おはようございます。
市馬でございます。
私の師匠が先代の柳家小さんでございます。
入門した時に名前を付けてもらいました。
柳屋小幸といいましてね見たとおりでしょ。
実に私にピッタリなんですけれども小さんの名前の付け方というのは方程式がありまして小さんの「小」にその者の本名から1字取りまして名前を付ける。
私の場合は本名が泰幸と申しますのでその「幸」を取りまして柳屋小幸という名前ではなし家の修業が始まった訳でございます。
いろんな事がありましたが…。
さあ今日の出演者をご紹介致しましょう。
ギター漫談の堺すすむさん。
いいですね〜。
若々しいあの声とあのギターの音。
結構でございますが…。
そして次がまた若手の落語でございまして昨年のNHK新人演芸大賞を受賞したという期待の若手鈴々舎馬るこさんの落語でございます。
大ベテランと若い馬るこさんの落語どうぞひとつお楽しみ下さい。
(拍手)・「オレ〜オレオレオレオ〜レ」「あんた誰?」。
「俺」。
(笑い)富士山が世界遺産になってから麓の旅館は外国人のお客様が増えたんですってね。
でちゃんとやんなきゃいけないっていうんでみんなね裏口からご案内するそうですよ。
「なんでか?」っていったら今おもてなし
(表なし)なんです。
「ああ〜そうなんや〜」って。
富士山登るのもちゃんとした格好をしないと駄目ですね。
ちゃんと山に登るような装備をしないとね。
この前ね富士山の頂上で大けがした登山者がいるんですよ。
雲の上でしょ。
これは大変だっていうんでね麓の大学病院からドクターZっていうやつに…。
「外科医ドクターZ」ってこの先生は「絶対失敗しない」で有名なんですけどねその先生が救急ヘリで雲の上まで上がったんですよ。
・「そしたら〜手術は失敗した」・「な〜んでか?それはね」「私下界
(外科医)専門なんです」。
(観客)ああ〜!
(拍手)ねえ。
でも東北って僕好きでね言葉がいいじゃないですか東北弁ってね。
「さすすせそ」「たつつてと」「なぬぬねの」って何かね温かいみそ汁って感じがするんですよね。
この話をしてたら吉幾三さんが「堺さん青森と岩手は言葉が違う」って東北弁でもね。
これを吉さんに言わせると「津軽と南部はつがうんだよ」ってこう言うのね。
「どこがつがうんだ?」って聞いたら津軽の雪っていうのは上から降らないんですね。
ふぶいていますから前からブワ〜っと舞い上がってくるんです。
・「津軽は雪ん子舞い飛ぶ頃よ」雪が前からブワ〜っと舞い上がってくるんですね。
だからねゆっくりしゃべっていると口の中が雪だらけになっちゃうの。
「あなた」なんて言ってると雪がブワ〜っと入るから「あなた」なんて言ってないですよ青森に行ったら。
「な」。
これだけ。
「私」なんて言わない。
「わ」。
そこへいくと岩手の雪ゆっくり降るから言葉ゆっくりになるんですね。
「さすすせそ」「たつつてと」「なぬぬねの」って。
これが千昌夫の世界ですよ。
・「おやじみたいなヨー酒呑み」普通ね「あ」って言うと顎が上に上がるでしょ。
「う」って言うと引くじゃないですか。
千さんこれが全く逆でね「あ」って言うと顎を引いて「う」って言うと上がるんですねあの人。
・「田舎なれどもサー」・「う〜」
(笑い)
(拍手)この前岩手県でね岩手出身の芸能人ばっかり集まったパーティーがあったんですね。
そこでみんなで・「とりあえずビール抜いて乾杯しようって言ったら」・「千昌夫が会場からいなくなった」・「な〜んでか?それはね」栓抜き
(千抜き)で始まったんです。
(拍手と笑い)ああ〜そうなんや〜。
(笑い)笑ってないで覚えなさいよ。
(笑い)岩手県といえば去年はやった「あまちゃん」ね。
あまちゃんかわいいじゃないですか。
だからついでにって海女ちゃんに会いに行ったんです。
そしたらねあんなかわいい海女ちゃんいなくてね海女ちゃんじゃなくおばちゃんがいたんです。
でもおばちゃん親切な方でね「堺さんでしょ?これお土産に持って帰りなさい」ってあわびこんなに大きいのよ。
これがまたウワ〜ッて動いてる。
「え〜これおばちゃんが取ってきたの?さすがプロだね」って言ったら「いや私アマ
(海女)です」って言われて…。
ああ〜そうなんや〜。
「でも海女っていったって何か免許要るんでしょ?」って言ったら「ううんもぐり
(潜り)でやってるの」。
(拍手)面白いね。
ホントに女の人ってやっぱり面白い。
元気があるからね。
だから楽しめるんだね。
だから元気があるのよ。
笑うのもそう。
男より女の人の方がよく笑うの。
だからさっきからそうでしょ。
女の人の声しか聞こえてこないじゃない。
男いるの?
