きょうの健康 漢方 もっと知りたい「頭痛 タイプ別治療」 2014.10.09

(テーマ音楽)皆さんの毎日の健康のために。
「きょうの健康」です。
今週はこちら。
今日は4日目。
テーマは…頭痛に悩む方が多いですからね。
漢方が使えるとするといいですよね。
今日も詳しく専門家に伺ってまいりましょう。
ご紹介致します。
ご専門は精神科ですが日本東洋医学会の漢方専門医でさまざまな症状に対して漢方診療を行っていらっしゃいます。
どうぞ今日もよろしくお願い致します。
まず頭痛。
これいろんな種類があるんでしたよね?はい。
頭痛ははっきりした病気がある訳ではないのに繰り返し起こる片頭痛や緊張型頭痛といった一次性頭痛とくも膜下出血や脳梗塞脳卒中それと脳腫瘍髄膜炎といった病気が原因となって起こる二次性頭痛に分けられます。
片頭痛や緊張型頭痛はいわゆる頭痛持ちと表現されるもので頭痛の中では最も頻度が高いものです。
こうした頭痛の中で漢方薬が有効なものというのはどれなんでしょうか?漢方薬は主に一次性頭痛の片頭痛緊張型頭痛に対して効果を発揮します。
一方脳卒中や脳腫瘍などによる二次性頭痛には危険なものが多く原因となっている病気に対する治療が必要ですので西洋医学的な治療が大切です。
ただし脳卒中のあとの後遺症で起こる頭痛には漢方薬も効果的です。
頭痛に対しては鎮痛薬とか頭痛薬とか市販されているものたくさんあって私も使っていますがそういった西洋薬とこの漢方薬の使い分けというのはあるんですか?はい。
頭痛治療には2種類あります。
一つは急性期治療です。
もう一つが予防治療です。
急性期治療は頭痛発作が起こった時に痛みを鎮めるために行う治療でありましてその場合は西洋薬の治療薬を使います。
予防治療は頭痛がない日にも毎日薬を服用して頭痛が起こる回数を減らしたりあるいは頭痛が起こっても軽く済むようにするといったような治療です。
予防治療も基本的には西洋薬を使った方が効果は高いのですが人によっては副作用が強く出たりしますので漢方薬が有効な選択肢の一つとなっております。
では先ほどのお話の中で漢方薬が効く頭痛としては片頭痛緊張型頭痛といったもの。
そして脳卒中を起こしたあとの後遺症としての頭痛という事でしたよね。
1つずつ見ていきましょう。
まずは最も患者数が多いとされる緊張型頭痛の例から見ていきましょう。
こちらです。
65歳の女性Aさんは若い頃から肩凝りがひどく肩や首筋がいつも張っている感じで頭全体が締めつけられるような鈍い痛みに悩まされるようになっていました。
痛みは我慢できる程度でしたが鎮痛薬を使ってもあまり改善しないため毎日すっきりしない日を送っていました。
こうした悩みの方は多いですよね。
緊張型頭痛の特徴をご説明下さい。
緊張型頭痛は肩凝りや首の筋肉の緊張で起こります。
痛みは後頭部から首筋にかけて両側が痛む感じで圧迫感締めつけられるような感じがあるといわれています。
痛みの程度は軽度から中等度で寝込んでしまうほどの事はないんですが長く続く事が多いために生活の質は低下します。
長引くとこれも嫌ですね。
緊張型頭痛の場合はどんな治療が基本になりますか?緊張型頭痛の治療では非ステロイド性抗炎症薬いわゆるNSAIDsと呼ばれるお薬ですがこのような鎮痛薬がよく使われます。
個人差はありますがよく効く人もいますので月に2から3回ぐらいの使用で済んでいるのであれば問題はありません。
しかし頭痛が続いてしまう方が予防的にNSAIDsを毎日のように使用する事は避けるべきです。
NSAIDsを毎日のように頻繁に使ってはいけないというのはなぜなんでしょうか?まず長期間にわたって使い過ぎますと胃腸や腎臓を痛める事があります。
そして月に10日から15日以上使うと痛みに対して脳が敏感になってしまって薬物乱用頭痛という更にひどい頭痛を引き起こすおそれがあるからです。
