おはようございます。
週刊ニュース深読みです。
また台風が接近していますね。
そうですね。
大型で非常に強い台風19号は、沖縄本島を暴風域に巻き込みながら北上しています。
沖縄・奄美では、あすにかけて猛烈な風が吹き、海上は猛烈なしけが続く見込みです。
では、NHK沖縄放送局前から中継です。
那覇市のNHK沖縄放送局の前です。
沖縄本島が台風の暴風域に入ってから、2時間余りがたちました。
この時間さらに風が強くなってきています。
街路樹の幹のしなりが時折、横になるぐらいの強い風。
ごーっという、うなり音が響いています。
雨は強くはありませんが、強い風に巻き上げられるようにして吹きつけてきています。
消防によりますと、沖縄県内では、これまでに強い風にあおられて転倒するなどして、13人がけがをしました。
また県内の22の市町村で、合わせて295人が役場や公民館などへ自主的に避難しているということです。
さらに、沖縄本島や北大東島などの1万1000世帯余りで停電が起きています。
台風はゆっくりと進み、沖縄では暴風や猛烈な雨に長い時間、警戒が必要です。
那覇市からお伝えしました。
気象庁の発表によりますと、大型で非常に強い台風19号は、午前8時には、那覇市の南南東240キロの海上を、1時間に15キロの速さで北へ進んでいると見られます。
この時間、沖縄本島が暴風域に入っていて、午前7時半ごろには沖縄県の南城市で43.9メートル、うるま市で42.5メートルの最大瞬間風速を観測しました。
台風19号の接近に伴って、鹿児島県の与論町は午前7時15分、町内全域の2514世帯5437人に避難勧告を出しました。
また、台風の東に延びる前線の影響で、小笠原諸島では断続的に激しい雨が降り、気象庁は午前3時半過ぎ、小笠原諸島の母島では、50年に1度の記録的な大雨になっているという情報を発表し、厳重な警戒を呼びかけています。
台風は非常に強い勢力を保ったまま、あすの未明から明け方にかけて、沖縄本島地方にかなり接近し、あさって月曜日にかけて、九州の南西の東シナ海に進むと予想され、その後、西日本や東日本に近づくおそれがあります。
沖縄・奄美では、あすにかけて猛烈な風が吹くと予想され、最大風速は35メートルから45メートルに達する見込みです。
沖縄・奄美では、きょう午後からあすにかけて、1時間に80ミリの猛烈な雨が降るおそれがあり、あす朝までに降る雨の量は多い所で300ミリ、さらに、あさっての朝までの24時間の雨量は、多い所で200ミリから300ミリと予想されています。
九州南部でも、あすの朝からあさっての朝にかけて、多い所で300ミリから400ミリの雨が降り、その後も雨量が増える見込みです。
台風が接近している沖縄本島地方では、朝と夜の満潮の時間帯を中心に、高潮による浸水のおそれがあります。
気象庁は暴風や高波、土砂災害、低い土地の浸水などに厳重に警戒し、今後、台風が近づく地域では、早めに対策を取るよう呼びかけています。
スタジオには、気象予報士の南さんです。
また台風かという気もしますが、今回の特徴は?
そうですね、大型で非常に強いということですね。
また動きもゆっくりとしています。
大型ですので、強風域の吹く範囲が広くなっていますので、遠くに離れている所でも影響があるということと、中心付近では最大風速50メートル吹いていますので、中心がやって来ますと、相当荒れるということになりそうです。
沖縄本島付近が暴風域の中に入り始めましたが、このあと、北の方向に時速15キロですので、ずーっと暴風域の中に入った状態が続くということになりそうです。
このあとの進路を見てみますと、今夜遅くぐらいに沖縄本島付近にかなり接近する見込みです。
沖縄本島では今夜が大きなピークになりそうですので、今夜、停電するようなところも多くなりそうですので、今夜を十分警戒していただきたいと思います。
あすの朝になると、ほぼ東シナ海へ入り、その後、13日月曜日の午前3時で、奄美大島の北ぐらいですので、まだこの南西諸島近辺では、動きが比較的ゆっくりしていますから、この南西諸島を含めた広い範囲は、長時間にわたって、大きく荒れた状態が続くということになりそうです。
その後、偏西風に乗って、東寄りに進んで、14日火曜日の午前3時ごろになると西日本にかなり近い所に、そして15日になると、北日本を通過して、北海道の東のほうへ移っていく見込みです。
3連休のご予定がある方、影響出そうですね。
大きく影響出そうですし、また雨も太平洋側を中心に、かなり降る所も多くなりそうです。
そして前回の台風18号はといいますと、この内側を通っていきまして、この静岡から、静岡県付近、浜松に上陸して、そして関東へ抜けていきました。
この関東南部や静岡を中心に、いわゆるこの台風が通った所では、大荒れの天気になりましたよね。
今回、その外側を通っていきますので、外側を通ると、九州から本州など、通過するような所も多くなる見込みです。
そうすると大荒れの所も多くなりますし、またこの台風の進路の右側ですね、これで言うと南側に当たる所では、台風へ吹き込む風と、偏西風によって押される風で、かなり強くなる所が多くなりますので、今回はたいふう18号よりも大荒れの所が多くなりそうです。
また南西諸島など、動きがゆっくりしていますので、大荒れの天気が長く続くおそれがありますので、十分警戒をしていただきたいと思います。
またかと思って油断しちゃいけませんね。
そうですね。
南さんには、後ほどまた詳しく伝えてもらいます。
続いては。
こちらです。
ばんざい!ばんざい!
号外です!はいどうぞ、号外です!
ノーベル物理学賞に3人が選ばれ、列島が沸きました。
受賞理由は、青色発光ダイオードの開発。
青い光を放つLED・発光ダイオードの開発の成功で、光の三原色がそろい、白を含むあらゆる色が作れるようになりました。
昭和48年に、ノーベル物理学賞を受賞した江崎玲於奈さんは。
こちらが青色LEDの光です。
青いカバーがかかっているんじゃなくて、青色の光がここから出てるんですね。
そうなんです。
当時、すでに赤と緑のLEDというのは出来ていたんですね。
そこにこの青が実現できたことで、あらゆる色が作り出せるようになって、さまざまな技術に応用されています。
こちらちょっと例えば見てみてほしいんですが、出ますでしょうか。
信号機ですとか、タブレット型端末。
こういった、私たちの生活の身近なところに使われるようになっているんですね。
でも、この青色LEDの開発というのは、20世紀中には不可能といわれるほど難しかったといいます。
青色だから難しかったんですか?
