ららら♪クラシック「ヘンデルの“見よ 勇者は帰る”」 2014.10.11

あのクラシックの名曲をあなたのものに。
「ららら♪クラシック」。
人生を豊かにしてくれる一曲を一緒に見つけませんか?皆さん表彰式といえばどんな曲を思い浮かべますか?ターンターンタターンターンタラララランランラン。
ターラーララータララララララー…って感じ?そう!おなじみのこの曲。
日本での歴史はとっても長いんです。
でもこれ実は…。

(「見よ勇者は帰る」)イギリスで作られたクラシック音楽なんです。
その名も…この曲を書いたのはイギリスの作曲家ヘンデルです。
華々しい成功者だった彼を襲った突然のピンチ。
一時は忘れ去られたヘンデルが再起をかけて書いたのがこの曲だったのです。
更にナイツの塙さんが大作曲家の技を体感。

(角笛)あっ出た出た!出てる!アハハハハ!今日はヘンデルを勝者へと導いた名曲をご紹介します。
「ららら♪クラシック」今日はヘンデルの「見よ勇者は帰る」をご紹介します。
原曲はね私たちが慣れ親しんでるものよりもだいぶテンポが速くてちょっと軽やかで雰囲気が違いましたね。
そうですね。
それでは今回のゲストは漫才コンビナイツの塙さんです。
お願いします。
ようこそお越し下さいました。
塙さんはふだんはクラシックってお聴きになります?あんまり…そうですね触れ合う機会が今までなかったんでクラシックは聴かないですね。
ちなみに今日の一曲はご存じではありますよね?この曲もちろん知ってます。
思い出とか?思い出は漫才でそれこそNHKの新人演芸大賞を2008年に取りまして。
この曲流れてました?ドラムロールはね結構覚えてるんですよ。
ドゥルルルル…バン!って。
そこからもうあんま記憶がないんですよね。
記憶がないんですねやっぱり。
それどころじゃないんでしょうね。
やっぱり取った喜びで耳がいかないのかもしれない。
僕大相撲好きで大相撲中継毎回見てますけど…しかもまあねクラシックだったというのもちょっと驚きではありますよね。
知らなかったですね。
そもそも……というのが不思議ですよね。
そうなんですよね。
なんとあの幕末のヒーローもこの曲を…。
さっきちょっとモザイクになってた。
西郷隆盛さんじゃないですか?あれ絶対そうだと思いますよ。
本当に西郷隆盛なんでしょうか?気になりますね。
ではVTRで詳しく見てみましょう。
その幕末のヒーローとは…塙さん正解!西郷隆盛でした。
一説では西南戦争の最後の決戦を前にこの曲を聴いたとか。
「見よ勇者は帰る」は明治時代から日本でも愛されてきたんですね。
これはもともと1746年に作られた「マカベウスのユダ」という音楽劇の中の一曲。
舞台は古代イスラエル。
主人公はユダヤの英雄マカベウスのユダ。
彼が仲間を率いて敵国と戦い勝利するという史実に基づいた物語です。
「見よ勇者は帰る」は勝利したユダを歓喜のうちに民衆が迎える場面で歌われる合唱曲なんです。
曲が生まれたのは18世紀のイギリス・ロンドン。
当時王権争いの真っただ中にあったイギリス。
その争いは兵士も武器も圧倒的に勝っていた国王派の勝利に終わります。
勝った国王派をたたえるため作られたのがこの曲。
戦いの英雄をユダヤの勇者に重ねたのです。
「見よ勇者は帰る」は19世紀以降合唱ブームと共に国内中に広まりました。
そして功労者をたたえる場面で広く演奏されるようになったのです。
勝者をたたえるメロディー。
それは時を移さず遠く日本にも伝わってきます。
1869年明治2年の日本。
開国後の横浜には居留地を守るイギリス軍が駐留していました。
その中の一人が…彼は日本側の依頼を受け30名近い若者に楽器を指導。
日本初の軍楽隊の誕生です。
彼らがレパートリーに加えた曲の一つが「見よ勇者は帰る」でした。

