望月環境相:別の会合に支出 賀詞交歓会収支で虚偽記載
毎日新聞 2014年10月28日 12時09分(最終更新 10月28日 13時05分)
望月義夫環境相の28日未明の記者会見で浮上した政治資金の不明朗な会計処理を巡り、望月氏の後援会が政治資金収支報告書に計上した「賀詞交歓会」への支出約660万円は、実際には別の会費や会合費への支出だったことが分かった。会合費などへの支出が社会的批判を受け、経理担当の妻(2010年に死去)が、ほぼ同額だった賀詞交歓会の支出を計上したという。政治資金規正法の禁じる虚偽記載に当たる可能性がある。
望月氏によると、08年と09年の収支報告書に事実と異なる賀詞交歓会の支出計660万円を計上。実際の交歓会は実行委員会形式の独立した会計で実施し、1800人前後の参加者から1人2000円の参加費を取っていたという。
後援会の実際の支出は、まったく別の会費や会合費だったというが、当時、経理を担当していた望月氏の妻が、この種の支出が社会的批判にさらされていたことから「そのまま計上することをはばかった」という。会計責任者は28日、「本件を重く受け止め」辞任したという。具体的な支出先については「領収書などを廃棄し、分からない」とした。
望月氏は28日午前9時前の閣議後記者会見でも、「私自身の法的責任については、何ら法令違反はない」などと、改めて同法違反の可能性を否定した。【高本耕太、鈴木泰広】