青色だけが難しかったんです。
どうしてなんでしょうか、調べてきました。
LEDの研究をしている、東京大学生産技術研究所の藤岡洋教授です。
実は藤岡さん、受賞者の一人、天野さんとは15年ほどのつきあいで、早速、お祝いのメールを送ったといいます。
すると。
こちらですね。
メールありがとうございます。
なぜ私が入れてもらったのかいまだに理解しておりませんが、大変ラッキーなことでした。
そんなことは全然ないんですけども、実際、実力で受賞されたわけですけれども、そういうふうな言い方をされるわけですね。
では、この青色LEDの開発、どこに難しさがあったんでしょうか。
その扱いづらい材料というのは。
窒化ガリウムという材料になります。
窒化ガリウム?きれいですね。
膜のように見えますが、これが原子がきちんと並んだ状態の窒化ガリウムの結晶です。
これを窒素を含む化合物に熱を加えて作ろうとしてもですね。
当時の状況について、赤崎さんは。
赤崎さんによると、その難しさのため、一時、窒化ガリウムの研究に取り組んでいるのは、世界中で赤崎さんのグループだけになったといいます。
赤崎さんの著書には、それでも揺るがなかった決意の固さを物語ることばがありました。
われ一人、荒野を行く。
こんな心境だったんですね。
その後、赤崎さんの研究室で一緒に研究していた天野さんが、偶然の発見をします。
高温の炉を使った実験。
炉の中には、熱に強く土台となるサファイアを設置します。
そこに、窒素を含むガスと、ガリウムなどを含むガスを吹きかけると。
サファイアの上に、窒化ガリウムの結晶が出来ます。
ですが。
このサファイアと窒化ガリウムは、一つ一つのサイズが合いません。
サファイアの上にきれいな結晶ができることはありませんでした。
ところがある日、炉が故障し、いつもより低い温度で実験をすることに。
すると。
サファイアの上に、別の物質が出来て、そこから温度を上げると、さらにその上に、窒化ガリウムのきれいな結晶が出来ました。
ほー。
これ、低い温度で熱したことで、サファイアと窒化ガリウムをつなぐ物質が出来て、それがきれいな結晶を作る手助けをしたんです。
もう一人の受賞者、中村さんが、世界中の研究者を驚かせます。
平成5年、独自に開発した装置を使って、極めて明るい青色LEDの開発に、世界で初めて成功したのです。
3人の成果によって、LEDであらゆる色が出せるようになりました。
消費電力が少なく、寿命が長いLED。
幅広い分野で、急速に普及が進んでいます。
ノーベル賞の選考委員会は、こう称賛しています。
白熱電球は20世紀を照らした。
21世紀はLEDによって照らされるだろう。
そして、きのうはノーベル平和賞。
そうなんですね。
子どもや女性が教育を受ける権利を訴える活動を続けているこちら、パキスタンの少女、マララ・ユスフザイさんなど、2人が選ばれました。
パキスタンの少女、マララさん。
イスラム過激派組織の事実上の支配下で、女性たちの教育が禁じられる中、学校に通い続けました。
そして匿名のブログで、過激派の脅迫に脅えながら通学する様子を記して、教育を受ける権利を訴え、大きな反響を呼びました。
しかし。
イスラム過激派組織に銃で撃たれ、一時、意識不明の重体になりました。
その後、奇跡的に回復したマララさん。
去年の国連での演説で、こう語っていました。
マララさんについて、選考委員会は。
マララさんと共に、ノーベル平和賞に選ばれた、インドの人権活動家、カイラシュ・サティヤルティさん。
7万8500人以上の子どもたちを、児童労働の現場から救い出す活動を主導してきました。
さあ次は、火曜日に打ち上げられた気象衛星ひまわり8号です。
ひまわりというのは、天気予報でよく聞きますよね。
今度のひまわり8号というのは、今までの気象衛星よりも、性能が飛躍的に向上するそうなんです。
何が変わるんでしょう?
聞いてきました。
3、2、1、0。
火曜日、種子島宇宙センターから、H2Aロケットで打ち上げられた、ひまわり8号。
今月16日ごろには、高度3万6000キロの静止軌道に入り、システムの試験を経て、来年の夏ごろに運用を始める予定です。
ひまわり7号の後継機として開発された、ひまわり8号。
これまでの衛星より、飛躍的に性能が上がり、次世代の気象衛星と位置づけられています。
何が変わったんでしょう?
気象庁気象衛星課の島津好男さんです。
8年近く、ひまわりに関する業務に携わってきました。
一番大事なものは、この上にある銀色の所。
この部分ですね?
これが気象観測の装置でございます。
非常に大きなカメラ。
衛星に取り付けられたカメラ。
これがこれまでの衛星との違いをもたらすといいます。
北から南にこう地球をスキャンしながら撮影していきます。
絵に描いて説明してもらいました。
ひまわり7号のほうでは、一度に8キロという細い幅だけスキャンしておりましたので、スキャンに非常に時間がかかっておりました。
何度も繰り返しスキャンをしていかないと、なかなか地球全部の画が取れなかった。
ひまわり8号になりますと、一度に500キロという、非常に広い幅をスキャンできるようになります。
このようにですね、一度に広い幅をスキャンできますので、短い時間で地球全部をスキャンしていくことができるようになったということでございます。
左がひまわり7号、右がひまわり8号でのスキャンのイメージです。
現在は30分に1回が限度だった観測は、10分に1回できるようになります。
さらに日本周辺であれば、2分半に1回ごとに観測が可能となります。
時間が短縮されると、どのような効果があるのでしょうか。
ひまわり6号で撮影した画像です。
こちらの小さな雲に注目してみると。
30分後に再び撮影したときには、一気に大きくなっています。
さらに30分後、積乱雲に発達していました。
一方。
こちらは特別に5分ごとに撮影していた画像です。
5分ごとですね。
で、先ほどと同じこの雲に注目していただきますと、5分後には。
これが?
