猫のしっぽ カエルの手 京都大原 ベニシアの手づくり暮らし「出会いをつなぐ」 2014.10.12

乾いた秋の風が吹き降ろす10月の…畑に聞こえる虫の声。
ベニシアさんは大原に越してきて15年目の秋を迎えた。
季節ごと表情を変える自然の中でゆっくりと暮らしている。
あっ民ちゃんえ〜久しぶり。
赤ちゃん見たい。
散歩の途中で会ったのは渡辺民さん。
先日赤ちゃんが生まれたばかりだ。
1か月半?名前何?ネリちゃん。
ネリちゃん。
へえ〜。
お父さんに似てるよ。
お父さん。
ハハハ。
何か理由なしで笑う時あるでしょ?あるある…。
あれかわいいねホントに。
にや〜っと。
今ちょっとそんな感じ。
赤ちゃんいると何か感じない?すごい平和みたいな。
平和ですね。
雰囲気持ってるでしょ?静か〜な平和な…感じがある。
でも一緒に寝たりして。
そうそう一緒に。
半分寝ながら母乳あげて気持ちいいよね?別世界に入るっていう感じ。
そう眠くなるね。
渡辺さんもいる。
おはようございます。
(渡辺)ニンジンです。
あ〜ニンジンいっぱい作ってる。
最近ニンジンあまりないよね。
売ってないでしょ今季節的に。
うん今まだこんな季節だから。
(渡辺)今ちょうど間引きの時期。
うんそうですね。
渡辺さん夫婦は5年前大原で無農薬野菜を作りたいと移り住んできた。
今では地元若手農家のリーダー的存在だ。
畑ではサトイモが収穫期を迎えていた。
これが芋茎という?
(渡辺)この茎ね。
下はサトイモという。
この時期で取ってもいいの?そうそうそう。
うあっ!はい。
ああ!すごい。
めちゃくちゃ大きい。
へえ〜。
ここにイモがついてるでしょたくさんついててこれが子どものイモ。
今やったらこれ皮むかずに。
食べられるから?これもそうやね。
違うの?そうそうそれも食べられますよ。
すごいね。
これ僕が植えたイモここ。
これが最初?最初の1粒。
おじいちゃんになった?そうそうそう。
これが育って…。
息子。
うん息子。
これ赤ちゃん。
赤ちゃん子ども。
この子どもにも更に子どもがついてくる。
感動するんやな。
こうやって殖えてくのを見るとね。
ね?そうですね。
大原では人も野菜もよく育つ。
ベニシアさんの庭も静かに秋が深まっている。
この花やハーブも大原の自然の一部。
だからベニシアさん決して無駄にしないように大切にしている。
ベニシアさんストーブで暖まった部屋で銀の食器を磨く。
銀のものを持ってるからお母さんからもらったものもあるしこっちで買ったものもあるし。
ちょっと色が…染みみたいになるから昔のやり方でやります。
銀をジャガイモのゆで汁につけると汚れがでんぷんに吸着されきれいに取れる。
これイギリスの昔ながらの知恵。
この食器はイギリス人の母が貴族生活を送っていた頃の名残。
子どもの時これよくお母さんが頼んだ。
こういう手伝う事をしなかったらお小遣いもらえないからね。
でもお母さんが持ってるやつは全部銀のものですからすごい時間かかるからね。
貴族の在り方に疑問を覚えたベニシアさんは自分の生き方を求め母国を旅立った。
二十歳の時日本へたどりつき京都へ移り住む。
日本で結婚し子どもを出産。
英会話学校の先生として生計を立ててきた。
そんなベニシアさんの歩んできた人生に大きな影響を与えた友人がいる。
チャールズという人ですけど初めて日本東京に来た時多分初めての友達。
彼が東京より絶対京都の方がベニシア喜ぶと言ってくれたのね。
本当の日本は京都って言ったのかな。
ベニシアさんを京都へ導いた友人チャールズさん。
久しぶりの再会。
待ち合わせの場所へ足を運んだ。
久しぶり。
ホントに久しぶり。
待っていたのは40年来の親友…京都でカフェを営んでいる。
忙しすぎるじゃない?いや〜大丈夫。
楽しんでる。
よかった。
