「妻たちの新幹線」のすべて 2014.10.08

消防士たちの情熱と人間模様をリアルに描きます。
土曜ドラマ「ボーダーライン」。
(一同)お楽しみに。
父の時代には成し遂げられなかった。
でも今の時代なら必ずできるはずなんだ。
僕にはまだやらなくてはならない事がある。
今から50年前新幹線の開発に挑んだ男たちとそれを支えた妻と家族の物語がありました。
私も乗ってみたかったんですもの。
あなたや隆がつくった新幹線っていう乗り物に!やばい。
この主人公は魅力的すぎる。
家族の物語でもあるし仕事をする人間の物語でもある。
10月13日放送スペシャルドラマ「妻たちの新幹線」。
その見どころをたっぷりとご紹介します。
6月3日東京・渋谷でドラマの撮影が始まりました。
主役を演じるのは中村雅俊さん。
中村さんが演じる島秀雄は新幹線をつくった男ともいわれています。
技術の最高責任者として新幹線開発の指揮を執りました。
新幹線…ですか?そうだ!戦前から君や君のおやじさんの島安次郎氏が立てていたあの壮大な計画だよ。
その新幹線をつくってほしい!国鉄総裁からのじきじきの依頼に対する秀雄の答えは意外なものでした。
正式にお受けする前にまず家内に相談をさせて下さい。
今何と言ったかな?家内に相談をと。
えっ?秀雄の妻豊子を演じるのは南果歩さんです。
でもあなたもう心の中では国鉄に戻る覚悟ができてらっしゃるんでしょう?
(秀雄)なぜそう思う?分かりますよ。
だって私汽車屋の女房ですもの。
妻の後押しを受けて秀雄は開発を引き受ける事を決意します。
しかし新幹線計画はなかなか周囲の理解を得られませんでした。
そもそもそんな事のためにばく大な金を使う意義が見いだせませんからね。
いくら島さんが日本式蒸気機関車の立て役者だからってねこの計画は無謀すぎ…。
十河さんにしたって所詮は鉄道博物館から引っ張り出された古機関車だ。
じいさんの夢物語だよ!
(秀雄)奥さんが倒れられたと伺いましたが…。
今度発作を起こしたら命の保証はないと言われたよ。

(十河)キクには苦労ばっかりかけたんだ。
しかし天下国家のため国鉄のためやるしかないんだよ。
転機となったのは秀雄を慕う仲間たちからの提案でした。
「東京大阪間3時間への可能性」。
少しは島さんのために役に立てるかもしれないと思って。
夢の超特急新幹線が実現すれば日本の生活が変わる。
その可能性や便利さを市民に訴えようというのです。
ビールがおいしく飲めます。
トヨ!僕が思う以上に国民は敗戦国の日本は世界一の超特急を走らせるという大きな夢を待ち望んでいたんだよ!ようやく新幹線計画が実現への道を進み始めます。
しかしその先には大きな試練が待ち受けていました。
新幹線開発の裏にはさまざまな家族の物語もありました。
何をなさるの?また電車をおつくりになるの?息子の隆は父と同じ国鉄に入社。
おやじさんが技師長やいうて特別扱いはせえへんからな。
隆の前には偉大な父の影が付きまといます。
私が男だったら絶対におじいちゃんやお父さんと同じ道を進むのにな〜。
好きに生きた方がいいよ。
別に僕だってこの道に進む必要はなかったんだ。
たまには隆にも何か声をかけてあげて下さい。
隆に?あの子何も言わないけれどこの家に生まれて2代続いている汽車屋の家族を見てお父さんと同じ道を選んだんですよ。
大体あなたは息子には少し厳しすぎるし…。
ドラマの中で家族は絆を深めていきます。
参ったな。
日常の中なんですけれどもとても…節目節目にやって来る事をお互いに分かち合うところがやっぱりすごくすてきだなと思って。
一つの事を成しえるという事のすごさとそれに関わる人間たちのいろんなさまざまな悩みとかそういう葛藤があって…成就するというか。
やっぱりその人間ドラマを見てほしいなと。
ドラマが描く時代は昭和30年代。
高度経済成長期を迎え京浜中京阪神に商工業都市が誕生していきました。
東海道沿線では人や物の流通が急激に増加。
そこで発案されたのが新幹線計画でした。
その時代を忠実に再現するために全国各地で撮影が行われました。
今はもう運行されていない初代0系新幹線は名古屋のリニア・鉄道館で。
東京では当時実際に使われた試験場で撮影。
中でもこだわったのが試験のためにつくられた試作車両の再現です。
福岡県の車両基地に保管されていた新幹線を番組のために改造しました。
試作車両の特徴は鮮やかに光る先端部分。
こうしてよみがえった新幹線はドラマの中で大活躍。
ご期待下さい。
鴨宮モデル線区で新幹線の試験走行を始めます。
東京オリンピックの招致が決定したぞ。
え?それまでに必ず新幹線を完成させろという話になるだろう。
あと5年ちょっとだ。
それで死人が戻るか!そうだ!
(罵声)お父さん。
あんなむちゃなやり方はお父さんらしくありません。
合理だけでは成し遂げられないものがある。
(豊子)隆もいつか立派な汽車屋になるんじゃないかって。
まだ加速します。
速度254…。
どこまで飛ばす気だ?前代未聞の国家プロジェクト新幹線開発に挑んだ男たち。
そしてそれを支えた妻と家族。
すてきですね。
同じ夢を追ってらっしゃるなんて。
(隆)新幹線が父を変えたのかな?そこにあるのは確かな絆でした。
お夕飯にしましょう。
そうしよう。
東海道新幹線開業50周年の節目に送る愛と感動の物語。
2014/10/08(水) 00:20〜00:30
NHK総合1・神戸
「妻たちの新幹線」のすべて[字]

【脚本】大森美香,【原案】