少し大きくなります。
さらに5分後で、というふうに少しずつ発達していく様子が。
徐々に徐々に大きくなってるのが分かりますね。
積乱雲は数十分の間に、急激に発達をしてしまいます。
ひまわり7号のように、30分ごとの観測では、ひまわりで捉えたときには、もう十分に発達をしてしまって、大雨が降りだしていると。
ひまわり8号のように、2分30秒ごとに観測をしますと、積乱雲の発達していく様子を、遂次観測ができると。
大雨が降りだす前に、大雨が降る危険があるんじゃないかということが、察知できるようになったということでございます。
白黒でしか撮影できなかった画像は、カラーに変わります。
例えばこれまで、霧や薄い雲と区別がつきにくかった黄砂が茶色に、一目で区別できるようになります。
また今は、高度7000メートルから8000メートル付近に限られる、大気中の水蒸気の量の観測が、高度3000メートル前後でもできるようになります。
大気中の水蒸気の量を立体的に把握できるようになり、予報の精度の向上につながると期待されています。
日本初の静止気象衛星として、昭和52年に打ち上げられたひまわり。
今の7号が地上に送る観測データの量は、最初のひまわりの20倍に増えました。
今回打ち上げられた8号機からのデータの量は、7号機のさらに50倍。
飛躍的に性能が上がります。
続いてはこちらです。
戦後最悪の火山災害となった御嶽山の噴火から2週間。
捜索活動が続けられています。
天候が回復し、3日ぶりの捜索となった今週火曜日。
雨でぬかるんだ火山灰に足元が埋まる中、範囲を拡大して捜索が行われました。
この日は新たに3人が見つかり、死亡が確認されました。
きのうはこれまでで最も多い1100人余りの態勢で捜索を行いましたが、行方不明者は発見できませんでした。
今回の噴火では、これまでに55人が死亡、依然8人の行方が分かっていません。
西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱。
アメリカでは8日、リベリアから入国し、その後、発症した男性が病院で死亡。
スペインでは、別の患者の治療に関わった、看護助手の女性が、エボラウイルスに感染しました。
感染拡大が続く中、未承認の薬を投与する動きが出ています。
富士フイルムのグループ会社が開発したインフルエンザの治療薬、ファビピラビルがフランス人などの患者に投与され、その後、退院した人もいるということです。
この薬はエボラ出血熱の治療薬としては承認されていないため、薬の提供は日本政府と協議したうえで、緊急対応として行ったということです。
続いては、ニュースの真相に迫る、深読みのコーナー。
昨日10月10日で東京オリンピックから50年。
2度目の東京オリンピックに向けてすでに新たな動きが。
16個の金メダルを獲得し日本中が興奮と感動に包まれた東京オリンピックから半世紀。
2020年。
2度目の東京オリンピックの目標として掲げられたのは。
メダルの数をぐんと増やそうというのですが。
海外のライバルも手ごわい。
国を挙げての徹底した選手育成でメダルを量産。
日本、どうすればいいんでしょう。
こうした中、日本でも国の主導で新たなメダル戦略が。
2020年に中核となるジュニア世代を発掘。
最新のスポーツ科学を駆使して金メダル人材に育て上げていこうというのです。
東京オリンピックパラリンピックまであと6年。
メダルは本当に増やせるの?トップアスリート育成の課題は何?きょうは、とことん深読みします。
メール、ツイッターでのご参加、きょうもお待ちしています。
金メダル世界3位っていうのは、何個のことなんですか?
この間のロンドンオリンピックのときに、世界3位はイギリスで、29個でした。
29。
大体30個前後。
今、7個のものを30個にしようというんですか?
日本はロンドンのとき、7個でしたけれども。
あら。
これを30個。
30個は結構な数ですよね。
でもそんなにこだわりますか?
メダルにね。
そこらへん、ちょっとご意見分かれてますね。
じゃあ、そもそもどうやって7個を30個にするのか。
今、国が新たな取り組みを始めています。
そこからひも解いてまいりましょう。
中山アナウンサーです。
あの、炎のランナーこと、私、中山、何を隠そう、実は、陸上競技元東京都選手団。
そうなんですか?
キャプテンだったんです。
本当です。
本物のやつ?
これ本物?
自前です。
15年ぶりぐらいに着たんですけれども、元100メートル10秒台です。
えー!
陸上競技都大会で8回優勝したことがあるんです。
それはすごい。
アスリートじゃないですか。
そう、まさにそのアスリートがですよ、この、あの光り輝く金メダルをつかむには、どんな道のりがあるのかっていうのをきょう皆さんにご紹介していきます。
そこで、この人に登場していただきましょう。
アスリート、中山人形でございます。
ここは、経験や実績をものを言う世界なんです。
で、まず競技をしたいなという若者は、家庭のサポートを受けて、学校に進んだら、部活動に所属する。
中学、高校、大学と続けていくわけです。
練習を重ねて、実績も積み重ねて、全国大会にも出場し、で、成績を残す。
でも私はここで、ちょっとこう、諦めてしまったわけです。
立て、立て、立ってくれ!という。
実況もありましたね。
実況も、これ、冬のオリンピックでしたけれども。
しーんとしていますね。
大丈夫ですよ。
寒々とした。
ここで一発仕切り直して、ここからの世界にまいります。
仮に立ち上がって、企業・実業団へと進んでまいります。
するとそのサポートを受けながら、競技を続けることができる。
そこから競技団体が合宿費や遠征費などを支えてくれる。
その上で、日本のトップアスリートになっていく。
で、夢の舞台、オリンピックの頂点に立った方々が、皆様、水泳の北島さんや、体操の内村さんや、吉田選手。
皆さん、もちろんご自身の努力もあるわけなんですけれども、そのもとには家庭に、学校に、企業・実業団の支えがあっての金メダルといわれているわけです。
ですが、この金メダルをつかむまでのこの世界が、今、限界に来ているんじゃないかといわれているんです。
だって。
確かにそうですよ。
子どもの数、絶対数が減っています。
そして、学校の部活動、参加する生徒・児童、そもそも減ってて、部活の種類、数も減っている。
そしてここも。
不況の影響を受けて、企業が抱える実業団の数も激減した。
で、これ、この中でメダル獲得数も減ったと。
この3大会見ても、ずーっと減ってるんですね。
冒頭、ロンドンのお話ありましたけれども、日本って、アメリカ、中国はもとよりイギリス、韓国にも負けていて、大きく離され、ハンガリーにも負けてる。
どうしてハンガリーを引き合いに出したんですか?
これね、われわれびっくりしたんですけど、ハンガリーって調べてみると、人口が日本の10分の1以下という国、にも敗れたということで。
少子化が言い訳にできない。
ということはですよ、もう本当、システム自体がなかなか思いどおりにいかなくなり、金メダルがどんどん遠のいてしまっていると。
でもこれはまずいなって、腕組んでる方いますね。
日本の政府です。
だって、念願でした。
これ、自国での開催。
つかんだわけでございます。
オリンピック6年後に控えている。
そこで掲げた目標が非常に高い。
金メダル世界3位から5位を目指そう。
数にすると、25から30個ほどとらないといけないという試算があるんです。
でもここからあと6年で、学校や企業・実業団の仕組み、環境をさらに整えて、一から選手を育成していくっていうのは、なかなか余裕がない。
じゃあどうしよう、どうしようっていうことで、こちらでございます。
金メダリストを、まさに金の卵を発掘し、育成しようという国家プロジェクトを立ち上げたわけでございます。
JSC。
そう、この中心となって、これです、まず。
その名も、2020ターゲットエイジ育成・強化プロジェクト。
ターゲットエイジってなんですか?
このあたりいきますと、ちょっと説明しますと、これ、国の強化費の中から14億円を投資しまして、そして、今年度から始めた事業なんですが、中心にいるのが、さっきあった、これ、JSC・日本スポーツ振興センター。
これまでトップアスリートの科学的な面でのサポートをずっとしてきたという専門機関が、さあ、気になるこの内容ですね、大枠、ご説明してまいります。
どうなっているのか。
まず全国の皆さんに、こんなことを呼びかけた。
金メダル、オリンピックでとりたい人、急ぎ募集しております、集まってください。
すると集まる、集まるということで。
そりゃそうですよね。
えっ、募集してるんですか?聞いたことないですけど。
今もしているんですけれども、競技している人、していない人、しようかなと思った?