それでは緊張型頭痛をなるべく起こさないようにするための予防的なお話をして頂きたいんですがここにありますのは生活の習慣といいますかそこに注意しなきゃいけない感じですね。
そうですね。
緊張型頭痛というのは頭痛が起こっている背景を取り除くという事が第一であります。
頭痛が起こらないようにする予防のためという事なんですがそれが一番大事であります。
具体的に申し上げますとこのAさんのように肩凝りあるいは首筋の凝りから起こったりですとかあるいはストレスが原因で起こっているという事が多いので例えば長時間同じ姿勢での作業をしないですとかあるいは合わない眼鏡はかけないといったような事。
そういう注意が必要です。
そしてストレス解消も大切です。
リラックスを心掛けて入浴ストレッチ運動といったような体の緊張状態を解きほぐす事が改善につながります。
さてこの緊張型頭痛を予防するという観点で漢方薬が使えるという事になりますとどんな漢方薬になりましょうか?緊張型頭痛は主に柴胡桂枝湯というお薬と桂枝茯苓丸というお薬がよく使われます。
どちらの漢方薬も血行をよくするお薬ですが柴胡桂枝湯の方は体力が中ぐらい以下の人でストレスが多い人に向いているお薬です。
桂枝茯苓丸の方は体力が中程度以上の方で手足は冷えるのにのぼせて顔が赤くなるといったようなそういうタイプの方に向いている漢方薬です。
ほかにも緊張型頭痛に効果のある漢方薬はありますので悩んでいらっしゃる方は漢方薬の処方を行っている医師に相談して下さい。
それでは続いて片頭痛に話題を移しましょう。
こちらも例からご覧下さい。
30歳の女性Bさんは2週間に1回の割合でこめかみの辺りがズキズキし吐き気を伴う頭痛が起こります。
頭を動かすとガンガン響いてつらくなりますが1晩寝ると治る事が多いためいつも市販の鎮痛薬で対処していました。
またたまに目の前に光るギザギザが見えて広がっていきその後激しい頭痛に襲われる事もありました。
これは痛みが強いですから本当につらいですよね。
いろいろ特徴がありますね。
片頭痛は。
片頭痛は脳の血管が広がる事で起こるとされています。
疲労や寝不足強い刺激などが影響していると考えられています。
痛みは頭の左右どちらかがズキンズキンと拍動する感じで痛むんですが両方に痛みを感じるという方もいらっしゃいます。
痛みの程度は非常に強く寝込んだり吐き気を伴うという事もあります。
しかし1晩寝ると治るといったような事が多いようです。
またこのBさんのように前兆として目の前にギザギザの光が見えるという場合もあります。
この片頭痛ではどんな治療が基本になるんでしょうか?片頭痛の発作が起こった時には血管を収縮させる働きのある西洋薬トリプタン製剤といいますがこういったお薬を使います。
これは処方薬です。
市販の鎮痛薬が効くという方はそれでも構いませんがなかなか効かないという方は医療機関を受診して頂いてまずはこのトリプタン製剤を処方してもらうのがよいかと思います。
そして頭痛が起こらないようにしていくこの予防治療もあるという事ですね。
はい。
片頭痛は痛みが非常に強くて日常生活に支障が出るような方もかなりいらっしゃいます。
こうした方は鎮痛薬の乱用を防ぐためにも予防治療を行った方がよいと思われます。
片頭痛の予防には効果の高い西洋薬がいくつもあるんですが漢方薬を使う事も増えてきています。
でもどんな時に漢方薬を使うのかという事ですよね。
先ほどご紹介したBさんの治療経過を見ていきましょう。
こちらです。
Bさんは頭痛発作が起こった時にトリプタン製剤を服用しながら予防治療として西洋薬のアミトリプチリンも使いました。
しかし眠気が強く仕事に支障が出るため漢方薬を用いて予防治療を行う事になりました。
Bさんが使った漢方薬は呉茱萸湯です。
一日3回食前に服用し続けたところ1か月後には片頭痛は減って痛みも軽くなりました。
そして3か月後には頭痛発作が起こらなくなったんです。
