(伊達)どうも。
「東北発☆未来塾」応援団長のサンドウィッチマンです。
今月のテーマは「IT農業」です。
(富澤)ITね。
あの紅茶に牛乳入れるやつね俺大好き。
ミルクティーですそれ。
え?違うの?どういう間違いしてるの。
え?違うの?ITとはですねインフォメーションテクノロジー。
つまり情報技術ですね。
この新しい技術を使って新しい農業を目指すのが…でそのレモンティーを使って何を作るの?レモンティー使いません。
ITです。
さっきから言ってたでしょ。
これですよ。
このイチゴ。
これね値段に注目ですよ。
え!1,000円!?車買えるじゃん!まあミニカーだったら買えるかもしれないけどね。
この1粒1,000円のイチゴをどうやって作るのか?その秘密を探る「未来塾」。
(2人)スタートです。
(岩佐)「東北発☆」。
(一同)「未来塾」!今回の舞台は宮城県南部稲刈り直前の山元町です。
塾生は6人。
農業やITに興味のある学生です。
講師の岩佐さんに集合場所とされた立派なハウス。
中に入ると更なる扉。
そして「土足禁止」の文字。
ここで上履きに履き替えます。
扉を開けると床はコンクリート天井は高く広々とした空間がお出迎え。
奥の方にはガラス越しにプランターらしき物が整然と並んでいるのが見えてきました。
なんだか精密機械の工場って雰囲気。
(塾生たち)こんにちは〜。
そこに満面の笑みで現れたのが…よろしくお願いします。
(塾生たち)よろしくお願いします。
ようこそ山元町へ。
このハウスちょっと中も皆さんに靴も履き替えてもらってそれで下も土じゃなくてコンクリートだったりしますね。
まあ土じゃないというのはいろいろあるんですけど。
1つはここの場所というのは津波の被害を受けたので下が塩で土がやられちゃってるんですよ。
ここに植える事ができないというのが大きな理由としてあって。
あとはまあそれを逆に利用してそんな場所だから土じゃなくてコンクリートにしちゃって…そういった発想なんですよね。
病害虫を完全にシャットアウトするためイチゴに近づくには更に扉とカーテンをくぐります。
今はクリスマスの出荷に向けて苗作りの時期。
…っとその時塾生をあるものが襲った。
上から細霧が出たでしょ。
霧が。
これは何のためにあるか分かる?細霧。
細霧冷却!「細霧冷却」なんて専門用語をさりげなく答えちゃった末永さん。
実は大学で農業を学んでいます。
やる気満々です。
末永さんもう詳しいね。
さすが!まあ水が蒸発する時に熱を奪うという性質だよね。
気化熱の性質を利用してこの農場内の温度を下げると。
それではどうして突然細霧冷却が始まったのかをご説明しましょう。
ハウスの中にある100個ものセンサーが温度湿度などを常にチェック。
全てのデータがコンピューターで処理されます。
例えば設定された温度を超えるとまず自動で天井の窓が開き外の空気を入れます。
それでも温度が十分に下がらない場合は自動でカーテンが閉まります。
更に対策が必要だとコンピューターが判断するとミストを噴射。
気化熱で温度を下げるのです。
あとは意外なところとして風向き風の強さその辺も計測してるんだね。
なので…これをこういったセンサーがあらゆる所に付いているので…例えば向こうから風がすごく強く吹いてきたでしょ?こっち側の窓がもし開いてると風でこの窓が飛んじゃうでしょ?でこっち側の窓は閉めてこっち側を開けるとかそういった高度な制御も行われてると。
その日の気象状況によって水や肥料も全自動制御。
例えば1日3回とか4回とかこのチューブをお水と肥料が混じったものが流れてきてここに自動的に灌水される。
そう。
例えば曇っている日だとここから蒸発する水少なくなるでしょ。
その時に水をあげ過ぎちゃうと水っぽくなっちゃうのね。
水っぽくなっちゃうと根が腐ったり根腐れを起こすので天候に合わせてコントロールすると。
「IT農業で最高のイチゴを作る事がふるさとの再生につながる」と考える岩佐さん。
それには理由があります。
山元町の周辺は震災前まで東北最大のイチゴ産地でした。
隣の亘理町と合わせると出荷額は年に33億円に上りました。
山元町に生まれた岩佐さん。
おじいさんもイチゴ農家でした。
岩佐少年が夢中になったのはイチゴではなくパソコン。
新聞配達でためたお金でパソコンを買いゲームのプログラム作りにも挑戦しました。
高校を卒業すると上京し大学に通いながらITコンサルタント会社を設立。
会社はすぐに軌道に乗り2010年には注目のベンチャー企業100社に。
更なる事業展開を考えていました。
2011年3月。