(「見よ勇者は帰る」)明治7年彼らは軍の運動会でこの曲を演奏。
それがきっかけで軍の表彰の音楽に定められます。
そして今では多くの式典で演奏されるようになりました。
昔も今も人々を輝かしくたたえる曲それが「見よ勇者は帰る」なのです。
そうなんですよね。
本国ねイギリスでも…今でも表彰式の曲として定着しているのは実は「ららら♪」調べによると日本だけなんだそうです。
あっそうなんですか?海外はじゃあ何個がパターンがあるんですかね。
そうみたいですね。
軍楽隊がこの曲の入り口になったというのがまたちょっと不思議な面白いところですよね。
そうやって音楽が入ってきたんだなという事をねああいう写真を見ても。
さあ「見よ勇者は帰る」なんですけれども作曲者は?ヘンデル。
すばらしい。
塙さんは…今日は塙さんにねクラシックにはまって頂こうという事でクラシック界きっての大物の作曲家チョイスしています。
ヘンデルさんがどれほどすごい人物なのかいくつかエピソードをご紹介したいと思います。
こちら。
「ヘンデルのここがすごい!」。
まずは1つ目作曲した数作品の数は一体何曲ぐらいあると思いますか?例えばベートーベンは交響曲を9曲書いてるんですけれども。
ああ〜!じゃあ200。
いい感じですけれどもこちら。
ええ〜!すごいですね。
しかも一曲一曲が割と大作が多い人なんですよね。
なので1,000冊の本を書いたっていうイメージですかね。
長編ばかりをというぐらいのね大作ばかりです。
すごいな。
さあ次かなり興味深いと思いますけれども遺産はほにゃらら円。
3億円。
ああ〜!ジャン!当たった!当たっちゃったよ。
ボケがなかったですね。
さあ続いては…他にはですね民間人ですとダーウィンとかニュートンと同じ。
まあ文化的な大功労者が入るというようないい所ですね。
すごいですねヘンデル。
すごいんですよ。
ちなみにこの方子供何人ぐらいいるとかどんなプライベートだったと想像されますか?子供18人。
ああ…。
「見よ勇者は帰る」が生まれたのは…ヨーロッパ有数の都市ロンドンにはチャンスを求め多くの芸術家が集まっていました。
1710年25歳の青年ヘンデルも期待を胸にドイツからこの地にやって来ました。
間もなく演奏活動を開始したヘンデルはその才能からたちまち英国王室を魅了していきます。
王室からの援助を受けて順調に作曲を続けていったヘンデル。
30年にわたって40以上のオペラを発表し大きな成功を収めたのです。
そんなヘンデルに暗雲が…。
産業革命を前にイギリスでは新たな富裕層中産階級が経済の中心を担い始めていました。
飾り気がなく真面目で信心深い中産階級の出現により芸術界に変化が起こっていくのです。
当時の主流はイタリアオペラ。
しかし彼らは内容が理解できないイタリア語のオペラを嫌いました。
また健全さに価値観を置く彼らにとってオペラが取り上げる男女の物語は軽蔑すべきものでした。
こうして聴衆のオペラ離れが進みヘンデルが所属していた歌劇団も解散に追い込まれます。
更に過労がたたってヘンデルを脳卒中が襲います。
50歳を過ぎて迎えた人生最大のピンチ。
「もはやヘンデルは再起不能」といううわさまで立ち始めていました。
しかし作曲活動の再開を強く願ったヘンデルは短い温泉療養で驚異の回復を遂げるのです。
ヘンデルは再起をかけ時代の流れを徹底分析し始めます。
ターゲットは中産階級。
彼らに人気のないイタリアオペラはやめて全く違う英語の作品にしてみてはどうか…。
しかも内容は信心深い彼らのために宗教性の濃い物語にしてみてはどうか…。
オペラのような派手な衣装や演技舞台装置もやめてしまおう…。
こうして導き出したのがオペラに代わる音楽劇…更にヘンデルは作品を出すタイミングも重視したのです。
作曲当時の最大の話題は王権争い。
ヘンデルは国王派が優勢と見るとすぐに勝利した兵士をたたえようと勇者を主人公にしたオラトリオを書き始めるのです。
そうして誕生したのが…これはここでイギリスの王家を支える…ヘンデルの読みどおり「マカベウスのユダ」は大成功。
こうしてヘンデルは再びロンドンの芸術界に返り咲いたのです。
あの温泉治療みたいなのがよかったんですかね?そこですか!それはちょっとね…。
健康番組ですよねこれ。
「見よ患者は帰る」とか。
アハハハハ!いかがですか?こういう人。
もう分かりやすくていいですね。
戦略考えないやつっていっぱいいますから。
若手芸人とかでも。
結局そこまでいくだけでもすごいじゃないですか。
そうそう。
それすごいなと思って今。
確かにね時代を読み取る力というのは…。
