでした。
話せばお義兄さんが疑われる…。
お義兄さんにはこれまでもとてもよくしてもらってたし…。
どうしても言うことができませんでした。
違います!あの夜私は貴子から話をしたいなんて言われてない。
私は山梨にいたんです!家には帰ってない。
貴子とは会ってないんです!妹の瑞希さんが証言してるんです。
本当のことを言ったらどうなんです?違う!!私は事件とは関係ない。
本当です!違う…違います!!事件当夜貴子は早乙女と会っていたか…。
だったら早乙女で決まりじゃないですか。
どうして取り調べ続けないんですたたけば落ちますよ。
落ちたのはお前だろ?
(国代)イテッ。
もうしゃべるなよ!状況はクロでも物証が何もないんだよ!動機もな。
いや動機はありますよ。
(国代)早乙女と響子は同じ施設で育った仲です。
2人の関係を考えたら…。
早乙女は貴子との関係も大事にしてたんだろ?はい。
まあそのあたりが優柔不断と言いますか…。
そもそもジュエリー早乙女は貴子の両親が興した会社を貴子が継いだものです。
貴子はデザイン学校で知り合った早乙女を会社に入れそのうえ両親の反対を押し切って婿養子として結婚しています。
両親が亡くなった後銀座に本社ビルを構えて以来10年ジュエリー早乙女は貴子と早乙女2人の力で業績を伸ばしてきたんです。
だからどうだっていうんです?貴子を殺せば会社も財産もすべて早乙女のものになるんですよ。
先輩もホシは早乙女じゃないって言うんですか?うるさいな〜!そりゃあ早乙女は響子とやり直そうと思ってた。
貴子は邪魔だったかもしれない。
でも貴子は先月流産してんだよ。
その貴子を殺すとは…。
じゃあ犯人は誰だというんですか?物証がない以上目撃者を探すしかない。
東山は現場付近の聞き込み。
それと早乙女の甲府のホテルでのアリバイを確認しろ。
はい!電話番とお勉強!はい。
もうちょっと早くできないの?すいません…。
警察にどうしてあんなこと言ったんだ?6日の夜貴子が私と会うつもりでいたなんて…。
私は姉さんから聞いたことを言ったまでよ。
実はねぇ潮美が妊娠したの。
潮美ちゃんに赤ちゃんできたの?
(野村潮美)心から感謝の気持ちでいっぱいです。
天国のお母さんも…。
野村さんももうおじいちゃんだ。
ハハハ…。
なんだかさもういっぺん自分の子供を授かるような不思議な気持ちでさぁ。
潮美ちゃん喜んだでしょう。
うん。
でも共働きだから。
それでさ潮美のやつもう保育園のこと調べ始めてるの。
それで急に思い出したんだよ藤井響子さん。
夜明さん彼女の指名で山梨に行ったんだって?けど児童養護施設っていうのは赤ちゃんは引き受けてくれないんじゃないの?うん…なんとかなったみたい。
そう。
確かにね一人で赤ちゃんを育てるってのは大変だよね。
俺こないだ言いすぎたんじゃないかと思ってさ。
昔はさ近所で赤ちゃんが生まれたらみんなで協力したもんだよね。
もらい乳なんかあったりして…。
あったあった。
それが今になったら虐待に捨て子…。
自分の子供を殺す親までいる。
嫌なニュースばっかりだ。
潮美のやつさちゃんと赤ちゃんを育てられるのかどうかなんだか心配になっちゃってさ。
いや野村さんがさタクシードライバー続けて応援してあげりゃいいじゃない。
そうか。
はい。
潮美ちゃんの無事出産を願って。
乾杯。
乾杯。
私は母親に捨てられた…。
だから麻里を捨てたんです。
いけませんか?先生!
(房江)響子ちゃん!先生…麻里がいなくなったってどういうことなんですか!?私が所用先から戻ったらその女の人がもういなくてね。
そしたらベッドに寝かせてた麻里ちゃんも消えてたの。
誰も気がつかなくて…。
申し訳ございません!すみません!