もし私思ったらいけるの?
ちょっと年齢が。
そういうことは、ターゲットエイジですから、年齢制限が。
この人は。
どうして?
まだ私33歳でして。
何歳まで?
39歳。
という、今一つ、区切りがある。
ここからでございます。
どんなことをしていくか。
主にこの人たち、17歳から21歳前後の人たちをターゲットに。
というのも、6年後、この人たちは、ちょうど選手として、脂の乗ったいい時期になっているわけですね。
この中からさらに才能にあふれる選手を見つけ出そうと、金メダリストになりうる人材を見つけ出すんです。
どうするかはここに隠されております。
最先端のスポーツ医科学の専門家ですとか、競技の専門家が目を、非常に、ここでこんなことをする。
体力試験。
例えば身体能力を調べに調べていくと。
世界的な選手と比べて、どれぐらい違いがあるのかな。
この子は戦えるな、よし、いけるぞとなったら、金の卵。
ほかにも筋力ですとか、乳酸の数値ですとか、さらに関節の稼働範囲なども調べたりして、潜在能力ある子だねとなると、金の卵。
さらにはメンタル面も見ます。
性格ですとか考え方ですとか、そうしたところでどんな心理学的なアプローチで見ながら、向いている競技などを分析して金の卵と。
こうして選んでいくということなんですよ。
こうして選ばれた金の卵たちがこのあとどうなっていくのか。
送られます。
競技団体の元へ。
ここで例えば、これまで経験していた競技じゃなくて、もっとむいてる競技があるよというふうになった場合は、競技を変更ということも考えている。
その後の強化、競技団体に任される。
つまり、ふ化、ね、子どもたちをかえすということは、競技団体に任されるわけでございますが、まだ開いてないところあります。
サポートはまだあるんです。
もうふ化させるためには、お金がかかるわけなんですね。
お金を用意して、さらにはこれを調べるんです。
オリンピックの競技、今、世界的にどれくらい人口があって、それを日本の人たちとどれぐらいかって比べて、よりメダルがとりやすい競技はなんだろうかと調べ上げる。
そのうえ、このお金をその該当する競技団体に配分をするんですが、これが平等に配分するんじゃない、よりメダルがとれやすい、取れそうだっていう競技に、お金を積んでいくわけです。
つまり様子を見ながらってことですね。
そうなんです。
ここは今、いい子がいるから、いけるんじゃないかとか、そういうことですね。
そういうことです。
で、28競技中5競技ほどに絞ろうと思っていて、その後も、医学的な最新の情報を加味しながら、6年後を目指していくということなんです。
つまり国は6年後に向けて、より若く、才能にあふれて、金メダルとれそうな競技の選手を育成していく。
それこそが2020ターゲットエイジ育成強化プロジェクト。
これにのっとっていけば、まさに金メダルへのジャンプ。
そしてさらには、違う曲が出ましたね、なんか。
このよく聴く曲と共に。
さあ、金メダルポイントとなり、栄光への架け橋だ!と。
なるほどね。
栄光への架け橋だ!の実況は刈屋アナウンサーですからね。
いやぁ。
本当、効率よくとにかくメダルをとるんだっていうのが、よく分かりました。
お金も使うわけですもんね、たくさん。
14億って、それはとても十分な額なんですか?
どうなんでしょう?14億。
世界的にはそんなに多くはないですね。
お話しくださってるのは、友添秀則さん、スポーツ教育学がご専門で、選手の指導や育成について研究なさってます。
国の予算が大体スポーツ関係が260億くらい、そのうちの14億ですから、5%なんですね。
だからそんなに多い、このターゲットエイジだけに絞ると、そんなに多くない。
…国から少ないくらい。
まだ少ないぐらいですね、投資については。
それで効果は挙げられそうなんですかっていう質問は、ちょっと実は、このまさに金の卵発掘プロジェクトの人。
和久貴洋さんにお越しいただいております。
よろしくお願いします。
やっぱり公的なお金を使うことになりますので、やはり効率的に、そしてシステマティックにアスリートを育成するっていうことがすごく大事で。
でも6年ですよね。
6年でそんなに?
この6年というのは、非常にちょうどいいというか、6年、7年っていうのがちょうどいい期間というふうにいわれてますね。
どうしてですか?
あまり長い期間だと、間延びするというか、なかなか新しいイノベーションが起こせない。
でも身近すぎると、今度は成果が出しにくくなる。
諸外国の方々といろいろ話しても、やはり6年、7年くらいっていうのはちょうど緊張感があって、いい期間だといわれていますね。
今、実際に何人ぐらいが、これに入ってるんですか?
これはことしからスタートするので。
まだこれから?今、集めてるところなんですか?
スタートしてるところですから、これからなんですけれども。
さらにこの下に、この地域でもタレント発掘事業というのが。
この下っていうと?あるんですか。
こういったアスリートの存在を見つけ出すといったことが。
このJOCがかなり前からエリートアカデミーっていって、10代の若い才能をどんどん発掘していくっていう作業をやっているところなんですね。
5種目に絞って。
5、60人集まってますね。
中学1年生から高校3年生まで、今、集まっている。
やっぱり学校の先生方も、そんなに指導をね、中学、高校、大学でね、ぶつ切りになっちゃうし、一貫して指導できるって。
待ってても勝てない時代が来たってことですね。
つまり、育ってくるのを待ってるような時代ではもうない。
むしろ、システマティックなお話がありましたけど、システマティックにどう育成していくのかっていうことに絞っていかないと、世界ではもう勝てない時代が来ている。
どうぞ。
ちょっと僕、一つ気になったのが、例えばお金を出して、いい環境を作ってあげて、例えばじゃあ、サッカーの話すると、ボールをたくさん買ってあげて、プレーをするフィールドを買ってあげてとか、そういうことはこちら側はできるじゃないですか。
僕の家庭に置き換えると、僕、お父さんなんで、例えば、僕はお金を出す側。
子どもはこれからの未来があるアスリートだとしましょう。
うちの息子もサッカーやってたんですよ。
ダンスも今やってるんですけど、結局やっぱね、いい環境とかいいボールとか、時間を与えても、本人のメンタルで、僕、やっぱサッカー違うとか、で、やめたりとか、今またダンス行ってるんだけど、ダンスも僕、やっぱダンスじゃないって言ってるんですよ。
まあ、行かしてますけど、まだ。
こういう現象がここでも起きるんじゃないかなと。
いい環境与えてもね。
環境でね。
どれぐらいスポーツっていうのは、その環境によって変わるものなのか、ここはやっぱりスポーツ選手に聞きましょうよ。
そうですね。
あのオグシオの、置いてもいいですか?ここに。
元バドミントン日本代表の小椋久美子さんに起こしいただいております。
ダブルス、オグシオペアで全日本5連覇。
なんとなく今、みんなが聞きたいことって。
そうですね、本当、自分がやりたいことをやるっていうのが、たぶん、例えば好きって思う気持ちで、私自身は結構、つらいことだったり、挫折することがあっても、小さいときにやってきたスポーツのイメージが、やっぱり楽しかったり、好きだなこの競技って思うことで乗り越えられたものがあるんですよね。
なので、根本は自分が好きか、そのスポーツに合ってるかって、自分自身が思わないと、なかなか難しいっていうのはあると思うんで。
じゃあ、サッカーでもダンスでもない何か、ほかの何かなのかもしれないですね。
うちの息子も、たぶん何かははまるのかもしんないけど、その環境を与えるのも、何か分かんないじゃないですか。
でも、ここにもし選ばれたら、向いてますよってことをアドバイスしてもらえるってことよね?
