幻解!超常ファイル「超能力は実在するのか?(2)科学は証明できるのか?」 2014.10.11

人類の可能性を秘めた未知の力超能力。
100年近く研究を重ね超能力を見つけ出そうとした科学者たち。
徹底的に厳しい実験から見えてきた事実とは?科学は超能力を証明できるのか?現時点では…果たして真実は見えるのだろうか?超能力を証明しようという科学の取り組み。
まずはアメリカ東部世界有数の研究機関に向かった。
名門デューク大学の流れをくみ超能力を研究する学問「超心理学」を専門とする世界にも類のない学術組織だ。
世界はモノ物質で出来ています。
でも…私たちの超心理学は物質以外つまり…超心理学を進める事で…設立者はデューク大学心理学部教授の…超能力を科学的に研究する手法を打ち立てようとした…1920年代ラインは「霊媒」という人々が手を触れずに物を動かし見えないものを透視する現象について検証実験を行おうとした。
しかし当時の霊媒たちは科学者が用意した厳密な実験に対して例えば…不正が入りやすい方法に変えさせたり…。
科学で重要な「他の人で試しても同じ結果が出る」という再現性を求めようにも特殊な能力を持つ本人以外では再現不可能。
また見えない場所の絵や風景を透視したという場合一致しているかどうかの判断が微妙で客観的なデータが取れなかったり…。
ラインはこれまでの特殊な能力者による実験では科学的な検証は困難だと悟り全く発想が異なる方法を模索した。
そしてラインが打ち出したのが次の基本方針だ。
ラインは人類には視覚や聴覚といった五感以外にも隠された未知の感覚があるのではないかと想定。
「超感覚的知覚ESP」と名付けて科学的な実験に取り組んだ。
1930年代ラインが最初に始めたのがカードを使った実験だ。
この「ゼナーカード」には曖昧さを避けるためシンプルで区別しやすい図形が5種類描かれている。
そして実験の方法も単純だ。
一般人の被験者2人が向かい合って座る。
片方の人が次々にカードを見てその図柄を意識する。
そしてもう1人は直感的に思い浮かんだ図柄を答える。
人と人が…その可能性について探ろうとしたのだ。
実験者は図柄が一致したかどうか丁寧に記録していく。
こうした実験の回数を重ねて統計として客観的に判定ができるようにするのだ。
更にラインは実験の厳密性も追求した。
被験者が相手の表情やしぐさから図柄を推測する可能性を防ぐため2人の間についたてを立てた。
そして不正が行われないようにするため第三者の立会人を置いて実験を監視。
実験前カードを人の手で混ぜると偏りが起きるかもしれないのでシャッフル専用の器械をわざわざ作り…10年間90万回を超える実験で図柄が一致した率はおよそ21%。
5種類のカードで偶然当たる確率20%を僅かながら上回った事で未知の感覚の可能性が浮かび上がったのだ。
科学的な実証を目指すラインの方針を受け継ぎその後さまざまな実験方法が生み出されていった。
中でも1974年に開発され当時厳密さにおいて画期的と呼ばれた実験を見せてもらった。
離れた場所にいる2人の被験者が意識を共有できるかどうか。
いわゆるテレパシーについて専用の設備を使って行う実験だ。
開発者のチャールズ・ホノートンはライン以降最も優秀と称された超心理学者。
10mほど離れた2つの部屋にそれぞれ被験者が入りテレパシーの送り手が見た画像を受け手が共有できるかをテスト。
被験者や条件を変えながら実験回数を重ねていく。
ガンツフェルト実験の特徴は厳密さを期すための徹底した管理態勢だ。
まず2つの部屋は一切外部と連絡が取れない。
完全防音の上電磁波さえも遮断。
テレパシーの受け手はピンポン球を割ったもので目を覆い視界を均一な薄暗い状態で塞ぐ。
ヘッドホンからはノイズが流れ聴覚も遮断。
赤い照明は人をリラックスさせる効果があり…一方テレパシーの送り手が目で見てイメージする画像は全く異なる印象の48枚が12の封筒に分けて用意されている。
そこから偏りが起きないようにするためにサイコロを振り出た目に従ってまず1つの封筒を選び…。
もう一度振って封筒の中の4枚の絵のうち1枚を選び出す。
果たして受け手はそのイメージを捉えられているのだろうか?15分後実験終了。
実験者は送り手から絵を受け取ると…。
今回は外れたようだ。
このガンツフェルト実験を開発者…1985年ホノートンが発表した正解率の平均はなんと35%。
4枚から選び偶然当たる確率25%を大きく超えたのだ。
しかしここから超能力研究の歴史を動かす大論争が始まった。
批判の声を上げたのは…ハイマンは当時オレゴン大学の心理学者で…ガンツフェルト実験はあらゆる段階で…ハイマンはそう指摘したのだ。
実験の際に送り手は絵が描かれたカードを手に持ち見つめ続けます。
カードに手が触れる事で意図せずまたはわざと何らかの痕跡を残す可能性があります。