(加古川大介)麻里ちゃんのお母さんですか?はい…。
今全力を挙げて捜索を行ってます。
でその女性なんですが少し痩せ型で年齢は35歳から40歳ぐらい。
心当たりはありませんか?いえ…。
私…捜してきます!私も行くわ!
(響子)麻里!すみませんあの…赤ちゃんを抱いた女の人見ませんでした?
(2人)いいえ。
ごめんなさいね響子ちゃん…。
いえ…。
ごめんね…。
(響子)麻里!麻里…。
響子ちゃん本当に心当たりはないの?和彦ちゃんは関係ないの?
(赤ん坊の泣き声)
(泣き声)捨て子じゃねえか…。
(泣き声)ああよしよし…。
麻里!麻里ちゃん今寝てるから…。
よかったよかった…。
たまたま通りかかった人がいて保護することができましたが発見が遅れてればどうなってたか…。
あの女の人見つけてください!許せない!「山梨県警は状況証拠や目撃者の情報から乳児略取誘拐事件として捜査本部を設置しました」「捜査本部は引き続き藤井麻里ちゃんを連れ出したとみられる女性の行方を追っています」
(ため息)お疲れさまでーす!ああ夜明さん夜明さん!大変大変大変!こないだの赤ちゃんさ藤井麻里ちゃんって名前だったよね?え?麻里ちゃんがどうしたの?やっぱそうだよー!誘拐されちゃって…。
誘拐!?どうやら無事だったらしいんですけど…。
麻里ちゃんが誘拐された…?山梨の事件のこと教えろよ。
どうして麻里ちゃんが誘拐されなきゃいけないの?いやそんな事聞かれてもわかりませんよ…。
管轄違うんですから。
はい。
…はいちょっと待ってください。
警部に代わりますから。
警部お電話です。
誰?…もしもし?夜明さん…。
情報ってわかりませんよ。
朝っぱらから何ムキになってるんです?麻里ちゃんの誘拐事件と貴子さんの事件とつながってんだろう。
わかんない…?わかんなかったら調べろよ!宿題明日まで!なんで民間人から宿題を出されなくちゃならないんです!国代なんで俺に代わるんだ?民間人のつまらない質問は電話番のお前が出なきゃダメだろう!は〜い…。
って相手悪すぎだよなあ…。
いらっしゃいませ。
待って!待って!あなただわ…あなたが麻里ちゃんを!なんの話?知らないわよ。
待ちなさい!
(ノック)もう〜!何?もう!はいはいはい…。
あ…起こしちゃいました?あいえいえ。
私仕事が決まったんです。
ああよかったですねえ。
週に3日のパートですけどなんとかしないと…。
あっこれ私が働いてるスーパーで買ってきたんです。
何か作りますね。
お邪魔します。
おでかけですか?ちょっとでかけてきます。
ごちそうさまでした。
どうぞ。
あ…。
おいしかったです。
よかった。
料理うまいんですね。
小さい頃園長先生に教わったんです。
園長先生に…。
麻里ちゃんのことは心配いらないから暮らしのめどが立ったら迎えにくるのよ。
麻里ちゃんのことびっくりしたでしょう。
はい。
昨日連絡を受けて山梨に行ってきました。
無事に見つかってホッとしました。
園長先生もびっくりしたでしょうね。
自分のことのように心配してくれて…。
犯人を絶対に許せないって。
犯人に心当たりは?いえ…まったく…。
ここで…麻里がお世話になったんですね。
私バカでした…麻里を捨てるなんて。
麻里が誘拐されて私にとって麻里がどれだけ必要な存在か…。
できれば一緒に暮らしたい…。
でもできないんです。
いや早乙女さんに…。
お兄ちゃんの力は借りたくありません。
夜明さん…おっしゃいましたよね?子供は親の愛情がなければ生きていけない…。
でも…私は母親に捨てられたんです。
私の母は…私の誕生を望まなかった…。
