SWITCHインタビュー 達人達(たち)「杏×和田竜」 2014.10.11

ごはんやで。
本日の「SWITCHインタビュー達人達」は今や国民的女優となった杏が登場。
連続テレビ小説「ごちそうさん」では食べる事食べさせる事が大好きなめ以子を演じ大当たり。
正義感あふれる銀行員を演じた現代ドラマも高視聴率を記録した。
頑張らせて頂きます。
よし!お言葉を返すようですが…。
超多忙な杏が朝7時発の飛行機に飛び乗ってやって来たのは瀬戸内海の島々を結ぶしまなみ海道。
(スタッフ)どうですか?見て。
すごい。
どこまで続いてるんだろうこれ。
杏はある小説に心を動かされ導かれるように瀬戸内海を訪れた。
かつてこの入り組んだ海域を海賊たちが縦横無尽に駆け回っていた。
村上海賊。
村上水軍とも呼ばれ鎌倉時代から戦国時代にかけ瀬戸内海で大きな勢力を誇った人々である。
杏が夢中で呼んだという「村上海賊の娘」。
海賊王の娘景が瀬戸内海狭しと暴れ回る戦国アドベンチャーロマン。
主人公の景は女だてらに海賊船に乗り戦の先頭に立つ型破りな娘。
織田信長をはじめ個性豊かな荒くれ者たちが躍動する。
でもやっぱりこの実際の場所に来てしかも作者の方とそれをお話しできるっていうのってすごく今までない機会なのでなかなかない機会だと思うので…いろいろちょっと伺いたいなと思います。
本屋大賞和田竜さんの「村上海賊の娘」です。
「村上海賊の娘」で本屋大賞を受賞した…デビュー作「のぼうの城」は206万部の大ヒット。
戦国時代を舞台にした冒険活劇が人気だ。
和田に杏のイメージを聞いてみると…。
何となく老成っていうかね。
老成って言ったらちょっと失礼なのかもしれないけど。
そういうところで…僕は本当年の割に幼いので…杏といえば元祖歴女。
歴史の知識は専門家も舌を巻くほどだ。
人気時代小説家と元祖歴女がいざ出陣。
あちらにいらっしゃるのが和田先生かな?2人は愛媛県今治市にある村上水軍博物館前で待ち合わせた。
おはようございます。
今日はよろしくお願いします。
お願いします。
何だかぎこちない雰囲気で始まりましたが…。
杏が「村上海賊の娘」の作品世界に切り込む。
後半では杏がモデルとして女優として全く違う顔を見せる。
私は「朝ドラ」とかやってる間すごく忙しかった時は…そうなんだ〜。
私は…えっ!衝撃発言も飛び出して…。
2人は船に乗り込みかつて海賊が城を構えていたという島に向かった。
一見穏やかに見える瀬戸内海だが島々の間では複雑な潮流が渦巻いている。
お〜すごい。
さすがでも一番いい時だなっていう感じです。
どっと流れてる。
でもこれだけ近くに寄れるって事は結構切り立ってるって事ですよね。
でもあの辺まで行くともうやばいかも。
いやでもすご〜い。
すごいフジツボが。
うお〜!あ〜大丈夫かな?この辺りは芸予諸島と呼ばれ大小の島々が密集する海域。
昔から航海の難所といわれてきた。
村上海賊は航行する船から通行料を取る代わりに水先案内をしたり海上貿易を行ったり。
彼らは海戦にもたけていた。
海を熟知し海と共に生きる人々だったのである。
すごい大切だったんでしょうね。
「村上海賊の娘」の主人公景は海賊王村上武吉の一人娘。
二十歳になるが気性が激しく不器量なため嫁のもらい手も見つからない。
「身の丈六尺におよびそうな長身だが妙に細長い。
長身から伸びた脚と腕は過剰なほどに長くこれもまた長い首には小さな頭が乗っていた。
貌は細く鼻梁は鷹の嘴のごとく鋭くそして高かった。
その眼は眦が裂けたかと思うほど巨大で口は大きく唇は分厚く…」。
つまり景は日本人離れした顔だちスーパーモデルのような体型の女として描かれている。
景はある時農民をだまして売り飛ばそうとしていたならず者たちを発見しその船に乗り移る。
「『やめてくれ姉者』。
『うるっさいなお前は。
何だよ』。
『姉者自身が乗っ取りを掛けんでもいいじゃないか』。
『馬鹿め』」。
戦国時代村上海賊の城があったという能島に上陸。
海賊たちはこの島にどんな城を築いていたのだろうか。