今までのクラシック音楽の作曲家のイメージとは全くかけ離れてますよね。
何があっても成功する。
それがなければ自分の存在価値がないって思っているところがね。
作品を成功させるためには手段を選ばないでガンガン戦略を立てていくっていうこういうのはどうですか?塙さんも自分で「よしじゃあ一発当てるためにはこことここを…」っていう戦略って考えます?なんかもうけるためというよりは…昔のだから全部一回研究したんですよ恥ずかしい話。
昔の漫才を。
自分たちの漫才を。
全部見直したんですよ。
全部ビデオ見て絶対ウケるとこっていうのが小ボケだったんですよ僕。
「お足元の臭い中ようこそお越し下さいました」って。
笑うんですよ。
そのあとネタ入るとそんなに笑わないんですよ。
その笑い以上に笑ってないって事に気付いてなんか僕の顔とか相方のツッコミの感じとかが多分小ボケが一番ウケるのかなと思ってここだけ5分間ず〜っとこの小ボケやったらウケるかなと思ってそれでやったら気持ちよくて「これすげぇウケるな」って思って。
浅田真央ちゃんを応援してたんですよ。
真央ちゃんもね頑張ったんですけれどもね。
残念でしたけどもね。
もうねほんとに僕朝までずっと応援してましたから。
そうなんですね。
気が付いたら朝だ。
うまい!アハハハハ!
(笑い声と拍手)それを見つけた時はこれだと思いました?ほんと思いましたその時。
すごいですね。
もう昔の本全部読んでみようかな僕。
セルフカバー。
もうでも50冊あるんですよ。
死んじゃいますね。
どうしようかな?でも勉強になりますね。
ほんとそうなんですよね。
まあねヘンデルさんの話へ戻しますとヘンデルは晩年作っていたこのオラトリオ上演時間が2時間半もあるような作品大作なんですよね。
そんなオラトリオを…曲の中にはこんな曲もありますが塙さんご存じかな?
(「メサイア」ハレルヤ・コーラス)うん!これヘンデルですか?そうなんです。
ハレルヤって曲ですか?そうです。
すばらしい。
ハレルヤっていう芸人がこの曲勝手に出囃子にしてました昔。
解散しましたけど。
これヘンデルだったんですね。
オラトリオ「メサイア」の中の曲なんですね。
ハレルヤ。
でもね普通作曲家でも50代になるとやっぱり落ちるじゃないですか。
やっぱりこのバイタリティーすごいですよね。
ご自身の50代どんな事をしているか戦略立てたりなんていうのあります?もう立ててますよ。
あららら!ほんとですか!?ええ。
でも小ボケでいくんですよね?いや45から大ボケに一応変える。
いやいやいや絶対うそ!クラシックにまつわる素朴な疑問にお答えしま〜す!この質問に答えて下さるのは年間150回のクラシックコンサートを鑑賞する…そういったような事もよく言われます。
楽章の間も大切な曲の一部なんですね。
番組ではクラシックにまつわるあなたの質問や疑問をお待ちしていま〜す!今日の名曲はヘンデルの…オラトリオ作品「マカベウスのユダ」の中の曲でした。
「オラトリオ」とは歌とオーケストラによる音楽劇の事。
「劇」と言いながらも舞台上に装置はなく歌い手たちによる演技もありません。
ではどのようにヘンデルは物語を表現したのでしょうか?その技を作曲家の美濃さんが解説します!塙さんまずはこちらをご覧下さい。
「マカベウスのユダ」は古代ユダヤの史実に基づいた英雄の物語でしたよね。
で「見よ勇者は帰る」が一体どんなシーンなのかこちらの絵にしてみました。
ヘンデルは楽器やそれから合唱をね効果的に使う事で情景とか場面転換というのを音で表現しています。
その技を一緒に見ていきましょう。
まずは上にあるこちら。
曲の進行表になっています。
まずはね冒頭「見て勇者が帰ってくるぞ」という歌詞で始まるんですけれどもそのあとにホルンのソロそして女声合唱それからフルートと乙女の二重唱。
そしてこちら男性も女性も乙女もみ〜んな混じっての全員合唱というふうに曲は進行していきます。
まずはターラーララーラーのあのメロディーがアカペラで曲がスタートしてこの…これなんでしたか?ホルン。
はいそうです。
このホルンの音をちょっと聴いてみましょう。
さあこのホルンの音は一体どの情景どの絵の部分を表現しているどんな場面なのか?難しいなぁ。
注目して頂きたいのはこちら。
これちょっと難しいですね。
ホルンの音色が思い起こさせるのは物語の舞台になっている古代のイスラエルなんですね。
なぜかというと衣良さんお願いいたします。
これがホルンそのものなんですが。
これはねユダヤ教の儀式で使われる角笛なんですけれども…ホルンのルーツの一つなんですけれども是非せっかくなのでちょっと吹いてみますか?いいんですか?いいですよ。