久しぶり秋にここを歩いてる…雰囲気があるよね。
思い出いっぱいあるんじゃないですか?この近所。
初めてチャールズさんとは東京ですけど京都来た時また偶然見つけたのが不思議だったよね?大文字の道ここから2〜3分の所に住んでたんで。
あの家まだあるの?ありますよ。
へえ〜ホント。
ベニシアさんが住んでた家がその広い…大きいとこがありますよ。
東京で知り合った2人は京都で偶然再会した。
覚えてますね?覚えてますよここ。
チャールズさんのアドバイスどおりベニシアさんは京都に来ていたから。
ベニシアさんが京都で初めて住んだ家。
昭和初期に建てられた大きな日本家屋だ。
お邪魔します。
ごめんください。
こんにちは。
この家は今も外国人に縁がある。
ロバート・イエリンさんはギャラリーとしてこの部屋を使っている。
どんな感じになってるか見たかったんで。
いろんなすごい…。
今は焼き物が並ぶこの和室ベニシアさんが住んでいた当時のままで使われている。
ベニシアさんがここにいた時と変わってないですか?あまり変わってない。
あのタヌキも覚えてる?それ覚えてる。
かわいいでしょ?うん。
ここの上の木が大きくなったみたいな感じ。
庭の木々が過ぎ去った時間の長さを教えてくれる。
静かでしょ?すごい静か。
車の音あまりないよね。
車の音はないし。
山裾にたたずむこの古民家はかつてベニシアさんが青春時代を送った場所。
仲間を集めこれからの人生について熱く語り合った。
チャールズさんもそこへよく招かれていたという。
友達のサークルでよくパーティー来てくれたよね。
でもベニシアのパーティーは5〜6人じゃなくて30人40人と。
ハハハ…よくクリスマスパーティーでサンタさんになってくれたんやな。
みんな呼ぶんですよサンタさん。
子どもがホントにチャールズさん見てホントのサンタさんが来たって絶対みんな信じてた。
人の出会いはすごいと思ったからできるだけいろんな人が一緒に会ってそこからまたその人の人生が開くっていうそういう役割の人と…自分でそう思ってるの。
ベニシアがみんな招待した人はすごい気持ちが合う安心ができる。
そうなん?そう言ってくれたらうれしいよね。
言ってしまった。
人間の出会いが日本に来てからすごい大切と感じるのね。
特にチャールズに感謝するものはもし会わなかったらもしかしてずっと東京で頑張ってるかもしれない。
でも私学校を作ってチャールズはチーズケーキとかカフェ作ってるでしょ。
ホントのチーズケーキ食べられるからそしたらみんなが喜ぶよね。
ホントのチーズケーキ。
ホントの…自分の。
私が尊敬してるのはその作ったものを諦めないでずっとやってるでしょ?もう25年。
ベニシアさんの同志チャールズさん。
京都で知る人ぞ知るカフェのオーナーだ。
開店から25年「チーズケーキといえばこの人」と言われるほど。
イタリア系アメリカ人としてニューヨークで生まれたチャールズさん。
21歳の時に来日し結婚。
日本を自分の生きる地に決めた。
日本に根を下ろしはや40年。
忘れる事ができないある幼い頃の経験がカフェを始めるきっかけになったと言う。
クリスマスとかイースターって分かりますかそういう料理。
お母さんとお母さんのお姉さんが2人で料理し始めたらその日は最高でしたね。
チーズをおろしてクリを割ったりそういう簡単な仕事ですけどその匂いと味とその雰囲気がすごい好きでしたね。
テーブルは家族の中心ですね。
テーブルの周りに全てあるんじゃないですか。
寂しい話から楽しい話までいろんな話をする。
ふざけたりとか泣いたりでもテーブルの周りに全部ある。
いい思い出がいっぱいありますけど。
チャールズさんの母ベラさんが家族のためによく作ったチーズケーキ。
クリームチーズをふんだんに使い濃厚でしっとりとしたニューヨークチーズケーキだった。