ここに削平地があるんですけどこの土は…能島は周囲850mほど。
サッカー場2つ分の面積だ。
戦国時代には能島一帯は村上海賊の一大関所となっていた。
海城は本丸二の丸三の丸まであり武器を作っていたとおぼしき鍛冶場の跡も見つかっている。
島には5から6棟の建物があり100人程度が寝起きできたと考えられている。
島の眺望は通る船を監視しやすいようあらゆる方向に開けている。
本当に切り立ってますよねこっちの瀬戸内海の島々って。
そうそうそうなんですよね。
この海賊城跡は和田の小説にも大きなインスピレーションを与えた。
「兄の元吉がこちらに向かって城道を降りて来る。
『まずい。
むちゃくちゃ怒られる』。
二十歳といういい歳をして兄に叱られるのに戦々恐々となった。
『どうしよう』。
もたもたしている場合ではない」。
「村上海賊」を読んでる時って…カウンターとかで。
えっ?何でうちで読まないんですか?うちでも読むんですけど何となく飲みたくなって何となくお店で飲んでたりしたら…そうなんだ。
何かいるんだと思って。
「僕も読んでます」って言ってましたか?その人。
「僕も今度これ買おうと思ってたんですよ」みたいな。
本当ですか?それ。
そうですか。
絶対そうだよねこれと思って。
ちなみに村上水軍とかって聞いた事ありました?そうですか。
でもそれだけ…。
「海賊がいたんですか?」っていうような驚きの方がむしろ本出した当時って多かったですからね。
しかも面白いのは…どこか誇り持ってんだなみたいな事がそこから分かってくる訳ですよ。
僕もちっちゃい頃この瀬戸内に海賊がいたんだぞっていうような話を聞いた時に…バトルのシーンで景の必殺技があるじゃないですか。
反動を利用して。
よく覚えてますね。
すごい頭の中でどういうふうにやるんだろうっていうので答え合わせしたいんですけど。
僕にもできないかも。
和田さんが景ですよね。
僕が景だとすると…。
こう来るじゃないですか。
こう受けるでしょ…。
和田さんが景ですよね。
僕が景だとすると…。
こう来るじゃないですか。
こう受けるでしょ…。
もうちょっと。
…でポンとなってパッていう事ですよ。
なるほど。
下回ってこういってんのかなとか。
1回転しているって事は…みたいな。
そうか。
下にいってもいいよな。
下にいってもいいかな。
はじかれての…。
パチンとはじかれたのをこう回していくっていう事。
グルンパシッみたいな。
それだけ答え合わせしたかった。
違う。
全然違う…。
もうちょっと…。
いやいやもうちょっとね…。
最初は「村上海賊」について書こうかなと思ってたけど女性が主人公になるとは最初は限らなかった?…っていうふうに考えたんですよ。
例えば家臣たちとのつきあい方だとかすごい荒くれ者の海賊たちの中にきれいな姫様がいてでもその姫様もまた荒っぽくって家臣の事を蹴っ飛ばしながら酒飲んでるとかそういうようないろんな事ができるなというのがあったんで何か主人公にしたいなと思ってたんですけど。
海賊王と呼ばれた村上武吉。
和田は武吉の血を引く娘を主人公にしたいと考えた。
しかし村上家の家系図をあたってみても武吉の実子は男の子2人だけ。
ところが資料や学術書を読みあさるうち実の娘がいた事を示す家系図と出会う。
海賊王に娘がいた。
家系図の娘の文字が作家の想像力をかきたて魅力的なキャラクター景が誕生した。
何か家系図に痕跡でもあればなあ…。
…っていうような事はやりたいなと思ってたんで。
…みたいな時期がありましたね。
あったのを…よかったなっていう感じですね。
すばらしい。
すばらしい事に気付いてくれましたね。
これちょっとテーマがあって僕前繊維業界の新聞社にいた事があって…記者としてですね。
その人が…必ずいるんですよ。
強い組織には。
もうそいつが突っ走っていっちゃうんで何かのある種のそれに従う人たちはある種迷惑なんだけど…現象があるんだななんて思って。
それを一つ投影させたいと思ってある種…狂うという文字を当てたいんだけど音だけを取って景っていう…。
実はそういう一応意味が込められてはいるんです。