そんなことありませんよ。
よっぽど何か事情が…。
私は…!母からもお兄ちゃんからも誰からも愛されなかった…。
夜明さん…。
(あゆみ)あっ!あっ!あっ…すみません。
あっ送ります!なるほどね〜。
何?あの赤ちゃんやっぱり私の妹になるんだ。
何バカなこと言ってんの。
別にいいけど…。
だって麻里ちゃんかわいそうだもん。
私が腹違いの姉になってあげる!腹違い?腹違いって…。
お送りします。
すぐ来ると思いますから。
勝手に押しかけてすみませんでした。
いえごちそうさまでした。
夜明さん。
どうしたんですか?迎車の指名なんて…。
あっあんた…。
野村さんもあなたのことを心配してて…。
こないだも2人であなたのことしゃべったんですよ。
すみませんでした…。
いやこっちこそ言いすぎちゃったみたいで…。
しかしまさか夜明さんをタクシーに乗せるとはねえ。
お茶でも差し上げたいんですけど部屋の中が散らかっていて。
すみません。
お仕事頑張ってください。
はい。
それじゃあ。
失礼します。
(野村)どうも失礼します。
よし。
じゃあUターン。
え!帰りも乗ってくれるの?お孫さんのお祝い!悪いね〜!しかしさあ夜明さんの優しさはわかるけどあんまり深入りしないほうがいいんじゃないかな。
麻里のこと…聞いて驚いたよ。
無事でよかった…。
和彦ちゃん…麻里ちゃんのことどうするの?僕は認知しようと思ってます。
けど響子はしなくていい一人で育てるって言い張るんだ。
そう…。
でもできるだけのことはしてあげて。
響子ちゃん一人じゃかわいそうだから。
もちろんできるだけのことはするよ。
でも…。
麻里を誘拐するなんて一体誰が…。
もしもし?また国代?お前東山に代われよ。
ちょっとお待ちください。
先輩お電話です。
誰?はいもしもし。
…宿題?あ!夜明先輩!ええあの…その件はですね昨日電話番がお話ししたとおり…。
もちろん麻里ちゃんの誘拐は気になります。
しかし…。
どうして東山に代わるんだ!?ああ…ちょっと。
民間人の電話は電話番のお前が相手をしろと言ったろう!はい。
はい。
ですから電話番が言ったとおり詳しいことはまだ何も…。
ええ電話番の伝えたとおり管轄が違うわけですし…。
電話番の伝え方が…あいや…。
電話番電話番って失礼だな!電話番が…。
じゃあ貴子さんの件はどうなの?犯人の目星ついたの?あ〜いえ。
物証がないうえに目撃者もまだ出ていないんです。
(電話)もしもし?はい。
え!本当ですか!?はい。
山梨県警からだ。
今朝方甲府市内で早乙女瑞希の他殺死体が発見された。
えっ瑞希が殺された!?いくらなんでもこれはまずいですよ。
車両は所轄にいくらでもあるんですから。
タクシーで行くなんて…。
はいそのとおり。
でもねこれはうちの上からの指示ですから。
そりゃね夜明さんが以前優秀な刑事だったとは聞いてますけど…。
あ!夜明さんちなみに現役の頃の階級は?警部補だけど?またもや失礼しました!警部補殿でしたか!いや〜運転ご苦労さまです!いや〜!あ〜…。
どうも。
世田谷西署の馬場です。
そしてこちらが警視庁捜査一課の東山警部補殿です。
山梨県警の加古川です。
ご指示のとおり現場保全してます。
こちらへ。
これは…。
(加古川)所持品の中に名刺がありまして。
(加古川)先日東京で起こったジュエリー早乙女の社長殺しと関連があるのではと連絡した次第です。
硬直の具合から昨夜の犯行と思われますがこれから解剖に回します。
死因を含め詳しいことがわかり次第お伝えしますので。
お願いします。
(馬場)よろしく!
