NHK高校講座 地理「解決策を探る!都市問題と居住問題」 2014.10.10

フランスで啓蒙思想が流行し東ヨーロッパの君主は絶対主義で啓蒙思想が流行しているフランスをまね国づくりを行った。
NASAの映像を立体化した夜の地球。
光り輝く所そこには都市があります。
アメリカでは明るい都市と暗い地域がはっきり分かれています。
日本を見てみましょう。
都市を結んで光が日本列島を貫いています。
今や世界人口は70億を超えその1/2以上の人が都市に住んでいます。
中田敦彦です。
山田彩です。
さあ山ちゃん宇宙から地球の都市見てみましたけどどうでした?都市と都市じゃない所が本当にはっきり違いが分かってあんなに違うもんなんだなってビックリしました。
くっきりと日本列島浮かび上がってました。
そして私たちの前に広がるこの地図は?人口100万人以上の都市を示してるんですね。
100万人以上の都市。
一番大きな丸が1,000万人以上の大都市だと。
お〜!ここ…。
中国すごいですね。
びっしりですよここら辺。
南米にもある。
南米もある。
赤じゃなくて黄色。
違う色で示した都市もあるんですがその都市はですね国の人口が1つの都市にものすごく集中してるという事なんですよ。
ものすごく集中している。
集中し過ぎちゃってる。
日本もそうなんですよね。
東京黄色いでしょ。
ほかにもソウルとか。
タイのバンコク。
そうそう。
インドネシアも…。
という訳で今日は都市と居住の問題の解決策を探っていきたいと思います。
実は都市への人口集中というのは都市問題の大きな原因なんです。
…とはその国の政治や経済の機能が極端に集中し人口でも第2位の都市を大きく引き離している都市の事です。
ここメキシコシティもプライメートシティの一つ。
発展途上国ほど都市への人口集中プライメート化が急激に進んでいます。
その背景には発展途上国の人口爆発の問題があります。
農村では爆発する人口を吸収する仕事がなく人々は仕事を求めて大都市へと移動してくるのです。
しかし大都市でも仕事が見つかるとは限りません。
農村から集まった人たちは大都市の内部にスラムをつくって生活しています。
こうしたスラム街ではインフラ整備が間に合わないために上下水道やトイレもなく劣悪な衛生状態で病気がまん延する事が危ぶまれます。
また親も家もなく窓拭きや物乞いごみ集めなどをしながら路上で暮らす子供たちがいます。
ストリートチルドレン。
これも発展途上国が抱える問題です。
一方欧米の先進国ではインナーシティ問題が起こっています。
大都市の中心から富裕層が撤退。
郊外へと移ってしまうのです。
アメリカの独立が宣言されたこの街では中心部から車で3分も行くと街の風景が一変します。
企業の衰退や街の老朽化で都市の中心には貧困層が取り残されそこにまた貧困層が集まるのです。
街が荒れ治安の悪化も心配されます。
スラムは不衛生ですからね。
そうですね。
あそこに住まざるをえない。
VTRでもあったんですけど衛生状態がすごい悪いっていうんで感染病とか病気のまん延もすごい怖いなって思いました。
スラムで生まれた子供たちへの貧困の連鎖それだけは食い止める必要がありますからね。
似た問題としてインナーシティ。
インナーシティ。
都会なんだけどもお金持ちはみんないなくなっちゃって結局貧しい人たちが…。
日本だと逆に富裕層の人は都心に集まるってイメージが私の中であるんですけど。
だから日本とはまた違う状況なんだろうね。
街が古くなったり年取ったりってのは普通の事なんですけどそれが再開発うまく循環していかないとああいうふうによどんでいってしまう。
治安も悪くなってしまうという。
いろんな国でいろんな土地柄の問題が起きてるという事ですがさあ人口集中による都市問題もう一つの大きな問題が大気汚染です。
WHOによると2012年の大気汚染による死亡者数は世界全体で…交通事故による死亡者数の5倍以上です。