そんな事聞かれたの初めてです。
何か意味があるのかなってずっと。
それ本当に聞かれたの初めてです。
そういう構図になってはいるんですよね。
ああなるほど。
和田のデビュー作を映画化した「のぼうの城」。
嫌なものは嫌なのじゃ!ガキかてめえは!石田三成率いる2万の豊臣勢を僅か500の兵で応戦し見事危機を脱した実在の武将成田長親が主人公だ。
バァ〜!和田は映画化にあたり小説の脚色を自ら手がけた。
もともと脚本家志望だった和田。
大学卒業後テレビ制作会社のADとして働き始めた。
ところがあまりに忙しく脚本を書く時間がない。
そこで業界新聞の記者に転職。
サラリーマン生活をしながら脚本コンクールに応募し続けた。
33歳の時脚本界の登竜門城戸賞を受賞。
受賞作を広く知ってもらうため小説に仕立て直して出版した。
これが206万部の大ヒット。
和田は一躍時代小説の寵児となった。
これはもしかしてシナリオなんですか?そうです。
シナリオです。
「村上海賊の娘」にもシナリオが存在する。
和田はまず脚本を書きそれを小説に仕立て直すという独特な執筆スタイルを貫いてきた。
プロットではなくて完璧なシナリオですね。
シーンが振ってあってト書きがあって…。
そうですね。
セリフももう決めちゃってるっていう…。
かなり矛盾点だとかこの人物こう言わないよなとかそういう問題がゴロゴロゴロゴロ出てくるんですよね。
…みたいなそんな感覚なんですか?近い。
そんな感じです。
で作るとか。
そうですね。
より詳しい模型を作ってみたいな感じですね。
そしたらこっちの角度がどうだったみたいな。
もうそんな感じですね。
和田は「村上海賊の娘」の執筆にあたって取材と資料収集だけで1年を費やした。
あらゆる関係資料に目を通し起きた出来事を一日単位の年表にしたという。
こちらの地図は何ですか?これはですね…連載中から…。
うわっすごい書き込みが。
これがえ〜っと…。
こっちですか?現在の大阪の地図の上に合戦が行われた場所や砦の位置当時の地形などが書き込まれている。
この地図を現代のものの上にわざわざ書いたっていうのは…。
そしたらここからここに攻めていくのにはどのぐらいの感じで見えるかなとかどのぐらいの時間がかかるかなとかそんなような事がある程度すぐ分かっちゃうんでそういう用意をしてたという事ですね。
あ〜そうなんだ。
急いでどこからどこまで来たっていうのを距離感が意外と…。
着いたってとこしか撮らないので。
どこから来たのかどのぐらいの距離を来てとか。
「結構あるなあ」とか「おばあちゃんなのにすごい速いな」みたいな事とか。
そういう事を頭に収めて芝居してないとやりにくいっていう事ってないですか?僕本当少年でしたもんですから…いまだにそうで。
40過ぎても。
面白いと。
武士の始まる平安から鎌倉という事になってくるんですよね。
だからやっぱり読んでると結構残酷かもみたいな事が当たり前に起こってたりもしますよね。
例えば何だろうな…。
エレベーターに先に乗ったら開くを押すのが一応何となくのルールになってますだとかそういう無数の細かなルールっていっぱいあるじゃないですか。
そういう中で例えばそれをやらなかったら「何であいつやらなかったんだ」とか文句を言われるとかですね…そうじゃなくって…読者が実感してもらうと……っていうふうに考えていて。
「その途端太田の体は船外へ引き摺り出され二人はもつれながら急降下した。
『難波の潮を相伴せい』。
景はみるみる迫る海面を睨んで吠えた」。
生で生きてるっていうか。
幕末の死生観もそうですしそこから今のものと…「幕末百話」っていういろんな聞き書きの市井の人から聞いた本とかでも…でも杏さんあれなんですよね。
幕末好きなんですよね。
もともと幕末から入って…。
すごく好きで…。
写真とかもしっかり残ってますしね。
何歳の時でしたっけ?それ。
中学校の終わり頃におじいちゃんが池波正太郎さんの「幕末新選組」という本を…。
…っていうのがあるんですか?知らないな。