(馬場)貴子の事件と関連はないですよ。
両手両足を縛って粘着テープで息ができないようにするなんてあんな手口で殺すのは変質者の仕業です!なあ偶然なわけないだろう。
貴子さんの事件とつながってるよ。
はいそう思います。
瑞希さんが!?瑞希さん昨日こちらに来ませんでしたか?いえ。
副社長は見えてたけど…。
早乙女さん昨日山梨にいた?ええ。
今朝早く帰りましたけど。
瑞希さんなんですけどずっと本店の店長を?いえ10年前まではここで働いてました。
10年前…。
というと貴子さんと早乙女さんが結婚した頃ですか?そうです。
副社長と一緒にここで。
え?あのひょっとして…。
はい。
副社長は以前は瑞希さんと付き合ってたみたいです。
お茶入ったよ。
ああありがとう。
(鈴木の声)工場にいる誰もが2人は結婚すると思ってたんだが…。
では貴子さんが瑞希さんから早乙女さんを奪い取った。
貴子さんと瑞希さんの関係ってどんな関係でした?仲は悪くなかったけど瑞希さんは内心おもしろくなかったでしょう。
姉が社長で妹が店長ですから。
それご両親がお決めになった?先代の社長は貴子さんをかわいがってましたから。
南甲府に実家があるんですけどその家の名義も貴子さんだというし…。
瑞希は山梨に何をしに来たんでしょうか?誰かに会うために山梨に来た。
その相手に殺されたって見るのが自然だよね。
…となるとやはり早乙女が山梨にいたということが気にかかります。
うん。
じゃあ貴子だけでなく瑞希も早乙女が殺したっていうんですか?早乙女に瑞希を殺す動機はないでしょう〜。
(携帯電話)はいもしもし?はい。
あっ加古川さん。
え?ほんとですか!?わかりました。
今からすぐ伺います。
はい。
どうした?麻里ちゃん誘拐した犯人瑞希です。
え…?テレビのニュースで事件の被害者の方の顔が出て…。
この早乙女瑞希が麻里ちゃんを誘拐した女性だったんですね。
はい。
間違いないですね?ええ。
どうぞお構いなく。
少し見学させていただいたら帰りますので。
(泣き声)わけがわかんなくなってきたなあ。
瑞希がなんで響子の赤ちゃんを誘拐しなければならないんでしょう?ひょっとして瑞希が昨日山梨に来たのはもう一度麻里ちゃんを連れ出すため…?だからなんでそんなことを…?わかりません。
しかも一体誰が瑞希を殺したんでしょう?謎だらけですね。
そうですね。
瑞希さんが昨日ここに来たってことないですよね?さあ…来てないと思いますよ。
清水さん圧縮袋が1つないんだけど知らない?ええ…。
一昨日はありましたよね。
はいわかりました。
戻り次第調べます。
はい。
神谷?はい。
なんだって?東京に戻り次第響子を調べろと。
また…?あいつほんと横道それるの好きだよね。
ですが自分も響子のことは気になります。
麻里ちゃんを誘拐した瑞希を殺したいほど憎んでる人物がいるとすれば響子以外考えられませんから。
じゃあ何?貴子さん殺害したのも響子さんだっていうの?神谷はそう睨んでます。
だって貴子さん殺害した時には響子さんアリバイあるんだよ?はい…そうなんですがそのアリバイを証言したのは瑞希です。
そしてその瑞希が殺された。
(ドアが開く音)
(加古川)失礼します。
瑞希の解剖結果が出ました。
瑞希の死因は窒息死。
死亡推定時刻は昨日13日の午後4時から6時の間です。
やった!響子さんシロだよ。
昨日の4時から6時の間響子さん俺とずーっと一緒だった。
じゃあ夜明さんのタクシーに2時間も…?いやいやいや…俺のタクシーじゃなくて野村さんのタクシーに乗ったのが5時半。
その前ずーっと俺と一緒だった。
あ…起こしちゃいました?「ずーっと一緒だった」ってどこで何してたんですか…?なんだっていいだろうよ。
とにかくずーっと一緒だった。
アリバイは完璧だよ。
(ため息)だとすると…。
早乙女調べろよ…。
あの…お言葉ですが瑞希の死因が窒息死である以上響子にしろ早乙女にしろあんな殺し方はしません。
変質者の仕業ですよ。
…あ失礼ですが加古川さん階級は?ああ…巡査部長ですが。
加古川ちゃん最近同じ手口の事件なかった?あいやそういう事件は…。
まずいよなあ職務中に温泉に入るなんて…。
加古川ちゃーんほんとになかったの?瑞希と同じ手口の変質者の事件。
え…。
思い出してよ加古川ちゃん。
馬場さん。
はい。
一言いいっすか?階級で人を見るのはやめたほうが…。
警察は階級じゃないですか。
あ警部補殿お肩を失礼して…。
いやあ…響子にアリバイがあるとなるとやはり瑞希を殺したのは早乙女か…。
あ恐縮です。
(チャイム)はい。
はい。
何か…?刑事さんは…?風呂入ってますけど。
ちょっと…。
瑞希さんを殺したのは私です。
え…?私が殺しました。
どうしました?麻里ちゃんを誘拐した犯人が響子ちゃんの周辺にいる気がして昨日銀座の店を訪ねました。
あなただわ。
あなたが麻里ちゃんを…。
なんの話?知らないわよ。
待ちなさい!