よかったですね。
随分症状がよくなりましたがまずは西洋薬で治療を始めそして予防的にも使っておられました。
どんな西洋薬があるのでしょうか?予防として主に使われるものとしてBさんが使っていたアミトリプチリン。
そのほかにバルプロ酸ナトリウムロメリジンプロプラノロールなどです。
こうした西洋薬いろいろ副作用があるようですね。
それぞれにご覧のような副作用がありますがバルプロ酸ナトリウムは薬の服用中に妊娠してしまいますと胎児に悪影響を及ぼす事が報告されていますので使用には特に女性では注意が必要です。
Bさんも副作用がつらくて漢方薬に替えたという事ですが最初から漢方薬を使って予防治療したいという方もいるかと思うんですがそういう事もできるんですか?はい。
予防に使われる漢方薬というのは西洋薬に比べると効果は緩やかなんですが大きな副作用もありません。
希望があれば最初から漢方薬での治療も可能ですので医師に相談して下さい。
もしかかっている医療機関で漢方薬を扱っていない場合は調剤薬局で最寄りの漢方外来をしている医療機関があるかどうかを聞いてみると相談に乗ってくれると思います。
先ほどの例では呉茱萸湯非常によく効いたようでしたよね。
ほかにどんな漢方薬が登場しますか?このBさんの場合は体力があまりなくて冷え症で吐き気を伴う頭痛でしたので呉茱萸湯が向いてました。
ほかに同じ冷え症でも貧血を伴うタイプでは当帰芍薬散が向いておりますし体力のあるなしに関係なく口が渇いてむくみが起こるようなタイプには五苓散がよく効きます。
ほかにもタイプによってさまざまな処方ができますのでご自分の体調や症状を詳しく伝えて頂けるとよりその方に合った処方ができます。
そして脳卒中の後遺症で起こる頭痛にも漢方薬が効くという事でしたね。
はい。
脳卒中の後遺症で頭痛を訴える方は多くいらっしゃいます。
朝起きた時に頭痛が起こるというのが特徴です。
その場合には釣藤散という漢方薬をよく使います。
この釣藤散は体力の中ぐらいの中年以降の方で慢性的な頭痛を持っている方朝方に起こる頭痛に効く薬です。
ほかにも八味地黄丸や牛車腎気丸を用いる事もあります。
頭痛で漢方薬を使ってみたい場合いろいろなお薬ある訳ですからどれが自分に合っているかよくご相談した方がいいですね。
はい。
特に頭痛の場合は脳卒中や脳腫瘍などの病気が原因で起こっている場合もありますのでまずは画像診断などの西洋医学的な診察をきちんとしてもらう事が優先です。
その上で西洋薬と漢方薬のどちらを選択するのかは医師とよく相談して治療して頂きたいと思います。
しかし漢方薬が頭痛の予防的に使っていけるというのは非常にいいですよね。
はい。
どうもお話ありがとうございました。
(2人)ありがとうございました。
2014/10/09(木) 20:30〜20:45
NHKEテレ1大阪
きょうの健康 漢方 もっと知りたい「頭痛 タイプ別治療」[解][字]

いわゆる「頭痛もち」と言われる片頭痛や緊張型頭痛が起こらないように、また起こっても軽く済むようにするために、漢方薬での治療も効果的。西洋薬との違いなどを紹介。

詳細情報
番組内容
頭痛には脳卒中などの病気が原因で起こる二次性頭痛と、いわゆる「頭痛もち」と言われる片頭痛や緊張型頭痛などの一次性頭痛がある。漢方薬を使うのは一次性頭痛の場合。頭痛発作が起こってしまったときに痛みを鎮めるためには西洋薬を使うが、頭痛発作が起こらないように、また起こっても軽く済むようにするための予防的な治療には漢方薬も選択肢の一つになる。頭痛で使う漢方薬は、体質などで異なるため、専門医の診断が大切。
出演者
【講師】東京女子医科大学教授…山田和男,【キャスター】濱中博久,久田直子

ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:11320(0x2C38)