ちょうどそのころって…例えば家庭とかでもなかったしでもじゃあ…というところにすごく自分の存在を見いだせるなって感じてたところもあったのかな。
歴史の一員なのであるという事とどうやってつながってくるんですか?何ででしょう?今私は東京都に住んでいる人とかではなくて…自分の周りのもので自分を形成できるというよりは…多分点が遠くにたまたま行ったのが歴史が好きだっていう事になったのかなって。
何か知れば知るほどみんながみんな戦の結果を知っている訳じゃないし一番…僕は真田幸村が関ヶ原で幽閉されて14〜15年後の大坂の陣で華々しく登場してすぐ死んじゃう訳だけど十何年間も何にもできなかったやりたくてもできなかったやつがいてその15年後の僅か数か月の間の戦いで歴史に名を残す事をやった人物がいたんだって思った時に俺も頑張ろうとかって思いましたよね。
家康とかそれこそ井伊直弼なんて30歳からだしなみたいな。
本当ね。
デビュー作「のぼうの城」は…本屋大賞を取った「村上海賊の娘」は100万部を突破。
和田は時代小説としては異例のメガヒットを飛ばしてきた。
例えば作品を書かれる時に…僕自身が割とみんなが好きなものを結構好きなんですよ。
人気のある映画とか本とか読んだりすると「俺には合わないな」みたいな事あんまないんですよ。
「やっぱり面白いなこれ」とかって素直に思えちゃう方なんですよ。
だから僕が面白けりゃみんなも面白いだろうって軽く考えてる節があって逆にだからマーケティングだとか数値…この年代の人はこのぐらいの人間がいてこういうような趣味を持っていてみたいな事に固執してしまうとかえって…多くのものが何か…多くのものとは言わないけど結構な数がそういう落とし穴に陥ってるなっていうような感じはしますよね。
和田は納得のいくテーマや設定に行き着くまで筆を執らない。
「村上海賊の娘」は資料集めだけで1年。
シナリオを作るのに1年。
それを小説に仕立て直すのに2年半を費やした。
集中力を保つ方法っていうのはどうやってやるんですか?連載の掛け持ちとかっていうのをやってなかったんですよね。
同時に何か別のものも書くっていうような事を。
今後もやるつもりはないんですけど。
それだけに時間を費やしたいっていう気持ちがあって。
たまに何か違うもの書きたいなっていう誘惑とかはあるんですか?全然ないですね。
全然ないです。
もうこれと決めたら…。
うんそうですね。
その史実の範囲の中でもね。
そんな事を考えていましたね。
後半は舞台をスイッチ。
5日後今度は和田竜が杏の撮影現場に向かった。
杏の出発点はモデル。
174センチの長身を生かしニューヨークパリミラノコレクションで活躍。
(シャッター音)世界の名だたるファッションブランドのステージに立ってきた。
う〜んまず雑誌の撮影って僕見た事ないんでどんなもんなのかなっていうのはまず見てみたいですよね。
あと…そんな事を聞いてみたいですね。
この日杏はファッション雑誌の撮影中。
胸元が大胆にカットされたカラフルなワンピース姿。
今回の撮影コンセプトは…杏は躍動感のあるポージングで応える。
終了?かわいい。
すごいこれ…杏は奥行きや広がりが強調される広角レンズを意識していた。
大丈夫でしょうか?着替えに要したのは僅か2分30秒。
今度は鮮やかなピンクのミニワンピースで登場だ。
表情も服のイメージに合わせキュートかつポップに。
続いてバッグを持っての撮影。
バッグが目立つようにポージングを工夫する。
でもあれなのかな?出来た!お疲れさまでした。
お疲れさまです。
(拍手)すごい面白いですね。
こうやって上から撮るんですね。
これがさっきまで撮ってたやつで。
朝から午前中ちょっと。
外で?外で撮って中に移動して。
こういう現場とかって…。
いや〜これは初めてですね。
今日はご足労頂きありがとうございました。
ありがとうございます。
こういうの見るの初めてだったんでちょっと何か近寄り難い感じになって。
かなりサクサク今日は撮ってた方なんですけどあれは多分最速ぐらいです。
そうですか。