(房江の声)聞きたかったんです。
どうして麻里ちゃんを誘拐したのか。
憎らしかったのよ早乙女が!姉を殺した早乙女に同じ思いを味わわせたかったのよ!だから和彦ちゃんの子供を連れ去ったっていうの?麻里ちゃんはもう少しで死ぬとこだったのよ!いい?自分のやったこと警察でちゃんと話してちょうだい。
警察には行かないわ。
何言ってるのよ!あなた。
(房江)う…うう…!
(房江の声)それからあとのことは覚えていません。
気がついた時は…。
(房江の声)私は麻里ちゃんをあんな目に遭わせた瑞希さんを許せませんでした。
なぜ瑞希さんの遺体を昇仙峡まで運んだんですか?私が瑞希さんを訪ねたことは店の人が見ています。
山梨で発見されれば疑われずに済むと…。
じゃあどうして自首しようとしてるんですか?いやあいい湯でしたねえ。
早乙女瑞希をどうやって殺害したか詳しく話してください。
よく覚えていないんです…。
思い出す時間をください。
13日午後1時頃房江が瑞希を訪ねて店へ行ったことは確かです。
瑞希を見てものすごい形相で追いかけたといいますから。
じゃあやっぱり房江が…。
しーっ!房江は瑞希の殺害方法に関してもクッションで顔を押さえたというだけでこの瑞希の遺体をどうやって山梨まで運んだのかに関しても黙秘状態です。
自分は信じることはできません。
じゃ一体誰…。
しーっ!響子は夜明さんと一緒にいたというアリバイがありますしそうなると…。
響子を調べろ。
はいわかりました。
やっぱ警察は階級だな。
この女性が藤井さんを訪ねてきたということはありませんか?さあ…。
ほい。
瑞希の解剖鑑定書です。
体内のアルコール分睡眠薬等の薬物に関する病理検査はまだですが…。
原因はわかりませんが左右の鼓膜が破損してました。
鼓膜が破損してる…?あと瑞希の口の中から微少ですが木綿の繊維片が採取されました。
木綿の繊維片…?房江はクッションで瑞希の顔をふさいだといいますからその時口の中に入ったのかもしれません。
房江がやったという可能性はありますが夜明さんはどう思われます?いやこの手口見て房江さんがやったとは思えないだろ?いやそれは響子さんも同じだけどさ神谷お前どうしても響子さん犯人にしたいの?貴子さんを殺したのも響子さんだっていうの?はい。
根拠は何?赤ちゃんを捨てたことです。
貴子が殺された夜響子はなぜ夜明さんのタクシーに赤ちゃんを捨てたのか?殺人を犯したあとだったからとしか考えられません。
東山に聞いただろ?瑞希さんの死亡推定時刻4時から6時の間ずーっと俺と一緒だったよ。
なんのために房江さんが自首する必要があんのよ?バッカじゃないの。
山梨県警に頼んで房江と響子の関係を調べてもらいました。
響子はあの施設の前に捨てられたのではありません。
ん…?36年前甲府市内で…。
うるせえぞ!お前。
ギャーギャーギャーギャーよ…。
やめてよ!もう。
ある女が自分と赤ちゃんに虐待を繰り返す夫を刺し殺すという事件がありました。
(泣き声)何すんだよ…?あーっ!!うわあっ!ううっ…!女は自首してきましたが赤ちゃんはどうしたんだ?と聞くと自首する前に施設に預けてきたという。
確認しに行った刑事が驚いたそうです。
房江がまるで我が子のように…。
当時房江は愛人との間にできた子を身ごもっていた。
ところが産まれたものの死産だった。
そこへ夫を殺した女が赤ちゃんを預けに来た。
その赤ちゃんが響子さん…。
房江がシロなら房江は罪を被ろうとしている。
響子が犯人だからこそ房江は自首してきたんです。
かわいい…。
響子ちゃんの赤ちゃんだった頃にそっくり。