それでは受け手がカードがどれか分かってしまうかもしれません。
またカードを手で混ぜたりサイコロで選ぶのでは人為的な要素が入り…ハイマンからの批判をホノートンは積極的に受け止めた。
ハイマンと話し合って実験の問題点を洗い出し更に厳密性を高めた手法を生み出したのだ。
それがあらゆる段階にコンピューターを導入した…最初に絵を選んで送り手に見せるところから最後に判定するところまで全てコンピューターが無作為に行う。
またカードを持つと痕跡が残るという批判を受け映像をモニターに映し出す方法に改めた。
人が関わる事で起きる作為性を徹底して排除したのである。
このオート・ガンツフェルト実験。
2011年の報告では21年間で15の研究チームが…やはり偶然の確率25%を超えている。
オート・ガンツフェルト実験を行った1人コーネル大学の心理学者ダリル・ベムはESPが存在する可能性をこう語る。
私が行った85回の実験でも同じような成果を得ていますし…これがESP実在の証拠でなくて何が証拠でしょう。
1986年ホノートンとハイマンは共同声明を発表。
ガンツフェルト実験について見解が異なる点解決すべき点を明らかにし未知の現象の解明という共通の目標に向かうと宣言したのだ。
ハイマンは今も批判者の立場から現在の実験は科学の手法にのっとっていないと訴え続けている。
彼らはESPとは何か仮説に基づいて実験を設計していません。
実験から何らかの効果が得られたというだけではESPの証明にはなりません。
ホノートンの死後その遺志を継ぐベムの反論は…。
大事な事は…私たちが行っている事は…100年近く続く超能力に対する科学の挑戦。
それは実験と検証の厳密さを高め批判と論争を重ねながら科学とはどうあるべきかを突き詰める闘いでもあるのだ。
いまだ明確な答えが出ない超能力。
私たちはどう受けとめればよいのでしょうか?私はこうESPっていうとどちらかというと漫画だったりアニメの中の話っていう印象が大きいんですけども竹内さんはESPというものが実際にある可能性ってどう思われますか?う〜んこれはですね難しいんですよ。
イエスとも言いたいしノーとも言いたいという。
だからこう科学的に証明されてるかって言われたらいやまだ証明されてないだろうと。
かといってじゃあ完全に否定されたのかと言われるといやそうでもないだろうというねほんとにね揺れ動いてるようなそんな感じですね。
そっか…。
でもなんかこうどちらかというと私とか多分一般に研究されてる方じゃない方は…というふうに捉えがちなんですけどまたちょっと研究者の方は違う目線なんですかね。
これはですね研究者の人たちも多分どっちかに大別されるんです。
ただし実験する時には自分の感情といいますか信じてる信じてないっていうのは関係ないんですよね。
もう完全に論理的にその実験室に入ってちゃんと計画を立てて厳密に実験すると。
でそれをちゃんと統計的に処理をすると。
これはプロフェッショナルな科学者みんなやる事ですよね。
お〜そうなんだ。
ええ。
例えば地動説。
これなんか紀元前から実はあるんですよ。
それからガリレオみたいな人たちがそれは正しいぞっていう事を主張して現在ではそれが当たり前なんだけども多分それって千年ぐらいのタイムスパンでようやく正しいって事が認識されてきたと。
でそうなってくると…たかだかなんですね。
そうですね。
ESPっていうのがもしあったとしたら人類って変わってくと思うんですね。
だからそこに一種夢があるんですよ。
その夢を追ってく事は僕はいいかなと思います。
2014/10/11(土) 22:30〜22:50
NHK総合1・神戸
幻解!超常ファイル「超能力は実在するのか?(2)科学は証明できるのか?」[字]

あなたにも超能力があるかも?人類全体に潜む未知の力に、科学者はどう迫っているのか?実験の現場を直撃取材!100年近い挑戦と大論争から、超能力解明の可能性を探る。

詳細情報
番組内容
あなたにも超能力があるかも?そんなワクワク感でお届けするシリーズ第2弾。特別な超能力者ではなく、私たち人類全体に潜む未知の力の可能性に、科学はどう迫っているのか?アメリカの超心理学研究所で行われる実験を直撃取材!100年近く続く超能力研究の苦難と挑戦の実態とは?「超能力実在を証明した!?」と言われる実験をめぐる壮大な論争とは?超能力の未知と謎を探求する科学のロマンをわかりやすく描く。出演:栗山千明
出演者
【ゲスト】科学ジャーナリスト…竹内薫,【司会】栗山千明,【語り】中田譲治

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
アニメ/特撮 – その他

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