開店当時日本では珍しかったニューヨーク流の母の味に太鼓判をおしたのは妻の美枝子さんだった。
(美枝子)私にとってチーズケーキは食べた事のないようなすごい新鮮な味でああこんなにおいしいものがあるんだっていう。
日本にいた時にはそういうものは全く知らなかったのでほかのケーキは何となく似てるなというのがあったんですけどチーズケーキはホントに初めて感じた味でした。
おいしいものをいろんな人に食べてもらいたいって感じでいけるんじゃないかと思いました。
心配とかホントになかったんですよ。
(チャールズ)それ私の仕事でしたから。
そうですハハハ。
でもハッピーエンドでよかった。
母親の懐かしい味はベストレシピそう信じ続けてきたチャールズさん。
今作っているのはやはりチーズを使ったカフェの新メニュー。
ブリンツはクレープの中に甘いチーズを作って巻いて春巻きみたいな形にしてバターで焼いて食べる。
少しビールを入れたいです研究で。
どういう味になるか。
ビールの苦みもあれば悪くない。
クレープ生地にビールを加えて一工夫。
家族のためにおいしいものを作る。
まずは母と同じその心構えで。
おいしそうね。
家族に食べさせようと思ったら一番良心的な感じでやるんじゃないですか。
店で出そうと思ったら出しやすいとかコストとかいろいろ経済的な面もありますけど。
でも今は味だけ。
味から始まる。
チーズをクレープで巻いて最後に焼き付ける。
ブリンツの出来上がり。
早速家族に試食してもらう。
(3人)頂きます。
(チャールズ)ビール入りね。
ビール入りがおいしいね。
(美枝子)ハハハ。
でもビールの味が…。
気のせいかな。
しますか?でもビールが入っていたのはちょっと苦みを感じました。
後になると分かりますね。
フルーツか何か色がついてるものを一緒に出す方が。
上からソースみたいに。
お客さんはその方が喜ぶんじゃない?英語でブレインストーム…ブレインストームって日本語で?アイデアの嵐…みたいな。
何でも言っていい事だけピックアップする。
それでもってどんどん変わっていったりとか。
はっきり言う人が私はすごい安心ができる。
家族は今も昔もチャールズさんの一番の味方。
(美枝子)お砂糖とか全然入ってないんですか?京都に昔ながらのアメリカの味が広がっていく。
10月の末。
チャールズさんが大原にやって来た。
今日は秋のビッグイベントハロウィンの日。
歯がかわいい。
すごい上手。
そんな事ないよ。
多分全然怖くないお化けかもしれない。
出来たんじゃない?ちょっと笑ってるよ。
ヒヒヒヒヒ…。
ハハハ。
そして2人は子どもたちのためにもう一仕事。
ベニシアさんの庭のレモンバーベナを使ってチーズケーキを作る。
ニューヨークチーズケーキのベースにレモンバーベナを加えようと思ってる。
うれしい。
すごいおいしそうで。
じゃあやりましょうか。
最初はグラハムを砕きましょうか。
まずはグラハムクラッカーを砕く。
これおいしそうだね。
おいしい。
おいしい?うん。
バターを溶かし型に薄く塗る。
チャールズの事話したらみんなすぐチーズケーキと言うよ。
男前チャールズじゃなくてチーズケーキですか。
このぐらい?もうちょっと?中を見ないといい?うんこのぐらい…大丈夫このぐらいでしたらね。
クラッカーはこのくらい。
均一に砕くのがポイント。
溶かしたバターとハチミツをクラッカーに加える。
今日教えてもらってうれしい。
だってイギリス人はあんまりチーズケーキ作らないよ。
でもニューヨークはみんな作ってる。
でも誰に聞いても「私のレシピが一番おいしい」。
「私のおばあさんのレシピの方が一番おいしい」。
私が「それウソで私のレシピが一番」と。
そうか。
ケーキの型に隙間がないように敷き詰める。
ちょっと湿ると…。
じゃあ冷蔵庫に入れましょうか。