タクシー代です。
帰りの分も入っていますので。
神谷。
お前もう両親いないよな?ええ。
俺もだよ。
神谷…俺今でもさおふくろのこと考えるとたまんなくなるんだよね。
俺のおふくろ…まあお前のおふくろもそうだけどさ俺たちのために一生懸命生きたよね。
一生懸命働いたよね。
響子さんにはさそのおふくろさんがいないんだよね。
自分が捨てられたっていう過去にずっと苦しんできた。
今度はさおふくろさんと同じように人を殺めた。
考えたくないんだよね。
響子が犯人だとしたらそのカラクリを解けるのは夜明さんあなたしかいないんですよ。
(神谷の声)貴子が殺された夜響子はなぜ夜明さんのタクシーに赤ちゃんを捨てたのか?殺人を犯したあとだったからとしか考えられません。
(泣き声)すいません授乳していいですか?《あの夜響子さんは瑞希と会っていなかった》《麻里ちゃんを連れて早乙女の家に…》《そこで貴子を殺したというのか…?》《でも瑞希の事件の時は俺と一緒に…》あ…起こしちゃいました?いえ…。
《あのアリバイは崩せない。
それにしても…》《犯人はどうしてあんな殺し方を…?》よかった…。
はいお疲れさん。
ああどうも…。
「続きまして布団圧縮袋のご紹介です」お疲れさん。
あお疲れさまです。
「かさばる布団をコンパクトに収納できる布団圧縮袋。
使い方は簡単」「バルブ部分に掃除機のホースを入れて吸引するだけ。
するとこんなにボリュームのあった布団が…」清水さん圧縮袋が1つないんだけど知らない?瑞希の口の中から微少ですが木綿の繊維片が採取されました。
《推測だ。
推測に過ぎない…。
証拠は何もないんだ》ただいま。
おかえり。
あ来てたんだ。
ねえ下着脱いで。
え?洗濯するから。
早く。
よっこいしょ…。
あそれお前の?麻里ちゃんの。
汗かいてたからさ着替えさせたでしょ?あの時着てた肌着。
ああ洗って返すんだ。
うん。
ちょっと待った。
何してんのよ早く…。
ちょちょちょっ…。
神谷至急調べてもらいたいことがある。
夜明さん私ようやく正社員の仕事が決まりました。
麻里ちゃんに会いに山梨に行ってみませんか?貴子さんが殺された6日の夜あなた瑞希さんに会ってたんじゃない。
あなたが会ってたのは貴子さんです。
あなた早乙女さんのうちに行ったんです。
あそこでどういうやり取りがあったかわかりませんがあなた早乙女さんの家を出るところを瑞希さんに見られた。
姉さん…姉さん!姉さん!じゃあ瑞希さんはどうしてそのことを警察に通報しなかったのか?どうして瑞希さんあなたに有利な虚偽のアリバイ証言をしたのか?瑞希さんと貴子さんの関係を考えて…その理由は1つです。
貴子さんの遺産です。
貴子さんが死んだ時点で貴子さんの莫大な遺産はその4分の3を早乙女さんが相続しその4分の1をたった1人の妹さんである瑞希さんが相続します。
そのことに瑞希さん我慢できなかった。
すべての遺産を手に入れるためには早乙女さんに罪を被せるしかない。
彼が貴子さんを殺害したとなると相続できなくなる。
だからです。
瑞希さんにはもう1人邪魔な人間がいた。
麻里ちゃんです。
夜明さん…。
瑞希さんと別れ貴子さんと結婚した早乙女さんはあなたが産んだ麻里ちゃんを認知しようとした。
だから瑞希さんは麻里ちゃん誘拐して殺そうとしたんです。
やめてください!私が貴子さんと瑞希さんを殺したっていうんですか?はい。
夜明さん…。
瑞希さんが山梨で殺された日あの日私はずっと夜明さんと一緒にいたじゃないですか。
あのアリバイは作られたものでした。
冬布団に替えます。
懐かしい?