大体どのぐらい時間かけてやるんですか?今日撮ったのが大体…これは結構分量多い方で。
14カットっていう事?14カット。
それ撮るのにそんな時間かけるんですか。
でも着替えるの早いですよね。
僕も取材されて写真とか撮られる訳ですよ。
何考えてやってんですかっていう感じですね。
女優さんの場合は役というものがあってファッション誌のモデルの場合にはキャラクターがまずない訳でしょ。
まず脚本に書かれた。
朝一回話し合います。
感じというのはどういう感じですか?すごいポージング変えるなみたいな。
僕もあんなふうにできたらいかに撮影が…。
いつもこんな感じだから。
でも和田さんは自分を見せるんですけど…例えば背景の色とか光とか風があるかないかとか服の色とレンズの種類とかあと寄り引きの画角とかによって変わっていくっていう感じ。
だからロケだったら…芝居と全然違って芝居は何か分かんないですけど主人公の気持ちになりきらないと動きが出てこないみたいなところってあるじゃないですか。
モデルはそれとはまるっきり逆といえば逆なんですか?感情が必ずしもないという訳ではないんですけど…なので表現者でもあるけど服を見せるためのスタッフの一人みたいな私は感覚で。
なるほどな。
(シャッター音)よくカメラマンの人が「いいね」とか「かわいいね」とかって言うじゃないですか。
「あれ言われて恥ずかしくないの?」とかってたまに言われるんですけどでも杏に対してじゃなくてここら辺のこれに対して言ってるから特に何とも…。
その絵に対してのね。
思わないんですよね。
例えばごはん食べてる時に「かわいいね」とか言われたら「いや…」って。
杏さんとして写真撮られる場合あるじゃないですか。
そういう場合ってどうなんですか?本当に本当のパーソナルで取材を受けるよりは例えば映画の宣伝とかでその役に準じた流れに沿ったような格好をしたり顔をしたりっていう事が多かったり。
あとは子ども向けの子ども新聞の取材だったら子どもに好かれるというか子どもに好ましいような笑顔とかっていう…どういう読者がいるのかっていう事を考えた上でやると。
男性向け女性向けだったり年齢が高い低いとかいろいろ。
それによっても多分自分の中でも…モデルデビューしたのは15歳。
周囲に勧められての事だった。
10か月後には雑誌の表紙を飾り看板モデルに成長。
16歳にしてモデル一本で生きていこうと決断する。
背どのぐらいあったんですか?あの時は168ぐらいでそのあとまた2〜3年たったら170ちょっとぐらいになったのでそしたら今度は周りからショーとかやらないのかと言われてそんなものがあるのかと思って。
どうやらニューヨークとかでやってるらしいっていう事でニューヨークに行ったりとかして。
それ単身渡るんですか?えっ!「あの〜」みたいな感じでポートフォリオって自分の作品集を持ってってこんな感じのいつもファッションやってましたけどみたいな感じで。
「ちょっと歩いてみて」とか言われて。
「いいようちおいで」っていう所に行って。
「いいようちおいで」になるんですか?すごいな。
かなりその場その場で決まってくんです。
あの分かんないけど…人によっては一生事務所に入れない人も多分いる訳じゃないですか。
どのぐらいで見つかったんですか?でも2年か3年ぐらいでその事務所が社長がお金を持ってほかの州に逃げてしまって無くなってしまったのでまた2つ目の事務所を探して。
その時はもうモデルの仕事をしてたんでつてを探して「ここならいけるんじゃない?」みたいな…。
19歳で単身海外に渡った杏。
そのシーズンだけでいきなりニューヨークパリ23ブランドのショーに起用された。
新人モデルとしてはかなり異例の事だった。
何て言うんでしょう?ビギナーズラックみたいな。
あと…どういう事ですか?シュッとした人よりも…ちょうど多分見た事ない子がいるなっていうので最初のシーズンはすごく忙しくできて。
割といいメゾン歩けたりとかして。
すごいね。
すごいバイタリティーだな〜。
いろいろ下調べしてたら…僕ならちょっとは調べて行くけどな。