選択をするための情報があまりにも今までなかったと思うんですよね。
ですので、こういった形でシステマティックにテストをちゃんとして、どこに適性があるのかっていうのを評価してね。
もしかしたらハンマー投げに向いてるかもしれませんね。
トランジットができるようにできているわけですね。
乗り換えができるようにシステムは作ってあるんですね。
このスポーツを始めたら、ずーっとこれを続けていくっていう、そういう形になってるんじゃないんですね。
どうぞ、どうぞ。
それをですね、ほかの道も選ぶことができるわけです。
それはいいですね。
当然本人の意思を尊重しながらやってるわけですよね。
絶対に気持ちが変わることはありますからね。
そういうエリート教育だけではなくて、日本のスポーツ土壌、そのものが、そういうふうになっていかなきゃいけないんですよ。
本人の意思とか、いろんな複数競技をやりながら、自分は何に向いてるんだ、何が好きなんだろうということを確認していかないと。
今の日本のスポーツ環境っていうのは、どちらかというと、最初に例えば、少年のスポーツ団に入って野球に入ってしまうと、そのまま野球でずっといって、挫折してしまうと、もうそこでスポーツをやめてしまうというのが、今のずーっときている現状なんですよね。
偶然にかけないわけですよ。
つまり必然にしていくわけですね。
自分が一番合うスポーツを実際には選んでるっていうことですね。
確かに私も、選択肢がなかったんですよね。
地域でやるときに、バドミントンとバスケットしか選択肢がなかったんで、自分に合ってるものっていうのは分からなくて。
でも、今子どもたち、教えさせてもらってるときに、いろんな競技を体験できるっていうこともやらしてもらってて、私はバドミントンを教えてて、バレーの人はバレー教えてっていうのを、1日で3つぐらいをサイクルでやって、自分に合ってるものを探すっていうことをやったりとかはしてるんですけど、そうやって、自分で選択肢をつけるっていうのは、子どもの自分に合ってるものっていうのが分かってきたりとか。
そういう環境っていうのはすごい必要なんじゃないかなと思いますね。
小椋さん、例えばこういうところに選ばれて、自分はバドミントンに選ばれたけれども、卓球だったら、メダルとれますよって言われたらどうします?
それ、でも最終的にはやっぱり自分がそれをやりたいかやりたくないかっていうところになっちゃうんで、自分の意思だと思うんですけど、でも、自分がそれをやったときに、あっ、この競技のほうが合ってると思ったら、たぶんそっちにいくと思いますね。
そこは何が違うって、やっぱり勧められたもの、もし卓球のほうが小椋さんが向いてるとなって、卓球進んだら、お金がついてくるわけですよね?そのお金の価値っていうか、スポーツにおける環境整備ですね。
一体、どのくらい意味があるものなんですか?ないと本当に困ったわとか、ご経験から。
すごい協力していただいたりとかしてる環境、実業団チームをやっていたので、すごい環境はよかったと思うんですけれども、国からの支援として、すごく感じたのは、遠征費とかで、すごく支援をしていただいたので、そういうところでやっぱり、経験を積むということが、選手にとってはすごい大切なことなんですよね。
そういった資金を持っていただけるってことは、本当にありがたかったですね。
富山県の30代の女性からは、…。
これはもう、両方そうですけれども、ただ、日本の経済力から考えると、もっとメダルをとれてしかるべきという調査はありますよね。
最近の研究では、大体、その国がとるメダルっていうのは、GDPと人口で大体半分、50%くらい説明できるんですね。
そんななんですか?
じゃあ、経済成長を見ないと。
—残りの50%は説明できないんですよ。
それは何かっていうと、アスリートを育成していくシステムなんだ。
つまり日本ぐらいの経済力と人口がある所としては、日本はスポーツ文化が全然育っていないという評価になりますよね。
日本のGDPだったら、もっととれる?
もっと、3倍とれると、メダルの数は。
という計算が成り立っているんですよ。
そんな計算。
それを聞くとね。
だから、ほかの国はそれだけの投資を、スポーツにしていると。
国としてスポーツを育てていると。
日本はそれがなかなか育っていなかったために、計算上、3分の1ぐらいしかメダルをとれていないっていう、今。
ポテンシャルはすごくたくさんある。
でもなんか経済力がある国が、スポーツが強くなるって、本当?みたいな気もするんですけど。
実際ね、今、実は世界の先進諸国は、今、みんなスポーツでもって国力を示すと。
つまり国の力を示すバロメーターがスポーツになってきていますので、特にドイツもそうですし、それからイギリスもそうですし、フランスもそうでしょう、オーストラリアもそうですし、中国や韓国もそうなんですね。
みんなこのメダルの数そのものが一種の、自分たちの国のプレゼンスを示す重要な指標だっていうふうになってきてるわけですね。
ハングリー精神とかそういうものじゃないんだ?
いや、ハングリー精神がなきゃ勝てないですよね。
だめですけど、でも、経済力もなきゃだめだ?