(響子)ええ…。
あなたこれ見たでしょ。
あなた…これを利用したんです。
麻里ちゃんが誘拐された時圧縮袋が1つなくなってるんです。
あなたでしょ?信じてください!私が瑞希さんを殺したんです!
(ノック)瑞希さんの遺体が発見されたのはここです。
ですが瑞希さんが殺害されたのはここじゃありません。
あの日あなた瑞希さんに睡眠薬を飲ませて眠らせ両手両足を粘着テープで縛って布団圧縮袋を被せそれからタイマーをセットして私のアパートに来たんです。
そうすれば私と会ってる間にタイマーが作動して瑞希さんを殺害することができる。
お茶でも差し上げたいんですけど部屋の中が散らかっていて。
すみません。
瑞希さんの鼓膜が破損してたのは圧縮袋の減圧のため。
口の中に繊維片が入ってたのは袋の中に以前入れていた布団の繊維片が付着してたからです。
そしてあなたは瑞希さんの遺体を車で運び…。
いい加減にしてください!繊維片1つでそんなのが証拠になるんですか!?私が貴子さんと瑞希さんを殺した証拠がどこにあるんです!?証拠がいりますか…。
麻里ちゃんの肌着にちっちゃな染みが付いてました。
鑑定の結果人間の血液であることがわかりました。
血液型はAB型です。
貴子さんと一緒です。
DNAの結果はまだですが間違いなく貴子さんと同じでしょう。
麻里ちゃんが犯人を教えてくれたんです。
貴子さんを殺すつもりはありませんでした。
あの夜私は仕事が決まるまで…。
少しの間でいい早乙女さんに麻里を預かってもらおうと家を訪ねました。
でも早乙女さんは留守で…。
(響子の声)貴子さんは思いもかけないことを言いました。
上がりなさいよ。
(泣き声)いいわよ預かっても。
ううん私が育ててあげる。
私もう子供が産めないんだって…。
養子もらうくらいなら早乙女の子のほうがマシってもんよね。
結構です!すいません。
この子はあなただけの子じゃない。
早乙女の子よ!帰ります…。
私が育ててあげるって言ってるの。
触らないで!
(貴子)ふざけないで!たかが赤ちゃんで主人を奪おうなんて許さないわよ!やめてください。
私そんなつもりは…。
やめて!やめてください!麻里に手を出さないで…!