巨大地震と大津波が故郷山元町を襲いました。
町のほとんど全てのイチゴ農家が大きな被害を受けました。
ふるさとの変わり果てた姿を見た岩佐さんはある決意をします。
岩佐さんは震災前に戻すのではなく更なる発展を考えています。
今まで山元町のイチゴ農家がやった事ないような事にチャレンジするという事ですね。
新しい農業の形を作るという事です。
例えば農業も…ブランドも今までみたいな月並みのパックに入ったものではなくて例えば…とはいっても岩佐さんにはイチゴ栽培の知識が全くありませんでした。
そこで頼りにしたのがイチゴ作りの名人橋元忠嗣さんです。
橋元さんも津波で家と畑を失いイチゴ作りを諦めようとしていました。
そんな時「新しい農業でふるさとを取り戻そう」という岩佐さんの熱い思いに触れました。
再出発を橋元さんは決めました。
私たちは最初これ井戸掘りから始めたんですね農業を。
橋元忠嗣さん。
「レジェンド」と呼ばれてる人と一緒に始めたんですよイチゴ農家を。
こんなハウスをね手作りで作ったんですよ。
びっくりでしょ?こんな小さいハウスをパイプハウスを手作りで組み上げて大収穫をしたのが2012年2月の事。
そこで気付いた。
橋元忠嗣さんこの真ん中の方。
もう農業を40年ぐらいやってる大ベテラン。
40年だよ。
(塾生)すごい。
僕の年齢よりぐらいやってる訳だよね。
みんなよりもずっと何年もみんなの生きている時よりも長い時間やってる人が。
「忠嗣ちゃん何で今水をあげるんですか?」って聞いたんですね。
そしたら「いや何となく今やるんだ」って彼は言ったんですよね。
でもその答えは100%正しい訳です。
だけども僕らが再現できるかっていったら「それはどうですか」っていう話なんですよね。
例えば橋元さんが水をかけた時と僕が水をかけた時で味がバラバラだと全くこれはブランドにならない。
甘かったり。
じゃあここで悩んだ訳ですよね。
で彼が言ったのは「15年ぐらい俺について修業すればできるようになる」って言うんですけど。
「15年間か。
これさ震災復興でここに雇用をもたらすためにやっているのに15年間やっていたらみんないなくなっちゃうよ」と思ってね。
最初そういうふうに思ったんだけど「そうか。
そういうもんなのか」と思ったけれども「なんとかできないか」っていう事で取り入れたのがこういったITの農業なんですね。
安定して出せるっていう事はブランド構築の一番重要な事。
安定して高い品質の物を出すという事。
たまに出来たんだったらそれはブランドにはならない。
岩佐さんは志に賛同してくれる仲間を集め震災から4か月後会社を設立しました。
そして橋元さんたちの農業の知識をデータ化しITシステムに組み込みました。
復興の補助金や個人的な融資など合わせて5億円の資金を集め2012年IT設備の整った先端ハウスを建設したのです。
これは戦い方。
私たちの戦い方の1つです。
つまり例えばIT投資をしてあらゆるデータがセンサーによって収集されている。
例えば…岩佐さんが最もチカラを入れてきたのがイチゴをいかに甘くするかの研究です。
苗の成長に合わせて二酸化炭素の濃度や温度湿度を変化させる事で甘みを増やす方法が分かってきました。
大量のイチゴの品質を繊細にコントロールできるのは岩佐さんのITシステムならではです。
「最高のイチゴでふるさとを取り戻したい」。
その岩佐さんの挑戦は大きな一歩を踏み出しています。
イチゴ栽培が軌道に乗りつつある今も岩佐さんは橋元さんから細かいノウハウを学び続けています。
この日橋元さんが苗の外側の葉っぱを取っていました。
このさ徒長してるやつあんじゃんものすごい。
徒長してるやつ。
すんごい。
(本橋)あのつんであっからこれは…かまわないね。
全然ベテランなくしちゃできないですよね。
作った事のある人聞くべき人っていうのはそういったベテランの声を聴いてそれをIT農業に取り入れるという事で。
ITが先じゃないんですよね。
実際やってきた人の声とか経験が先にあるわけで。
続いての「未来塾」岩佐さんが塾生たちを案内するのは今最も注目しているという場所です。
ねえ。
この辺はもうきれい。
正確には「夏秋イチゴ」って言って「夏秋イチゴ」。
これまで気温などの問題から夏に国内でイチゴを収穫するのは難しく輸入品が高い値段で取り引きされています。
夏においしいイチゴを収穫する事で大きなビジネスチャンスをつかもうと岩佐さんは考えています。
皆さんこれちょっと触ってみて。
冷たいでしょ。
熱を取る。
イチゴのね真ん中見てほしいんだけど。
なんかクラウンみたいでしょ?王冠みたいでしょ?