例えば監督さんが1人いて、選手が1人いて、2人が二人三脚でって、これはまあ、浪花節的には美しいわけですけれども、実はもうそういう時代ではないですね。
つまりチーム・ビハインド・ザ・アスリートって、アスリートの後ろ側には実はチームがいて、トレーナーがいてドクターがいて監督がいたり、こういうチームがあって初めてアナリストもいるわけですね。
情報収集してやってる。
こういう組織が1人を支えてるっていうのが、現実のスポーツの世界なんです。
もちろん、これをご覧いただければ分かると思うんですけれども、オリンピックというのは、国家間の争いではないんですね。
あくまでも選手間、つまり選手そのもの、個人の栄誉であるというのが決まっているんですが、そうは言っても、やっぱりその選手を送り出す国の力というのを分かりやすく見せるのは、メダルをどうとるのか、メダルっていうのが、一番分かりやすいことは、分かりやすいですよね。
だからみんな、メダルをある程度とりにいくし、それによってその国のスポーツ文化の力を見せるし、なおかつそれによって、国民が元気になっていくという、極めて分かりやすい結論の一つとして、それがすべてではないですよ。
一つとして、メダルの数ということを、ある程度目指している。
確かに日本選手の活躍見てれば、みんな元気になりますよね。
いろんな戦略を考えるんですね。
こういうブルーオーシャンとレッドオーシャンってありますけど、これはなかなかここでメダルをとるのは大変です。
球技だとか陸上競技だとか、水泳って、メダルをとるのにものすごい競争がある種目と、ここは自転車だとか、ウエイトリフティングだとか、あるいはカヌーだとか、非常にどちらかというと、メダルをとりやすいブルーオーシャンって、静かな海でゆっくりメダルを目指してしまおう、ぱーんととるっていう、こういう戦略まで生まれてきているわけですね。
これはJSCの中でやっている、戦略の一つなんですけども。
ですので、こういった先ほどの取り組みというのは、これまでとれて、メダルがとれているスポーツプラスアルファで、新しいスポーツをメダルのほうに近づけていくっていう、こういうふうになってると思いますね。
例えば、過去4大会でメダルをとっているスポーツっていうのは各国で比較してみると、日本はまだ4つしかないんですね。
4大会連続でとれている。
つまり16年間、世界でリードしているスポーツっていうのは、4つしかないんです。
これをどんどん増やしていくっていうことがすごく大事で、そのためには、こういった先ほどのターゲットエイジのような取り組みがすごく大事なんですね。
もともと能力のある人が、自分の適性に向いた所に行けて、それで今まで私たちの耳にあまりなじみのなかった競技がクローズアップされるっていうのは、すごくいいことだなと思います。
それでメダルがとれて元気になれれば、それは。
ツイッターでこういうご意見来てるんですけど、金メダルは増やせるの?ではなくて、金メダルを増やすものなのと聞きたい。
ほかにも、東京オリンピックで金メダル獲得数、世界3から5位を目指すということだけど、金メダル獲得数を増やすとどういういいことが国民に還元されるのか。
どうなんですかね?
やっぱり国内社会への活性化というのは、非常に大きいと思いますね。
ロンドンオリンピックもそうでしたけれども、36個のメダルをとって、国内社会が活性化する。
これはもう、国の視点からいくと、非常に重要な効果だと思いますし。
それによってスポーツがさらに推進されるっていうことは、非常に国民の健全育成とかそういったところにつながってきますから、非常に重要なんじゃないでしょうかね。
それと同時に、メダルを目指すことによって、国のスポーツ文化というか、土壌をどう変えていくかということなんですね。
ただとればいいってことじゃなくて、とるためにどう変えていくのかっていうことで、変わっていくんですよ、社会が。
ですから先ほどのように、お金がなくなってきたっていうのは、東京オリンピック、前の東京オリンピックから50年今、たちましたけど、東京オリンピックのときに学校体育とか、企業スポーツ、これがもう、まず確立して、それが日本のスポーツを支えたんですけど、もう2、30年たつと、それが限界に来てるわけですよね。
でも国は、お金をそれほど出さずに、学校と、もう企業に任せっきりだったと。
だからお金をほとんど投資しないでずっと見てたんですけど、それがもう限界といわれて、20年ぐらいたつわけですよ。
その20年の間、なんにもしてこなかったというのが、今の日本のスポーツ界なんですよね。
だからお金がなくなってきてるわけなんですね。
要するにこのシステムに依存してきたんですよね。
これはその50年前の東京オリンピックのときに完成されたシステムですね。
つまり、部活やあるいはスポーツ少年団、これはもう少しあとですけれども、こういう学校を通して、企業を通して、メダリストを養成してきた。
え限界にきたということなんですね。
何か変わらなきゃいけないというところにきているという中で、国はこの新発想の取り組みを始めた。
実はですね、個人、それから競技団体のレベルでも、新しい発想での取り組みが始まってるので、ちょっとこちらをご覧ください。
あのオリンピックを目指す中で、競技団体も個人も非常にお金がないっていうのが、一つ現状としてあるわけなんですね。
そうした選手を支える、新しい支援の形の取り組み、これらの競技を例に見ていきます。
まずはこちらいきましょう。
自転車、スイム・水泳、ランで競うトライアスロンです。
これ、オリンピックの正式競技になったのは、シドニーオリンピック、2000年から。
でも、競技団体の日本トライアスロン連合は、困り顔なんですね。
というのも、日本でまだメダリストがいない。
メダルがとれていないとなると、強化費の分配される量、少ない。
お金が少ない。
選手強化がなかなかできない。
どうしようということで、こんな作戦を仕立てました。
マーケティングでスポンサーをゲットしよう。
これ、競技団体みずから、企業スポンサーを見つけ出し、契約するという取り組みなんです。
どうやって?
どのようにするのか、まずこれしました。
アンケート、対象としたのは、日本トライアスロン連合のさまざまな大会、地方などでも開かれているんですけれども、そこに参加していたトライアスロンの愛好者たち。
一般の人?
一般の人たち、1400人を対象に、大会ごとにいろいろアンケートを行ったそうです。
内容としては、年収やお小遣いの額、どんなものが欲しいのなど、経済的な部分を調べていたんですね。
そんなこと聞いてどうなるんですか?