21歳で女優デビュー。
大河ドラマ「天地人」に抜てきされ伊達政宗の妻愛姫を演じた。
なぜあの者をお斬りにならなかったのでございます?親兄弟への愛…殿こそ誰よりもその事がお分かりだからでございましょう。
うるさい。
斬るに値せん男だからよ。
モデルさんを始めた時からいつか女優もやってみたいなとかっていう願望なりっていうのはあったんですか?いや全く思ってなくて…。
逆にやっちゃいけないかもしれないなっていう思いはすごいあって…。
それは何でですか?おこがましいかもっていう思いがすごくあったりして…。
女優だけを目指している方もたくさんいらっしゃるから…目指してもない事をやって…モデルもそうだったんですけどお誘い受けたからってやっていいのだろうかっていう…。
例えばこの役やりたい人も何万人といるだろうしとかって思ってたんですけど…女優としての成長ぶりは目覚ましかった。
大河ドラマ「平清盛」では北条政子を熱演。
父上!野がけをしておりましたらこやつに出くわしました!見事しとめましてござります!どうぞこよいの膳に!父上!?政子!野生児のような少女時代。
やがて源頼朝を叱咤激励するたくましい妻となっていく。
それはまことかような暮らしをせよという事か!ほかに何があると申す?ならばなぜこの太刀を渡された?武士の魂を忘れるなという事ではないのか?27歳で連続テレビ小説「ごちそうさん」のヒロインを任された。
震えておるのかお主。
ういやつよのう〜。
やめてよもうその芝居がかった言い方。
東京から大阪に嫁ぎ明治大正昭和をたくましく生き抜く女性め以子の一代記。
女学生から40代までを演じきった。
撮影中に杏が作っため以子ノート。
め以子のセリフとト書きが一字一句丁寧に書き写されている。
初めての関西弁。
アクセントを自分なりの記号で書き込んで覚えた。
へえ〜。
セリフを写していると。
はい。
書き写していると。
それでセリフ回しだとかあとはシーンが変わるタイミングだとかセリフの畳みかけだとかというのを体で覚えるみたいなのがあるんですけど書くって「何で?」っていうか…。
一番最初の仕事から?はい。
ずっと書いてるので…。
いずれ自分で脚本書くんじゃないですか?でも和田さんもドラマの現場に…。
いて…弁当運んだり「杏さんよろしくお願いします」って言って来る人ですよ僕。
でもすごい体力がいる…。
死ぬかと思いました。
でも主演の女優さんって本当大変でしょ?一番出番があるから朝早く集合してそれこそ朝方帰るみたいなのも多分あると思うんですけどあんまり寝られないでしょ?多分。
その時体使うのは比較的できるけれどもそれで芝居考えたりだとか頭を巡らすっていう事をしなきゃいけないのって本当何か…。
芝居とかってうちにいる時からこういう動きしようああいう動きしようというふうに作っていかれるんですか?その前とかは練習して頭に入ってるかなって…。
僕それ聞きたいと思ってたんだよな。
一応家では事務的に覚えてあとは現場で…。
あと多分私が外見が変わりやすいからなのかも分かんないんですけど…不思議だなって思うのがすごい長いセリフとかって怖いから本当にここら辺に取って置きたい気がするんです。
でも「よ〜い」っていう時はない…。
空っぽになる。
…で「本番です」ってなる時は真っ白になるって事?はい。
面白いもんだ。
そういうもんなんですね。
面白いなっていつも思います。
杏は演じる役の感情をどう作っていくのか。
本当にお世話になりました。
例えば嫁ぎ先の大阪に向かうため家族一人一人に別れを告げるシーン。
お父ちゃん…お母ちゃん…。
テル!クマさん!18年間ごちそうさまでした!おう!仲良くやれよ!うん!め以子の頬を涙が伝う。
実はこの場面を演じるのは大変だった?嫁ぐ時に「お父さんお母さん今までごちそうさんでした」。
なので本当にまだ誰が誰だか…。
順番に私が「誰々さん誰々さんありがとうございました」っていうのが…「順番に並んでるからあの人があれで」みたいなというぐらいの最初はレベルだったんですけど。
でもお芝居中は…そう思うとすごく悲しくなったりみたいな…。