(笑い)男!手を挙げてほら!全然男の声が聞こえてこないじゃん!「アハハハハハ!」って笑ってみればいいのに男笑おうって言ったってやっとこさ鼻フンッ。
もうね元気がこの鼻にちょこっと出るぐらいしか残ってないの体の中にね。
そこいくと女性はよく笑うから体の中に元気があるんですよ。
だから男も笑おうって言ってもやっと肩がフンッて…。
でもね女性はいつまでたってもかわいいですよね。
おばあちゃんになったってかわいいしね特に女性の着物姿はいいです。
この間坂本冬美さんにお会いしました時にねきれいな着物を着ているんですよ。
「きれいな着物ですね」って言ったら・「坂本冬美さんがこう言った」「すすむちゃんきれいな着物を着るとね旅行に行きたくなるのよ」って。
・「な〜んでか?それはね」「いい着物を着るとね旅
(足袋)もいい旅したくなるの」。
(観客)ああ〜!笑って健康ね。
その「ああ〜」じゃなく「アハハ」と笑いましょうね。
どうもありがとう!・「な〜んでか?フラメンコ〜オ〜レ」
(拍手)
(拍手)鈴々舎馬るこでございます。
実は私平成25年度NHK新人演芸大賞を受賞させて頂きました。
おめでとうございます!
(拍手)ありがとうございます!いや〜師匠鈴々舎馬風とおかみさんにいい報告ができましてしかもその10日後に行われました「激突!二つ目バトル」というコンクールも優勝した2冠王なんでございます私。
(拍手)それではNHK新人演芸大賞を受賞致しました鈴々亭馬るこさんの落語を聞いて頂きたいと思います。
「平林」。
(拍手)「定吉。
定吉はいないか?」「へ〜い!旦那様お呼びでございますか?」。
「すまないがなお前この手紙を平河町の平林さんに届けてもらいたいんだ。
急いでいるんだよろしく頼むよ」。
「申し訳ございません旦那私ですね今日お風呂を沸かす当番になっておりましてお風呂を沸かさなくてはいけませんのでお風呂を沸かしてまいります」。
「いやいやそんなものはな誰か手が空けばそいつにやらせるんだからとにかくお前しか手が空いているのがいないんだ。
この手紙を届けてくれ。
頼むよ」。
「私は今日はお風呂を沸かさなくてはいけませんのでお風呂を沸かしてまいります」。
「お前何でそういうイラッとする言い方するの?私は主人でお前は奉公人なんだから私の言う事を聞きなさい。
お前は手紙を届けるんだ」。
「できません!」。
「『できません』なんて軽々しく言うもんじゃない。
なぜできない?」。
「本当の事を申し上げますと私ですね手習いがまだでございまして字が読めないんでございます。
途中で分からなくなったら大変でございます。
おまけに物覚えも悪いんです。
1つ覚えたら1つ忘れちゃうんです。
どうかほかの者にお願いします」。
「困ったな。
ホントにお前しか手が空いているのがいないんだよ。
平河町だ。
そんな遠くないよな。
うち出てまっすぐ行って橋渡れば平河町。
曲がんなくていいんだからそこの平林さんに届けるだけなの。
『ひらばやし』って言ってごらん」。
「猫じゃらし」。
「『猫じゃらし』じゃない。
『ひらばやし』」。
「みそマヨネーズ」。
「そんな事は言っていない。
『ひらばやし』。
これも覚えられないか困ったな。
定吉お前よく歌を口ずさんでいるな。
あれどうやって覚えている?」。
「私ね歌好きなんですよ。
歌でしたらどういう訳か分かんないんですけどすぐ覚えられちゃうんですよ」。
「そうかそうか分かった。
じゃあこれ歌にしてやろう。
覚えやすい簡単な歌がいいな。
じゃあこんな歌はどうだ?」。
・「平河町のヒラバヤシ平河町のヒラバヤシ」「どうだ?」。
・「平河町のヒラバヤシ」・「平河町のヒラバヤシ」「覚えたじゃないか。
ほかの事は何も考えなくていいからとにかくこの歌を口ずさみながらこの手紙を持ってまっすぐ行けばたどりつけるはずだ。
いいから歌いながら行くんだ」。
