THE世界遺産【2000キロ!世界最大のサンゴ礁〜オーストラリア】 2014.10.05

ここに冬になると巨大な生き物が現れます
あそこにいる!
地元ではそれをミンキーと呼んでいました
水を切る美しい流線型
2週にわたる
前編はクジラが集まるサンゴの海です
今日の世界遺産は
地球上で最も大きく
そして最も美しいサンゴ礁です
あふれるような命の楽園には
様々な秘密が隠されていました
遠浅の海にどこまでもはてしなく続くサンゴ礁
その面積は日本列島がすっぽり入ってしまうほどです
第1の謎は…
グレートバリアリーフはどのように生まれたのでしょうか?
まずは海の中へ
海底にびっしりと広がっているのが…
色も形も実に様々
その美しさは世界中のダイバーを魅了してきました
サンゴはまるで岩場のように入り組んだ海の底をつくります
そこを舞台に色とりどりの魚達が遊んでいました
隙間に頭を突っ込んでいたのはエイ
尻尾の先に猛毒を持っています
好奇心旺盛なカスリハタが近づいてきました
体長は1メートル近く
カメラマンを恐れる気配もありません
透明度が高く浅い海には
太陽の光がさんさんと降り注いでいます
強い潮の流れもなく
この海は一年を通して穏やかです
外敵から身を守るため
サンゴそっくりに擬態する生き物がいました
これはタコ
動き始めた瞬間色や形が変化します
新たな居場所を決めると
再びサンゴと見分けがつかなくなります
なぜグレートバリアリーフの海はこれほど穏やかなのでしょうか?
秘密を探るために沖合へと向かいました
船で走ること12時間
目指したのは…
突然大きな白波が立っていました
白波は横一線に延々と続いています
何があるのか海へ潜ってみました
白波の下にはサンゴ礁が海面ギリギリにまで迫っています
そのへりをたどると…
海底まで続いていました
まるで壁のようになっています
波のうねりはこの壁にぶつかるたびに
白く砕けていたのです
サンゴの成長は年に数センチほど
長い年月をかけて伸び上がったサンゴは
外洋の荒波を防ぐバリア
いわば…
南北2000キロにのびるこのバリアによって
内側の海の穏やかさが保たれているのです
宇宙から見るとサンゴの壁は大陸に沿って
平行に走っていることが分かります
実はこの壁かつての海岸線でした
1万年前に氷河期が終わると
海面が徐々に上昇
サンゴ礁は光を求めて成長を続けます
それが内側の海を守る防波堤となったのです
グレートバリアリーフには
途方もない地球の歴史が秘められていました
荒波が押し寄せることのない海
その上複雑な形をしたサンゴ礁は
魚達にとって格好の隠れ家にもなります
サンゴに守られたユニークな生態系
グレートバリアリーフは…
グレートバリアリーフを訪ねるなら
人気急上昇中のアトラクションがあります
まるで秘密基地
ここが海底への入り口です
といってもダイビングではありません
このヘルメットをかぶって誰でも気軽に海の中をお散歩
ヘルメットには常に酸素が送られています
サンゴ礁の海を15分間でひと回り
髪の毛もぬらさずカラフルな魚達を間近に見られます
近寄ってくる魚と記念撮影だってOK
水深5メーターほどの海底を歩く
その名も…
めったにできない体験です
キレイな魚達に囲まれて最高だわ!こんなにたくさんいるなんて感動的みんなとってもカラフルで触れるぐらいの近さよ!
これなら泳げなくても
グレートバリアリーフを満喫できます
グレートバリアリーフがあるのは南半球
6月から8月が冬にあたります
毎年この時期に現れる
巨大な海の哺乳類が…
今も生態が謎に包まれているミンククジラ
調査を続けている研究者が
耳寄りな情報を教えてくれました
冬のはじめの6月から7月にかけてグレートバリアリーフの浅瀬で数百頭のミンククジラが回遊していることが分かったんです
第2の謎は…
彼らはなぜこの海を目指すのでしょう?
ミンククジラがよく姿を見せるというポイントに向かいました
到着早々目の前に大きな背ビレ
ミンククジラです
おびき寄せるためのユニークな作戦が始まります
海に飛び込んで奇声をあげるのです
(声をあげる)
彼らの鳴き声をまねしています
これは録音された…
彼らは会話をしていました
人間が鳴き声をまねしてミンククジラを誘い出すんですよ彼らは仲間が来たのかと思って近づいてくるんですそもそも面白い音が大好きなようですよ