(角笛)あっ出た出た!出てる!アハハハハ!メロディーラインが出ないはずの楽器なんですけれどもしっかりとねきれいなヘンデルのメロディーが…。
ちゃんと歌ってもらいました。
ありがとうございます。
これがまさにねここに載っているホルンという楽器の原形だったわけなんですね。
ヘンデルはねこうして異国とか見慣れないものというのを実はですねこのホルンという楽器でよく表現していたんです。
この音色を響かせる事でヘンデルはね舞台は遠い国なんだよ古代のイスラエルなんですよという事を聴衆に想像させる。
それだけで表現してた。
そうなんですね。
そうやって舞台セットがないですからこのように楽器の音色で時代感とか国を表現していたという事になります。
すごいな。
次は女声合唱が続きます。
今のシーンはこちらです。
ここで女性たちが勇者たちが帰ってくるわと喜んで歌を歌っているという部分なんですよね。
自分の恋人が帰ってくる息子が帰ってくる旦那が帰ってきたって大喜びで迎えてるっていう場面ですかね。
続いてフルートと乙女の演奏。
さあこれはですね実はこちら。
これはね遠くから帰ってきた勇者たちとそれを見てうれしさのあまりこう踊りだしている少女たちというのを表現しています。
そして最後は混声合唱です。
これですね。
はい。
もうお分かりですね。
はい。
目の前に帰ってきた勇者たちにこう民衆が沸いて全員でこの歓喜の歌を歌うという演出になっているわけなんですね。
ほんとに最後のクライマックスにバーッと激しくバーッと歌うっていう。
そうなんです。
曲調はもうこのメロディーなのでそれを楽器や歌う人たちを変化させる事で音楽で情景を描いているという事なんですよね。
それでは皆さんもヘンデルのオラトリオマジックを体験して下さい。
「見よ勇者は帰る」と英雄と共に凱旋する軍の行進曲を続けてお楽しみ下さい。
フルバージョンで初めて聴きました。
なんか歌詞初め違和感ありましたけどああいうものなんだというふうに思えるようになってきましたね。
なんか僕はもうちょっとしんみりしましたね。
いやぁ50歳ぐらいでさこれからどうしようって迷ってるお父さんいっぱいいると思うんだけどヘンデルはここで頑張ったぞと。
僕もちょっともうひと山頑張らないと。
でもね本当に私たちの聴いていたあの表彰式で流れる厳かなテンポ感では全然なかったんですよね。
これから表彰式であの音楽を聴くと絵の情景が思い浮かんじゃいますね。
あそこまで想像させるというのはすごいですよね見てる人が。
音楽だけで鮮やかな情景を浮かび上がらせる作曲家のマジック。
そんな魔法の曲がまだまだあなたとの出会いを待っていますよ。
ごはんやで。
本日の「SWITCHインタビュー達人達」は2014/10/11(土) 21:30〜22:00
NHKEテレ1大阪
ららら♪クラシック「ヘンデルの“見よ 勇者は帰る”」[字]

表彰式で流れるお馴染みの音楽「見よ 勇者は帰る」。イギリスで生まれた曲が、なぜ日本の式典の定番曲になったのか。曲にまつわる知られざるエピソードを紹介する。

詳細情報
番組内容
今回の名曲は、表彰式の音楽でおなじみの「見よ 勇者は帰る」。元々は18世紀のイギリスで生まれた、音楽劇の一場面で流れる一曲。作曲したのは、当時オペラ作品で成功していたヘンデル。しかし、オペラの人気低下や、自身の病気など度重なる不運がヘンデルを襲います。そんな彼が、再起をかけて書いたのが、この一曲。それが時を移さずして、遠く日本に伝わり、なぜ式典の定番曲になったのか。名曲の知られざる歴史をひも解く。
出演者
【ゲスト】塙宣之,【出演】指揮者…園田隆一郎,管弦楽…東京フィルハーモニー交響楽団,合唱…東京混声合唱団,【司会】石田衣良,加羽沢美濃,【語り】服部伴蔵門

ジャンル :
音楽 – クラシック・オペラ
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
劇場/公演 – ダンス・バレエ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:12994(0x32C2)