木目とコンクリートの調和が見事!エレガントでストイックな印象のオーストリアの邸宅


 

オーストリア最西部フォアアールベルク州の州都ブレゲンツは人口約2.7万人の小規模都市である。しかしながら、毎年7、8月に開かれるブレゲンツ音楽祭では100作以上ものオペラやミュージカル、コンサートが上演され、何十万人という人を動員し魅了する。

 

 

今回ご紹介する邸宅はブレゲンツでよく見られるこの地方独特のもので、シンプルな長方形の二階建て家屋に切妻屋根、そして建物の中央から張り出しているデッキが特徴。設計した地元の建築家は、建物の内外装や建具、造り付け家具に地元産のトウヒやモミ、ニレの木を合計約60本使用し、全体的に主張しすぎないけれど高品質でストイックな印象を与えている。

 

 

建物の構造にはコンクリートを使用。所々に剥き出しにされたコンクリートが明るい木目と調和されシンプルモダンなインテリアに。コンクリートのグレーは無彩色であるため、どんな色とも組み合わせ易い。この場合はアクセントとして黒やシルバーが差し色として入っているため、エレガントな雰囲気に上がっている。

 

 

一階のリビング・ダイニングには薪ストーブが。建物中央にある土間を連想させるウッドデッキを境にオフィスと車二台を駐車できるガレージがある。また寝室や子どもの遊び部屋は二階に設置されている。

 

 

この邸宅は Haus am Moor(荒野の中の家)と名付けられているだけあり、建物の辺り一面は草原。大音響でクラシック音楽を流しても隣近所に気を使う事もないだろう。

 

一階部分

 

二階部分

 

 

設計はBernardo Bader Architects

 

参考文献:archdaily