応援ドキュメント 明日はどっちだ #59 2014.10.07

(岡本玲)
古都京都。
そこは食文化の街でもある
中でも京都の和菓子は「京菓子」と呼ばれお茶会などさまざまなおもてなしの場になくてはならない特別なもの。
京都の職人たちによってその伝統の技が連綿と受け継がれてきた
そんな和菓子作りを学ぶため関東から単身修業に乗り込んだ女性がいる
京都へ来てまだ1年
目標は30歳までに和菓子の店を持つ事だが京都伝統の壁は厚かった
あ〜京都の和菓子って何なんだ
始まりました「明日はどっちだ」。
前回に引き続き京都の見習い和菓子職人西野さんとそしてプロの競輪選手を目指す梅田さんを応援したいと思います。
いろいろ怒られてますけども。
京都らしさを出すための苦労。
難しいですよねぇ。
ところで皆さんもう秋ですよね?
(笑い声)カンペ丸読みですね。
どんな秋にしたいですか?皆さん。
あっ!これはまた新しいの…。
どういう?せせこましくじゃなくてゆっくりする時間もあっていいんじゃないかな。
いい秋持ってるやん!そうですか?俺の秋で。
(笑い声)じゃあ僕は逆に…。
逆に?出た!攻めてやろうかなと思って。
すばるもね。
いや分かりませんよ。
僕はもう…さあ…。
あかんあかん!あかんってそんな流れ。
(笑い声)
7月のある日曜日
休みだというのに西野さんの姿が一人工場にあった
実は京都伝統の壁に悩む彼女にあるチャンスが与えられたのだ。
それは京都の和菓子職人が作品を持ち寄る品評会に自分の作品を出す事が許された
今回のテーマはこの3つ。
寝る間を惜しんでアイデアをスケッチした
品評会で認められるためにはまず京都のお菓子とは何かを自分なりに理解しなくてはならない。
早速スケッチに沿って試作が始まった
出来上がったのは「夏鳥」をテーマにしたこんな名前のお菓子
言われてみればそんな感じも
そうやなぁ。
続けてもう一つ。
こちらは避暑地に吹くそよ風をイメージしたお菓子
結局合計8つのお菓子が出来上がった
店主の吉村さんが様子を見にやって来た
なるほど〜。
言われたらそうやなぁ。
うん確かに。
個性がありすぎるものはよくないのだという。
じゃあどう作れば京都のお菓子になるのか
ある辞書には意味がこう記されているものの明確な基準があるわけじゃない。
そして京都で50年近く和菓子を作り続けてきた職人山下さんは…
これも曖昧だ
自分なりに京都らしさを解釈するしかない
作り始めたのは夏の鳥ホトトギスをイメージしたお菓子。
薄いピンクと淡い水色で夏を表現。
表面には橘の花をあしらった
がなんだか迷っている様子
それは花に色をつけるかどうか。
色をつけた方が華やかにはなるが個性が出過ぎるような気もする
悩んだ結果…花には色をつけない事にした
名前も控えめな感じの「忍音」に決めた
迎えた…
会には9つの店から30人を超える職人が参加していた
早速自分の作品を並べる
審査が始まった。
厳しい目で見るのは老舗料亭の店主やお茶の先生など。
若く才能のある職人を発掘するのも目的だ
果たして西野さんの作品は選ばれるのか
緊張するね。
集計が行われいよいよ審査発表
ほんと写真でしか見た事ないんですが…。
他の人の作品が次々に呼び出されていく
とその時だった
西野さんの作品が選ばれた
すごいやん!すげぇ!黄色入れんでよかった。
ほんまやほんまや。
花に色をつけなかった事が吉と出たのかも
ほお〜すげぇ。
自分なりに工夫した京都らしさが評価されて西野さんもうれしそう
その夜近所の居酒屋で仲間と祝杯を挙げた
うまいやろなぁ。
品評会で選ばれても特に賞金が出るわけではないが職人として認められたようでそれが何よりうれしかった
すげぇ。
天職やなぁ。
結構食べたで。
翌日。
西野さんには自分の作ったお菓子をどうしても見てもらいたい人がいた
ベテラン職人あの山下さんだ。
果たしてどう評価されるのか
すると…
品評会では色を褒められたのに山下さんには形をこてんぱんに言われてしまった
そのものをやっちゃってるからか。
鳥自体を。
やはり京都伝統の壁は恐ろしく高い
そうなるよな。
片や褒められ。
果たして西野さんはこの高い壁を乗り越えられるのか
なるほど。
師匠にはもう「なんじゃいこれ」と。
手厳しいコメントが。
「形そのものをやったら京都のお菓子とは言えん」と。
難しいなぁ。
西野さんの和菓子どんなものか。
実際こう見るとね…。
そこまでね形どってるとは…。
これでも違う。
きれいやなって漠然と思うけどな。
なかなかもっちりとした。
いただきます。
あっ外は薄いお餅のような。
上品な甘みやこれ。
ああうまい。
すごい。
深い世界やな改めて。
あの崖っぷちの競輪女子が…
彼女が目指すのは…2年前プロスポーツとして復活を遂げた…
鍛え抜かれた女子選手が男顔負けの激しさでしのぎを削る。
梅田さんの夢はそこで多額の賞金を稼ぐトッププロになる事
しかし彼女はとてつもなく大きなハンディを抱えていた
周りの同期には抜群の成績を残してきたアスリートも多い
その中で運動経験すらないのは梅田さんただ一人。
というのも…
よりもっと地域の方々が来やすいなじみやすい郵便局に…。
彼女は以前元ミスコン準グランプリに輝きキャンペーンレディーとして活躍していた。
そんな彼女が同期と互角に戦うためには一つ条件があった
それは記録会でのタイム測定で…
ところが彼女の記録は…
何度走っても20秒を切れない
スポーツ経験のなさからくる筋力不足が原因
次のタイム測定まで残り1か月。
果たしてこの崖っぷちからはい上がれるか!?
タイム測定前の夏休み。
梅田さんはふるさと福井に戻り最後の特訓に挑む事にした
両親が驚くのも無理はなかった
競輪学校に入る前の彼女といえば…
必死に食べる事でキャンペーンレディー時代の体を肉体改造したのだ
そして競輪学校の4か月でまた体を更にアスリートのものへと変えたのだ
ちょっとでかくね?
(アラーム音)
早朝3時半
眠い目をこすり梅田さんが起きだした
次のタイム測定必ず1分20秒を切るという覚悟で早朝4時からの練習を自らに課していた
すごいなぁ。
まだ暗いやん。
まだ誰もいない朝の道を梅田さんは一人こぎ出した
自転車は孤独な競技。
どれだけ自分を追い込めるかが勝負となる
途中立ち止まり何やら自転車に…。
なんと梅田さんの後ろには…
うわぁ!漫画の世界やん。
筋力をつけるためあの手この手。
必死だった
午後は地元の競輪場へ
今度はバイクの後ろへつきトップスピードを出す練習
一秒でも速く走りたい
その後向かったのは師匠鷲田さんが待つトレーニングルーム
師匠の厳しい視線の下甘えは許されない