どうやら作戦はうまくいったようです
カメラはその姿を捉えることができました
ゆっくりと近づいてきます
穏やかな海
ミンククジラはここに冬場だけ現れます
これまでほとんど水中撮影されたことがない貴重な姿です
流線型の美しい体で
体長は最大で10メートルほど
その動きは敏しょうです
ミンククジラはどこからまた何のために
この海にやって来るのでしょう?
研究者達は追跡調査を行いました
その結果彼らの回遊ルートが明らかになったのです
4000キロもの旅をしていました
冬が厳しくなると
暖かいグレートバリアリーフの海を目指すのです
恐らく交尾や子育てのためでしょうグレートバリアリーフは波も穏やかで外敵に襲われる危険もありません繁殖にはうってつけの安全な場所なんです
この日も4頭が優雅に泳いでいました
過酷な旅をしてようやくたどりついた静かな海
ここで交尾の相手に巡り合います
そしてミンククジラは子育てに励みます
子どもが長旅に耐えられるようになると
再びエサの豊富な南極海に戻っていくのです
グレートバリアリーフ
30種ものクジラやイルカが見られる豊かな海です
グレートバリアリーフの海には
間際まで熱帯雨林が迫っています
このクィーンズランドの雨の森はもう一つの世界遺産です
深い森を真上から眺められるのが…
サンゴの海を背にして7キロあまりの空の旅
6人乗りのゴンドラは頂上へと向かいます
世界最古の森といわれるここには
不思議な動物がいっぱい
喉から垂れた赤い飾りがその名の由来です
器用に幹を駆け上がるのは…
太古の昔から生き残ってきました
ゆったり散歩
日本語のガイドもいます
これはすごく大きい木ね…一番高い高さ10メーターになります昔ヨーロッパ人が来たとき船のマストをつくりました
オーストラリア東海岸は
海と森二つの世界遺産が隣り合う
珍しいエリアなんです
夜サンゴ礁の海はまったく違う顔をのぞかせます
闇に沈んだ海中からは
昼間のにぎわいなど想像できません
悠々と遊んでいた魚達は…
ピクリとも動く気配がありません
魚にはまぶたがないので
目を開けたままぐっすり眠っています
ブダイは体を覆う膜で
においや気配を消し身を守っています
ところが日中動きのないサンゴは
夜になると活動を開始するのです
世界最大のサンゴ礁
ここには400種ものサンゴが生きています
サンゴは1センチにも満たない
それが大量に集まり様々な形をつくり出すのです
それにしてもなぜこの海に
これほどサンゴ礁が広がったのでしょうか?
第3の謎は…
秘密は清らかな水にありました
波打ち際にまで迫った熱帯雨林を歩くと
やがて小川に出くわします
サンゴが育つには太陽の光が必要ですそして透き通った水も欠かせませんこの小川のようなね完璧だ
森に降った大量の雨は
大地に蓄えられ
ろ過されて澄み切った川をつくり出します
海岸線ギリギリにまで広がった森は
土砂などが海に流れ込むことを防ぐのです
その結果川の水は…
だから海の透明度が高いのです
海底まで太陽の光が届く
この透明な水こそ
サンゴが育つカギでした
小さなサンゴ一つ一つの体の中には
さらに小さな藻類が共生しています
サンゴはこの藻類が太陽の光を浴び
光合成でつくり出す栄養素をもらっているのです
東海岸に広がる森が
サンゴ礁を生むキレイな海を保っていたのです
日が沈むと
サンゴは自らエサをとり始めます
食欲は旺盛でした
狙うのは漂ってくるプランクトン
毒のある触手を伸ばし獲物をマヒさせてから
体内に取り込みます
広大なサンゴ礁は
ほんの小さなサンゴが数十万数千万と集まり
次第に成長しつくり上げられたものでした
海の生き物達の楽園
グレートバリアリーフ
天然の防波堤には
はるかな地球の歴史が刻まれています
2014/10/05(日) 18:00〜18:30
MBS毎日放送
THE世界遺産[字]【2000キロ!世界最大のサンゴ礁〜オーストラリア】

世界最大のサンゴ礁グレートバリアリーフ。2000キロに及ぶサンゴ礁の壁はなぜ生まれたのか?そこに毎年やってくる謎に満ちたクジラの撮影に成功、その生態を紐解く。

詳細情報
お知らせ
【遺産情報】
<遺産名>グレート・バリア・リーフ <国名>オーストラリア <登録年>1981年 <登録基準>(