大気汚染はいまだに環境によって健康を害する最大のリスクなのです。
大気汚染が最も深刻なのはアジアの発展途上国です。
急激な都市化により産業が発達。
活発な経済活動の反面環境問題は二の次にされているのが現状なのです。
工場や車の排ガスだけでなく都市に暮らす大勢の人たちが毎日の生活で使う暖房や調理用のストーブの燃料まきや石炭の煙が大気を汚染しているのです。
大気汚染はかつて先進国でも深刻な問題でした。
例えば19世紀後半から20世紀半ばのイギリス・ロンドン。
視界を遮る濃い霧には暖房器具や工場などから排出された煙に大気汚染物質が大量に混じっていたのです。
1952年には多くの死者も出しました。
経済活動が盛んな大都市ではものを運んだり人が移動するために自動車が不可欠です。
ここで問題。
交通渋滞による大気汚染解消のため2014年にフランスのパリで行われた方法は次のうちどれでしょうか?1パリに入る車から通行料をとる。
2ナンバーが偶数の車はパリに入れない。
3大気汚染のひどい日には従業員に休暇をとらせる。
さあ1番から3番まで…。
お答え下さい。
1かな。
おっなるほど。
1番という事は「通行料をとる」。
「通行料をとる」。
なぜ?これでお金取られるんだったら出かけるのやめようかなってちょっと思う人がいるんじゃないかなって…。
なるほどでは正解の発表です。
正解は2番です。
残念。
ガ〜ン。
2番はないかなって思ったんです。
確かにねパリでは一日で大気汚染値が注意報の出るレベルから半分にまで低下したほどこれは効果があったらしいんです。
それはすごい。
半分にまで…。
そう。
だから一日で終了。
終わっちゃったんですね一日で。
ラッキーだったのは次の日規制されるはずだった奇数ナンバーの車。
あ〜。
だから偶数奇数偶数奇数で…。
なるはずだったんですね。
ちなみに日本の大気汚染っていうのは…?日本では車両の規制も厳しく今では排気ガス規制に引っ掛かる車はほとんどないといっていいぐらいらしいですよ。
へぇ〜。
でも日本でも東京とか大阪に人口が集中しててそういう都市問題ってのも起こってるんじゃないですか?そうですね。
今日本で一番注目されてるのはヒートアイランドです。
温暖化の影響で世界の気温は過去100年間でおよそ0.8℃上昇。
今や気温上昇を食い止められるかどうかギリギリのところに来ているといわれています。
しかし東京の気温は過去100年間で3℃上昇。
地球温暖化の4倍もの速さで気温が上昇しています。
東京の上昇率は先進国のほかの都市に比べても異常に高いといえます。
東京の気温上昇はヒートアイランドによるもの。
原因は都市の構造そのものにあります。
高層ビルが建ち並ぶ都心では緑や水辺が減少しアスファルトが敷き詰められています。
ビルや工場家庭からもクーラーの排熱や電子機器の排熱などが一日中吐き出されています。
ビルの壁面やアスファルトの地面は真夏の昼太陽の熱を吸収しため込みます。
しかも都市に吹く風は高層ビルに遮られ地表近くの熱い空気は流れにくくなります。
本来涼しくなるはずの夜間に熱帯夜が続く東京。
ビルやアスファルトが昼間ため込んだ熱を夜になると放出するからなのです。
東京は上から蓋をされて熱せられた大気がその中をグルグル回っている状態なのです。
あんだけビル真っ赤だとね。
ビックリですよね。
夜でもあんなに熱を持ってるんだと思って。
暖房つけられてるようなもんですからね。
ちょっとそのヒートアイランドについてもっと詳しく伺いたいと思います。
三上岳彦先生です。
よろしくお願いします。
大気汚染っていう言葉ありますけどもヒートアイランドは熱汚染って言葉もあるんですよ。
「熱汚染」響きが怖いです。
ちょっとこの図を見てほしいんですけども関東地方で夏7月の一日の最高気温こちら1956〜1960年ですね。
この5年間と40年後の1996〜2000年こんなふうに熱い所が広がっているんですね。