土台を固めるため冷蔵庫へ。
最初はクリームチーズを入れます。
すごいたくさん!だからニューヨークですよ。
ニューヨークチーズケーキの特徴はクリームチーズをサワークリームより多く入れる事。
ミキサーはロースピードでやらないと。
焼き上がりをきれいに仕上げるには空気が入らないようにゆっくり混ぜる。
卵割ってくれる?1個ずつ。
1つずつ卵を加えていく。
ちょっときれいにしましょうか。
少し酸味を足しましょうかね。
レモン?うん。
ちょっとだけ。
レモンバーベナは香りがあるんですけど酸味がないからちょっと加えましょう。
レモンの皮を少々レモン汁を大さじ1杯そして小麦粉大さじ1杯を入れる。
25〜30gぐらいのものですね。
レモンバーベナをケーキの香りづけに使うのはベニシア流。
レモンバーベナの香りがすごいでしょ?すごい強いねいいね。
ハッピーになるよ。
これはいつまで?生で使いたいと思ったら…4月から今頃まで。
細かく刻んだら生地に加える。
冷蔵庫から型を出して生地を流し込む。
おいしそうね。
おいしいよ。
じゃ160℃で大体…。
1時間?1時間ぐらいで。
そんなに難しくないよね?難しくないよ。
だからホントに簡単。
失敗はないよ。
一番いいのはリラックスな感覚で作ればいい。
堅苦しい事ないニューヨークだから。
ハハハハ。
ハハハハ。
好きなように…。
ベニシアさん主催のハロウィンパーティー。
ちょうちんに火をともしていよいよ始まり。
(子どもたち)トリック・オア・トリート。
ハッピーハロウィン。
トリック・オア・トリート。
お菓子集めの終着点。
(子どもたち)トリック・オア・トリート。
ヒヒヒヒヒ〜ヒヒ〜。
みんないい子たち?トリック・オア・トリート?魔女が待っていた。
トリートだよ。
そしてこの方も…。
中で甘いチーズケーキありますが食べる?チーズケーキケーキ!じゃあ中入りましょうか。
(子どもたち)は〜い。
(チャールズ)ズズズズ…。
じゃあミツバチの後に行って。
ズズズズ…。
アハハハ。
スペシャルチーズケーキも上々の出来。
レモンのいい香りが漂ってくる。
(チャールズ)そうそうジョーはこういう役割が上手。
ありがとうジョー。
うまい!うまい。
(チャールズ)あ〜よかったよかった。
おいしい。
おいしい?よかったわね。
よかった。
おいしいね。
一つ一つの思い出を大切に。
それはいつか大きな夢につながる宝物になるはず。
2014/10/12(日) 18:00〜18:30
NHKEテレ1大阪
猫のしっぽ カエルの手 京都大原 ベニシアの手づくり暮らし「出会いをつなぐ」[字]

ベニシアさん、ハーブの一種・ホアハウンドでせき止めシロップ作り。京都市内で旧友のチャールズさんと会う。大原の自宅で仮装した子どもたちとハロウィンパーティをする。

詳細情報
番組内容
ベニシアさん、大原のコスモス畑を散歩、若手農家夫婦と出会う。ハーブの1種・ホアハウンドでせき止めシロップを作り、孫のジョー君に飲ませる。ジャガイモのゆで汁で銀食器を磨く。京都市内で旧友のチャールズさんに会い、昔ベニシアさんが住んでいた家を訪ねる。大原の自宅でチャールズさんと二人でレモンバーベナのチーズケーキを作り、ハロウィンパーティーの準備をする。仮装した子どもたちが訪れハロウィンパーティーをする
出演者
【出演】ベニシア・スタンリー・スミス,【語り】山崎樹範

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
趣味/教育 – 園芸・ペット・手芸
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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