(響子)夜明さんのおっしゃるとおりです。
私はこの手で人を殺してしまった…。
もう麻里の親ではいられない。
私…怖くて怖くて…。
私が一緒にいたら麻里は一生人殺しの娘として生きていかなくちゃいけない。
麻里にそんなつらい思いはさせられない!私に…母親の資格はない。
だから夜明さんのタクシーに麻里を…。
そのあと瑞希さんから電話があったんです。
あなたが姉さんを殺したこと知ってるのよ。
だって私見たんだもの。
あなたが姉さんのうちから出てくるところ。
でも助けてあげる。
(瑞希)「私と一緒にいたことにすればいいわ」
(響子の声)私は瑞希さんがどうしてそんなことを言うのかわかりませんでした。
でも瑞希さんの言うとおりにすれば逮捕されずに済む。
麻里のことを思うと…。
だからいったん捨てた麻里ちゃんを引き取りにきた。
でも麻里が誘拐されて瑞希さんだとすぐにわかりました。
その時瑞希さんの本当の狙いがわかったんです。
そうよ私がやったわ。
警察には言わないわよね?言ったら私もあなたがしたことを話すことになる。
あなたが逮捕されたら麻里ちゃんかわいそうよ。
(響子の声)瑞希さんはまた麻里の命を狙うつもりだ…。
瑞希さんがいる限り私は殺人者としておびえて生きていかなければいけない。
(響子の声)私は認知の件で話がしたいと瑞希さんを呼び出しました。
貴子さんを殺めた時あなた自首すべきでした。
罪から逃れようとして瑞希さんをも殺すことになってしまったんです。
麻里と離れたくなかった…。
麻里に私と同じような思いはさせたくない。
母親に捨てられた…誕生を望まれなかった私のような…。
だから…!違う!それは違う。
あなた麻里ちゃんと別れても罪を償うべきです。
あなたにはいつもあなたのことを思ってくれいつでも手を差し伸べてくれる人がいます。
房江さんあなたの身代わりに罪を被って自首したの知ってます?あなたが瑞希さんを殺害したまさにその日房江さん瑞希さんに会ってるんです。
(房江)あなただわ…あなたが麻里ちゃんを!なんの話?知らないわよ。
待ちなさい!警察に言うわよ。
言ったら困るのは響子さんじゃないのかしら。
(瑞希)姉を殺したのは響子さん。
そのことを警察に言うことになるけどいいのかしらねぇ。
その瑞希さんの遺体が昇仙峡で出て房江さんはあなたがやったと確信したんです。
どうして自首を?園長先生どうして私なんかのために…。
どうして!?あなた房江さんにとって特別な人だからです。
特別…?その頃私…好きな人がいたの。
響子ちゃんと同じ奥さんがいる人でね…。
それでも私はその人の子供を産むことにしたの。
でもその赤ちゃんは生きては生まれてこなかった…。
そんな時よ。
あなたがこの施設に来たのは。
主人を殺しました…。
これから自首します。
私が罪を償って戻ってくるまでの間この子をお願いします…。
名前は…響子っていいます。
お願いです…。
響子をよろしくお願いします…。
(響子の泣き声)私は響子ちゃんのお母さんの思いを受け取った。
あなたは本当にかわいかった。
(房江)響子ちゃんはいとおしかった…。
(泣き声)ああいい子だいい子だ…。
(房江の声)あなたを預かって5年が経った時よ刑務所から手紙が届いたの。
あなたのお母さんの死亡を伝える手紙だった…。
どうしたの?痛いよ…。
痛いよ…。
確かにあなたのお母さんは罪を犯しました。
けどそれは必死になってあなた守ろうとしたからです。
あなたは望まれて誕生したんです。
あなたのお母さんと同じようにあなたを愛した人がここにいる。
あなたは愛されてたんです。
響子さん…。
あなたもっと自分を大事に生きなきゃダメです。
亡くなったお母さんのためにも房江さんのためにも…。
響子ちゃん…。
あなたは私の娘よ。
私はあなたを私の娘だと思って育ててきたわ。
お母さん…。
麻里ちゃんのことは心配しなくていいからね。
園長先生…。
響子ちゃん。
私は…麻里ちゃんのおばあちゃんね。
麻里ちゃんのためにももっともっとしっかり生きるのよ。
…はい。
私もダイヤが似合うようになってきたと思わない?あこういうのってさ親じゃなくて結婚相手に買ってもらうといいんだよね。
じゃそうしよ。
え?いるの?いないからお父さんに言ってるんじゃない。
無理無理…。
あゆみ!ダメダメ…!ダメダメ…!触っちゃダメ!見るだけ見るだけ見るだけ…!ダメ!ダメ!ダメーッ!ダメだって!!2014/10/13(月) 14:00〜15:51
ABCテレビ1
タクシードライバーの推理日誌[再][解][字]
甲州石和〜殺意の子守唄!!車内に赤ちゃんの忘れ物…!?密封された死体の謎
詳細情報
◇出演者
渡瀬恒彦、中山忍、市毛良枝、平田満 ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
福祉 – 音声解説
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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