(塾生)本当だ。
よく見ると。
だから「クラウン」って呼ぶんだけど。
ここがイチゴの生長点になってるのね。
一番冷やして効果がある所にピンポイントで冷却するという。
これは「クラウン冷却」という最近の技術。
これがあると暑い時期でもイチゴがよく育つという事ですね。
夏イチゴへの進出は儲けるためだけではありません。
このハウスで現在働く40人を1年間通して雇うためでもあります。
農業では収穫などの忙しい時期だけ多くの人を雇うのが常識です。
しかし岩佐さんは他の産業と同じように農業でも1年を通した安定雇用を目指しているのです。
すごく大事なところとしては……を感じてもらえればなというふうに思います。
今日皆さんが会った方々の多くはおうちを流されちゃって今も仮設住宅に住んでいる方がほとんどなんですね。
そういった方に雇用をもたらすと。
雇用をもたらしてその雇用をね仕事を長い間働いてもらうと。
そのために高い収益率を会社で上げなければいけないと。
つまり会社というのは経済的金銭を稼ぐ以上に社会的に何かを社会に還元するという役割が会社っていうのはある訳ですよね。
でその業界だとか構造を変えたいんだったら…そうするとまず成果を作り出してそれを見せると。
そうすると周りの人に説得力を持って「こうしたらいいんじゃない」というのが伝わるようになる。
最高のイチゴを生む背景には最高の知恵と最高の設備が必要なんだね。
そういう事ですね。
分かってますね。
うん。
それじゃ1つ意外な事を教えましょう。
「意外」?この岩佐さん実は山元町のイチゴ農場に来るのは大体週に1回なんです。
え!?何それ?1回だけ。
すごい重役出勤ですね。
楽でいいじゃない。
楽とかそういう事じゃないです。
実は日本だけではなく世界を飛び回って仕事されてるんですね。
あっ何これ。
市場?うん。
日本最大の青果市場東京の大田市場です。
(競りの声)次回の「未来塾」ではここを舞台に岩佐さんが果物の値段の決め手について講義します。
実はこのブドウすごい値段がつくんだよね!そうなんですよね。
これまだ発表しませんけどもね。
次回のお楽しみです!
(2人)お見逃しなく!2014/10/11(土) 11:20〜11:40
NHKEテレ1大阪
東北発☆未来塾▽岩佐大輝 IT農業のチカラ 最高のイチゴの作り方 教えます[解][字][再]
一粒千円のイチゴを作った岩佐大輝さんが今回の講師。津波で大きく被災した宮城のふるさとを、得意のITを使って再生しようとする試みを伝える。応援団サンドウィッチマン
詳細情報
番組内容
講師の岩佐大輝さん(37)は東北最大のイチゴ生産地に生まれたが、子どもの頃より興味があったのは「パソコン」。高校卒業とともに東京へ。大学に通いながらITコンサルタントの会社を設立する。ベンチャー企業として注目され始めたとき、ふるさとを大津波が襲った。ほとんど全てのイチゴ農家が大きな被害をうけた。その場に立った時、岩佐さんはある決断をする…。応援団長:サンドウィッチマン 語り:川島海荷(9nine)
出演者
【出演】農業生産法人GRA 代表取締役CEO…岩佐大輝,サンドウィッチマン,【語り】川島海荷
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
趣味/教育 – 園芸・ペット・手芸
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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