「ありがとうございます。
行ってまいります」。
・「平河町のヒラバヤシ平河町のヒラバヤシ」「歌にしたらすぐ覚えられた。
何でこんな事に今まで気が付かなかったんだ」。
・「平河町のヒラバヤシ平河町のヒラバヤシ」「ああ〜こらこらこら。
小僧さん危ないよ。
信号が赤だ。
飛び出しちゃ危ないだろ」。
「平河町のヒラバヤシ」。
「平河町の平林さんじゃない。
私はお巡りさんだ。
信号が赤で飛び出すと危ないから交通の規則を守らなくちゃ駄目だ。
信号は赤止まりの青歩きだ。
言ってごらん」。
「言えません!」。
「『言えません』じゃない。
交通の規則を守る事が君の命を守る事につながるんだ。
信号は赤止まりの青歩き。
言ってごらん」。
「平河町のヒラバヤシ!」。
「強情な子だな。
分かった。
じゃあお巡りさんが覚えやすいように歌にしてあげよう。
簡単な歌がいいな。
こんな歌はどうだ?」。
・「赤止まりの青歩き赤止まりの青歩き」「どうだい?」。
・「赤止まりの青歩き」・「赤止まりの青歩き」「覚えたじゃないか。
じゃあ気を付けて行ってらっしゃい」。
「ありがとうございます。
行ってまいります」。
・「赤止まりの青歩き赤止まりの青歩き」・「赤止まりの青歩き」「あれっ?『赤止まりの青歩き』?いやいやそんな名前の人じゃなかったぞ。
ああ〜お巡りさんが変な事言うから分かんなくなっちゃったじゃないか。
大丈夫だ大丈夫だ。
旦那に歌を教わったじゃないか。
あの歌を思い出せ。
簡単な歌だったぞ。
確かね…」。
・「ランラランラランランランラランララン」・「ランラランラランランランラランララン」・「赤止まりの青歩き」「同じだ!お巡りさんが同じで教えちゃったから分かんなくなっちゃった。
どうしよう。
あそこのおじさんに聞いてみようかな。
すいませんおじさん」。
「どうした?小僧さん」。
「あのこの手紙分かんなくなっちゃったんです。
これ読んで下さい。
急いでいるんです」。
「この手紙を読めばいいのね。
どれどれ。
これはね『平河町』だな。
それからこれは『平』という字に『林』という字だから平河町のたいらばやしさんに届けりゃいいんだ」。
「ありがとうございます!で歌にして頂けると大変に覚えやすいんです。
歌にして頂けますか?」。
「歌にしろ?変な子どもだな。
分かった。
じゃあこんなのはどうだい?」。
・「平河町タイラバヤシ平河町タイラバヤシ」・「平河町タイラバヤシ」「覚えました!ありがとうございます。
行ってまります」。
・「平河町タイラバヤシヘイ!平河町タイラバヤシヘイ!」・「平河町タイラバヤシヘイ!」「こんなノリノリの歌じゃなかったぞ。
あれ?違うんだこんな弾まないんだ。
もっと平らな感じの歌で…。
分かんなくなっちゃった。
どうしよう。
あそこの学生さんに聞いてみようかな。
すいません学生さん」。
「どうした?小僧さん」。
「あのこの手紙を読んで頂けませんか?分かんなくなっちゃったんです。
急いでいるんです。
「そうかそうか。
これを読めばいいのね。
これはね『平河町』だな。
同じく『平』という字に『森林』の『林』という字だから平河町のひらりんさんに届ければいいんだな」。
「ありがとうございます!歌にして頂けますか?なるべく弾まない感じの平らな感じの歌にして頂けますか?」。
「弾まない感じの平らな歌にしろ?よく分からないけど分かった。
じゃあ森昌子が好きだからね『越冬つばめ』で歌ってあげよう」。
(笑い)・「ヒラリンヒラリンララ平河町へ届けます」「これでどうだい?」。
「ありがとうございます!バッチリ覚えました」。
・「ヒラリンヒラリンララ平河町へ届けます」「どんどん離れていっている気がするな。
あそこのおじいさんに聞いてみよう。
すいませんおじいさん」。
「どうした?小僧さん」。
「この手紙を読んで下さい。
分かんなくなっちゃったんです」。
「何だ君は字が読めないのか。