ここから何が見えてきた、こんなことが見えてきたんです。
トライアスロンの愛好者たちって、平均年齢が43歳で、郊外に居住している人が多く、お小遣いは4万円以上。
つまり、経済的に余裕がある人が多いと。
で、この人たちのどんな消費行動の傾向があるかっていうことも見えてきたんですね。
これってまさに、マーケティング。
こうしたものが、のどから手が出るほど欲しいのが企業でございます。
その企業に、日本トライアスロン連合競技団体みずから売り込みに行ったわけです、このデータをもとに。
例えばこんな場所。
ここ、自動車メーカーに対して。
私たちの愛好者って、自動車の、あなたたちのブランドが欲しいという方が多いようなんですよ。
ぜひスポンサーになっていただければ、すれば、あなたたちのメーカー、より車が売れるようになるかもしれませんよ。
そうですね、それはいいですねってことで、スポンサー契約。
ほかにも、旅行会社。
地方で大会が開かれることが多いんですね。
その大会と飛行機・ホテルのパッケージを作って販売しませんか?それは売れますよね、いいですね、スポンサー契約。
ほかにも。
コンビニチェーンに対して、私たちの選手たちって、健康意識、非常に高いんですよと。
大会チケットをそちらで販売していただければ、御社のイメージアップにもつながりますよ。
あっ、それはいいですねと契約をしていった。
すると、スポンサーが6年間で倍増。
収入が8億円以上になったっていうんです。
このスポンサー収入が大幅に増えたことで、選手強化もできるようになった、っていうのも、これまで海外遠征って、年に1、2回しかどうしてもできなかった。
強化選手たちのことを送り出すことができなかったのが、年に10回程度できるようになった。
小椋さんが、ものすごい感心していらっしゃいます。
すごいなと思って。
もう発想もすごいですけど、ここまでスポンサーと収入が増えたってことがすごいなと思って。
企業とスポーツの新しい連携の形ですね。
ウィン・ウィン。
お互いにウィン・ウィンになっていくっていう、そういうスタイルですね。
これは競技団体の取り組み。
個人の例も動きますね。
個人ではこれです。
顔の見えるつながりで選手を支援しよう。
どういったことか、この方、取材しました。
川述優さん22歳。
陸上の女子やり投げの選手です。
高校時代に国体で優勝。
大学、東京の大学に進んだあと、日本選手権で6位になったんですね。
6年後のオリンピックでの活躍も期待されるという、将来有望株という選手なんです。
東京の大学を卒業したあと、ことしの春、企業・実業団に入ることができなかった。
というのも、実業団が今、やり投げの選手を受け入れるってところが、非常に日本に少なくなっちゃってるんだそうなんですね。
入れるとこがそもそもないということで、川述選手、ああ、じゃあ個人で続ける、練習を続けるかっていうわけにはいかない、これです。
お金がかかっちゃいます。
遠征費、年間150万円以上、年10か所ぐらい全国転戦するとかかってしまうそうなんですね、少なくとも。
ーそれだけやらないと、オリンピックでメダルを狙えない。
オリンピック目指すっていうのはなかなか難しいと。
じゃあ、どうしようと、川述さんも泣く泣く諦めるかなと思い、大分に戻る。
でもそこで手を差し伸べてくれた方がいるんです、この方です。
高校時代の恩師だったんですね。
大分の陸上競技協会のちょうど強化部長をされてる方で、あっ、オリンピックをなんとかね、川述、目指したほうがいいよと。
大分から陸上選手が、オリンピックに出る姿を見せようよ、地元を元気にそれでしようよということで、恩師、何をしたかって、大分県内の企業を回りました。
そこでなんとか川述と、川述の夢、一緒に、一緒にオリンピックの夢、かなえませんかと、お願いしにいったそうなんです。
すると、大口じゃなくていいです、少ないお金でも結構です、お願いしますと言いましたら、
えー!
38社が協力してくれて、半年間で680万円集まったっていうんですね。
というのも企業側からしても、みんなでお金を出し合うんだったら、月1万円、5万円ほどだったら、なんとか出せます。
一緒にオリンピックの夢目指しましょうよということになっていったんだそうです。
その上、こんな方々も、今や加わった。
お医者さんですとか、管理栄養士の方とか、フィジカルトレーナーの方とか、ボランティアで一緒に夢、目指そうよということで、協力してくれることになったそうなんです。
ただこれ、半年間、今、続いている取り組みで、6年後まで企業が応援し続けてくれるのか、また第2の川述さんのような選手が出てきたときにどんな支援の形がありえるかっていうのが今、注目の取り組みなんです。
おもしろい。
これはやり投げのやつは、すごい分かりやすくて、彼女なんかは、もう、やり投げを頑張っていきたいという実績があって、それを背中を押す形でのやつじゃないですか。
だからトライアスロンのやつは収入8億円は、トライアスロン協会に行って、選手のどこにそのお金がいくのかなっていうのが、ちょっと分からなかったんですけど。
これまた強化選手っていう仕組みがあるんですかね。
そういうことですね。
選手の試合の遠征費ですとか、そういうトレーナーとの契約のお金ですとか、そういうことを全部援助する。
結構目指すのには、例えばオリンピックの年だけ頑張って勝てばいいわけじゃなくなってきているんですね。
ランキング制とか、ポイントシステム制を取ってますので、4年間にわたって海外遠征をしたり、国内を転戦したり、こういうことが必要になってきます。
ものすごくお金がかかるわけですね。
競技団体のあの例は、日本では珍しいですけれども、アメリカなんかはもう、常識的ですよね。
アメリカの場合は民間企業、企業ベースでのスポーツになってくるので、こういうケースが非常に多いですね。
ですから日本の競技団体も実はもっと早くこういったことをなぜしなかったということなんですけども。
やっぱり実業団チームみたいなものがあったからかしら。
あって、あと国からお金が来てましたから。
国のお金をどうとるかっていうことに、競技団体が。
そうすると、同じ学閥の人をそこに持ってきたりとか、そういう、選手のためにどうするかっていうよりも、お金をとるためにどういうふうに組織するかっていう、組織のための組織みたいな形になってきたのが、硬直化してきた一つの大きな要因でもあるんですよね。
あと、やっぱりこれまで日本のスポーツっていうのは、ボランティアベースで進んできて、今、発展してきましたから。
このシステムが、今もう今の状況には合わなくなってきたという。
なんとなくオリンピックの競技とお金、商業活動みたいなのとあまり結び付けたくないみたいな、昔の考え方もちょっとあるみたい。
それはちょっと昔の考え方。
すみません。
ということで考えなければいけないのは、やっぱりこれからスポーツ立国戦略というか、スポーツ基本法が出来て、どういうふうにスポーツ文化を根ざしていくか、スポーツ文化っていうのは何かっていうときに、スポーツをする、見る、そしてそれを支える、この3つの権利がしっかりと確立されないと、スポーツ文化っていうのは根づかないって言われているんですよ。
するっていうのは、そんなに意識改革する必要がないかもしれませんけど、特にこの支えるですよね。
この部分の意識改革を、単純に応援するのではなくて、どうサポートしていくのか。
そしてどういうふうに環境を整えていくのかっていうことまで含めて、やはりこの2つの例を考えるような意識改革を支える人っていうか、スポーツを取り巻く皆さんが、意識改革をしていかなければいけない6年間になってくるんじゃないかなということがいえますね。
トライアスロンの場合は、43歳というのは、競技年齢としては上がっているんですね。
ただし、生涯にわたって、スポーツを自分たちのライフスタイルの中に位置づけをっていう人たちが、多く出てきたということなんですね。
だからそういう人たちが実はサポートしたいっていう思いが実はあって、若い選手を育てるっていう、昔ではちょっと考えられないある年齢が終わったら、もう引退っていうのではなくて、生涯ずっとやり続けたいっていう人たちがどんどん増えてきてるわけですね。