(鷲田)はいいいよ。
大きなハンディがあろうが乗り越える事はできる。
それを自分の力で証明したい

間もなく競輪学校に戻るというこの日
競輪場でのイベントに呼ばれた梅田さん
よろしくお願いします。
実は梅田さんがプロになれば福井県で初の女性の競輪選手誕生となる。
地元の期待も大きかった
(拍手)
すると場内から…
(梅田)ありがとうございます。
(梅田)ありがとうございました。
競輪はただのプロスポーツではない
そうや。
みんなお金かかってるからな。
賭けの対象でもある
この夜食事の席で父がその厳しさを語ってくれた
(梅田)あれやばい。
それを誰よりも分かっているのは梅田さん自身だ
この夏の帰省およそ2週間で1,200キロ以上走り込んできた。
学校に戻ればすぐにタイム測定。
なんとしても結果を出したい
迎えた本番当日
周りの同期も練習を積んできたはずだが梅田さんも負けてはいない
(生徒一同)はい!
出走までいつも以上に時間をかけ入念にセッティング。
果たして1分20秒を切れるのか
切ってほしいね。
(ホイッスル)
始まった
実力のある選手は着実に1分20秒を切ってくる
梅田さんの出番が近づいた
いよいよだ
(ホイッスル)・よ〜い!
(スターターピストルの音)
スタートダッシュはうまくいった
1分20秒を切らなければトッププロなど夢のまた夢
最低ラインなんや。
・あと1回あと1回!
あとは持てる力を全てペダルにぶつけるだけだ
・最後最後!ほら!どうや?・最後最後!ほらしっかり!
結果はどうか
またしても1分20秒を切る事はできなかった
すごい壁なんやなぁ。
すごいなぁほんま。
片や前日に落車しケガを押して挑んだ選手は…
それでも1分17秒台。
自己ベストをたたき出してみせた
そしてトップは…
1分15秒台。
梅田さんとの差は明らかだった
結果は半数以上が1分20秒を切り梅田さんは最下位
やはり無謀な挑戦でしかなかったのか
梅田さんはこの崖っぷちの挑戦を終わりにしようとは言わなかった
その翌日
練習場には梅田さんの姿があった
そしてまた走りだす。
今日という日が必ず大きな一歩になると信じて
最後質問きた時だいぶこらえてたね梅田さん。
悔しそうやったね。
厳しい事言うようやけどやっぱ結果が全ての世界やから。
そうやな。
分かりやすく出るからな。
応援メッセージ我々書いて渡してみませんか?学校やからスタジオにも足運べない。
そうですね。
巻いちゃいますか。
巻いちゃってお渡ししよう。
書いちゃって巻いちゃって。
(笑い声)お願いします。
はい。
達筆やなお前。
すごいな。
巨匠やな。
すっごい!すごいいい!これ。
月並みではありますけれども「挑戦」という言葉をお送りしたいと思います。
プロ目指すという事は挑戦しなきゃいけないわけですからプロになってからでも次はね一つでも順位を上げるための挑戦やと思いますんで。
ゴールがないんですよ。
いい言葉やこれは。
この気持ちを忘れずに頑張ってほしいなと思います。
すばらしい。
2014/10/07(火) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
応援ドキュメント 明日はどっちだ #59[字]

関ジャニ∞が頑張る人々を応援する連続ドキュメンタリー。京都の老舗で和菓子作りに励む西野さんは品評会で腕だめし。競輪選手をめざす梅田さんは崖っぷちで記録会に挑む!

詳細情報
番組内容
京都の老舗にひとり飛び込んだ千葉出身の西野彩華さん(26)。和菓子職人が腕を競いあう品評会に、自らの菓子を出す機会が巡ってきた。「京菓子とは何か」知恵を絞って作った和菓子は意外な波紋を呼ぶことに。一方、故郷・福井に帰省した、競輪選手をめざす梅田夕貴さん(27)は、地元の熱い声援に気持ちを新たに。だが運動経験の乏しさから思うようにタイムがあがらず、背水の陣で記録会を迎えることに。果たして結果は?
出演者
【出演】渋谷すばる,村上信五,横山裕,【語り】岡本玲

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
バラエティ – トークバラエティ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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