どれどれ。
これはね『平河町』だな。
君はホントに字が読めないのか?ホントに読めないのか?ああ〜そうかい。
じゃあおじいさんがね面白く読んであげるからね。
字というのはバラバラに分解をしながら読まなくちゃいけないんだ。
まずこれは『いち』と読みなさい。
これが『はち』だ。
そしてこれが『じゅう』。
『材木』の『木』という字が2つあるから平河町のいちはちじゅうのもくもくさんに届けるんだな」。
「ありがとうございます!あの〜歌にして頂けますか?」。
「歌にしろ?分かった。
貸してごらんなさい。
わしは前川清が好きだからな前川清風に歌ってあげるからしっかり覚えるように」。
(前川清のものまねで)・「旦那の乗せたこの思い」・「平河町へ持っていく」・「イチハチジュウノモクモクへあなたに届けこの手紙」・「あゝここは札幌中の島ブルースよ」「持っていけ」。
「すいませんあの…札幌に行くんですか?」。
「平河町」。
「中の島に行くんですか?」。
「平河町」。
「何で札幌とか中の島とか出てくるんですか?」。
「はずみで出たんだ。
いいから歌いながら行け!」。
「ありがとうございました!」。
(前川清のものまねで)・「イチハチジュウノモクモク」「そんな訳ねえだろ!違うよこれ!そこのたばこ屋さんに聞いてみよう。
すいませんたばこ屋さんこれ読んで下さい!」。
「どうしたどうした?分かんなくなっちゃったか。
これはね『平河町』だな。
お前ねさっきあそこのじいさんと何か話してただろ?あいつ何て読んでた?『いちはちじゅうのもくもく』?やるなあいつ。
面白いなそれ。
ちょっと負けてられねえぞ。
よし待ってろ。
俺もっと面白く読んでやるからな。
『いちはちじゅうのもくもく』じゃねえ。
そんな読み方しねえんだ。
これは『ひとつ』と読みなさい。
これが『やっつ』だ。
これが『とお』。
『木』が2つあるから平河町のひとつとやっつでとっきっきさんに届けるんだな」。
「ありがとうございます!歌にして…」。
「歌にしろ?分かった。
あいつどうせ前川清でやったんだろ。
俺は同じ『清』でも氷川きよし風に歌ってやるからな。
しっかり覚えろ。
いくぞ」。
(氷川きよしのものまねで)・「ヒトツトヤッツデトッキッキ」「持っていけ」。
「ありがとうございます!」。
(氷川きよしのものまねで)・「ヒトツトヤッツデトッキッキ」「ばかにするな!分かんなくなっちゃったよ!」。
「小僧さん随分とお困りのようだね」。
「おじさんあなたは誰ですか?」。
「君が歌いながらおたなを出るところを面白いからずっと後をつけてきたおじさんだよ」。
「初めからですか?」。
「初めからだよ」。
「じゃあ私がどこに行けばいいのかご存じなんですね?」。
「知ってるけど教えてあげないよ」。
「何でそんな意地悪な事を言うんですか?」。
「君が今まで受けてきた親切を無駄にする事になるからね。
初めは何て言われた?『平河町のたいらばやし』。
その次が『平河町のひらりん』。
『いちはちじゅうのもくもく』。
『ひとつとやっつでとっきっき』。
今まで教わってきた歌を順番に歌いながら行けば君はきっとたどりつけるはずだ。
歌いながら行くんだ!」。
「ありがとうございます!ちくしょう!もうやけくそだ!」。
・「平河町タイラバヤシヘイ!平河町タイラバヤシヘイ!」・「ヒラリンヒラリンララ平河町へ届けます」
(前川清のものまねで)・「イチハチジュウノモクモク」
(氷川きよしのものまねで)・「ヒトツトヤッツデトッキッキ」「何か歌いながら歩いてくる変な小僧さんがいるけど定吉さんじゃねえか?あれ。
お〜い定吉さんこっちだよ!お〜い!」。
「あっこんにちは!平林さん」。
・「平河町のヒラバヤシ平河町のヒラバヤシ」思い出した!平林さん旦那が手紙を届けろという事でお届けにあがりました。
急いでという事でございましたので急いで走ってまいりました。