そういうもんなんだな。
悲しいとかうれしいとかっていう時に…例えば息子が戦争で命を落としてしまったという時はくだらない事を考えれば考えるほど泣けてくるんですね。
その子との思い出をね。
その子が本当にくだらない事言ってゲラゲラ笑ってたとか「おなかすいた」というのがもう聞けないとかっていうだけで「あ…」ってなっちゃうので。
演じていて込み上げてくるものがあったという場面。
闇市で警察に米を没収されそうになっため以子が思いのたけをぶちまける。
食べるもん取られて家も旦那も子どもも何もかんも取られてここにおるんや!みんな…みんなそや!私らにこれ以上死ね言うんか?これが罪や言うんやったらなまず飯食わせ!アホんだら!女優さんって思うんですけど肉体的な強さっていうのが絶対的に必要だなとかって思ったりしますよね。
例えば仕事中は顔に汗かかないんですけど…。
あれ本当なんですか?顔に汗かかないって女優さん。
例えば私は「朝ドラ」とかやってる間…でも…あと3カットで終わりだなっていうとだんだん着物の下とかが「あっ来るな来るな」というので「今日終わりました。
お疲れさまでした」って言って自分の私服に着替えたぐらいからもうブワ〜ッて出ちゃって…。
ちゃんと撮影中は出ないように…あれはすごいなって思いましたね。
すごいですね。
そんな事あるんですか。
女優デビューから7年。
杏は年齢も性格も生きた時代も全く異なる人物を次々に演じてきた。
お言葉を返すようですが…。
自分が演じる登場人物の経験と自分の経験というのは違う訳でリンクしてない場合はどうするとか何とかってあります?多分私はすごく自分の事があんまり好きじゃないんだなっていうのがお芝居始めてから分かって。
どういう事ですか?そういうところ何か僕も似てるかもしれない…とかって言ったらあれかもしれないけど。
僕も自分の小説だとか脚本も書くんですけど…人を面白がらせたいとか楽しませたいとかっていう事で書いてて…。
何かそんな感じなんですよね。
「へえ〜」とか今思いました。
なるほどね。
それは何か同感だわ。
今後こういうのやりたいとかってあるんですか?お父さんと同じように海外に出るとか何とかって何かお考えあったりするんですか?こんな役がしたいとかって全然想像が実はできなくて…想像はできないので…。
でも海外に行きたいっていう…海外っていう大きなマーケットの中で活躍してもらいたいなって思いますよね本当ね。
一回作品が世に出るとよく言われるのが続編とか…。
そういった事って今までご自身が書かれた作品の中でその続きを書くとかっていう事は…。
続編っていろんな意味合いがあるじゃないですか。
書くとしたら今までの作品の中でどういうのが一番幅っていうか…ありますか?エピソードっていうんでしょうか。
今みんながピンってなったんじゃないですか。
2014/10/11(土) 22:00〜23:00
NHKEテレ1大阪
SWITCHインタビュー 達人達(たち)「杏×和田竜」[字]

国民的女優・杏と「村上海賊の娘」で本屋大賞の作家・和田竜が、海賊たちが活躍した瀬戸内を旅する。型破りな女海賊の戦国バトルロマン、朝ドラ「ごちそうさん」秘話も満載

詳細情報
番組内容
元祖・歴女の杏と「のぼうの城」など大ヒットを連発する和田。船に乗り込み、海賊たちの海城があった島を体感する。スーパーモデルのような風貌の荒くれ女主人公・景はどこから生まれたのか?戦国を舞台にする理由は?そのダイナミックな作品世界に切り込む。後半は杏が撮影現場でトップモデルの顔を見せる。役作りの秘密兵器や朝ドラの過酷すぎる舞台裏、さらには「自分のことがあまり好きじゃない」と意外な本音も飛び出して?!
出演者
【出演】女優・モデル…杏,作家…和田竜,【語り】吉田羊,六角精児

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

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