そういった意味でいうと、スポーツ文化がようやく花開きかけている。
友添さんがおっしゃってるのは、トライアスロン愛好者の人たちが、トライアスロンのオリンピック選手をサポートするような。
サポートしたいという思いもあるわけですね。
だからむしろ、そういうスポンサーの企業に対して、自分たちも貢献したいっていう思いが出てくると思うんですね。
そんな気持ち、そんな殊勝な気持ちの人、いっぱいいるんですか?ごめんなさい。
つい、スポンサーの企業、やり投げのスポンサーの企業だって、月1万から5万ぐらいですよね。
これ、出し続けるってことは、そんなたやすいことじゃないような気がするんですが、そのときは、ああ、いいよ、いいよって、1回だったら出すかもしれないけど、私が企業の社長だったら、ずーっと?6年間?えっ?もしかしてその先も?って考えたら、結構な決断だと思うんです。
これは、その一人に出すっていうことですね?この人に6年間に限って出すということです。
限定がついているから皆さん協力できるってことでもあるんです。
あと、東京2020っていうのは大きいんですよ。
やっぱり企業の関係の方々と話をするとですね、やっぱり何か東京2020貢献のために何かしたいという人がすごく多くて、こういったその協力っていうのは、非常にやりたいっていう方が多いですね。
この東京でオリンピック・パラリンピックを開催するっていう、これが契機になってるので、オリンピックやパラリンピックは、人や企業を集める力がある。
小野さんが言うのは、その先はどうなんのかとか、そういう人がずっと続くのかっていうことですけれども、ただその6年間に向けて、そういう意識改革とか土壌が出来てくれば、またそういうシステムが、またどんどん出来てくるんですよ。
それをやらなければ、何も始まらないっていうのが、これまでの日本なんですよね。
だから日本のスポーツっていうのは、学校があって、企業があって、何もお金出さなくて、用意されたらやりましょう。
それがなくなったらスポーツをやめましたっていう、流れでずっときてるじゃないですか。
そうじゃなくてやっぱり自分たちでそういう環境を整えていく、あるいはやろうとしている人を応援する、そういう意識とか、そういう運動が起きてこないと、変わってこないということなんですよ。
つまりは今のように国のお金が出て、エリート教育をして、メダルをとる、それだけで終わってしまったら、そこで終わっちゃうんですね。
2020年で。
そうすると、メダルは増えても、また減っていく。
メダルが増えてもまた減っていくっていう、これを繰り返すだけで、何も変わらない。
ただそれに向けて、この6年間にそういういろんな形の意識改革が出来てくれば、日本のスポーツは、先ほどちょっと出されましたけど、別な環境へと変わっていくということなんです。
和久さんどうぞ。
国もそのへんのことは非常によく考えていて、これ、今国が考えているのは、このグラスルーツ、つまり地域でのスポーツと、トップスポーツのこの好循環を生み出していこうという取り組みを今進めようとしています。
すそ野を広げれば、じゃあ、メダルをとれるのかっていえば、必ずしもそうじゃないんですね。
トップアスリートが育てば、じゃあ、すそ野が広がるか?必ずしもそうじゃないということが最近の研究結果で分かってきてはいるんですけど。
どうすれば広がるんですか?
グラスルーツスポーツにも、このトップスポーツが、と同じように、システマティックな政策なり、施策というのをしっかりとやっていくっていうことが、すごく大事で、それぞれにこちらとこちらとそれぞれに、適切な施策を講じていくということがすごく大事だと思うんですね。
それ書いてある、選手が、メダリストが、今度は。
この地域に戻っていって、こういうサイクルを作って行こうと。
地域の指導者にまた戻っていくわけですね。
地域で育って、若いときは、東京、地方と行ったり来たりしながら、競技者として大成して、その終わったあとまた地方、地域にも、自分のふるさとに帰って指導するっていうパターンですね。
そうすれば、住んでいる所でいろんなスポーツを生涯にわたってできる。
社会人になってもやりたいスポーツが近くでできるという環境を作っていくっていうことなんですよ。
先ほど、やり投げの選手なんかは、1つのこのパターンに、先駆的なパイオニア的ななるんじゃないかということですね。
身近な人だからこそ、応援したい気持ちにもなる。
地域とつながりがある。
顔が見えるからですね。
確かに選手目線でいうと、支援していただくことによって、自分もこの人たちの思いがあるじゃないですか。
だからやっぱり、ちょっとしたことでも、それを乗り越えてやろうっていう力に変わるから、すごい相乗効果としては、スポンサーとしてついていただく、自分も頑張るっていう意味では、選手としては、すごく肌で感じるほうがたぶん力にはなるんじゃないかと思いますね。
逆にものすごいプレッシャーになったりしないんですか?あの人からも、あの人からも、あの人からもお金もらっちゃったわみたいな。
まあ、もちろんそれはあるんですけど、でもプラスに働くことっていうか、私は企業だったんですけど、企業でやっているときにもやっぱり、サンヨー電気だったんですけど、サンヨー電気の会社を背負っているというのがすごいプラスに働く力に変わってたので、もちろんそれがプレッシャーになるときもありましたけれども、でもそうじゃないときもあったんで、それで頑張ろうと思えたところはありましたね。
それは単なる企業ではなくて、一般の人に意識が広がっていくことが大事かっていうのは、ロンドンが9個から、8年間で29個まで金メダルを増やしたんですね。
でも、大会委員長のセバスチャン・コーが閉会式のときに、そのメダルの数を増やしたっていうことの自慢を一つも言っていないんですよ。
彼が一番強調したのは、ロンドンっていうか、イギリスの国民の健康意識が劇的に変わったと。
そしてスポーツをする人口が倍増したと、これでロンドンにとって、イギリスにとって、オリンピックは大成功だったと、胸を張ったんですね。
大事なのは、何を残すかなんですよ。
オリンピックで。
この6年間の取り組みを通して、その後に何を残すかが大事なんですよ。
つまりはエリート教育によって、金メダルを目指すということになると、例えば、1本のすごい花を立てますでしょう。
そうすると、みんながきれいだなと思いますけど、種は限られているじゃないですか。
そうじゃなくてその土壌をどう耕すか、どういっぱい種を植えるか、っていうことなんですね。
そうすれば、2020年のあとにも花がたくさん咲いていく。
オリンピックが終わってからが、実は大事なんですね。
川述さん一人を6年間限定で応援しようと思うことも、その先がつながっていくことなんですか。
その周りの人たちの意識が大きく変わっていくということです。
2014/10/11(土) 08:15〜09:30
NHK総合1・神戸
週刊 ニュース深読み「東京五輪で金メダルラッシュ!?トップアスリート育成は…」[字]
2020年東京五輪に向け、国が主導しメダルが期待される若き才能を発掘し、育成を行うプロジェクトが進んでいる。アスリート育成とスポーツのあり方を、深読みする。
詳細情報
番組内容
16個の金メダルを獲得し日本中が感動につつまれた東京五輪から半世紀。2度目の五輪に向け、国は金メダル獲得数で世界3位〜5位という目標を掲げた。そんな中、国が主導して、トップアスリートを育成しようというプロジェクトが進んでいる。メダルが期待される若き才能を発掘し、育成を行うというもの。挑戦は実を結ぶのか?オリンピックとスポーツのあり方について、とことん深読みする。
出演者
【ゲスト】宮崎美子,ユージ,【解説】早稲田大学スポーツ科学学術院教授…友添秀則,日本スポーツ振興センター情報・国際部長…和久貴洋,元バドミントン選手北京五輪日本代表…小椋久美子ほか
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