どうぞ!」。
「そうかそうか。
わざわざ手紙を届けに来てくれたのか。
別にそんな急ぐ事はなかったんだよ」。
「でも旦那が急げってそう言ってましたから」。
「どうせ大した事は書いてないんだから」。
「そうなんですか?」「私は字が読めないんだよ」。
(拍手)もう2,000曲は…。
そうですね。
2,000曲以上はありますかね。
去年だけでも曲は出る出ないは別にしても150曲ぐらい書いてるのかなと思います。
ちょっとね一節出ただけでもス〜っと歌えるような歌がもう2,000曲ですし先生いっぱいある訳で大ヒット曲がね。
例えば今パっと言っても三船和子さんの「だんな様」ね。
・「つらい時ほど」「だんな様」ね。
ちょっと先生いってみましょうかこれ。
電源が…。
これね。
(2人)・「つらい時ほど心の中で」これもいいよね。
よく知っていますね。
それはもうみんな知ってますよ。
それから「のど自慢」できっと出る中村美津子さんの…。
(2人)・「河内生れの風来坊は」いいね。
いい味してますね。
いやいやもう必ず「のど自慢」で出ますもん今でも。
ありがたいですね。
それから村田さんの「夫婦酒」とかね。
実を言うと「夫婦酒」で「あっこれが自分の岡メロディーだな」って感じましたよ。
あっそうですか。
あれは「浪花恋しぐれ」よりも前ですよね?ずっと前です。
私デビューが昭和45年なので45年の「男と女のお話」日吉ミミさんのね。
「男と女のお話」のカップリング曲の「むらさきの慕情」が私のデビュー曲なんです。
それから最初は割とポップスっぽいメロディーをずっと書いていたんですがホントに有名な先生方に肩を並べて飯食っていくにはやっぱり自分の独自な世界を作らなきゃいかんっていって約10年かかりましたねデビューして。
で出来たのが村田英雄さんの「夫婦酒」なんです。
それでその言葉が語り口調なんですよ。
「苦労かけたなおまえには泣かされましたよあんたには」。
それでスススっと出来たんです。
でそこに…「あっこれは自分が今まで思ってた自分のメロディーラインだな」っていって初めて気が付いたの。
それからです。
そうやって何気ない時に曲って出るんでしょうけど例えば先生よく旅にいらっしゃるでしょ。
旅先でパっとメロディーが浮かんだ時にこういう楽器も何もない時に…。
僕はもうデビュー当時から数字で歌を書いているんです。
はっ?123456…。
数字?楽譜じゃなくて?楽譜じゃなくて数字。
ドが1でレが2。
(笑い声)いやいやホント。
見せましょうか?何かあるんですか?だってノートがこんなにありますよ。
先生の独自の楽譜が…。
見せます。
これこれこれ。
いっぱいあるんですここに。
ちょっと見て下さい。
何ですか?これ。
これはもうね…。
こっちはもう書いて終わったやつなんですが…。
まあ何だかちょっと分かりませんねこれ。
分からないでしょ。
何かの暗号みたいでしょ。
ちょっと皆さんに…分かりませんよこれ何だか。
分からないでしょ。
これはね…。
ず〜っと「333」。
棒があって「33111」。
その棒っていうのがね下に書いてあるでしょ。
これはおたまじゃくしなんですよ実を言うと。
はあ〜これはちょっとやって頂かないと…。
分かりやすいのはねちょっと待って下さいよ。
分かりやすいのを書いてきましたのでちょっと待って下さいよ。
これはね言われなきゃ分からないですよ。
これはね五木ひろしさんの「長良川艶歌」。
「96671」。
電話番号じゃないんですから。
ちょっと待って下さい。
「9」なんか書いていませんよ。
「9」じゃないんですか?「9」ないもん。
これは記号?これ休み。
半拍休む。
これ半拍休んで「ララシド」。
だから「6671」。
あの五木さんの「長良川艶歌」がこれですか?そうですよ。
「水にきらめく」が。
ちょっと先生これ…。
いいですよ。