このままヒートアイランドでどんどん熱くなると東京とかもどうなっちゃうんですか?夜の気温が25℃より下がらない日を熱帯夜といってるんですが日数がですねずっと増えているというこういうデータがあるんですよ。
このころは1930〜1940年頃ですね数日間くらいしかなかったんですね。
ところが最近見るとですね多い都市は50日を超えてるんですね。
ほぼ2か月熱帯夜。
それぐらい熱帯夜が増えてると。
熱帯夜もそうですけど熱中症っていうのもよく聞きますよね。
増えてる…?熱中症っていうのもですね10年間でいうと10倍ぐらい増えてると…そのぐらい増えてるんですね。
相当危険ですよね。
さすがに危険ですね。
最近耳にするようになったゲリラ豪雨もヒートアイランドの影響があるといわれています。
特に東京のような大都市は非常に暑くなるので上昇気流を生みやすくゲリラ豪雨のような大雨が降りやすい状況にあるのです。
はぁ〜じゃあヒートアイランドによって天候も崩れてるし生態系も崩れてるし大問題だと思いますけどもヒートアイランド自体を抑制する方法っていうのがあるんですか?ちょっとここでですねクイズを出してみたいですね。
今日クイズめいてますね。
これは舗装道路がありますよね。
これは実は夏のちょうど昼間に撮った写真なんですけど表面の温度…触った時の温度日が直接当たってる部分と木陰の部分で何度ぐらい違うと思いますか?何度違うか?どのぐらい違うと思います?10℃ぐらい。
あぁ10℃。
そこまでいきますか。
じゃあ僕は無難に5℃。
これ実際に熱画像カメラで撮ったものなんですけどもアスファルトの表面の日が出てる所は50℃。
熱いですね。
50℃!?それで街路樹の木陰になってる表面温度は30℃。
という事は20℃。
20℃も違うんですか?だから街路樹があるだけで表面の温度は20℃も下がってしまいます。
だいぶ助かるんですね街路樹っていうのは。
「緑化」と「風の道」っていうのは一つのキーワードですね。
「緑化」と「風の道」。
トリプルGが…
(山田)
「緑化」と「風の道」調べてきました。
鹿児島市内を走る市電はよその電車とはちょっと違う。
なんと市電が走る街なかの線路を全て芝生に変えてヒートアイランド対策をしているんです。
芝生にした事で線路の表面温度はおよそ18℃。
中央分離帯では24℃も下がったそうです
でも水をやらないと枯れる伸びれば邪魔芝の管理が問題でした。
そこで古い市電を改造して芝刈り電車と散水電車を定期的に走らせる事にしました
これからも線路の緑化を増やしていくそうです
続いて風の道とは何かを教わるために専門家を訪ねました
(足永)これは東京地域の気温の分布を表したものです。
太平洋には大体1,000mぐらいの高さの大気層があってそれが陸地に向かって流れているんですね。
それは海風といって東京湾からの流れと相まって東京地域に海風が流れてくる。
例えば川を遡上するように流れたりあるいは遡上した流れが一部街路に流れ込んできたりそういったものを…
(山田)それが風の道なんですね。
そうです。
1,000mの高さの海風が流れていてそれがこの水色の部分が隅田川なんですけれどもここを伝って風が流れているんです。
この風をなんとかして都心の方に流し込めないかという事が今検討されているんです。
ところが実際にはビルが立て込んでいるせいで風が流れにくくなっているんです
じゃあ風の道を塞ぐ高層ビルがなくなったら風が通るようになるって事ですか?それをやったんですよ。
お〜。
このリボンをここで持っていて下さい。
分かりました。
(足永)このリボンが風の流れを表します。
川から流れてきた風これが東京駅のメインストリートに流れ込みます。
こう流れていって…。
(山田)ぶつかっちゃってるんですかね。
実験でもビルにぶつかり風は渦を巻いて越えられません。
そこでこの建物を撤去する事にしたんです。
お〜!