・「水にきらめくかがり火は」・「誰に想いを燃やすやら」それで先生ここまでですか?2行目まで行きました。
これ分かんないですよ。
まず僕は数字で歌を書いて…2パターンぐらい書くんですよ1つの詞にメロディーを。
つまり2曲…。
2曲書くんです。
違うメロディーで。
ですから曲数も当然ながら多くなるので…。
先生は詞が先で曲をつける?それとも先生は曲を書いて詞を作ってもらうとか…。
いやまず…最近はちょっとメロディーも結構メロ先っていうか書く事も多いんですが前はまず詞が先ですね。
詞ありき?詞ありきという…。
古賀政男先生が何かよくインタビューを受けている時に「歌というのは詞がお姉さんで曲が弟で詞に寄り添うように曲がある」という事をおっしゃっていたのを覚えているんですけど先生まさにそのとおりで…。
まさにそのとおりだと思います。
昔の名曲なんか詩人といわれる方がね西条八十先生でもそうですしサトウハチロー先生でも佐藤惣之助先生も短いホントに研ぎ澄ましたような言葉で全体を表すじゃないですか。
すごいですよね。
多分昔っていうか先生方がすごいのはねいろいろ旅をずっとなさった方が多いんですよね。
ですからそういう旅先でいろいろ自分なりにものをいろいろインプットして帰ってくるんでしょうね。
ですから旅をすればするほどいろんな視野が広くなっていっていいんじゃないかなと…。
いろんなものを目にしたり肌で感じたりして…。
先生もそれで旅が好きなんですか?大好きですね。
何か最近の詞の世界って机の上だけの作業にしか見えないような気がするんです。
長ったらしいというか説明っぽくなる…。
説明文が多いんですよ確かに。
昔の先生方はサッサッサッサといって…。
短い言葉で。
それで中身は深いというね。
これがやっぱり…。
我々もそうなんですけどやっぱりしゃべる時にダラダラ同じような事を…一つの事を表すのにね同じような事をダラダラ言わずに短い言葉で表して…。
やっぱりいいですよね。
あと前後の間とか…。
間はね教えようとか教わろうとしてできるものでもないんですけどね。
自然に人間が成長する時にそういう間っていうのはできるんですけれど…。
ですから詞だって例えば「タタタタ」とあって何か行間を感じるぐらいのものがやっぱりいいですよね。
全部埋めてしまうとメロディーだってつけづらいんですよ。
聴いている方も全部やられると想像のしようがないというか…。
説明文になってしまうような気がするんでね…。
それは分かりますね。
きっとそれだけ共通するところがあるんです。
是非先生「会いてえなぁふる里に」の第2弾じゃないけども…。
いいんじゃないですか。
もうねお願いしますよ。
それはもちろん分かりますけどでもやっぱりちゃんとしたいい落語を聞かせて下さい。
よろしくお願いしますよ。
先生からそれを言われたらもうしょうがありません。
落語も一生懸命やります。
頑張って下さい。
2014/10/05(日) 05:15〜05:45
NHK総合1・神戸
柳亭市馬の演芸図鑑・選「堺すすむ、鈴々舎馬るこ、岡千秋」[字]
落語家・柳亭市馬のナビゲートで、とっておきの演芸と対談をお届けします。演芸は、堺すすむのギター漫談、鈴々舎馬るこの落語「平林」。対談のゲストは岡千秋。
詳細情報
番組内容
落語家・柳亭市馬のナビゲートで、とっておきの演芸と対談をお届けします。演芸は、堺すすむのギター漫談、鈴々舎馬るこの落語「平林」。対談のゲストは岡千秋。
出演者
【出演】堺すすむ,鈴々舎馬るこ,岡千秋,【ナビゲーター】柳亭市馬
ジャンル :
バラエティ – お笑い・コメディ
劇場/公演 – 落語・演芸
バラエティ – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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