これが実際に建っていたビルです。
2008年に撤去開始。
南北のツインタワーに生まれ変わりました
現在の東京駅の様子です
(足永)八重洲通りから東京駅そして行幸通りそこを抜けて皇居まで風の通り道がつくられた訳です。
立ちはだかるビルが撤去され都心に風が通りました
お〜風の道が通ったんですね。
そうです。
風の道が通る前と後では…
そういった普及が進むと東京の熱帯夜も緩和されるんじゃないかと期待されるんですね。
熱帯夜の緩和も。
面白いね。
面白いですよね。
すごいですね。
やっぱりこうそれぞれおのおのでビル建ててた所に「いや風が通らないからあそこをどかそう」とかそういう感覚って街を今までそういうふうに見た事がなかったから。
そうですね確かに。
あれがなくなる事で気温が1〜2℃下がるって。
結構変わりますよね。
面白いな〜。
でもそういう目線が東京にだんだんできてきてるって事はこれからどんどんどんどんいろんな都市計画が風の道っていう目線ありでつくられたとしたらいい街になりそうだね。
先生すごく感銘を受けてしまいました。
風の道を通すには障壁になるようなものを取り払うってのも一つですが同時に街路樹を増やすとかあるいは緑地をきちんと配置しておくとかね。
そうするとそういう所を通った風っていうのは割と温度が上がらずにずっと流れていく訳ですよね。
線路の所を芝生にしてみるとか。
そう…。
あれはいいアイデアですね。
あれすごいですよね。
そうですよね。
小さい事かもしれないですけどベランダに緑を増やすとか。
我々もベランダでちょっと緑地を増やす事で東京とかそういう街全体にちょっと貢献できるんですね。
みんなでやれば結構変わりますよね。
確かに緑のカーテンとか気持ちいい…。
いいですよね風が涼しくなるし。
先生今日はありがとうございました。
風の道ってすごくないですか。
風の道はやっぱり大事だよね。
風通しって家の中も大事だし街にも大事だしあと人間関係も大事だし。
みんながこうねこんがらがってね。
ごちゃごちゃしちゃいますもんね。
籠もっちゃいがちだから何でも。
よし風の道の事考えていこう。
という事でこれからも世界中のあんな事…。
こんな事…。
(2人)いっぱい知っちゃおう!発展途上国ではプライメートシティに人口が集中しスラム化が起こっています。
一方先進国ではインナーシティによる空洞化で都市に貧困層が集まっています。
世界の大気汚染による死亡者は700万人を超えています。
特に人口増加が著しい発展途上国では急激な経済発展の陰で大気汚染が深刻化しています。
世界平均の4倍です。
ヒートアイランドを緩和する方法が真剣に検討されています。
キーワードは…2014/10/10(金) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 地理「解決策を探る!都市問題と居住問題」[字]

人・モノ・情報が地球規模で行き交う現代。国や地域を越え、多様な社会や文化を理解し合うことが不可欠。“世界の今”を読み解く「地理」は、未来を切り開く力となる。

詳細情報
番組内容
今や地球の全人口の2分の1以上が都市に住んでいる。そして、都市への人口集中は都市問題の大きな要因の一つとなっている。今回は地理の視点で今日の都市と居住の問題を考えてみよう! 「解決策を探る!都市問題と居住問題」 (1)都市への人口集中 (2)都市化と大気汚染問題 (3)都市のヒートアイランド
出演者
【講師】帝京大学文学部教授…三上岳彦,【出演】中田敦彦,山田彩,【語り】安元洋貴

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
バラエティ – その他
趣味/教育 – 大学生・受験

映像 : 480i(525i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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